【結果検証:立会外分売は買いか?】カネミツ(7208)、初穂商事(7425)、愛知時計電機(7723)

結果検証立会外分売
この記事は約8分で読めます。

直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?

分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。

今回は、2022/3/4(金)に分売が実施されたカネミツ初穂商事、3/15(火)の愛知時計電機です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

分売値段とその後の株価推移

株価指標

まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!

銘柄分売日分売
値段
[円]
ディス
カウント率
[%]
分売日
始値[円]
(増減率[%])
分売日
終値[円]
(同)
一週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(増減率[%])
カネミツ
(7208)
3/4
(金)
7113.00706
(-0.7)
710
(-0.1)
703
(3/11)
-8
(-1.1)
初穂商事
(3963)
3/4
(金)
1,6563.041,669
(+0.8)
1,666
(+0.6)
1,671
(3/11)
+15
(+0.9)
愛知時計電機
(7376)
3/15
(火)
1,5363.031,604
(+4.4)
1,604
(+4.4)
1,655
(3/23)
+119
(+7.7)
表1:分売値段とその後の株価推移

分売日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

初穂商事愛知時計電機は、どの時点で売却しても損益プラス

カネミツは、どの時点で売却しても損益マイナスでした。

愛知時計電機は、分売後1週間(5営業日)後の寄付きで売却した場合は、7.7%もの利益が出ていました。

愛知時計電機分売で購入できた方、おめでとうございます!

ちなみに私は、初穂商事を100株購入申込しましたが、当選せずでした(;´д`)トホホ

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:カネミツ(7208)

自動車

この会社の2022年3月期3Qの業績は、前年同期比 増収増益で、売上高は3割強増、利益面は黒字転換で、特に「東南アジア」地域は売上高は4割強増の増収増益で黒字転換しており好調でした。

通期予想は、前期比で売上高は3割増、利益面は3~4億円の黒字(前期赤字)を予想していて、

この通期予想に対する進捗率は、3Q終了時点で売上高は3/4ほどで順調でしたが、利益面は50~60%と遅れ気味でした。

株主還元は、配当年利回り 3.6%(2/25時点) で、東証2部の単純平均2.23%(2/24時点) と比較すると高い水準で、直近5年間の配当金は、少しづつですが、連続増配を継続していました。

また、株主優待があり、毎年3月末に100株以上保有の株主に、クオカード500円相当が進呈され(1年以上継続保有の場合は1,000円相当)

100株保有の場合、配当金+株主優待(500円相当)で、年利回りは4.3%にもなっており、こちらは個人投資家にとってうれしい内容でしたね。

株価モメンタムは、一昨年のコロナショック時の安値(521円)から、昨年2月の高値(840円)まで上昇しましたが、それ以降は緩やかに調整して、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移していました。

直近の株価は、昨年12月の安値(701円)から上昇トレンドで、今回の立会外分売発表の翌営業日(2/25)は、短期的な需給悪化懸念から売られると思いきや大きな陽線をつけて高値引けで前日比 8円高(+1.1%)となり、

これ以降の株価に期待を持たせたのですが、分売日当日(3/4)に窓を開けて大きく下落してしまいました。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】カネミツ(7208)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

立会外分売発表後の株価は、分売日の前日まではそれほど大きく下落しませんでしたが、短期的な需給悪化懸念からか、分売日に窓を開けて大きく下落しました。

その後も1週間は下落が続きましたが、それ以降は値を戻しつつあります

今後は、立会外分売の実施で下落していただけに、3月末の配当や株主優待取りに向けて、上昇していく可能性は高いと思われます。

要因分析:初穂商事(7425)

建築材料

この会社の2021年12月期通期の業績は、前年同期比 増収増益で、売上高は微増ですが、利益面は営業利益と経常利益は5割増、純利益は2倍以上の増益の結果で、連結グループ経営を開始してから過去最高の売上高と利益を更新しており好業績でした。

2022年12月期の通期予想は、前期比で売上高は微増、利益面は1割前後の増益で、前期に引き続き過去最高の更新を予想しており、引き続き業績の好調を見込んでいました。

株主還元は、配当年利回り 4.3%(2/25時点) で、東証ジャスダックの単純平均1.93%と比較すると高い水準で、直近5年間の配当金は、連続増配を継続していました。

配当性向20~40%弱程度で安定しており、安心感がありましたね。

株価モメンタムは、一昨年のコロナショック後の上昇で、同年10月に高値(2002.5円)をつけました

しかしその後は、高値を切り下げて推移していましたが、安値は昨年9月の1,533円をキープして底堅かったです。

直近の株価は、昨年12/23に2021年12月期の業績の利益面を上方修正し、その後高値(1,870円)をつけましたが、それ以降は調整していました。

しかし、2/3に安値(1,600円)をつけた後は、株価は戻してきていましたので、その流れを引き継ぎ、それほど下落しませんでしたね

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】初穂商事(7425) <2022年1回目>

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

立会外分売発表後の株価は、発表の翌営業日(2/28)の株価は下がりましたが、その後は分売日までは値を保っていました

そして分売日当日(3/4)は、窓を開けて下落はしましたが、何とか分売値段(1,656円)を下回らず、その2営業日後以降から上昇に転じています

今後は、25日移動平均線(赤線)を上抜け、上昇を加速していくのか、跳ね返され失速していくのか、要注目ですね。

要因分析:愛知時計電機(7723)

時計

この会社の2022年3月期3Qの業績は、前期落ち込んだ国内市場が回復傾向にあり、前年同期比 増収増益で、売上高は微増、営業利益と経常利益は6割強、純利益は2割弱増益で好調でした。

通期予想は、前期比 増収増益を見込んでおり、売上高、利益面ともには微増純利益は15%減益を予想していて、

この通期予想に対する進捗率は、3Q終了時点で売上高、利益面ともには3/4に達しており順調でした。

株主還元は、配当年利回り 2.3%(3/4時点)で、東証1部の単純平均2.25%と比較すると少し高い水準で、

直近5年間の配当金は、1株当たり36~43円(株式分割後で換算)で安定して推移していました。

株価モメンタムは、一昨年のコロナショック時の安値(1,066.7円)をつけた後は、右肩上がりの上昇トレンドを継続しており、昨年末からは急激に上昇していました。

直近の株価は、昨年12/23に今年1月末の普通株式の1/3分割と増配(株式分割前で実質2円増配)を発表これを好感され出来高を伴い急騰し、

今年に入って2/21に年初来高値(1,993円)をつけました。

しかし、立会外分売発表の翌営業日(3/7)は、短期的な需給悪化懸念から、前日比 237円安(-13.2%)と売り込まれ、結局、昨年末からの急騰が帳消しの格好になりました。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】愛知時計電機(7723)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

立会外分売発表後の株価は、発表の翌営業日から下落が行き過ぎたのか、発表の4営業日後から上昇に転じ、そこからずっと、分売値段を割り込むことなく、右肩上がりの上昇を継続しています。

今後は、25日移動平均線(赤線)や75日移動平均線(青線)を上抜けてくれば、一段高が期待できそうです。

まとめ

まとめ

カネミツ(7208) 、初穂商事(7425)、愛知時計電機(7723)の立会外分売予想と一週間(5営業日)後の株価は、

銘柄名事前予想結果(損益)
(「1週間(5営業日)後始値」
ー「分売値段」)

[円](%)
判定
カネミツ中立-8
(-1.1)
初穂商事買い+15
(+0.9)
×
愛知時計電機中立+119
(+7.7)
×
表2:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「不参加」は3%以上の下落を想定しています。

でした。

今回は1勝2敗、勝率0.333の結果でした。反省ですm(_ _”m)

どの銘柄も、分売日以降は需給悪化が解消してきて、少しづつですが上昇しましたね。

特に、愛知時計電機は、分売発表後の下落がきつかっただけに、分売日の3営業日前から上昇に転じて、それ以降は上昇トレンドを継続中です。

カネミツは、需給悪化が徐々に解消されているものの上げ足がまだ鈍いため、分売値段を上回れていないというところでしょうか。

今後の株価動向ですが、

カネミツは、3月末の配当と株主優待取りで、株価上昇が見込まれます

どこまで上昇するのか楽しみです。

初穂商事は、安値は底堅そうですので、今後は25日移動平均線を上抜け、更なる上昇に期待です。

愛知時計電機は、

分売発表以降の株価下落がきつすぎたため、その分上昇してきています。

25日移動平均線や75日移動平均線を上抜けてくれば、上昇に勢いがついてきそうです。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

タイトルとURLをコピーしました