【結果検証:立会外分売は買いか?】愛知時計電機(7723)、アシードHD(9959)、エノモト(6928)

立会外分売
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こんにちは!

直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?

分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。

今回は、2023年7月に分売が実施された愛知時計電機アシードホールディングス、8月に実施されたエノモトです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

分売値段とその後の株価推移

株価指標

まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄分売日分売
値段
[円]
ディス
カウント率
[%]
分売日
始値[円]
(騰落率[%])
分売日
終値[円]
(同)
一週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
愛知時計電機
(7723)
7/3
(月)
1,4642.981,516
(+3.6)
1,522
(+4.0)
1,526
(7/10)
+62
(+4.2)
アシードHD
(9959)
7/19
(水)
5692.90570
(+0.2)
568
(-0.2)
577
(7/26)
+8
(+1.4)
エノモト
(6928)
8/8
(火)
1,5922.991,656
(+4.0)
1,672
(+5.0)
1,666
(8/16)
+74
(+4.6)
表1:分売値段とその後の株価推移

分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、

愛知時計電機エノモトは、いずれの場合も損益プラス

アシードホールディングスは、分売日の寄付と分売日の1週間(5営業日)後の寄付で売却した場合は損益プラス、分売日の大引で売却した場合は損益マイナス

の結果でした。

特に、エノモトは、分売日1週間後(5営業日)の大引で売却した場合は5.0%の利益が出ていました。

分売で購入し、利益が出た方、おめでとうございます!

ちなみに私は、愛知時計電機に300株購入申込みしましたが、当選無しでした(;´д`)トホホ

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:愛知時計電機(7723)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表2:愛知時計電機 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2023年3月期)の業績は、国内市場、海外市場ともに需要が堅調に推移し、利益面は、資源価格の上昇や円安に伴う仕入価格上昇の影響を受けたものの、増収効果により

前期比 増収増益で、売上高は1割弱増利益面は2割強の増益の結果で、売上高、利益面ともに過去最高を更新していました。

今期(2024年3月期)通期予想は、売上面では、IoT製品の拡販を推し進めるとともに、国内外の堅調な受注により増収、一方、利益面では、原材料や部品調達価格エネルギー価格等のさらなる高騰の影響を見込み、

前期比 増収減益で、売上高は微増利益面は1割~2割弱の減益予想していましたね。

株主還元は、配当利回り(予想)3.25%(6/23時点) で、東証プライムの単純平均 2.24%と比較すると高い水準で、

直近5年間の配当金は、1株あたり40~55で、配当性向は20%台で推移しほぼ一定で安定していました。

株価モメンタムは、2022年2月に上場来高値(1,993円)をつけた後は下落に転じ、同年10月に安値(1,274円)をつけましたが、その後は上昇に転じ、現時点まで上昇基調で推移していましたね。

直近の株価は、75日移動平均線に支えられ、上昇トレンドで推移していましたが、6/15に年初来高値(1,687円)をつけた後は調整していました。

その後の株価は、75日移動平均線を割り込まずに上昇に転じるのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】愛知時計電機(7723) <2023年7月実施>

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

立会外分売発表の翌営業日(6/26)に窓を開けて出来高を伴い大きく売られ、75日移動平均線を割り込みましたが、

その後は、売りが出尽くしたのか、それ以降は上昇基調で推移しました。

要因分析:アシードホールディングス(9959)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表3:アシードホールディングス 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2023年3月期)の業績は、主力の自販機リテイル事業が、生産性の向上を図り、商品価格の改定を実施し収益の改善に取り組み

前期比 増収増益で、売上高は1割増利益面は微増~3.3倍の増益の結果で着地。

今期(2024年3月期)通期予想は、グループ各社が得意分野を伸ばすとともに、相互のシナジー効果を高めブランド価値の創造と生産性の向上適正な価格設定に取り組み

前期比 増収増益で、売上高は1割弱増利益面は1割前後の増益予想していましたね。

株主還元は、配当利回り(予想)2.68%(7/12時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.20%(7/11時点) と比較すると高い水準で、

直近5年間の配当金は、1株あたり10~16円で推移しており、2020年3月期から2022年3月期まで3年間は同額でしたが、その他の年は増配していました。

会社の方針は、配当性向水準は30%程度を目標として継続的に実施していることは良い点でした。

そして、株主優待があり毎年3月末に100株以上保有の株主は、クオカード500円相当が進呈され(500株以上:1,000円相当、1,000株以上:2,000円相当、2,000株以上:3,000円相当)、100株保有の場合、配当金+株主優待(500円相当)で利回りは3.51%になっていましたね。

株価モメンタムは、2021年8月に安値(483円)をつけた後は、緩やかながら上昇トレンドで推移し、

ただ、2023年4月に急騰し高値(660円)をつけた後は、この高値を更新していませんでした。

直近の株価は、4/19に急騰し年初来高値(660円)をつけた後はすぐに急落し元の値に戻ったが、その後は順調に株価を戻しており、上昇基調で推移し、

そして、今回の立会外分売の発表の翌営業日(7/12)は、下落はしたものの大きくは下がらず、前日比 2円安(-0.33%)で終了し終値ベースでは5日移動平均線を割り込んでいませんでしたね。

その後の株価は、5日移動平均線を割り込まず、上昇基調を継続するのか、25日移動平均線や75日移動平均線を割り込んで、下落基調に転換するのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】アシードホールディングス(9959)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

立会外分売日(7/19)の前営業日までは25日移動平均線(赤線)を割り込まず、ほぼヨコヨコで推移していましたが、分売日には窓を開けて分売値段付近まで下落しました。

しかしこの日以降は株価が回復し、7月末までは上昇基調で推移しています。

要因分析:エノモト(6928)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表4:エノモト 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2024年3月期)1Qの業績は、産業用機器及び民生用機器の在庫調整による影響が大きく

前年同期比 減収減益で、売上高は1割強減利益面は7~8割の減益でした。

今期(2024年3月期)通期予想は、主力製品であるリードフレーム、コネクタ用部品は中長期的に成長基調の予測だが、足下の受注は市場在庫の調整局面にあり、需要の回復は2023年の後半以降となるものと見込み、

前期比 減収増益で、売上高は微減、利益面は営業利益は1割弱増ですが、経常利益と純利益は微減~1割弱の減益を予想し、

その通期予想に対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高は1/4程度でそこそこでしたが、利益面は1割弱で遅れ気味でしたね。

株主還元は、配当利回り(予想)4.06%(8/1時点) で、東証プライムの単純平均 2.19%と比較すると高い水準で、

直近5年間の配当金は、1株あたり35~60円で推移しており、2019年3月期と2020年3月期は同額ですが、それ以降は連続増配を継続中というところは魅力がありましたね。

会社の方針は、中期経営計画において2024年3月期までの1stステップでは、配当性向25%を目途に安定配当を継続するとしていました。

株価モメンタムは、2021年10月に高値(2,035円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移し、2022年10月に安値(1,329円)をつけました。

そしてその後は、1,600~2,000円のレンジ内で推移していました。

直近の株価は、5/15に年初来安値(1,608円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移し、7/4に高値(1,846円)をつけ、

そして、今回の立会外分売と2024年3月期1Q決算発表の翌営業日(8/1)は立会外分売による需給悪化懸念により、前日比 53円安(-2.98%)を窓を開けて下落しましたね。

その後の株価は、75日移動平均線や年初来安値を割り込まずに上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】エノモト(6928)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

立会外分売発表以降、下落基調で推移し、分売日前営業日に窓を開けて出来高を伴い大きく下落しました。

しかしこの日に売りが出付くしたと考えられ、分売日当日以降は堅調な値動きとなっています。

まとめ

まとめ

愛知時計電機(7723)、アシードホールディングス(9959)、エノモト(6928)の立会外分売の事前予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5のようになりました。

銘柄名事前
予想
結果(損益)
(「5営業日後始値」
ー「分売値段」)

[円](騰落率[%])
判定
愛知時計電機中立+62
(+4.2)
×
アシード
ホールディングス
中立+8
(+1.4)
エノモト中立+74
(+4.6)
×
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は1勝2敗、勝率0.333反省ですm(_ _”m)

それぞれの銘柄の、分売前の値動きで結果に影響を及ぼした傾向が見られました。

愛知時計電機エノモトは分売日前に大きく売り込まれた結果、売りが出尽くし分売日以降はそれほど値が下がらず堅調に推移した考えています。

一方、アシードホールディングス分売日前に売りが出尽くさず分売当日に需給が悪化し下落したと考えられます。

分売日直前に売りが出尽くしたかを見極めることが重要なポイントの一つですね!

今後の株価動向ですが、

愛知時計電機は、8月に入り、地合いがあまり良くないこともあり、下落基調で推移しています。

今後の反転上昇に期待です。

アシードホールディングスは、直近はヨコヨコの値動きが続いています。

ただ、6月末につけた直近の安値を割り込んでいませんので、今後の上昇転換に期待です。

エノモトは、直近では地合いの悪さに引きずられ、さえない値動きとなっています。

高配当ですので、9月末の中間配当取りに向けての上昇が見込まれます。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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