こんにちは!
直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?
分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。
今回は、2023年11月に分売が実施されたアミファ、unnery、三協フロンテアです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
分売値段とその後の株価推移
まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?
確認していきましょう!
※売買手数料は考慮していません。
銘柄 | 分売日 | 分売 値段 [円] | ディス カウント 率[%] | 分売日 始値[円] (騰落率[%]) | 分売日 終値[円] (同) | 一週間後 の始値[円] (日付) | 損益[円] (騰落率 [%]) |
アミファ (7800) | 11/29 (水) | 605 | 3.04 | 629 (+4.0) | 631 (+4.3) | 640 (12/6) | +35 (+5.8) |
unerry (5034) | 11/29 (水) | 2,511 | 2.98 | 2,511 (±0) | 2,516 (+0.2) | 2,527 (12/6) | +16 (+0.6) |
三協フロンテア (9639) | 11/30 (木) | 3,740 | 2.48 | 3,835 (+2.5) | 3,835 (+2.5) | 3,860 (12/7) | +120 (+3.2) |
分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、
アミファと三協フロンテアは、全ての段階で損益プラス、
unerryは分売日の寄付で売却した場合は損益トントン、分売日の大引や分売日の1週間後の寄付で売却した場合は損益プラス、
でした。
特に、アミファは、分売日1週間後の寄付で売却した場合は5.8%の利益が出ていました。
分売で購入し利益が出た方、おめでとうございます!
ちなみに私は、unerryを200株購入申込して100株当選し、当日売却。6,000円程度利益を得ました👍
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:アミファ(7800)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐ (最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐⭐ |
流動性 | ⭐⭐ |
分売数量 | ⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐ (中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」
前期(2023年9月期)通期の業績は、クリスマス、バレンタイン等のイベント関連商品の商品数の増加が売上高を牽引。
「通年型商品」の企画・開発・販売にも力を入れて取り組んだ結果、下期も売上高が堅調に推移しましたが、円安の影響により売上原価率が7.0ポイント上昇したことが響き、
前期比 増収減益で、売上高は4割弱増、利益面は2~4割の減益で着地しました。
今期(2024年9月期)通期予想は、売上高は前事業年度に引き続き、好調を持続しさらなる拡大、DX改革、全社員のプロフェッショナル化を通じた「生産性向上」の成果も順調のため、
前期比 増収増益で、売上高は1割強増、利益面は微増~3割強増を見込んでいました。
株主還元は、配当利回り(会社予想)は3.68%(11/24時点)で、東証スタンダードの単純平均 2.32%と比較すると高い水準でした。
直近5年間の配当金は、年間1株当たり19~24円で推移しており、2021年9月期までは年間19円配当でしたが、2022年9月期に5円増配され、その後は年間24円を継続していました。
会社の配当方針は、安定的かつ継続的な配当の実施するとしており、配当性向30%を目標としていましたね。
また、株主優待があり、毎年9月末に100株以上保有の株主は、継続保有期間3年以上の株主を対象に、同社オリジナルデザインのクオカードを以下の保有株数に応じて進呈され、
3年以上継続で100株保有の場合、配当金+株主優待(1,000円分)で、利回りは5.22%となっていました。
株価モメンタムは、2022年3月に安値(580円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、2023年8月に高値(709円)をつけましたが、
その後は、高値を切り下げながら推移していました。
直近の株価は、9/26に高値(692円)をつけるまでは上昇基調で推移していましたが、その後は調整しており、
今回の立会外分売発表と2023年9月期決算発表の翌営業日(11/15)は、分売による需給悪化を懸念され、窓を開けて前日比 11円安(-1.68%)と売られました。
しかしその翌営業日以降は、一旦は安値(629円)をつけましたが、値を戻して5日移動平均線と25日移動平均線を上回って推移していましたね。
その後の株価は、5日移動平均線や25日移動平均線の上をキープし、さらに75日移動平均線を上抜けて上昇基調で推移するのか、直近の安値(629円)を下抜け下値模索をするのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】アミファ(7800) <2023年11月実施>
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月間)>
分売発表後は5日移動平均線を回復しましたが、
分売日(11/29)の前日に大陰線をつけて5日移動平均線を割り込み、直近の安値(629円)も割り込みました。
しかし分売日以降は上昇に転じ、右肩上がりの上昇基調で推移しています。
要因分析:unerry(5034)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐ |
流動性 | ⭐⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐ (中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」
今期(2024年6月期)1Qの業績は、リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank®」の基盤及び利活用の強化に注力して、リカーリング顧客が増加し、
前年同期比 増収減益で、売上高は1割弱増、利益面は営業利益と経常利益は赤字幅拡大、純利益は赤字幅縮小でした。
今期通期予想は、リテールDX領域に加えて、リテールメディア領域及びスマートシティ領域においても、人流データを活用した取り組みの需要は堅調に推移することを前提として、
前期比 増収増益で、売上高は4割増、利益面は3~7倍を見込み、
その通期予想に対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高は2割弱でそこそこでしたが、利益面は赤字からの挽回が必要な状況でしたね。
株主還元は、配当金は上場来無配でしたが、
未だ成長過程にある会社であり、事業基盤の整備を優先し、事業の継続的な拡大を行うことが株主価値の最大化に資するとの考えにより、その原資となる資金の確保を優先する方針は理解できました。
株価モメンタムは、2022年10月に上場来安値(1,466円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、翌年7月に上場来高値(5,700円)をつけました。
しかし、その後は右肩下がりの下落基調が継続中でした。
直近の株価は、9/14に高値(4,140円)をつけた後は、25日移動平均線が上値抵抗線となり、下落基調で推移していました。
そして、今回の立会外分売発表の翌営業日(11/22)は、分売による需給悪化懸念から、前日比 200円安(-6.53%)と急落しましたね。
その後の株価は、直近につけた安値(2,464円)を下抜けずに上昇に転じていくのか、下抜けて下値模索をするのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】unerry(5034)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月間)>
立会外分売発表の翌営業日以降は、分売による需給悪化がなかなか後退せず下落基調が続いており、
分売日(11/29)は直近の安値(2,464円)を割り込みませんでしたが、その翌営業日に割り込んで下値模索をしている状況です。
要因分析:三協フロンテア(9639)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐⭐ |
流動性 | ⭐⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐ (中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」
今期(2024年3月期)2Qの業績は、既存店舗のリニューアルやレンタルスペースなどの新規店舗を積極的にオープンさせるなど、計画に沿って店舗網を充実させ、顧客からの需要は堅調に推移。また、原価低減活動を推進し利益向上に努め、
前年同期比 増収増益で、売上高は微増、利益面は3割前後の増益でした。
今期通期予想は、資源や原材料の価格は上振れリスクが懸念されるため、原価低減、経費抑制を推進し利益確保に努め、
前期比 増収増益で、売上高は1割弱増、利益面は1割強の増益を見込み、
その通期予想に対する進捗率は、2Q終了時点で、売上高、利益面ともに4~5割でそこそこでしたね。
株主還元は、配当利回り(会社予想)は4.08%(11/27時点)で、東証スタンダードの単純平均 2.28%と比較すると高い水準でした。
直近5年間の配当金は、年間1株当たり100~160円で推移しており、2022年3月期までは増配していましたが、2023年3月期は減配でした。
また、株主優待があり、毎年3月末、100株以上保有の株主は、抽選で①柏レイソル観戦ペアチケットや②フロンテアニューイヤーコンサートペアチケット(②は5年以上継続保有が条件)が進呈される点は魅力的でしたね。
株価モメンタムは、2022年1月に高値(5,310円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移し、2023年1月に安値(3,080円)をつけました。
しかしその後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移していました。
直近の株価は、8/28に高値(4,300円)をつけた後は、しばらくヨコヨコで推移していましたが、10月に入り急落し10/4に安値(3,720円)をつけました。
そしてその後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移しており、今回の立会外分売発表の翌営業日(11/22)は、それほど反応はなく、前日比 10円高(+0.25%)で終了しました。
その後の株価は、直近の安値(3,720円)を割り込まず上昇基調をキープするのか、割り込んで下落基調に転じるのか注目していましたが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】三協フロンテア(9639)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月間)>
分売日(11/30)までは連続陰線をつけて下落しましたが、直近の安値(3,720円)を割り込みませんでした。
そして、それ以降はヨコヨコの展開が続いています。
まとめ
アミファ(7800)、unerry(5034)、三協フロンテア(9639)の立会外分売の事前予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。
銘柄名 | 事前 予想 | 結果(損益) (「5営業日後始値」 ー「分売値段」) [円](騰落率[%]) | 判定 |
アミファ | 中立 | +35 (+5.8) | × |
unerry | 中立 | +16 (+0.6) | 〇 |
三協フロンテア | 中立 | +120 (+3.2) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「不参加」は3%以上の下落を想定しています。
今回は1勝2敗、勝率0.333。反省ですm(_ _”m)
銘柄により、分売日以降の明暗がくっきりと分かれましたね。
アミファは、分売日以降、上昇基調。
unerryは下落基調。
三協フロンテアはヨコヨコ。
といったところです。
今後の株価動向ですが、
アミファは、業績はそこそこ、株主還元はまあまあといったところで、
今後の株価は、それほど大きな上昇は期待できませんが、底堅く推移しそうです。
unerryは、直近の株価は下がりすぎの感があります。
底打ちしそうな気配も見えますので、今後の反転上昇に期待です。
三協フロンテアは、ヨコヨコの値動きが半月以上続いています。
配当利回りが高いですので、3月末の権利取りに向けて、10月の安値を下抜けなければ、いずれは上昇の波に乗ってきそうです。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。