【結果検証:立会外分売は買いか?】ヒップ(2136)、名糖産業(2207)、アルファシステムズ(4719)

結果検証立会外分売
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こんにちは!

直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?

分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。

今回は、2023年5月に分売が実施されたヒップ名糖産業アルファシステムズです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

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分売値段とその後の株価推移

株価指標

まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄分売日分売
値段
[円]
ディス
カウント率
[%]
分売日
始値[円]
(騰落率[%])
分売日
終値[円]
(同)
一週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
ヒップ
(2136)
5/19
(金)
8993.02916
(+1.9)
920
(+2.3)
957
(5/26)
+58
(+6.5)
名糖産業
(2207)
5/22
(月)
1,6112.981,651
(+2.5)
1,632
(+1.3)
1,634
(5/29)
+23
(+1.4)
アルファ
システムズ
(4719)
5/22
(月)
3,4013.523,565
(+4.8)
3,635
(+6.9)
3,555
(5/29)
+154
(+4.5)
表1:分売値段とその後の株価推移

分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、

全ての銘柄は、いずれの場合も損益プラス

の結果でした。

特に、ヒップは、分売日1週間後(5営業日)の寄付で売却した場合は6.5%の利益

アルファシステムズは分売日の大引で売却した場合は6.9%の利益が出ていました。

分売で購入できた方、おめでとうございます!

ちなみに私は、ヒップに300株購入申込みしましたが、当選無しでした。(;´д`)トホホ

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:ヒップ(2136)

技術者
David MarkによるPixabayからの画像

この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表2:ヒップ 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2023年3月期)の業績は、技術者数が増加等で、稼働人員が前期を上回り技術料金(1時間当たりの単価)が前期比で増額したことにより、

前期比 増収増益で、売上高は1割弱増、利益面は営業利益と経常利益は微増~3割弱の増益純利益は微減の減益で着地していました。

今期(2024年3月期)通期予想は、受注量の増大稼働率の向上適正レートの確保を図ることで業績向上を見込み、

前期比 増収増益で、売上高は1割弱増利益面は微増予想していましたね。

株主還元は、配当利回り(予想)5.33%(5/12時点) で、東証プライムの単純平均 2.23%と比較すると2倍超の高い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株当たり24~40円で推移し、前期と同額の年もありましたが、基本的には増配しており、

配当性向は、20%台~30%台で推移しており、安定していましたね。

株価モメンタムは、2022年7月に安値(696円)をつけた後は上昇基調で推移し、直近の5/11に高値(970円)をつけており、

直近の株価は、しばらく880円前後のヨコヨコの値動きでしたが、

2023年3月期決算発表の翌営業日(5/11)は、この決算を好感され、窓を開けて前日比 26円高(+2.86%)と急伸し、年初来高値を更新していました。

その後の株価は、直近の地合いの良さの流れに乗って高値追いをしていくのか、立会外分売による短期的な需給悪化により、決算発表前の元の値に戻っていくのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】ヒップ(2136) <2023年5月実施>

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

立会外分売発表の翌営業日(5/15)は、一旦は立会外分売による需給悪化懸念により、陰線をつけて下落しましたが、

その日を底にして上昇に転じその後も上昇基調で推移しました。

業績の好調さが評価され、売りは限定的になったようですね。

要因分析:名糖産業(2207)

チョコレート

この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表3:名糖産業 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2023年3月期)の業績は、主力の菓子部門が、テレビCMやSNSプロモーション、増量企画などの販売促進活動に取り組み増収となりましたが、原材料価格やエネルギーコストの高騰などにより、

前期比 増収減益で、売上高は1割弱増利益面は1割弱~7割強の減益で着地していました。

今期(2024年3月期)通期予想は、原材料価格やエネルギーコストの更なる高騰が予想されますが、一部商品の内容量変更や価格改定を予定していることなどにより、

前期比 増収増益で、売上高は微増利益面は1割前後の増益予想しており、まあまあといったところでした。

株主還元は、配当利回り(予想)1.49%(5/12時点) で、東証プライムの単純平均 2.31%と比較すると低い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株当たり20~26円で推移しており、前期と同額の年もありますが、基本的には増配しているところは魅力的でしたね。

そして、株主優待があり、毎年9月末に100株以上保有で1,500円相当の商品(1,000株以上:3,000円相当、5,000株以上:5,000円相当)、3月末に200株以上保有で、2,000円相当の商品が進呈され、

200株保有の場合、配当金+株主優待(1,500円+2,000円=3,500円相当)で利回りは2.49%になっていました。

株価モメンタムは、2021年9月に高値(1,827円)をつけた後は調整し、1,550~1,750円のレンジ内で推移しており、

直近の株価は、3月末に安値(1,618円)をつけた後は上昇基調で推移し、5/12時点では、全ての移動平均線の上に位置していましたので、

その後の株価は、この上昇基調を維持して、5/10につけた年初来高値(1,749円)を上抜けるのか、立会外分売による需給悪化を懸念され下落に転じるのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】名糖産業(2207)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

立会外分売発表の翌営業日(5/15)は、分売による需給悪化懸念により大きく売られ、窓を開けて前日比 111円安(-6.36%)と大きく下落しました。

その後も、需給悪化懸念はそれほど解消していませんが、分売値段(1,611円)はほぼ割り込まず、1,620円前後で推移しています。

要因分析:アルファシステムズ(4719)

ソフトウエア開発

この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表4:アルファシステムズ 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2023年3月期)の業績は、流通・サービス及び金融関連の売上が増加しましたが、ネットワークマネジメント及びモバイルネットワーク関連の売上が減少し、

前期比 増収増益で、売上高、利益面ともに微増で着地していました。

今期(2024年3月期)通期予想は、国内のソフトウェア投資は堅調な推移を予測していますが、今期に見込まれる大型案件の縮小等の影響により、1Qに一時的な稼働減を見込んでいて、

前期比 増収増益で、売上高、利益面ともに微増を予想しており、まあまあといったところでした。

株主還元は、配当利回り(予想)1.85%(5/15時点) で、東証プライムの単純平均 2.31%(5/12時点) と比較すると低い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株当たり50~80円で推移しており、配当性向は、30%台~40%台で安定して推移していましたね。

そして、株主優待があり、毎年9月末に100株以上保有で同社オリジナル同社オリジナルの壁掛けカレンダーが進呈されます。

株価モメンタムは、2022年8月に高値(5,050円)をつけた後は、高値切り下げの下落基調で推移し、

直近の株価は、3,900~4,400円のレンジ内での推移でしたが、

今回の立会外分売と2023年3月期の決算発表の翌営業日(5/15)は、立会外分売による短期的な需給悪化懸念からか、窓を開けて売られ、前日比530円安(-12.3%)と急落していました。

その後の株価は、1月につけた年初来安値(3,710円)を割り込まずに上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】アルファシステムズ(4719)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

結局、分売発表後の3営業日後に1月につけた年初来安値を更新し、

分売日の1週間後時点では、まだ何とか分売値段(3,401円)を下回っていませんが、下げ止まりは見せていない状況です。

まとめ

まとめ

ヒップ(2136)、名糖産業(2207)、アルファシステムズ(4719)の立会外分売の事前予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5のようになりました。

銘柄名事前予想結果(損益)
(「1週間(5営業日)後始値」
ー「分売値段」)

[円](%)
判定
ヒップ中立+58
(+6.5)
×
名糖産業中立+23
(+1.4)
アルファ
システムズ
中立+154
(+4.5)
×
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は1勝2敗、勝率0.333反省です(__)

ヒップは分売発表翌営業以降は、業績の好調さを足掛かりにして上昇に転じてきていますが、

名糖産業アルファシステムズは、需給悪化懸念が解消しきっておらず、なかなか上昇に転じるところまでは至っていません

ただ、今回は地合いが良かったため、どの銘柄も分売値段をほとんど下回らずに推移したところは良かったですね。

今後の株価動向ですが、

ヒップは、地合いの良さも手伝ってか、移動平均線がすべて上向きでかつ、株価はそれらの上で推移しています。

今後もさらなる上値追いを期待です。

名糖産業は、まだ分売発表前の株価に戻っておらず、戻るまでには時間がかかりそうです。

原材料価格やエネルギーコストの上昇を吸収し、業績の伸長が見えてくれば、株価の戻りが期待できそうです。

アルファシステムズは、立会外分売発表をきっかけとした株価下落が止まらず、年初来安値を更新中です。

下げ止まりを見せた後の反転上昇に期待です。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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