こんにちは！
直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか？
受渡期日当日と１週間後の結果を検証しました。
今回は、受渡期日が2022年９月の魚力、リニューアブル・ジャパン、ＳＧホールディングスです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
売出価格とその後の株価推移
まずは、売出価格で買って１週間（５営業日）後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか？確認していきましょう！
受渡期日の寄付又は大引けと１週間(５営業日)後の結果は、
魚力は全ての段階で損益プラス、
リニューアブル・ジャパンとＳＧホールディングスは全ての段階で損益マイナスの結果でした。
特に、ＳＧホールディングスは地合いが悪かったため、受渡日１週間（５営業日）後の寄付で売却した場合、7.68％の損失となってしまいました。
それでは個別に見ていきましょう！
要因分析：魚力(7596)
この会社のPO発表時の評価は、表２のように判断していました。
| レベル （⭐（最低）～ ⭐⭐⭐⭐⭐（最高）） | |
| 業績 | ⭐⭐⭐ |
| 株主還元 （配当、株主優待等） | ⭐⭐⭐ |
| 株価モメンタム | ⭐⭐⭐⭐ |
| 流動性 | ⭐⭐ |
| 株式の売出数量 | ⭐⭐⭐⭐ |
| 総合判定 | ⭐⭐⭐（中立） |
※「総合判定」＝⭐４つ以上「買い」、⭐３つ「中立」、⭐２つ以下「不参加」
特に株価のモメンタムが良く、PO発表日以前は右肩上がりのきれいな上昇トレンドを形成しており、
PO発表翌営業日の株価は、75日移動平均線を少し割り込みましたが、大きくは値が崩れていたわけではないので、ほどほどに利益が出そうでしたが、
実際は、受渡日の9/13に日経平均が高値をつけ、それ以降下落トレンドが続きましたので、この影響を受けたようです。
ご参考（PO前の分析）：【公募増資・売出(PO)は買いか？】魚力(7596)
【PO発表後の株価の動き】
＜日足チャート（直近３か月）＞
PO発表以降は下落が続きましたが、売出価格等決定日(9/6)以降は、需給悪化懸念が和らぎ、受渡日まではヨコヨコで推移しました。
しかし、受渡日以降は日経平均の下落とともに、下落基調で推移しています。
地合いは悪かったのですが、需給悪化懸念が解消してきたことが、売出価格(2,163円)を下回らずに推移した要因ではないかと思われます。
要因分析：リニューアブル・ジャパン(9522)
この会社のPO発表時の評価は、表３のように判断していました。
| レベル （⭐（最低）～ ⭐⭐⭐⭐⭐（最高）） | |
| 業績 | ⭐⭐⭐ |
| 株主還元 （配当、株主優待等） | ⭐ |
| 株価モメンタム | ⭐⭐⭐ |
| 流動性 | ⭐⭐ |
| 株式の売出数量 | ⭐⭐⭐ |
| 総合判定 | ⭐⭐（不参加） |
※「総合判定」＝⭐４つ以上「買い」、⭐３つ「中立」、⭐２つ以下「不参加」
新興銘柄で、内部留保を厚くし今後の事業発展のために資金を投資していくことは理解でき、無配は納得していましたが、
出来高が少なくボラティリティが高いため、一旦株価が崩れると、下落幅が大きくなるのを懸念していました。
結果的には、POと同時に発表されたENEOSと関西電力の資本参加解消を懸念され、発表の翌営業日に前日比 81円(-9.79%)と大幅安となった流れは変わりませんでしたね。
ご参考（PO前の分析）：【公募増資・売出(PO)は買いか？】リニューアブル・ジャパン(9522)
【PO発表後の株価の動き】
＜日足チャート（直近３か月）＞
PO発表以降の株価は、受渡日の前日まではそれほど大きくは下落せず推移したのですが、
受渡日(9/14)に窓を開けて下落し、結局は売出価格比マイナスに転落してしまいました。
これも日経平均の9/13の高値からの下落に連動しており、その影響を受けたものと考えています。
要因分析：ＳＧホールディングス(9143)
この会社のPO発表時の評価は、表４のように判断していました。
| レベル （⭐（最低）～ ⭐⭐⭐⭐⭐（最高）） | |
| 業績 | ⭐⭐⭐ |
| 株主還元 （配当、株主優待等） | ⭐⭐⭐⭐ |
| 株価モメンタム | ⭐⭐⭐ |
| 流動性 | ⭐⭐⭐⭐ |
| 株式の売出数量 | ⭐⭐⭐⭐ |
| 総合判定 | ⭐⭐⭐⭐（買い） |
※「総合判定」＝⭐４つ以上「買い」、⭐３つ「中立」、⭐２つ以下「不参加」
この銘柄は、連続増配を継続しており株主還元が良く、流動性も高く、今回のPOの売出株数比率も低かったので、
PO発表後の下落分の株価は戻していくと考えていましたが、やはり地合いの悪さにはかなわなかったようです。
ご参考（PO前の分析）：【公募増資・売出(PO)は買いか？】ＳＧホールディングス(9143)
【PO発表後の株価の動き】
＜日足チャート（直近３か月）＞
PO発表以降の株価は、売出価格等決定日(9/14)までは2,200円程度でもみ合っていたのですが、
それ以降は、日経平均の下落とともに５日移動平均線（緑線）に沿って下落を続けました。
しかし、9/30は地合いが悪い中、前日比 ２円高(+0.1%)とようやく底打ちの様相を見せています。
まとめ
魚力(7596)、リニューアブル・ジャパン(9522)、ＳＧホールディングス(9143)のPO予想と一週間（５営業日）後の株価は、
| 銘柄名 | 事前予想 | 結果（損益） （「１週間(５営業日)後始値」 ー「売出（処分）価格」） [円](%) | 判定 |
| 魚力 | 中立 | +17 (+0.79) | 〇 |
| リニューアブル ・ジャパン | 見送り | -36 (-5.41) | 〇 |
| ＳＧ ホールディングス | 買い | -164 (-7.68) | × |
※事前予想の「買い」は３％以上の上昇、「中立」は±３％、「見送り」は３％以上の下落を想定しています。
でした。
今回は２勝１敗、勝率0.667。勝ち越し。まあまあでした(__)。しかし、ＳＧホールディングスの予想は大きく外してしまいましたm(_ _”m)
全体として、やはり地合いの悪さが大きく影響しているという印象です。
特に、リニューアブル・ジャパンは、受渡日の前日まではそれほど株価は下落していなかったのですが、受渡日に地合いの悪さの影響を受けギャップダウンで下落し、売出価格を下回ってしまいました。残念です。
今後の株価動向ですが、
魚力は、PO発表以前は上昇トレンドを継続していい感じで株価は推移していたのですが、POをきっかけに株価は下落基調に入った感があります。
今後の底打ちからの反転上昇に期待です。
リニューアブル・ジャパンは、直近の日経平均の下落の影響をもろに受けて、下落基調で推移しています。
ENEOSと関西電力の資本参加解消を懸念を払拭した業績面での巻き返しを図り、今年６月につけた上場来安値(590円)を下抜けずに上昇に転じていけるのか、要注目です。
ＳＧホールディングスは、9/30は最悪に近い地合いのなか、２円高と底打ちの様相を呈しています。
今後の反転上昇に期待です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。
