【公募増資・売出(PO)は買いか?】アイモバイル(6535)

広告株式投資

こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)の実施を発表した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

  • 公募増資・売出(PO)とは?
既上場企業が新たに発行する株式(公募株式)や既に発行された株式(売出株式)を投資家に取得させることをいいます。
正確には、「PO」は「Public(公開の)Offering(売り物)」の略で、日本語では「公募」と呼ばれます。「公募」とは、「不特定かつ多数の投資家に対し、新たに発行される有価証券の取得の申込を勧誘すること」をいいます。
また、「売出」とは、「既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込の勧誘のうち、均一の条件で50人以上の者を相手方として行う」ことをいい、通常は「公募」と「売出し」を合わせて「PO」と呼ばれます。
「新規公開株(IPO)」は未上場企業が直接金融市場からの資金調達や知名度・信用力の向上を目的として証券取引所に新規上場するために一般投資家に株式を取得してもらう行為であるのに対して、「公募・売出(PO)」は既に上場していて証券取引所での株式取引が行われている企業が追加の資金調達や大株主の保有株売却などを目的として一般投資家に株式を取得してもらう行為であり、「新規公開株(IPO)」と「公募・売出(PO)」の違いを簡単にいえば、実施する企業が「未上場」か「既上場」かの違いといえます。

今回は、東証1部からサービス業種のアイモバイルです。

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POの概要

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今回のPOは、公募増資ではなく、大株主から株が売り出される「売出」です。売出価格決定期間や受渡期日、売出数量は以下です。

ただし、どの証券会社でも購入できるわけでなく、主幹事会社(今回は、みずほ証券)をはじめ、引受人の証券会社で購入申込可能です。(ちなみに、私が口座解説しているSBI 証券は申込可、楽天証券は不可です。)ご自身が開設している証券口座をチェックしてくださいね💖

早ければ、7/5(月)の夕刻に、会社側からの売出価格等のお知らせが適時開示であります。

売出価格決定期間2021/7/5(月)~7/7(水)
受渡期日7/12(月)(7/5(月)発表)(売出価格等決定日の5営業日後)
売出数量普通株式 2,800,000 株
発行済み株数21,848,196株の約12.8%
売出数量(オーバーアロットメント(以下、OA)による)普通株式 420,000 株
※実施決定しました。(7/5(月)発表)
売出価格1,546円(7/5(月)発表)
ディスカウント率4.03%(7/5(月)発表)←(売出価格決定日の終値の4~6%)
申込単位数量100株
実施の目的東京証券取引所の新市場区分の見直しを受け、当社においても検討を重ねた結果、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を支えるためには、プライム市場の形式基準を満たすことが必要であるため

売出数量が、何と発行済み株数の約13%(OAを含めると14.7%)と多い数量です。この売出発表(6/25)後、現時点(7/2)までに短期的な需給悪化懸念からか11%ほど売り込まれています。

また、この銘柄の直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の5日平均は9,229百株、25日平均は5,735百株ですので、流動性は高いレベルです。

どんな会社?

納税

ふるさと納税支援サイト「ふるなび」や、インターネット広告(アフィリエイト等)の事業を行っている会社です。

事業セグメントとしては、大きく2つに分かれており、

  • コンシューマ事業・・・ふるさと納税事業「ふるなび」及び周辺事業としてトラベル事業、レストランPR事業並びにポイントサービス事業
  • インターネット広告事業・・・アドネットワーク事業、アフィリエイト事業、メディアソリューション事業、広告代理店事業(サイバーコンサルタント社)、アプリ運営事業(オーテ社)等

2021年7月期3Q累計のセグメント別売上高構成比は、

  • コンシューマ事業 48.4%
  • インターネット広告事業 51.6%

と、2つの事業がほぼ半分づつとなっています。

直近の経営状況

経営状況

2021年7月期3Q(2020年8月~2021年4月)累計の経営成績

決算期売上高[百万円]
(前年同期比)
営業利益[百万円]
(同)
経常利益[百万円]
(同)
四半期純利益[百万円]
(同)
2020年7月期3Q累計12,0142,0001,9861,520
2021年7月期3Q累計14,196(18.2%増)2,998(49.9%増)3,017(51.9%増)2,016(32.6%増)
2021年7月期通期会社予想16,939(13.7%増)3,000(33.6%増)2,904(29.2%増)1,947(12.7%増)
通期計画に対する3Qの進捗率83.8%99.9%104%104%

2021年7月期3Qの業績はかなり良く、増収増益で、売上高で20%、利益面は、営業利益と経常利益は50%ほどの増益となっています。

要因としては、

コンシューマ事業の主力であるふるさと納税事業の市場において、2019年は微増ながら受入件数は前年比100.5%と増えている(納税受入額は若干の減少:前年比95.1%)。控除適用者数(ふるさと納税を実際に行い住民税控除適用された人数)は前年比102.7%と増えており、安定した制度として広く浸透している。また、TVCMによる「ふるなび」ブランドによる認知度向上と、精力的なプロモーション活動を展開し、ふるさと納税制度の浸透及び顧客基盤の拡大に努めてきた効果が出ている。ということです。

インターネット広告事業では、2021年のインターネット広告媒体費は全体で前年比107.7%、1兆8,912億円と予想されている中、重点領域であるメディアソリューション事業での顧客拡大、アプリ運営事業による自社メディア運用の拡大に努めてきた。そして、アドネットワーク事業は新規顧客や海外顧客の獲得に注力すると共に、収益構造の改善を進め安定的な収益の確保に努めてきたため。

としています。

2021年7月期通期会社予想に対する進捗率も好調で、3Qを終了した時点で、売上高で84%ほど、利益面は通期計画にほぼ達している状況です。

株価指標

株価指標

7/2(金)終値時点の数値

  • 株価:1,603円
  • 時価総額:350億円
  • PER:17.5倍

PERは、同業で時価総額が近い、バリューコマース(2491) 34.5倍、ファンコミュニケーションズ(2461) 15.5倍、チェンジ(3962) 58.4倍と比較すると、中間的な水準となっています。

  • PBR:2.43倍
  • 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):1.08倍新規売停止中(制度信用新規売建は不可)
  • 年間配当金(会社予想):100円(年1回 7月 100円)、年間利回り:6.2%(配当性向 109%)

※直近5年間の配当金は、以下のようになっています。

決算期年間配当金(円)配当性向(%)
2016年7月期0
2017年7月期0
2018年7月期0
2019年7月期0
2020年7月期0
※アイモバイル 年間配当金推移

配当は、今7月期の3Q決算発表と同時に、初配と普通配当30円+上場5周年記念配当70円が発表されました。この発表はサプライズで、初めての配当に合わせて記念配当を加え年利回り6.2%となっています🥰

会社の方針としては、

事業基盤の維持及び持続的な成長のための原資を確保しつつ、業績の推移や財務状況、内部留保等を総合的に勘案した上で総還元による株主還元の実施を基本方針とする。としています。

普通配当は30円ですので、来期以降も最低ラインとして年30円配を継続するものと予想できます。

週足チャート(直近2年間):

出所:楽天証券サイト

株価は、昨年のコロナショック時の水準を軽々と超え、コロナショック前(668円)の倍以上の値を付けています。週足では、上昇基調が続いており、今後も業績の伸びが確認し続けれられれば、この上昇トレンドは揺るがないと思われます。

日足チャート(直近3か月間):

アイモバイル 日足チャート
出所:楽天証券サイト

一方、日足チャートを見ると、初配100円を発表した翌日(6/11)にストップ高を記録し、その翌営業日以降も出来高を伴い株価が上昇しています。

しかしながら、今回の株式の売り出しを発表後の翌営業日(6/28)に出来高を伴い大きく下げています。この日(6/28)に信用の新規売りが殺到したために、制度信用の新規売り停止となりました。

新規売り停止となったため、直近2,3日は株価は落ち着いているといったところでしょうか。

まとめ

まとめ

【業績】

今期(2021年7月期3Q累計)の業績は、20%程度の増収と、営業利益、経常利益ともに約50%の増益の結果となっており好調。

通期の会社予想に対して進捗率は、特に利益面が通期計画にほぼ達しており、今後上方修正の可能性もある。

【株主還元】

直近で、初配100円を発表して年利回り6.2%となっており、今後は安定した収益が出せる見込みから、今期の普通配(30円)の配当水準を継続することが予想される。

【流動性・売出数量】

直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の5日平均は9,229百株、25日平均は5,735百株と流動性は高い。売出数量は、OAを含めると発行済み株数の14.7%と多い。

【株価モメンタム】

直近1年ほどは上昇基調で推移しており、業績も好調なので、今はPOにより短期的に株価は調整する場面ではあるが、上昇の余地あり。

直近では11%ほど株価を下げているが、新規売り停止となっており、株価は落ち着いている。

今後、7月権利確定の配当狙いの買いも入ってくることが予想できるため、短期的な需給悪化懸念が解消されれば、権利確定までは上昇してくることが予想される。ただ、権利落ち日(7/29)は大きな下落が予想されるため、権利日前に利益が出ていたら利益確定したほうが得策かも。

以上のことから、

レベル(最低⭐~最高⭐⭐⭐⭐⭐)
業績⭐⭐⭐⭐
配当を含む株主還元⭐⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
売出数量
総合判定⭐⭐⭐⭐(買い)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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