こんにちは!
直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?
受渡期日当日と受渡期日1週間後の結果を検証しました。
今回は、受渡期日が12/14(火)のENECHANGE、WOWOW、12/15(水)のリンクアンドモチベーションです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
発行価格とその後の株価推移
まずは、発行(処分)価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!
※ENECHANGEは、12月末の1対2の株式分割前の価格
受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、
全ての銘柄でどの段階でも損益マイナスの結果でした。大変残念です。
特に、ENECHANGEは、受渡日1週間後は、発行価格から25%も下落しています。
ちなみに私は、 ENECHANGEを100株補欠当選して購入し、現在も含み損を抱えながら保有中です。
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:ENECHANGE(4169)
この会社の2021年12月期3Qの業績は、前年同期比 増収増益で、売上高は7割増、利益面は6割以上の増益の結果となっており好調でした。
今回のPO実施の発表と同時に、エネルギープラットフォーム事業が、特に新規ユーザー獲得数が想定以上に好調に推移し、エネルギーデータ事業も、当初見込み通り順調に進捗していることから、売上高は当初予想から1割強の上方修正をしており、勢いがありました。
ただ、利益面は、「オーベラス・ジャパン株式会社の株式の取得(子会社化)」や今回のPOの影響による費用増加のため、経常利益と純利利益は赤字予想となっていました。
株主還元は、配当金は、成長企業であるが故、財務体質の強化と事業拡大のための内部留保の充実を図り、設備投資等していくため創業以来無配でしたが、
PO発表時点では株価に勢いがあったため、将来的な企業成長ができれば、最大の株主還元になりうると考えていました。
株価は、昨年8月くらいから急激に値を上げ、ずっと上昇トレンドで推移していましたが、今回のPO発表の翌営業日(11/29)に窓を開けて売られました(前日比 1,500円安(-17.7%))。
しかしながら、その翌日以降は値を戻して、25日移動平均線より上をキープして推移していましたので、
まだ上昇トレンドは崩れておらず、継続していると判断していましたが、その見方が甘かったですね。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ENECHANGE(4169)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
PO発表後の株価は、4営業日ほどは25日移動平均線(赤線)の上で推移していましたが、これを下回った後は、下げ足を速め一気に下落しました。
現在(12/30時点)はもみ合いが続いていますので、今後上昇に転じていくのか、節目の4,000円(株式分割前の価格)を下抜けて下落継続なのか要注目です。
要因分析:WOWOW(4839)
この会社の2022年3月期2Qの業績は、主力の有料放送の累計正味加入件数減少に伴い収入は減少し、前年同期比 増収減益で、売上は微増で利益面は8割程度の減益となっており、あまり元気がない状況でした。
ただ、テレマーケティング事業は、外部顧客からのテレマーケティング業務等外部売上が増加したことにより、前年同期比 増収増益で売上は1割強、利益は何と21倍も伸びており、明るい材料でした。
通期の業績予想に対する進捗率は、売上高、営業利益、経常利益はそこそこ、純利益は6割に達しており順調でした。
株主還元は、配当金は年利回り 2.4%(12/3時点) で、東証1部の単純平均1.98%と比較すると少し高い水準であり、
株主優待は、1年以上継続保有という条件はありますが、9月末に100株以上保有の株主に、①「視聴優待WOWOW視聴料3カ月分無料」または②「WOWOW特製QUOカード(2,000円分)」のいずれかがいただけ、①を選択した場合、配当金+株主優待の年利回りは6.1%にもなっていました。
株価は、今年4月までもみ合いで推移した後は、右肩下がりの下落トレンドで、直近(2021/12/3)では、コロナショック時の安値を割り込んで推移していましたので、勢いがありませんでしたね。
今回のPO発表の翌営業日(11/29)は、寄付は下げましたが、日中上昇して大きめの陽線をつけて前日比 17円高(+0.9%)で終了し、2~3営業日は上昇の動きを見せたのですが、結局25日移動平均線には届かず、下落トレンドが継続しました。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】WOWOW(4839)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
PO発表後の株価は、処分価格等決定日(12/7)から、下落トレンドが継続しており、
処分価格等決定日以降は、需給悪化が改善されずに、下げ止まりを見せていない状況です。
要因分析:リンクアンドモチベーション(2170)
この会社の2021年12月期3Qの業績は、前年同期比 増収増益で、売上高は微増でしたが、利益面は5割程度の増益の結果となっており好調でした。
特に、個人開発ディビジョンは、オンライン受講の促進によって、IT、資格、英会話講座全てにおいて回復が見られ、売上収益は前年同期比で大幅に増加、売上総利益はオンライン化に伴う粗利率の改善が功を奏し、前年比5割増益の結果を上げていました。
通期予想に対する進捗率は、3Qの決算発表と同時に行った修正後の数値に対し、売上高は8割、利益面は通期予想を超過しており順調で、今後、上方修正もありうる状況です。
株主還元は、配当金は年利回り 1.1%(12/3時点) で、東証1部の単純平均1.98%と比較すると低い水準でした。
また、株主優待があり、1,000株以上かつ1年以上継続保有の条件でハードルが高いですが、1,000株保有の場合、年間 5,000円分のクオカードがいただけ、配当+株主優待の年利回りは1.8%です。
株価は、日足ベースでは、11/1に高値(1,232円)をつけた後は、下落トレンドで推移しており、今回のPO発表の翌営業日(11/30)は、需給悪化懸念からか窓を開けて出来高を伴い大きく売られ、下落が加速してしまいましたね。
結局、節目の600円を下抜けし、下げ基調が継続しています。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】リンクアンドモチベーション(2170)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
PO発表後の株価は、結局、処分価格等決定日(12/7)以降も、だらだらと受渡日1週間後までは下げ続けました。
しかし、直近ではもみ合いが続いており、25日移動平均線(赤線)に近づいていますので、これを上抜けてくれば、上昇に転じてくる可能性はあります。
まとめ
ENECHANGE(4169) 、WOWOW(4839)、リンクアンドモチベーション(2170)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「発行価格」) [円](%) | 判定 |
ENECHANGE | 買い | -1,379 (-24.7) | × |
WOWOW | 中立 | -198 (-9.8) | × |
リンクアンド モチベーション | 中立 | -93 (-14.7) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
でした。
今回は0勝3敗、勝率0.000の結果でした。大反省ですm(_ _”m)
どの銘柄も、発行(処分)価格からほぼ10%超の下落ということで、散々な結果でしたね。
特に ENECHANGEの株価は、PO発表前までは順調に右から上がりの上昇を続けていたのですが、PO発表後は急落を演じてしまいました。
今後の株価動向ですが、
ENECHANGEは、業績は、売上高が2021年12月期通期で前期比7割増の予想となっており、伸び盛りの会社です。
個人的な願望も入っていますが、1,900円(株式分割後の価格)近辺で下げ止まり、上昇に転じてくれることを祈っています。
WOWOWは、まだ上昇基調に転換とまではいかないですが、上昇の兆しは見せています。
今後、25日移動平均線の上抜けに再挑戦して、上昇に転じることに期待です。
リンクアンドモチベーションは、直近ではもみ合い状態で、25日移動平均線に近づいています。
業績は好調ですので、これを上抜け上昇基調に転じることに期待です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。