【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】CREロジスティクスファンド(3487)、ジャパンリアルエステート(8952)、Macbee Planet(7095)

結果検証公募増資・売出(PO)
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こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が2023年4月のCREロジスティクスファンドジャパンリアルエステート、Macbee Planetです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

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発行(売出)価格とその後の株価推移

株価指標

まずは、発行(売出)価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄受渡
期日
発行
価格

[円]
ディス
カウント

率[%]
受渡日
始値[円]
(騰落率[%])
受渡日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(増減率

[%])
CRE
ロジスティクス
ファンド
(3487)
4/4
(火)
164,6772.50181,600
(+10.3)
181,200
(+10.0)
178,700
(4/11)
+14,023
(+8.5)
ジャパンリアル
エステート
(8952)
4/10
(月)
534,1002.00530,000
(-0.8)
527,000
(-1.3)
529,000
(4/17)
-5,100
(-1.0)
Macbee
Planet
(7095)

4/26
(水)
15,2285.0015,500
(+1.8)
15,500
(+1.8)
15,400
(5/8)
+172
(+1.1)
表1:直近のPO銘柄の発行(売出)価格とその後の推移

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

CREロジスティクスファンドMacbee Planet全ての段階で損益プラス

ジャパンリアルエステート全ての段階で損益マイナス

でした。

特に、CREロジスティクスファンドは受渡日の寄付で売却した場合は、10.3%の利益が出ています。

POで購入し、利益が出た方おめでとうございます!

ちなみに、私は今回は購入無しでした。皆さんはいかがでしたでしょうか?

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:CREロジスティクスファンド(3487)

物流

このJ-REITのPO発表時の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表2:CREロジスティクスファンド PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

物流不動産分野で50年以上の事業経験を有するCREグループの総合力を活かし、テナントニーズに応える良質な物流関連施設への投資により、安定的なキャッシュ・フローを創出し、投資主価値の向上を目指しているJ-REITで、

前期(2022年12月期)末時点のポートフォリオ全体の稼働率は100%良好な稼働状況を維持していました。

前期(2022年12月期)の運用実績は、前期比 増収増益で、営業収益は5割弱増利益面は8~9割強の増益で着地しており、

今期(2023年6月期)は、POによる資金調達により、新規物件(物流施設2物件(取得予定価格 225億円))を取得し、前期比 減収減益で、営業収益は3割弱減利益面は4割前後の減益を予想していましたが、

この減収減益は、前期のロジスクエア千歳の売却益による一時的な増益の反動減が要因でしたね。

分配金の利回り(予想) 4.37(3/24時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.42%(3/23時点)と比較して高い水準で、J-REITの平均予想利回りと比べても高い水準でしたので、この点は魅力的でした。

そして、増資後の2023年6月期の分配金は、前回予想から変わらずで、前期(2022年12月期)比では2,648円減2023年12月期は同159円増の予想でした。

投資口価格モメンタムは、2021年8月末に上場来高値(231,000円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移しており、

直近は、ずっと75日移動平均線の下で下落トレンドで推移しており、

今回のPO発表の翌営業日(3/24)は、1口当たり利益の希薄化懸念からか、窓を開けて出来高を伴い、前日比 9,500円安(-5.31%)と急落し、2月につけた年初来安値を更新している点は気がかりでしたね。

その後は、PO発表後の急落前の元の値に戻り、上昇に転じていくのか、さらに下値模索を続けるのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】CREロジスティクスファンド投資法人(3487)

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表の翌営業日(3/24)以降は、ヨコヨコで推移しましたが、

受渡日の前営業日(4/3)に、大口の買いが入ったのか、大きめの陽線をつけ大幅に投資口価格は伸長しました。

そして、これ以降も大きく下がらず、180,000円台をキープしながら上昇基調で推移しており、現時点(5/2)ではPO発表前の投資口価格を回復しています。

要因分析:ジャパンリアルエステート(8952)

日本

このJ-REITのPO発表時の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表3:ジャパンリアルエステート PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

日本で最初に上場したJ-REITとして、日本有数の不動産会社である三菱地所のバックアップをうけている、オフィスビル特化型の大型投資法人で、
日本全国の主要都市に所在するオフィスビルに投資し、中長期的な安定運用を目指しているJ-REITで、

地震リスク賃貸マーケットの変化によるキャッシュフローの安定性が損なわれるリスク等を軽減させることを目的として、地域分散を考慮した運用を行っていました。

前々期(2022年9月期)の運用実績は、前期比 増収増益で、営業収益は微増利益面は微増~1割弱の増益で着地しており、

今期(2023年9月期)は、POによる資金調達により、新規物件(オフィスビル4物件)を取得(譲渡1物件)し、前期比 増収増益で、営業収益、利益面ともに微増を予想していましたね。

分配金の利回り(予想) 4.27(3/29時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.41%(3/28時点)と比較して高い水準で、J-REITの平均予想利回りと比べても高い水準でしたので、この点は魅力的でしたね。

そして、増資後の2023年9月期の分配金は、前回予想から200円増で、前期(2023年3月期)比では100円増2024年3月期は同50円増の予想でした。

投資口価格モメンタムは、2021年7月の高値(711,000円)から下落に転じ、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移しており、

直近は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移し、

今回のPO発表の翌営業日(3/29)は、1口当たり利益の希薄化懸念からか、窓を開けて出来高を伴い、前日比 6,000円安(-1.10%)で終了し、年初来安値を更新していましたね。

その後は、この日つけた年初来安値を更新せずに上昇に転じていくのか、再度更新して、下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ジャパンリアルエステイト投資法人(8952)

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表の翌営業日以降も下落基調で推移し、発行価格決定日(4/3)に大きめの陽線をつけて一旦は上昇したのですが、

結局その後が続かず、受渡日(4/10)の2営業日後までは下落基調で推移しました。

しかしその後は上昇に転じましたが、受渡日1週間後(4/17)は1株当たり利益の希薄化懸念が解消しきれておらず、まだ発行価格を下回っていました。

しかし、現時点(5/2)では25日移動平均線(赤線)の上で推移し、POの発行価格を上回っています

要因分析:Macbee Planet(7095)

プラネット

この会社のPO発表時の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐⭐
新株式の発行数量⭐⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐(中立)
表4:Macbee Planet PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2023年月期)3Qの業績は、AC事業とMT事業のシナジーに加え、2022年12月に開発した独自データ取得技術を活用した分析精度向上により成長し、
前年同期比 増収増益で、売上高は3割増利益面は7割前後の増益で好調でした。

今期通期予想は、今3Q決算発表と同時に上方修正しており、前期比 増収増益で、売上高は3割強増利益面は7割弱~8割強の増益を予想し、

それに対する進捗率は、3Q終了時点で、売上高、利益面ともに3/4程度でそこそこでしたね。

株主還元は、配当金は上場来無配を継続しており、成長企業ゆえ、内部留保の充実を図り、一層の事業拡大を目指すことが株主に対する最大の利益還元につながることは理解できました。

株価モメンタムは、2022年1月に安値(4,315円)をつけた後は上昇に転じ、現時点まで上昇トレンドを継続中で、

直近では、順調に上昇している中、今3Qの決算と通期業績の上方修正発表後に急上昇し、4/3に上場来高値(20,680円)をつけましたが、

今回のPO発表の翌営業日(4/11)は、POによる1株当たり利益の希薄化懸念からか、窓を開けて出来高を伴い、前日比 3,970円安(-20.3%)と急落しましたね。

その後は、75日移動平均線が下値支持線となり、上昇に転じていくのか、下抜けて下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】Macbee Planet(7095)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表の翌営業日以降3日ほど上昇しましたが、その後は続かず、少しづつですが下落基調で推移しました。

POによる1株利益の希薄化懸念が払拭されるのは、もう少し時間がかかる可能性があります。

まとめ

まとめ

CREロジスティクスファンド(3487)、ジャパンリアルエステート(8952)、Macbee Planet(7095)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。

銘柄名事前予想結果(損益)[円]
(「受渡日の1週間
(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)

(損益率[%])
判定
CRE
ロジスティクス
中立+14,023
(+8.5)
×
ジャパンリアル
エステート
中立-5,100
(
-1.0)
Macbee
Planet
中立+172
(+1.1)
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は2勝1敗、勝率0.667まあまあでした(__)

2023年4月は地合いが良かったため、CREロジスティクスジャパンリアルエステート受渡日以降の値動きは好調でしたが、

Macbee Planet1株当たり利益の希薄化懸念が払拭しきれず上昇転換とまではいかなかったですね。

今後の動向ですが、

CREロジスティクスは、上昇基調を継続中です。

6月末の分配金の権利取りに向けて、更なる投資口価格の上昇に期待です。

ジャパンリアルエステートは、75日移動平均線を上抜けるまであと一歩のところまで迫っています。

これを上抜けて、上昇基調を決定づけたいところです。

Macbee Planetは、上昇のきっかけをつかみそうな予感です。

75日移動平均線の上で推移しており下値は固く

時間はかかるかもしれませんが、PO発表前の株価復活に期待です。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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