【結果検証:立会外分売は買いか?】フォーライフ(3477)、京極運輸(9073)、ミヨシ油脂(4404)

立会外分売
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こんにちは!

直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?

分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。

今回は、2022年12月に分売が実施されたフォーライフ京極運輸ミヨシ油脂です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

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分売値段とその後の株価推移

株価指標

まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄分売日分売
値段
[円]
ディス
カウント率
[%]
分売日
始値[円]
(増減率[%])
分売日
終値[円]
(同)
一週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(増減率[%])
フォーライフ
(3477)
12/6
(火)
6343.06631
(-0.5)
635
(+0.2)
621
(12/13)
-13
(-2.1)
京極運輸
(9073)
12/6
(火)
5643.92568
(+0.7)
565
(+0.2)
561
(12/13)
-3
(-0.5)
ミヨシ油脂
(4404)
12/7
(水)
9512.96980
(+3.0)
980
(+3.0)
995
(12/14)
+44
(+4.6)
表1:分売値段とその後の株価推移

分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、

ミヨシ油脂は、いずれの場合も損益プラス

フォーライフ京極運輸損益まちまちでした。

ミヨシ油脂は、分売日1週間後の寄付で売却した場合は4.6%の利益が出ていました。

ミヨシ油脂を分売で購入できた方、おめでとうございます!

ちなみに私は、ミヨシ油脂に300株購入申込みして当選無しでした(;´д`)トホホ

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:フォーライフ(3477)

住宅

この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表2:フォーライフ 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2023年3月期)2Qの業績は、主力の分譲住宅事業で、平均販売単価が上昇し売上高は増加しましたが、利益面は、土地原価の上昇や資材価格の高騰が利益圧迫要因となり、
前年同期比 増収減益で、売上高は2割強増利益面は4割前後の減益の結果でした。

今期通期予想は、今2Q決算発表と同時に、建築資材の価格上昇により、利益面のみ下方修正しており、前期比 増収減益で、売上高は1割強増、利益面は4割弱の減益を見込んでおり、

それに対する進捗率は2Q終了時点で、売上高は1/2程度でそこそこだが、利益面は4割弱ほどで遅れ気味でした。

株主還元は、配当利回り(予想)は3.33%(11/25時点) で、東証グロースの単純平均 0.31%(11/24時点) と比較すると高い水準でした。

2020年2月の新規上場以降の配当金は、年間1株あたり15~24円で推移しており、配当性向は、無配の年を除き20%弱~40%強でした。

そして、会社の方針は、配当性向20%を配当額の目途として安定配当に努めていくとしていましたので、安心感がありましたね。

また、株主優待があり、毎年3月末に100株以上保有の株主は、ポイントに応じて株主専用Webサイトにて食品・電化製品・体験等と交換可能なポイントが1,000ポイントと、自社請負注文住宅購入時のキャッシュバック(10万円)又は自社分譲住宅購入時キャッシュバック(20万円)の2つがいただけるのは魅力的でした。

株価モメンタムは、2020年のコロナショックの安値から、長い間、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、今年10月下旬に高値(848円)をつけていました。

直近では、今2Q決算と通期業績の利益面の下方修正を嫌気され、翌営業日(11/11)に出来高を伴い窓を開けて、前日比 55円安(-6.75%)と売られ、

今回の立会外分売発表の翌営業日(11/25)も引き続き、前日比 17円安(-2.31%)と売られ、年初来安値を更新していましたので、株価の動きは思わしくない展開でした。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】フォーライフ(3477)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

分売日(12/6)の前日から急落し始めて、分売日以降も、需給悪化懸念が収まり切れずに下落しています。

通期業績の利益面の下方修正が響いている可能性もありますが、直近(12/16)ではようやく5日移動平均線(緑線)を上抜いてきており、上昇の兆しも見せています。

要因分析:京極運輸(9073)

タンクローリー

この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表3:京極運輸 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2023年3月期)2Qの業績は、前年同期比で、売上高は変わらず、利益面は営業利益と経常利益は3割強増、純利益は1割弱の増益でまずまずの結果でした。

今期通期予想は、前期比 減収減益で、売上高は2割減、利益面は営業利益と経常利益は1~2割の減益だが、純利益は3割強の増益を予想しており、

それに対する進捗率は2Q終了時点で、売上高、営業利益5割程度でそこそこで、経常利益と純利益は6割を超えており順調でした。

株主還元は、配当利回り(予想)は1.54%(12/1時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.20%(11/30時点) と比較すると低い水準でした。

直近5年間の配当金は、年間1株あたり5~12円で推移しており、基本的には増配傾向でしたが、今期は前期比 2円減配予想で、この点は残念でした。

また、株主優待があり、9月末の100株以上保有の株主(ただし、1年以上継続保有が条件)に、1,000円相当のオリジナル・クオカードが進呈され、

1年以上100株保有の場合、配当金+株主優待(1,000円相当)の利回りは3.08%となっていましたので、魅力的でしたね。

流動性は1日の出来高の25日平均が15百株(12/1時点)低く、この点は気になっていました。

株価モメンタムは、2021年7月に株主優待新設の発表をきっかけに急騰し、翌月に高値(1,752円)をつけましたが、その後は元の値に戻り600円前後で推移していました。

直近では、10月初旬に安値(591円)をつけた後は、右肩上がりの上昇基調で推移しており、

今回の立会外分売発表の翌営業日(11/30)は大きな反応はなく、前日比 12円安(-1.86%)で終了し、

その後は、75日移動平均線の上をキープし上昇基調を継続するのか、直近の安値(591円)に向かって下落していくのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】京極運輸商事(9073) <2022年12月実施>

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

結局、75日移動平均線(青線)はあっさり下抜けて、分売日(12/6)までは下落基調でした。

その後は、何とか分売値段(564円)付近をキープしていますが、現時点(12/16)はまだ5日移動平均線を超えられていません

要因分析:ミヨシ油脂(4404)

マーガリン

この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表4:ミヨシ油脂 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2022年12月期)3Qの業績は、主力の食品事業で、製パン業界向けの巣ごもり需要等が下支えして売上は回復しましたが、油脂原料の需給ひっ迫や、各種原材料価格の高騰により非常に厳しい経営環境となり、
前年同期比 増収減益で、売上高は1割強増利益面は赤字転落
の結果でした。

今期通期予想は、今3Q決算発表と同時に、原材料高や円安により下方修正し、前期と会計基準が異なるので単純比較はできませんが、前期比 増収減益で、売上高は1割弱増利益面は赤字転落を予想しており、

それに対する進捗率は3Q終了時点で、売上高は3/4程度でそこそこでしたが、利益面は赤字幅縮小の挽回が必要な状況でした。

株主還元は、配当利回り(予想)は3.04%(12/1時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.20%と比較すると高い水準でした。

直近5年間の配当金は、年間1株あたり40円で一定でしたが、

今期は業績の赤字を見込んでいるため、10円減配し年間1株当たり30円予想ですので、少し寂しい感じでした。

しかし、株主優待があり、毎年12月末の年1回100株以上保有の株主に、1,000円相当のクオカードが進呈され、100株保有の場合、配当金+株主優待(1,000円相当)の利回りは4.06%になっていましたので、こちらはうれしい内容でしたね。

株価モメンタムは、2020年3月のコロナショック時の安値からずっと上昇をし続け、2021年11月に高値(1,370円)をつけた後は低迷し、右肩下がりの下落トレンドで推移していました。

直近では、9月下旬に年初来安値(966円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移していましたが、

今回の立会外分売発表の翌営業日(11/29)は、短期的な需給悪化懸念からか、窓を開けて出来高を伴い前日比 43円安(-4.2%)と急落しました。

それ以降は、年初来安値を下抜けず、上昇に転じてくればいけるのではと考えていましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】ミヨシ油脂(4404) <2022年12月実施>

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

結局、分売発表の翌営業日(11/29)に下がりすぎたこともあり、その日の安値(971円)を底にして年初来安値(966円)を下回ることなく、その後は上昇基調で推移しています。

今後は、12月末の株主優待と配当取りを控えていますので、それまでは上昇が楽しみですね。

まとめ

まとめ

フォーライフ(3477)、京極運輸(9073)、ミヨシ油脂(4404)の立会外分売予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5のようになりました。

銘柄名事前予想結果(損益)
(「1週間(5営業日)後始値」
ー「分売値段」)

[円](%)
判定
フォーライフ中立-13
(-2.1)
京極運輸中立-3
(-0.5)
ミヨシ油脂中立+44
(+4.6)
×
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は2勝1敗、勝率0.667まあまあの結果でした。

フォーライフ京極運輸は、立会外分売による需給悪化懸念の解消があまり進んでおらず、戻りが鈍いという印象です。

ミヨシ油脂は、定石通り、短期的な需給悪化懸念が解消してきており、12月末の株主優待と配当取りに向けて株価上昇の勢いがあります。

今後の株価動向ですが、

フォーライフは、ようやく5日移動平均線を上抜けてきました。

元々、配当利回りはある程度高い上に、直近の株価の下落で配当利回りが高くなってきました

株主優待も3月末権利でありますので、今後の上昇転換に期待です。

京極運輸は、まだ5日移動平均線を下回って推移しています。

業績の上昇とともに株価上昇に期待です。

ミヨシ油脂は、12月末の株主優待と配当取りに向けて株価上昇が楽しみになってきました。

ただ、12月末の一括配当だけに、配当落ち日の大幅下落が予想されるため、ある程度利益が乗ってきたら権利日前に利益確定してもよいと考えます。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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