【立会外分売は買いか?】アクシス(4012)

システム株式投資

直近で立会外分売の実施を発表した銘柄に関して、買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです!

  • 立会外分売とは?
新規株主を増やすことを目的として、上場会社が大株主である銀行やオーナー経営者などの保有株を小口に分けて、証券取引所の立会外で不特定多数に売り出すこと。
取引開始前など取引時間外(=立会外)に売り出されることからこのように呼ばれる。
  • 立会外分売の魅力
    • 前日終値より安く購入可能
      • 立会外分配における買付側の購入価格は確定値段(1本値)で、分売実施日の前日終値よりディスカウントされるのが一般的。過去の例では、約3~5%のディスカウントで実施されています。(ディスカウント率は取引所の規定により最大10%)
    • 買付手数料はかからない
      • 立会外分売による買付は、通常の立会時間内の取引と種類が異なるため一般的に手数料はかからない。(売却時には通常の手数料が発生)
    • 即日売却OK
      • 立会外分売で取得した株式は、実施日(買付当日)から売却することが可能
  • デメリット:抽選で外れることもある
    • 買い申し込みが多いと、抽選ではずれて購入できないこともある。

第13回目は、東証マザーズから情報・通信業種のアクシスです。

分売の概要

クラウド

実施期間や株数は以下です。実施予定日は幅があり、実際の実施日と販売価格は、会社側が実施日前日に発表しますので前日にならないとわかりません。販売数量は決まっていて、100株単位で最大1,000株まで購入できます。

早ければ、6/9(水)の夕刻に、会社側からの適時開示で実施日と分売価格のお知らせがありますので、チェックしてくださいね💖

分売実施予定日2021/6/10(木)~2021/6/14(月)
分売数量100,000株
発行済み株数2,050,000株の約4.9%
申込単位数量100株
申込上限数量1,000株
実施の目的当社株式の分布状況の改善及び流動性の向上を図るため

分売株数が、発行済み株数の約5%と多めの数量となっています。

また、この銘柄の直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の6/4(金)時点の5日平均は10,200株、25日平均は12,800株です。1日の取引量が1万株前後と少なく、流動性は低い銘柄です。

事業内容

金融

創業以来培ったICT技術を活用し、システムインテグレーション(SI)事業とクラウドサービス(CS)事業を行っている会社です。

2020年9月に上場してまだ1年未満の、若さ溢れる会社(従業員平均年齢32.8歳)です。

「システムインテグレーション事業」(以下、「SI事業」)では、当社の基幹事業として、

  • 金融機関及び官公庁向け等のアプリケーション開発やインフラシステム構築、及び、運用・保守サービス
  • SIに関するコンサルティングから運用・保守に至るまでフルラインでサービス提供

を行っています。

「クラウドサービス事業」(以下、「CS事業」)では、インターネット上での車両管理システムの「KITARO」を中心に、「リアルタイム運行管理システム」(車両の位置情報や走行距離等を常時把握)で運用効率改善等を支援する、車両ごとのサブスクリプションを展開しています。

2021年12月期1Qの売上高比率は、SI事業 93.7%、CS事業 6.3%となっており、ほぼSI事業で占めてます。そのSI事業の中でも、金融向けサービスが6割と大きな部分を占めています。

直近の経営状況

経営状況

2021年12月期1Qの経営成績は、

  • 売上高 10.1億円(前期4Q比 6.6%増) ※前期1Qは、四半期財務諸表を作成していないため比較無し
  • 営業利益 1.4億円(同 63.1%増
  • 経常利益 1.5億円(同 70.5%増
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益 1.0億円(同 25.6%

でした。前年と同じ期との比較ができないので何とも言えないですが、直近の2020年12月4Qと比較すると、増収増益で増加率はいずれも2桁となっており、業績が伸びていることが分かります。

会社側のコメントとしては、

当社の売上の過半を占める業種である金融機関を含む全産業のソフトウェア投資額は2021年度計画が前年度比7.3%増となっており、IT投資は持ち直され、増加していくことが期待されており、このような当社を取り巻く環境の中、

  1. 進化するデジタル社会において、成長性の高い技術・サービスを提供する。
  2. より良い製品サービスを提供し、社会の中で存在価値の高い企業となる。
  3. 環境、社会、ガバナンス(ESG)を重視し、持続的成長を目指す。

を中期事業方針として掲げ、顧客からの信頼を獲得し持続的にサービスを提供することができるよう、様々な要望に対応したサービス提供を行うとともに、デジタルトランスフォーメーション等のデジタル社会の変化をビジネスのチャンスとするために、多数の先端技術の吸収を積極的に行った。また同時に、業容拡大に向けた人材の積極採用を行ったとのことです。

個別のサービスの状況としては、

SI事業は、依然としてIT技術者不足の状況にあるため、コロナ禍における採用環境の変化に対応した採用活動を積極的に取り組むと同時に、ビジネスパートナーとの協力関係の強化及び新規のビジネスパートナーの開拓を行うなど、さらなる受注拡大に向けた体制構築を進めており、その結果、1Qの売上高は9.4億円となっています。

CS事業は、積極的な広告宣伝を行い、クラウドサービス事業の認知度を上げることにより新規契約を順調に獲得し、累計契約台数が着実に増加しています(2021年3月末時点の累計契約台数7,746台)。その結果、1Qの売上高は0.6億円となっています。

2021年12月期通期予想に対しての、1Qの進捗率は、

  • 売上高 23.9%(通期計画 42.0億円)
  • 営業利益 36.1%(同 3.8億円)

となっています。売上の進捗率はそれほどではありませんが、営業利益は好調です。

その他のトピックスとしては、

  • 2021年4月1日付で株式会社ヒューマンソフト(システムインテグレーション事業を中心としたIT関連事業において、多くの大手企業との取引実績を有しているソフトウエア開発会社)の全株式を取得しており、これに伴い、2021年12月期2Qより連結決算に移行します。→2Q決算発表は注目ですね!
    • ヒューマンソフトの株式取得の理由
      1. 多数の優秀な技術者が在職しており、事業においても当社の既存の領域と競合していない事から、同社を当社グループに迎える事で、グループ全体の人員体制の強化と事業の多様化に資する。
      2. ヒューマンソフトも当社グループと合流することで、経営基盤の強化と合理化、開発人員の増強や取引先拡大により、利益率の向上と事業のさらなる成長発展が可能。
  • 2021年6月30日を基準日として、普通株式を 1株を2株にする株式分割を実施予定
    • 【理由】投資単位当たりの金額を引き下げることにより、投資家にとって投資しやすい環境を整えることで、当社株式の流動性の向上とより一層の投資家層の拡大を図ることを目的とする。→株式分割すると、売買する投資家のすそ野が広がり、株価は上昇することは多いです。今が購入のチャンスかもしれません。

株価指標

株価指標

6/4(金)終値時点の数値

  • 株価:3,870円
  • 時価総額:79.3億円
  • PER:29.8倍

PERは、同業で時価総額が近い、クロスキャット(2307) 20.1倍、デジタル・インフォメーション(3916) 26.5倍、システム情報(3677) 20.9倍と比較すると、やや高い水準となっています。

  • PBR:4.28倍
  • 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):-(信用売り残無)
  • 年間配当金(会社予想):0円(無配)

※直近5年間の配当金は、以下のようになっています。

決算期年間配当金
2018年12月期0円
2019年12月期0円
2020年12月期0円
※アクシス 年間配当金推移

上場が2020年9月の若い会社ですので無配が続いています。

日足チャート(1年間):

出所:楽天証券サイト

上場して1年未満で、株価チャートとしてはデータが少ないので、何とも言えないところがありますが、直近では、4,000円前後の横ばいが続いています。

新規上場時に、一瞬9,000円台を付けていますが、現在は半値以下です。ただ、直近では3,800円~4,000円で落ち着いており、業績の伸び等の材料が出れば一気に上昇する可能性はあると思います。

まとめ

まとめ

2021年12月期1Qの経営成績としては、前年同期のデータと比較できず、何とも言えない部分はありますが、直近の2020年12月期4Qと比較すると、特に利益面は2桁%の伸びになっており好調です。

また、この会社は、全株式を取得した株式会社ヒューマンソフトの業績が、2021年12月期2Qから加わり、事業規模の拡大と人員体制を強化した効果が出てくるものと考えられます。

6月末には株式分割(1株→2株)も予定していますので、こちらも株価には良い影響があると考えています。

株価は、6/2引け後に発表した立会外分売以降安定しており、需給関係の悪化懸念の売りはあまり出ていません。

過去(5/28)に実施されたアトラエ(6194)の立会外分売のように、分売当日は売られる可能性もあります。しかしその後は、売りが出尽くしたせいか、株価は上昇していますので期待しても良いかもしれません。(5/28終値1,553円→6/4終値1,915円(+362円(+23%)))

以上の観点から、

業績〇(今後の期待も込めて)、配当×、流動性/分売数量×、その他の材料として株式分割◎ということで、今回の立会外分売は「買い」と判断しました。

参考になればうれしいです!最後までご覧いただき、ありがとうございました🥰

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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