【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】マリモ地方創生リート(3470)、福岡リート(8968)、タカラレーベン不動産(3492)

公募増資・売出(PO)
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こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が2024年9月のマリモ地方創生リート福岡リートタカラレーベン不動産です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

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発行価格とその後の投資口価格推移

株価指標

まずは、発行価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄受渡
期日
発行
価格

[円]
ディス
カウント

率[%]
受渡日
始値[円]
(騰落率[%])
受渡日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
マリモ地方創生
リート
(3470)
9/3
(火)
119,9252.5120,000
(+0.1)
120,400
(+0.4)
117,400
(9/10)
-2,525
(-2.1)
福岡リート
(8968)
9/11
(水)
140,4002.5143,000
(+1.9)
142,900
(+1.8)
146,600
(9/19)
+6,200
(+4.4)
タカラレーベン
不動産
(3492)

9/12
(木)
87,0672.587,500
(+0.5)
88,000
(+1.1)
88,900
(9/20)
+1,833
(+2.1)
表1:直近のPO銘柄の発行価格とその後の推移

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

福岡リートタカラレーベン不動産全ての段階で損益プラス

マリモ地方創生リート受渡日の寄付や大引で売却した場合は損益プラス受渡日1週間後の寄付の場合は損益マイナス

でした。

特に、福岡リートは受渡日1週間後の寄付で売却した場合は、4.4%の利益が出ています。

POで購入し、利益が出た方おめでとうございます!

ちなみに私は購入なしでした。皆さんはいかがでしたでしょうか?

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:マリモ地方創生リート(3470)

このJ-REITのPO発表時の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
投資口価格
モメンタム
⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表2:マリモ地方創生リート投資法人 PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

レジデンス・商業施設・ホテル・オフィスからなる総合型J-REITで、地方都市に重点を置き、“地方から日本を強くしていく”ことを基本理念としてところに特徴があり、東京一極集中の是正を目指した「まちの活性化」「雇用の創出」及び「地域経済の活性化」を実現することに共感が持てました。

地方(東京圏以外の地域)を中心とした総合型ポートフォリオを構築することにより、「相対的に高い投資利回り」かつ「安定的な収益」の確保と運用資産の確実な成長を志向し、投資主価値の中長期にわたる向上を目指しています。

前期(2024年6月期)の運用状況は、前期比 増収増益で、営業収益は1割弱増利益面は1割前後の増益でした。

そして、今期(2024年12月期)の運用状況の予想は、今回のPO発表と同時に上方修正しており、前期比 増収増益で、営業収益は2割弱増利益面は2割前後の増益を見込んでいました。

分配金の利回り(予想) 5.64%(8/21時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.41%(8/20時点)と比較して2倍超の高い水準で、J-REITの平均予想利回りと比べても高い水準でしたね。

直近5期の分配金は、1口当たり3,452~3,817で推移しており、最小と最大で365円の幅がありました。

今回の増資後の2024年12月期の分配金は前回予想より1円増額前期比 78円減2024年6月期は同311円減の予想でした。

投資口価格モメンタムは、2022年11月に高値(138,900円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移しており、2024年8月の「植田ショック」で安値(112,800円)をつけていました。

直近の投資口価格は、下落基調で推移しており、8/5に年初来安値(112,800円)をつけましたが、その後は上昇に転じており、

今回のPO発表の翌営業日(8/20)は、POによる1口当たり利益の希薄化懸念により、出来高を伴い前日比 800円安(-0.64%)と下落しましたね。

その後の投資口価格は、直近につけた年初来安値を割り込まず上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索を継続するのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】マリモ地方創生リート投資法人(3470) <2024年8月実施>

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

発行価格等決定日以降はしばらくヨコヨコの展開でしたが、その後は受渡日1週間後までは下落基調発行価格を下回りました。

そしてその後は、年初来安値は割り込まずヨコヨコで推移しています。

要因分析:福岡リート(8968)

このJ-REITのPO発表時の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐
投資口価格
モメンタム
⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐⭐
(買い)
表3:福岡リート投資法人 PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

福岡・九州地域を中心とする優良不動産を不動産投資信託に組み込むことにより国内外の優良投資家の資金を集め、地域の活性化や魅力あふれる街づくりに貢献するという、日本で最初の「地域特化型リート」で、

福岡・九州地域に精通した同資産運用会社の情報力とノウハウを活かし、投資主の最善の利益を目指しています。

前期(2024年2月期)の運用状況は、前期比 増収増益で、営業収益利益面はともに微増でした。

今期(2024年8月期)の運用予想は、今回のPO発表と同時に上方修正しており、前期比 増収増益で、営業収益は微増利益面は1割弱の増益を見込んでいました。

分配金の利回り(予想) 5.25%(8/30時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.40%(8/29時点)と比較して2倍超の高い水準で、J-REITの平均予想利回りと比べても高い水準で、

直近5期の分配金は、1口当たり3,523~3,850円で推移しており、連続増配を継続中の点は魅力的でしたね。

また、今回の増資後の2025年2月期の分配金当初予想より1口当たり300円増額前期比 50円増2025年8月期は同変わらずの予想でした。

投資口価格モメンタムは、2023年10月頃から上昇に転じ2024年3月に高値(176,500円)をつけました。

その後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移しており、2024年8月のいわゆる「植田ショック」安値(147,800円)をつけました。

直近の投資口価格は、6/3に高値(162,400円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移し、8/5に年初来安値(147,800円)をつけました。

その後はしばらく上昇しましたが、今回のPO発表の翌営業日(8/29)は、2024年8月期の配当権利落ちPOによる1口当たり利益の希薄化を懸念され、窓を開けて出来高を伴い前日比 6,200円安(-3.97%)と急落し、全ての移動平均線を下抜けましたね。

その後の投資口価格は、年初来安値(147,800円)を割り込まずヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】福岡リート投資法人(8968)

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表の翌営業日以降は下落基調で推移し、8月初旬につけた年初来安値を割り込みました。

しかし、受渡日(9/11)の2営業日前に底を打って上昇に転じ、その後は発行価格(140,400円)割り込むことなく上昇基調で推移しています。

要因分析:タカラレーベン不動産(3492)

このJ-REITのPO発表時の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表4:タカラレーベン不動産投資法人 PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

住宅を中心に、オフィス、商業施設、ホテル及びその他の物件に投資を行い、スポンサー各社の豊富な実績に裏打ちされた専門性とノウハウを活用する総合型J-REITで、

異なる強みを有するスポンサー各社の専門性とノウハウを結合したマルチスポンサー型の運用体制を活用するとともに、

資産運用会社独自の運用ノウハウを掛け合わせることで、「着実な成長」と「安定した運用」の実現を目指しています。

前々期(2024年2月期)の運用状況は、前期比 増収増益で、営業収益利益面はともに微増でした。

前期(2024年8月期)の運用予想は、前期比 増収増益で、営業収益、利益面ともに1割強増予想で、

今回の資金調達による資産取得により、今期(2025年2月期)の運用状況予想を前回発表から、営業収益は1割強利益面は2割弱の増額修正をしており、

今回の公募増資による新規取得資産は取得金額で約16.0%の増加率(1,494→1,734億円)からすると、この新規物件取得の規模に対し、修正された営業収益と利益面の増額の割合は妥当といえました。

分配金の利回り(予想) 5.73(8/30時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.38%と比較して2倍超の高い水準で、J-REITの平均予想利回りと比べても高い水準でしたね。

直近5期の分配金は、1口当たり2,617円~3,008円(上下391円差)で推移しています。

そして、今回の増資後の2025年2月期の分配金は、当初予想から変わらずで、前期比も変わらず翌2025年8月期も同変わらずの予想でした。

投資口価格モメンタムは、2023年3月に安値(85,300円)をつけるまでは下落基調で推移しましたが、その後は上昇に転じ2024年1月に高値(105,800円)をつけました。

しかしその後は調整しており、直近では全ての移動平均線の下で推移しました。

直近の投資口価格は、7/19に高値(101,000円)をつけるまではヨコヨコでの推移でしたが、その後は急激に下落し、8/5に年初来安値(91,600円)をつけました。

そしてその後は上昇基調で推移しましたが、2024年8月期の分配金権利落ちで窓を開けて下落し、その翌営業日(8/30)もPOによる1口当たり利益の希薄化懸念により、窓を開けて出来高を伴い、前日比 2,000円安(-2.08%)と急落しましたね。

その後の投資口価格は、8/5につけた年初来安値(91,600円)を割り込まずヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索を継続するのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】タカラレーベン不動産投資法人(3492) <2024年9月実施>

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表の翌営業日以降も下落基調で推移し、年初来安値を更新しました。

しかし、受渡日(9/12)の3営業日前に下げ止まり、その後はヨコヨコで推移しています。

まとめ

マリモ地方創生リート(3470)、福岡リート(8968)、タカラレーベン不動産(3492)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。

銘柄名事前予想結果(損益)[円]
(「受渡日の1週間
(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)

(騰落率[%])
判定
マリモ地方創生
リート
中立-2,525
(-2.1)
福岡リート買い+6,200
(+4.4)
タカラレーベン
不動産
中立+1,833
(+2.1)
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は3勝0敗、勝率1.000パーフェクト!

どの銘柄もそれほど値動きが大きくなく安定した値動きでした。

そして、受渡日前後に、POによる1口当たり利益の希薄化懸念が後退して下げ止まりヨコヨコの値動きとなりました。

また、J-REITは上場会社の株式と比較して、値動きが小さい点もあると思います。

今後の個別動向ですが、

マリモ地方創生リートは、8月初旬の安値を割りこまず上昇に転じてきています。

分配金利回りも安定して高いですので、12月末の分配金の権利取りにかけて上昇が期待できます。

福岡リートは、連続増配を継続している点が魅力的です。

福岡・九州の地域的な発展とともに、今後も更なる収益力向上が期待できますね。

タカラレーベン不動産は、一旦は8月初旬の安値を割り込みましたが、直近の値動きは、5日移動平均を上抜いてヨコヨコから上昇に転じようとしています。

また、分配金利回りの高さと、総合型J-REITとしての「着実な成長」と「安定した運用」での安定感に期待です。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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