【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】梅の花(7604)、三井海洋開発(6269)、MIRARTHホールディングス(8897)

結果検証公募増資・売出(PO)
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こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が2024年5月の梅の花三井海洋開発、6月のMIRARTHホールディングスです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

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発行(売出)価格とその後の株価推移

株価指標

まずは、発行価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄受渡
期日
発行
価格

[円]
ディス
カウント

率[%]
受渡日
始値[円]
(騰落率[%])
受渡日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
梅の花
(7604)
5/28
(火)
9753.56981
(+0.6)
987
(+1.2)
989
(6/4)
+14
(+1.4)
三井海洋開発
(6269)
5/29
(水)
2,6363.022,649
(+0.5)
2,695
(+2.2)
2,679
(6/5)
+43
(+1.6)
MIRARTH
ホールディングス
(8897)
6/5
(水)
4583.17486
(+6.1)
477
(+4.1)
487
(6/12)
+29
(+6.3)
表1:直近のPO銘柄の売出価格とその後の推移

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

全ての銘柄は、全ての段階損益プラスでした。

とくに、MIRARTHホールディングス受渡日1週間後の寄付で売却した場合、6.3%の利益が出ています。

POで購入し、利益が出た方おめでとうございます!

ちなみに、私は今回は購入無しでした。皆さんはいかがでしたでしょうか?

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:梅の花(7604)

この会社のPO発表時の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐
新株式の発行数量
株式の売出数量
⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
3:梅の花 PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2024年4月期)3Qの業績は、各事業部門の組織運営力の強化及び管理業務の合理化・効率化を行うとともに、セントラルキッチンの生産性向上に取り組み収益向上に尽力し、

前年同期比 増収増益で、売上高は1割増、利益面は営業利益は38倍の増益経常利益と純利益は黒字転換でした。

前期通期予想は、付加価値の高い商品提供による客単価向上や顧客のライフスタイルの変化に対応した商品展開と、SNS及びWEB媒体等を使用した情報発信による顧客接点強化を図ることにより集客力、認知度向上に努め、引き続きコスト削減と収益改善を継続し、経営体制や事業基盤の維持強化に取り組んでおり、

2024年4月期3Q決算発表と同時に、通期連結業績予想を、売上高は下方修正利益面は上方修正し、

前期比 増収増益で、売上高は1割弱増、利益面は営業利益と経常利益は8~45倍の増益当期純利益は黒字転換を見込んでいました。

その通期業績予想に対する進捗率は、3Q終了時点で、売上高は8割弱でそこそこ利益面は9割前後で順調でしたね。

株主還元は、今期の配当利回り(前期並みと予想)は0.96%(5/10現在)で、東証スタンダードの単純平均 2.25%と比較すると低い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株あたり0~10円で推移しており、2022年4月期以前は無配でしたが、前々期、前期と復配しました。

配当性向は、無配や最終赤字の年を除き10%台でした。

また、株主優待があり、毎年10月末と4月末に100株以上保有の株主は、飲食店舗、通信販売で使用可能な20%割引(但し、さくら水産など5%割引、甲梅・KUROTOAKA・梅香など10%割引)の株主御優待証(カード)が進呈されます。

株価モメンタムは、2023年3月に安値(894円)をつけた後は、徐々に上昇し、同年9月には一時的に急騰して高値(1,271円)をつけました。

その後は調整していましたが、基本的には安値を切り上げながら推移しました。

直近では、3/15に2024年4月期3Qの決算発表と通期業績の修正がザラバ中に発表されたあと一時的に急騰しましたが、その後は調整し、直近では1,040円前後で推移していましたね。

その後の株価は、年始につけた年初来安値(999円)を割り込まずに、ヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】梅の花(7604)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

発行価格決定日以降は下落基調で推移し、年初来安値を更新しましたが、その後はヨコヨコで推移し、何とか発行価格(975円)は割り込みませんでした。 

そして、直近では上昇転換の兆しが見えてきています。

要因分析:三井海洋開発(6269)

この会社のPO発表時の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
株式の売出数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
3:三井海洋開発 PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2024年12月期)1Qの業績は、同社グループが強みを持つ超大水深大型プロジェクトに対する需要が堅調に推移し、

前年同期比 増収増益で、売上高は3割弱増利益面は4~22.9倍の増益でした。

今期通期予想は、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の建造工事が進捗し、建造工事及びチャーターサービスの提供により、

前期比 増収増益で、売上高は1割増、利益面は営業利益と当期利益は微増~2割強の増益ですが、税引前利益は微減を見込んでいました。

その通期業績予想に対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高は2割強でそこそこ利益面は5割前後で順調でしたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は1.38%(5/16現在)で、東証プライムの単純平均 2.28%と比較すると低い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株あたり0~45円で推移しており、

配当性向は、無配や最終赤字の年を除くと10%でした。

会社の株主還元方針は、将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、株主に対する適正かつ安定的な配当を行うことを基本方針としていましたね。

株価モメンタムは、2022年6月に安値(1,069円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、2024年5月に高値(3,460円)をつけました。

直近では、5/14に年初来高値(3,460円)をつけるまで、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移していましたが、

今回のPO発表と今1Q決算発表の翌営業日(5/15)は、POによる短期的な需給悪化を懸念され、出来高を伴い窓を開けて前日比 420円安(-12.6%)と急落

この下落で、75日移動平均線を割り込みその翌営業日も続落しましたね。

その後の株価は、75日移動平均線を回復し、ヨコヨコから上昇に転じていくのか、安値を切り下げながら下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】三井海洋開発(6269)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表の翌営業日以降も下落基調が続きましたが、売出価格は割り込まずに、受渡日(5/29)の2営業日には株価は底を打ち

その後はヨコヨコで推移しています。

要因分析:MIRARTHホールディングス(8897)

この会社のPO発表時の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
新株式の発行数量
自己株式の処分数量
⭐⭐
総合判定⭐⭐
(買い)
4:MIRARTHホールディングス PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2024年3月期)の業績は、不動産事業において好調な販売進捗により、売上総利益・営業利益ともに計画を上回り

前期比 増収増益で、売上高は2割増利益面は2倍前後の増益で着地しました。

今期(2025年3月期)通期予想は、コア事業である新築分譲マンションで、地方の中心市街地における供給を積極的に推進し、2,200戸の引渡を想定し、

前期比 増収増益で、売上高は1割強増利益面は1~3割の増益を見込んでいましたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は6.17%(5/23時点) で、東証プライムの単純平均 2.30%(5/22時点) と比較すると2倍以上の高い水準でした。

直近5年間の配当金は、年間1株あたり14~24円で推移しており、

配当性向は、30%台~50%台です。

会社の株主還元方針は、2021年5月に策定した新中期経営計画(2025年3月期まで)において、配当性向を30%~35%程度とすることを掲げており、

株主にとって安心感がありました。

株価モメンタムは、長い間、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移しており、2024年5月に高値(595円)をつけました。

直近では、4/19に安値(468円)をつけた後は、しばらくヨコヨコの展開でしたが、2024年3月期決算発表の翌営業日(5/14)は、これを好感されて、窓を開けて出来高を伴い急騰しました。

そしてその後も値を伸ばし、5/20に年初来高値(595円)をつけましたが、今回のPO発表の翌営業日(5/21)1株利益の希薄化懸念から、窓を開けて出来高を伴い前日比 91円安(-15.5%)と急落しましたね。

その後の株価は、直近の安値(468円)を割り込まず、ヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】MIRARTHホールディングス(8897)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表翌営業日以降も下落基調で推移しましたが、発行価格決定日(5/29)の翌営業日に底打ちし、それ以降は上昇に転じ

受渡日1週間後は、発行価格(458円)を大きく上回って推移しています。

まとめ

まとめ

梅の花(7604)、三井海洋開発(6269)、MIRARTHホールディングス(8897)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。

銘柄名事前予想結果(損益)[円]
(「受渡日の1週間
(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)

(騰落率[%])
判定
梅の花中立+14
(+1.4)
三井海洋開発中立+43
(+1.6)
MIRARTH
ホールディングス
買い+29
(+6.3)
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は3勝0敗、勝率1.000パーフェクト(自画自賛w)

どの銘柄も受渡日の2営業日後までにはPOによる1株利益の希薄化や需給悪化懸念が後退してきて株価は底打ちして、ヨコヨコ又は上昇に転じています

今後の個別動向ですが、

梅の花は、受渡日以降、ヨコヨコの期間がしばらく続きましたが、直近では大きく上昇しそうな兆しがあります。

PO発表前の値に戻るのは時間の問題かと思われますが、ただ、2024年4月期決算発表の内容によって大きく株価が動く可能性もありますので、その点は要注意です。

三井海洋開発は、今のところまだ上昇転換とまではいかずヨコヨコで推移しています。

業績は好調ですので、今後更なる業績の上振れが確認できれば株価も上昇に転じてきそうです。

MIRARTHホールディングスは、まだ25日移動平均線や75日平均線の下で推移しています。

配当利回りが%超(6/12時点)と非常に高く、まだまだ株価上昇の余地がありそうです。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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