こんにちは!
直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?
受渡期日当日と受渡期日1週間後の結果を検証しました。
今回は、いずれもJ-REITの、受渡期日が11/2(火)の積水ハウス・リート、NTT都市開発リート、11/25(木)の星野リゾート・リートです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
発行価格とその後の投資口価格推移
まずは、発行(売出)価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!
受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、
NTT都市開発リートは損益プラス、
積水ハウス・リート、星野リゾート・リートは損益マイナスの結果でした。
星野リゾート・リートは、受渡日の大引けで売却した場合は、かろうじて利益が出ていました。
11月初旬から12月初旬にかけて、J-REIT全体であまり地合いが良くなかったのも、要因の一つだったと思います。
ちなみに私は、 購入申込なしでした。
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:積水ハウス・リート(3309)
このJ-REITは、「戦略的立地」と「高品質」を柱とするプライム・プロパティへの重点投資と積水ハウスグループによる多様なサポートを最大限に活用した成長戦略により、投資主価値の最大化を目指しており、2021年4月期の運用結果は、微増でしたが増収増益で好調でした。
ただ、今回の公募増資により新規取得資産を組入れた後の、 2022年4月期(2021年11月~2022年4月)は、当初予想より営業収益は2.4%、利益面は3~4%増額修正されていましたが、取得金額で約6.8%の資産増加からすると増額率が低く、物足りない感じでした。
分配金の年利回り(3.6%:10/19時点)は、東証1部上場会社の単純平均1.83%(10/18時点)と比較して、2倍程度高いですが、J-REITの平均的な利回り(5~6%台(2021年10月時点))と比較すると低めで、こちらもやや不足感がありました。
株価モメンタムは、直近3カ月ほど下落トレンドで推移していましたので、上がる気配が感じられませんでした。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】積水ハウス・リート投資法人(3309)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
投資口価格は、PO発表の翌営業日(10/19)はそれほど下がりませんでしたが、それ以降は、受渡日までは下落が続きました。
受渡日以降は、それほど上下なく、84,000~86,000円程度で推移しています。
要因分析:NTT都市開発リート(8956)
このJ-REITは、 NTT都市開発による包括的なサポートを受け、オフィスの「収益性」とレジデンスの「安定性」をバランスよく配分し分散化しており、人口及び産業集積度が高く、経済の基盤が確立されている東京経済圏及び地方主要都市に投資を行い、ポートフォリオの安定性強化、収益力の向上が見込めました。
2021年4月期の運用成績は、前期比 増収増益で、営業収益は2割増、利益面は3割以上増と好調でした。
今回の公募増資によって、新規取得資産を組入れることで、2022年4月期(2021年11月~2022年4月)は、当初予想より営業収益は3割、利益面は5割増額修正されており、今回の取得金額で約2.7%の資産増加からすると、修正された営業収益や利益面の増額の割合は、取得金額以上の増収増益の効果でした。
分配金の年利回り(4.3%:10/20時点)は、東証1部上場会社の単純平均1.81%(10/19時点)と比較して、2倍以上高くなっており、魅力的でしたね。
投資口価格は、下落トレンドから上昇に転じようとしている時でしたので、この後の上昇を期待できました。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】NTT都市開発リート投資法人(8956)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
投資口価格は、今回のPO発表の翌営業日(10/19)はそれほど反応せず、数日上昇して、10/25に高値(157,500円)をつけました。
その後は、受渡日(11/2)まで下げたのですが、そこから上昇に転じ1週間後は何とか発行価格よりも高くなっています。
現在は、一進一退の値動きが続いていますが、12/17時点では75日移動平均線(青線)を上回ってきていますので、これから本格的な上昇をしていくのか要注目です。
要因分析:星野リゾート・リート(3287)
このJ-REITは、一度は利用してみたい、星野リゾートグループの運営する主要ブランドのリゾートホテルなどの物件に対し投資しており、外国人観光客等の需要も見込め、日本の観光産業を牽引していく大きな存在であり、応援したくなるファンドでした。
ただ、コロナ禍において、旅行や観光などの需要は大きく落ち込んでおり、今後回復は見込まれるものの、コロナショック前の需要が完全に戻ってくるかというと、少し疑問でした。
2021年4月期の運用状況は、前期比 減収減益で、営業収益は2割減、利益面は5割程度減少と厳しい結果でしたが、一転して、2021年10月期(2021年5月~10月)は前期比 営業収益は1割増、利益面は2割程度増の増収増益予想となっており、回復が見込まれていました。
今回の増資による新規取得資産は、取得金額で約6.8%の増加からすると、修正された営業収益や利益面の増額の割合は、営業収益は同程度、利益面は取得金額以上であり、効果があるといえると思います。
分配金の年利回り(2.0%:11/11時点)は、東証1部上場会社の単純平均1.89%(11/10時点)と比較してやや高い程度で、J-REITの利回り(5~6%台(2021年10月時点))と比較すると物足りなかったです。
投資口価格は、直近の日足・週足ともに、右肩上がりの上昇トレンドで推移していましたが、
今回の増資発表を受け、25日移動平均線を下回ってきましたので、勢いがなくなってきている状況でした。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】星野リゾート・リート投資法人(3287)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
投資口価格は、11/8に高値(754,000円)をつけた後、PO発表以降は下落基調で、受渡日1週間後(12/2)まで下落が続きました。
ちょうどこの頃は日経平均も下落基調でしたので、これと合わせる格好でした。
直近では、ようやく下げ止まりこれから上昇していく形になっています。
まとめ
積水ハウス・リート(3309) 、NTT都市開発リート(8956)、星野リゾート・リート(3287)のPO予想と一週間(5営業日)後の投資口価格は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「発行価格」) [円](%) | 判定 |
積水ハウス・リート | 中立 | -3,074 (-3.5) | × |
NTT都市開発リート | 買い | +1,577 (+1.1) | × |
星野リゾート・リート | 中立 | -36,825 (-5.5) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
でした。
今回は0勝3敗、勝率0.000ということで3連敗。大反省ですm(_ _”m)
特に11月中旬から12月初旬は地合いが悪かったということもあり、星野リゾート・リートが予想以上に下げた印象です。今後、リゾート地の人出が活況になるといいですね。
今後の投資口価格の動向ですが、
積水ハウス・リートは、それほど上下なく、84,000~86,000円程度で推移しています。今後は、上に行くのか下に行くのか要注目です。
NTT都市開発リートは、一進一退の値動きが続いていますが、12/17時点では75日移動平均線を上回ってきていますので、これから本格的な上昇をしていくのか楽しみです。
星野リゾート・リートは、下落基調からようやく下げ止まりこれから上昇していく形になっています。今後上昇していくかどうか楽しみです。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。