こんにちは!
直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?
分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。
今回は、2022年2月に分売が実施されたみらいワークス、3月のB-Rサーティワンアイス、ヴィスです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
分売値段とその後の株価推移
まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!
※売買手数料は考慮していません。
銘柄 | 分売日 | 分売 値段 [円] | ディス カウント率 [%] | 分売日 始値[円] (増減率[%]) | 分売日 終値[円] (同) | 一週間後 の始値[円] (日付) | 損益[円] (増減率[%]) |
みらいワークス (6563) | 2/28 (火) | 691 | 2.95 | 732 (+5.9) | 732 (+5.9) | 705 (3/7) | +14 (+2.0) |
B-R サーティワン アイス (2268) | 3/6 (月) | 3,914 | 3.00 | 3,965 (+1.3) | 3,990 (+1.9) | 4,010 (3/13) | +96 (+2.5) |
ヴィス (5071) | 3/9 (木) | 998 | 1.96 | 1,030 (+3.2) | 1,054 (+5.6) | 950 (3/16) | -48 (-4.8) |
分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、
みらいワークスとB-Rサーティワンアイスは、いずれの場合も損益プラス、
ヴィスは、分売日の寄付や大引で売却した場合は損益プラスでしたが、分売日1週間後(5営業日後)の寄付の場合は、損益マイナスの結果でした。
特に、みらいワークスは、分売日の寄付や大引で売却した場合は5.9%の利益が出ていました。
分売で購入し、利益が出た方、おめでとうございます!
ちなみに私は、みらいワークスを300株申込んで当選無しでした。
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:みらいワークス(6563)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐⭐ |
流動性 | ⭐⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐(中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」
今期(2023年9月期)1Qの業績は、プロフェッショナル人材向けサービス事業が、様々な事業会社を中心に新規受注を拡大し、
前年同期比 増収減益で、売上高は4割強増、利益面は2~5割弱減で、売上高は成長を続け、売上総利益と共に四半期の過去最高を更新していました。
今期通期予想は、前期比 増収増益で、売上高は3割強増、利益面は2倍強~4倍の増益を予想しており、
その通期予想に対する進捗率は1Q終了時点で、売上高は1/4程度でそこそこですが、利益面は1割強で挽回が必要な状況でした。
株主還元は、配当金は上場来無配でしたが、成長過程の成長企業ゆえ、獲得した資金は、競争力の強化による将来の収益力向上や効率的な体制整備に有効に活用することは理解でき、今後の業績の伸長によって株価が上昇することで、株主に報いることを期待できました。
株価モメンタムは、2021年7月に高値(1,340円)をつけた後は下落基調で推移し、2022年1月にこの高値の半値以下の安値(590円)をつけており、その後は余り動きはなく、600~800円のレンジ内で推移していました。
直近は、昨年12月に安値(631円)をつけた後は上昇基調でしたが、
今1Q決算発表が2/14にザラバにあり、決算内容が好感されなかったのか、大きな陰線をつけて、前日比 67円安(-8.81%)と急落していましたね。
その後の株価は、2/14につけた直近の高値(803円)に向かって上昇に転じていくのか、さらに下押しし、直近の12月につけた安値(631円)に向かって下落していくのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】みらいワークス(6563)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
分売発表の翌営業日(2/20)に底値をつけた後は、需給悪化懸念の売りは見られず、分売日(2/28)まで上昇していきました。
しかしその後は下落に転じ、現時点(3/15)も下落基調で推移しています。
要因分析:B-Rサーティワンアイス(2268)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐⭐ |
流動性 | ⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐(中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」
前期(2022年12月期)の業績は、当期末販売拠点数が国内海外合わせて1,326ヶ所と前期末に比べ88ヶ所増加となり、長期経営計画を推進する中、テイクアウト需要に応え、戻りつつあるイートイン需要にも応えてきた結果、
前期比 増収増益で、売上高は1割強増、利益面は2割強~6割弱増で好調な結果で着地していました。
今期(2023年12月期)通期予想は、前期比 増収増益で、売上高は微増、利益面は営業利益と経常利益は微増の増益ですが、純利益は1割強の減益を見込んでおり、
前期の増収増益幅から縮小し、勢いは落ちる印象でしたね。
株主還元は、配当利回り(予想)が0.98%(2/24時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.22%と比較すると低い水準で、直近5年間の配当金は、年間1株あたり30円で一定でした。
また、株主優待があり、毎年6月と12月に100株以上保有の株主は、同社製品と引き換えできる「eGift(電子ギフト)」1,200円分(600円×2枚)が進呈(株数に応じて、枚数は増加)され、100株保有の場合、配当金+株主優待(2,400円相当)の利回りは1.57%になっていました。
株価モメンタムは、2022年3月に安値(3,920円)をつけた後は上昇基調で推移し、同年7月に高値(4,290円)をつけましたが、この高値は一過性のもので、すぐに元の値に戻り、現在は4,000~4,100円のレンジ内で推移していました。
直近は、昨年12/22に出来高を伴い急騰し高値(4,180円)をつけましたが、その後が続かず、翌月の1/17に安値(4,020円)をつけていました。
そしてその後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移し、立会外分売発表日(2/24)は、25日移動平均線の上に位置していましたね。
その後の株価は、全ての移動平均線を超え、直近の高値(4,180円)に向かって上昇するのか、直近の安値(4,020円)に向かって下落するのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】B-Rサーティワンアイス(2268)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
立会外分売発表の2営業日後から、分売による需給悪化懸念から下落し、分売日(3/6)は窓を開けて売られましたが、引けにかけて値を戻し、
その日以降、需給悪化懸念が解消して、上昇基調で推移しています。
要因分析:ヴィス(5071)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐ |
流動性 | ⭐⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐(中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」
今期(2023年3月期)3Qの業績は、WEBマーケティングによる新規顧客の獲得及び既存顧客へのフォローを継続して行ったことで、成長企業を中心に受注獲得を行い、1億円以上の大規模案件を 14 件獲得し、
今期から連結決算に移行したため単純比較はできませんが、前年同期比 増収増益で、売上高は3割強増、利益面は7~8割の増益で好調でした。
今期通期予想は、こちらも単純比較はできませんが、今3Q決算発表と同時に受注状況が好調なため上方修正し、前期比 増収増益で、売上高は2割強増、利益面は2~3割の増益を予想しており、
その通期予想に対する進捗率は3Q終了時点で、売上高、利益面ともに3/4程度でそこそこでしたね。
株主還元は、配当利回り(予想)が2.13%(3/2時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.20%と同水準で、直近5年間の配当金は、年間1株あたり8~18.3円で推移しており、配当性向は20%前後で安定していました。
また、会社の方針は、安定した配当を継続的に実施していくことを基本方針としており、収益力を強化し、継続的かつ安定的に配当を行うため、配当性向 20%を基準で安心感がありましたね。
株価モメンタムは、2021年8月の安値(534円)から、右肩上がりの上昇トレンドでずっと推移し、今年2月に上場来高値(1,284円)をつけていました。
直近は、昨年12月に安値(881円)をつけた後は上昇基調で推移し、今年2月3日に上場来高値をつけましたが、その後は調整し、
今3Q決算発表と通期業績の上方修正、増配を発表した翌営業日(2/15)は、期待値に届かなかったのか、窓を開けて売られ前日比 185円安(-15.4%)と急落しました。
そして、今回の立会外分売発表の翌営業日(3/2)も、2月の急落の流れを引き継ぎ、前日比 56円安(-5.38%)と下落していましたね。
その後の株価は、昨年12月につけた安値(881円)を下抜けずに下げ止まり、上昇に転じていくのか、下抜けて下値模索をするのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】ヴィス(5071)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
分売発表の2営業日後以降は上昇していきましたが、分売日(3/9)の翌営業日からは下落に転じ、
現時点(3/16)は全ての移動平均線の下に位置しています。
まとめ
みらいワークス(6563)、B-Rサーティワンアイス(2268)、ヴィス(5071)の立会外分売予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5のようになりました。
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「分売値段」) [円](%) | 判定 |
みらいワークス | 中立 | +14 (+2.0) | 〇 |
B-R サーティワンアイス | 中立 | +96 (+2.5) | 〇 |
ヴィス | 中立 | -48 (-4.8) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
今回は2勝1敗、勝率0.667。まあまあの結果でした。
みらいワークスは通常の立会外分売発表後の値動きと異なり、分売日までは上昇しましたが、その後下落に転じました。
その逆に、B-Rサーティワンアイスは分売の値動きのセオリー通り、分売日までは需給悪化懸念で売られて下がり、分売日以降は需給悪化懸念が解消してきて、上昇に転じました。
ヴィスは、3/10からの日経平均の急激な下げに巻き込まれ、分売日の5営業日後は下落に転じてしまいましたね。
今後の株価動向ですが、
みらいワークスは、分売日以降の下落がまだ下げ止まりを見せていません。
分売発表の翌営業日(2/20)につけた安値(660円)を下抜けずに、上昇に転じてくるかどうかがポイントになりそうです。
B-Rサーティワンアイスは、分売日以降、上昇基調で推移していますが、まだ25日移動平均線や75日移動平均線の下に位置しており、本格的な上昇には至っていません。
今後、25日移動平均線や75日移動平均線を上抜けて更なる上昇に期待です。
ヴィスは、地合いの悪さに巻き込まれて、浮上のきっかけが見えない状況です。
3月末の配当権利取りに向けて、上昇に転じることに期待です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。