【結果検証:立会外分売は買いか?】大英産業(2974)、ヤマザキ(6147)、キムラ(7461)

立会外分売
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こんにちは!

直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?

分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。

今回は、2024年5月に分売が実施された大英産業ヤマザキキムラです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

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分売値段とその後の株価推移

株価指標

まずは、分売値段で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?

確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄分売日分売
値段
[円]
ディス
カウント

率[%]
分売日
始値[円]
(騰落率[%])
分売日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
大英産業
(2974)
5/21
(火)
9963.021,049
(+5.3)
996
(+0.3)
992
(5/28)
-4
(-0.4)
ヤマザキ
(6147)
5/23
(木)
3242.99329
(+1.5)
325
(+0.3)
320
(5/30)
-4
(-1.2)
キムラ
(7461)
5/23
(木)
4902.97500
(+2.0)
496
(+1.2)
500
(5/30)
+10
(+2.0)
表1:分売値段とその後の株価推移

分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、

キムラは、全ての段階で損益プラス

大英産業ヤマザキは、分売日の寄付や大引で売却した場合は損益プラスでしたが、分売日の1週間後(5営業日後)の売却した場合は損益マイナス

でした。

特に、大英産業は、分売日の寄付で売却した場合は、5.3%の利益が出ています。

分売で購入し利益が出た方、おめでとうございます!

ちなみに私は、購入申込無しでした。

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:大英産業(2974)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表2:大英産業 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

今期(2024年9月期)2Qの業績は、分譲住宅事業及び 不動産流通事業を中心とした完成在庫の販売強化を図り、価格の改定を行いながらの販売となったため、利益率は大幅に減少し、

前年同期比 微減の減収で、赤字転落でした。

今期通期予想は、

戸建事業、 不動産流通事業において保有している完成在庫の販売促進を行っていく計画で、値引き等による価格を下げた販売が前提となり、売上総利益率は一時的に下がるが、間接原価及び経費の削減を行い、

前期比 増収増益で、売上高は1割弱増利益面は微増~1割の増益を見込み、

その通期予想に対する進捗率は、2Q終了時点で、売上高は4割で遅れ気味利益面は赤字からの挽回が必要な状況でしたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は2.15%(5/17時点)  で、東証スタンダードの単純平均 2.32%と比較するとやや低い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株あたり18~36円で推移しており、

配当性向は、10%前後で安定しています。

また、株主優待があり、毎年9月末に100株以上保有の株主は、保有株数(100株の場合、1,000円相当)に応じてクオカードが進呈され、

100株保有の場合、配当金+株主優待(1,000円相当)で利回りは3.09%となりましたので、この点は魅力的でした。

そして、分売数量は、発行済み株式総数の約3.03%多い数量で、

この銘柄の1日の平均的な出来高の約128倍であり、それからしてもかなり多い数量でしたので需給の面で懸念材料でした。

株価モメンタムは、2022年6月に安値(877円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、2023年9月に上場来高値(1,440円)をつけました。

しかしその後は調整しており、1,100円前後で推移していました。

直近の株価は、2/22に安値(1,036円)をつけた後は急上昇し、3/4に年初来高値(1,250円)をつけました。

しかしその後は調整しており、今回の立会外分売と今2Q決算発表の翌営業日(5/14)は、分売による短期的な需給悪化懸念と決算内容が今一つだったため、前日比 23円安(-2.05%)と下落

そしてその後も、連続陰線をつけて下落基調が継続していましたね。

その後の株価は、今年2月につけた安値(1,036円)を割り込まずにヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索を継続するのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】大英産業(2974)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月間)>

結局、分売日の前日に直近の安値(1,036円)を割り込み、翌日の分売日(5/21)にも大きな陰線をつけて下落しました。

その後も緩やかですが、下落基調が続いており、分売日の1週間後には分売値段を割り込んでいます

要因分析:ヤマザキ(6147)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表3:ヤマザキ 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

前期(2024年3月期)の業績は、工作機械の販売は増加したものの、国内及びベトナムの子会社において、販売先の生産調整の影響により輸送用機器の販売が減少し、

利益面は、工作機械事業固定費の圧縮等の効果により前連結会計年度に比べ損失幅を縮小したものの、輸送用機器事業における販売の減少等により、

前年同期比売上高は1割弱減利益面は赤字幅縮小で着地しました。

今期(2025年3月期)通期予想は、今後新たに半導体製造装置の受注自動車量産部品の販売が増加する見込みであり、社内における原価低減により、原価率も回復見込みであることから、

前期比 増収黒字転換を見込んでいましたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は2.86%(5/20時点)  で、東証スタンダードの単純平均 2.32%(5/17時点)  と比較すると高い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株あたり10~15で推移しており、2021年3月期の記念配当分を除くと10円で一定で、

配当性向は、最終赤字の年を除き、50%程度でした。

会社の株主還元方針は、安定基盤の確立に努めるとともに、将来にわたり収益に対応した配分を行うとしていましたね。

株価モメンタムは、基本的には、320~400円程度のレンジ内での動きでしたが、2023年5月に急騰し高値(647円)をつけました。

しかしその後は続かず、すぐに急騰前の元の値に戻っていました

直近の株価は、4/17に年初来安値(338円)をつけた後、急騰してその2営業日後に年初来高値(490円)をつけました。

しかしその後は急騰前の元の値に戻しており、今回の立会外分売発表の翌営業日(5/14)はそれほど反応はなく、前日比 1円高(+0.29%)で終了しましたね。

その後の株価は、年初来安値(338円)を割り込まずに、ヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】ヤマザキ(6147) <2024年5月実施>

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月間)>

分売発表後はしばらくヨコヨコで推移しましたが、分売日(5/23)の2営業日前から下落基調で推移し、分売日の1営業日前に年初来安値を割り込みました。

そしてその後も分売日1週間後までは緩やかな下落基調で推移しています。

要因分析:キムラ(7461)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表4:キムラ 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

前期(2024年3月期)の業績は、卸売事業における新商品開発と販売強化小売事業における各種サービスの拡充による顧客満足度の向上に努め、

前期比 減収減益で、売上高は微減利益面は2割前後の減益で着地しました。

今期(2025年3月期)通期予想は、顧客へ価値あるサービスを提供し、リアル店舗の強みを活かして売場の進化を図り、

前期比 増収増益で、売上高は微増利益面は微増~1割弱の増益を見込んでいましたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は2.77%(5/20時点)  で、東証スタンダードの単純平均 2.30%と比較すると高い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株あたり10~14で推移しており、

配当性向は、10%台~20%台で安定していました。

会社の株主還元方針は、経営基盤の強化・拡大に努めることにより、業績に応じた適正な配当を継続的に行うことを基本としていましたね。

株価モメンタムは、2022年の年末に高値(635円)をつけるまでは上昇基調で推移していましたが、

その後は調整しており、500~570円のレンジ内で推移していました。

直近の株価は、560円前後のヨコヨコの推移でしたが、

今回の立会外分売発表の翌営業日(5/16)は、分売による短期的な需給悪化懸念により、窓を開けて出来高を伴い前日比 38円安(-7.06%)と急落し、

この下落で年初来安値(495円)をつけましたね。

その後の株価は、年初来安値を再び更新せず、ヨコヨコから上昇に転じていくのか、更新して下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】キムラ(7461) <2024年5月実施>

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月間)>

分売発表以降、ほぼヨコヨコで推移し、分売日(5/23)には年初来安値を再び更新しました。

ただ、それ以降は分売値段(490円)は割り込まず安値を切り上げながら推移しています。

まとめ

大英産業(2974)、ヤマザキ(6147)、キムラ(7461)の立会外分売の事前予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。

銘柄名事前
予想
結果(損益)[円]
(「5営業日後始値」
ー「分売値段」)

(騰落率[%])
判定
大英産業中立-4
(-0.4)
ヤマザキ中立-4
(-1.2)
キムラ中立+10
(+2.0)
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「不参加」は3%以上の下落を想定しています。

今回は3勝0敗、勝率1.000パーフェクトでした(__)

今回は、日経平均も上がったり下がったりあまりぱっとしない値動きでしたので、今回の3銘柄も大幅上昇とはいかなかったようです。

ただ、3銘柄ともに、現状では分売による需給悪化懸念が後退してきて、上昇に転じる兆しは見えますので、まだ保有されている方は今後の上昇に期待ですね!

今後の個別動向ですが、

大英産業は、福岡証券取引所ですので売買しずらい面がありますが、下げ止まりは見せつつあります

9月末には株主優待の権利取りも控えていますので、今後の上昇転換に期待です。

ヤマザキは、こちらの銘柄も底打ちから反転上昇しそうな値動きです。

6月3日には材料が出てストップ高水準まで株価が上昇しています。

ただ、この銘柄は時折急騰してもその後が続かないケースがしばしばありますので、注意が必要ですね。

キムラは、3つの銘柄の中でも最も株価の戻りが早く安値を切り上げながら推移しています。

今期の業績は、前期比 増収増益予想ですので、今後さらなる業績の上振れが見通せれば、株価は分売発表前に戻っていきそうです。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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