【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】芝浦メカトロニクス(6590)、jig.jp(5244)、FPパートナー(7388)

結果検証公募増資・売出(PO)
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こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が2023年9月の芝浦メカトロニクスjig.jpFPパートナーです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

売出価格とその後の株価推移

株価指標

まずは、売出価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄受渡
期日
売出
価格

[円]
ディス
カウント

率[%]
受渡日
始値[円]
(騰落率[%])
受渡日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
芝浦
メカトロニクス

(6590)
9/5
(火)
23,1153.0023,560
(+1.9)
24,110
(+4.3)
22,050
(9/12)
-1,065
(-4.6)
jig.jp
(5244)
9/6
(水)
4294.03400
(-6.8)
406
(-5.4)
407
(9/13)
-22
(-5.1)
FPパートナー
(7388)

9/11
(月)
3,6083.013,415
(-5.3)
3,215
(-10.9)
3,375
(9/19)
-233
(-6.5)
表1:直近のPO銘柄の売出価格とその後の推移

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

芝浦メカトロニクス受渡日の寄付と大引で売却した場合は損益プラスですが、受渡日の1週間後の寄付で売却した場合は損益マイナス

jig.jpFPパートナー全ての段階で損益マイナス

でした。

芝浦メカトロニクスは受渡日の大引で売却した場合は、4.3%の利益が出ています。

POで購入し、利益が出た方おめでとうございます!

ちなみに、私はFPパートナーを100株購入できました。皆さんはいかがでしたでしょうか?

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:芝浦メカトロニクス(6590)

この会社のPO発表時の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
株式の売出数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
2:芝浦メカトロニクス PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2024年3月期)1Qの業績は、売上高は、前年同期に比べ半導体分野では増加FPD分野では減少し、利益面では、研究開発の強化などによる販売費及び一般管理費の増加があったものの、半導体前工程の売上増加により、

前年同期比 増収増益で、売上高は微増利益面は微増~2割弱の増益でした。

今期通期予想は、設備投資の減速や、部品や部材の供給が不安定な状況が継続すると見込まれること、また、同社グループとして次の成長に向けた投資を行うことなどから、

前期比 減収減益で、売上高は微減利益面は4割前後の減益を見込んでおり、

その通期業績予想に対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高、利益面ともに1/4程度でそこそこでしたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は1.59%(8/23時点) で、東証プライムの単純平均2.26%(8/22時点)と比較すると低い水準でした。

会社の方針は、配当性向はおおむね30%を目途に実施する方針でしたね。

株価モメンタムは、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移している中、2022年の年末までは緩やかな上昇でしたが、2023年に入り急上昇しはじめ、8月には上場来高値(26,300円)をつけていました。

直近では、8/4に上場来高値(26,300円)をつけた後は、少し調整していましたが、

今回のPOと自社株買い発表の翌営業日(8/23)は、POによる需給悪化を嫌気され、前日比 2,470円(-9.84%)と急落しました。

この下落で、5日移動平均線と25日移動平均線を下抜けてしまいましたね。

その後は、75日移動平均線を下抜けずに上昇に転じていくのか、下抜けて下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】芝浦メカトロニクス(6590)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表後以降はしばらくヨコヨコでしたが、売出価格等決定日の翌営業日はなぜか窓を開けて急伸しました。

しかしその後は、POの売出による需給悪化懸念で出てきて下落に転じ、しばらく下落基調で推移しています。

要因分析:jig.jp(5244)

この会社のPO発表時の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
株式の売出数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
3:jig.jp PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2024年3月期)1Qの業績は、前期に続き、ライブ配信事業「ふわっち」が好調に推移し、四半期売上高・利益ともに過去最高を更新し、

前年同期比 増収増益で、売上高は2割増利益面は4割強~2倍の増益で好調でした。

今期通期予想は、ライブ動画配信事業を中心とした既存事業の収益基盤拡大に積極的に取り組み、

前期比 増収増益で、売上高は1割増、利益面は営業利益と経常利益は微増ですが、純利益は3割の減益を見込んでおり、

その通期業績予想に対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高は1/4程度でそこそこでしたが、利益面は4~5割で順調でしたね。

株主還元は、売上高及び利益が好調な水準で進捗していることを背景に、初配することを発表し、

配当利回り(予想)は0.77%(8/24時点) で、東証グロースの単純平均0.43%と比較すると高い水準でした。

会社の方針は、年1回の期末配当として配当性向 10%程度を目安が基本方針でしたが、

2024 年3月期は、創業 20 周年を記念した記念配当(中間配当)と併せて、配当性向 20%程度を目指していましたね

株価モメンタムは、2022年12月に上場した後は下落基調で推移し、2023年4月に上場来安値(254円)をつけましたが、

その後は上昇基調で推移し、同年8月に急上昇して、上場来安値の2倍以上の上場来高値(550円)をつけました。

直近では、しばらくヨコヨコで推移していましたが、8/14の今1Qの決算発表を好感され、その翌営業日(8/15)は急騰してストップ高し、その後も上昇を続け、8/21に上場来高値(550円)をつけました。

しかしその後は調整し、今回のPOと初配発表の翌営業日(8/24)は、POによる需給悪化を懸念され、前日比 50円安(-10.5%)と窓を開けて急落しましたね。

その後は、8/15につけた392円近辺で下げ止まり上昇に転じていくのか、下げ止まらず今1Q決算発表前の値に戻っていくのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】jig.jp(5244)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表の翌営業日以降は5営業日ほど上昇が続きましたが、その後は下落に転じました。

そして、受渡日の2営業日後までは下落基調で推移し、その後はPOによる需給悪化懸念が後退し、上昇に転じてきています

要因分析:FPパートナー(7388)

この会社のPO発表時の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
株式の売出数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(買い)
4:FPパートナー PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2023年11月期)2Qの業績は、保険契約見込顧客数の増加外貨建一時払い商品の販売件数が増加して、生命保険の新契約件数が増加し、

前年同期比 増収増益で、売上高は2割弱増利益面は3割強~5割弱の増益でした。

今期通期予想は、今2Q決算発表と同時に、売上高は、当2Q累計期間の実績が上期業績予想を上回る着地となったため上方修正し、

前期比 増収増益で、売上高は2割弱増利益面は4割強~6割の増益を見込んでおり、

その通期業績予想に対する進捗率は、2Q終了時点で、売上高、利益面ともに1/2程度でそこそこでしたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は2.56%(8/24時点) で、東証グロースの単純平均0.43%(8/23時点) と比較すると高い水準で、

直近5年間の配当金は、上場来無配でしたが、今期は初配を予定していました。

会社の方針は、事業拡大のための投資を行いながら、配当性向約 45%を目安に、安定した配当の継続実施を目指しているところは良い点でした。

また、株主優待があり、毎年5月末に100株以上保有の株主は、3,000円相当のクオカードが進呈され、100株保有の場合、配当金+株主優待(3,000円相当)で利回りは3.41%となっていたところは魅力的でしたね。

株価モメンタムは、2022年9月に上場後、上昇トレンドで推移し、2023年6月に上場来高値(4,955円)をつけましたが、その後はこの高値を超えられず調整していました。

直近では、6/19に上場来高値(4,955円)をつけた後は、下落基調で推移しており、すべての移動平均線の下で推移していましたが、

今回のPOとプライム上場記念配の発表があった翌営業日(8/23)は、増配が好感され、前日比 110円高(+3.06%)と上昇しましたので、今後に期待を持てました。

その後は、8/21につけた年初来安値(3,480円)を下抜けずに上昇に転じていくのか、下抜けて下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】FPパートナー(7388)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表後に一旦は、8/21につけた年初来安値(3.480円)を下抜けましたが、その後は上昇基調で推移し、売出価格等決定日の翌営業日まで上昇しました。

しかしその後はこの勢いが続かず下落に転じて現時点(9/19)まで下落基調で推移しています。

まとめ

芝浦メカトロニクス(6590)、jig.jp(5244)、FPパートナー(7388)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。

銘柄名事前予想結果(損益)[円]
(「受渡日の1週間
(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)

(損益率[%])
判定
芝浦
メカトロニクス
中立-1,065
(-4.6)
×
jig.jp中立-22
(
-5.1)
×
FPパートナー買い-233
(
-6.5)
×
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は0勝3敗、勝率0.000大反省です(__)

どの銘柄も、売出価格等決定日以降、数日は上昇しましたが、その後は株式の出しによる需給悪化懸念が再燃し、下落に転じました

しばらくすれば、少なからず需給悪化懸念が解消されるとは思いますが、なかなかそうはいかず、今回は総じて厳しい結果でした。

今後の動向ですが、

芝浦メカトロニクスは、長い間上昇基調が継続していましたが、今回のPOをきっかけにして崩れ始めています

まだ保有されている場合は、一旦損切りして、下げ止まるのを待って再度購入の選択も必要かもしれませんね。

jig.jpは、ようやく下げ止まりから上昇に転じてきています

このまま、25日移動平均線を突破し、更なる上昇に期待です。

FPパートナーは、下落基調が継続中ですが、

11月末には初配があり、今後も継続的に安定した配当を実施するということと、株主優待が5月末にあります(100株以上でクオカード3,000円相当)ので、じっくりと継続保有もいいですね!

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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