【公募増資・売出(PO)は買いか?】日本プロロジスリート投資法人(3283) <2022年12月実施>

倉庫公募増資・売出(PO)
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こんにちは!

公募増資・売出(以下、PO)の実施を発表した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、東証J-REITの日本プロロジスリート投資法人です。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

  • 公募増資・売出(PO)とは?
既上場企業が新たに発行する株式(公募株式)や既に発行された株式(売出株式)を投資家に取得させることをいいます。
正確には、「PO」は「Public(公開の)Offering(売り物)」の略で、日本語では「公募」と呼ばれます。「公募」とは、「不特定かつ多数の投資家に対し、新たに発行される有価証券の取得の申込を勧誘すること」をいいます。
また、「売出」とは、「既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込の勧誘のうち、均一の条件で50人以上の者を相手方として行う」ことをいい、通常は「公募」「売出」を合わせて「PO」と呼ばれます。
「新規公開株(IPO)」は未上場企業が直接金融市場からの資金調達や知名度・信用力の向上を目的として証券取引所に新規上場するために一般投資家に株式を取得してもらう行為であるのに対して、「公募・売出(PO)」は既に上場していて証券取引所での株式取引が行われている企業が追加の資金調達や大株主の保有株売却などを目的として一般投資家に株式を取得してもらう行為であり、「新規公開株(IPO)」と「公募・売出(PO)」の違いを簡単にいえば、実施する企業が「未上場」か「既上場」かの違いといえます。

POの概要

まとめ

今回のPOは、公募による新投資口の発行です。発行価格等決定日や受渡期日、発行数量等は表1のようになっています。

ディスカウント率は、「発行価格等決定日」に決まり、その日の終値から数%(直近のJ-REITは2~2.5%)です。

参考までに、直近のJ-REITのPO銘柄のディスカウント率は、

  • 三菱地所物流リート、スターツプロシード、SOSiLA 物流リート、ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト:2.5%
  • GLP投資法人:2.0%

でした。

注意点として、どの証券会社でも購入できるわけでなく、主幹事(今回は、SMBC日興証券三菱UFJモルガン・スタンレー証券野村證券みずほ証券大和証券)はじめ、引受人(SBI証券)の証券会社で購入申込可能です。

早ければ、12/8(木)の夕刻に、法人側から発行価格等のお知らせが適時開示であります。このブログ記事も更新しますので、チェックしてくださいね💖

発行価格等決定日2022年12月日(木)
受渡期日
(POで買った場合はこの日から売却可能)
2022年12月15日(木)
公募による新投資口の発行
(一般募集)数量
76,570 口
※国内一般募集における発行投資口数は44,410口、海外募集における発行投資口数は32,160口
発行済み投資口数 2,670,350  の約2.86%
②投資口の売出し
(オーバーアロットメントによる売出し)数量
3,830実施決定(12/8)
※上記の「発行価格等決定日」に決定SMBC日興証券が売出す。
③第三者割当による新投資口の発行
数量
3,830(最大の口数であり、全く行われないこともある。)
SMBC日興証券に割当
調達資金手取り概算額(上限)231 億円
発行価格318,990 円
(12/8決定:終値 325,500 円)
ディスカウント率2.0 %
(12/8決定)
申込単位数量1 口
主幹事SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村證券、みずほ証券、大和証券
引受人SBI証券
表1:日本プロロジスリート投資法人 PO概要

新投資口発行の目的及び理由

  • 投資主価値の向上を目指し、マーケット動向や、投資口 1 口当たり NAVLTV水準(2022 年 5 月期末において 37.9%)、1 口当たり分配金水準及び投資口流動性によって示される同投資口の経済的価値について、総合的に勘案した結果、新投資口の発行を決定した。
  • 本募集による手取り金は、本募集と同時に行う借入れによる調達資金および手元資金とともに、新規取得資産(物流施設3物件(プロロジスパーク猪名川 1、プロロジスパーク神戸 3 、プロロジスパーク小郡)、取得予定価格 434億円)の取得資金に充当する予定。
    同投資法人は、新規取得資産を取得することにより、資産規模の拡大とともに、ポートフォリオのクオリティの更なる向上を図ることができると考えている。

としています。

今回の資金調達によって、物流施設3物件取得予定価格 434億円)を2022年12月に取得予定です。

取得後のポートフォリオの合計は、58物件、取得金額は8,653億円に拡大します。

今回増資される投資口数は、発行済み口数の約2.86%(第三者割当を含めると、最大約3.01%で、

直近の物流施設に投資しているJ-REITの、公募増資の発行済み総口数に対する割合(第三者割当を含む)は、

GLP投資法人 4.93%、三菱地所物流リート 11.9%、SOSiLA物流リート 6.73%でしたので、それらと比較すると小規模の増資です。

ご参考までに、この投資法人はちょうど1年前に公募増資(受渡日:2021年12月13日)を実施したのですが、その時のPOの結果はどうだったかというと、

表2の結果となっており、POで購入した場合、受渡日の寄付と大引1週間後の寄付で売却した場合5.6~9.0%の損益プラスの結果でした。

受渡期日発行価格
[円]
ディス
カウント率
[%]
受渡日
始値[円]
(増減率[%])
受渡日
終値[円]

(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(増減率[%])
2021/
12/13
361,6202.0383,000
(+5.9)
388,000
(+7.3)
394,000
(12/20)
+32,380
(+9.0)
表2:日本プロロジスリート 前回のPO銘柄の発行価格とその後の価格

また、この銘柄の直近の出来高(売買が成立した投資口の数量)の5日平均は11,838口、25日平均は9,828口で、流動性は高い水準です。

どんな投資法人?

物流

物流施設を主な投資対象として、「安定的な収益の確保並びに保有する特定資産の規模及び価値の成長を通じ、投資主価値の最大化を目指す」という基本理念のもと、2013年2月に東証に上場したJ-REITです。

我が国産業における基幹インフラである物流施設の中でも、物流効率化に資する一定の規模、立地条件、機能性、安全性を備えた「Aクラス物流施設※1」に重点的に投資し、中長期的な観点に立って保有・運営しており、

世界最大規模の物流不動産の開発・所有・運営会社であるプロロジス・グループによる全面的なサポートを受け、

プロロジス・グループが開発する物流施設に関するパイプライン・サポート、カスタマーネットワーク、運営ノウハウその他の経営資源を最大限に活用し、着実な資産規模の拡大とその価値の向上に努めています。

※1:(同投資法人が定義している)「Aクラス物流施設」の内容

  1. 物流機能の集約・統合が可能な概ね延床面積16,500㎡(5,000坪)以上の規模を有する。
  2. 人口集積地、高速道路のインターチェンジなどの交通の結節点又は主要な港湾若しくは空港に近接している。
  3. 効率的な保管と作業を可能にする広大な倉庫スペース(概ね1フロア5,000㎡超)、十分な床荷重(概ね1.5トン/㎡以上)、有効天井高(概ね5.5m以上)、柱間隔(概ね10m以上)が確保されている。
  4. 上層階の倉庫スペースへ直接トラックがアクセス可能な車路を有するか、又は十分な能力の垂直搬送設備を備えている。
  5. 免震性能又は高い耐震性能等、自然災害に備えた構造上・設備上の安全性が確保されている。

【J-REITの簡単な説明】

投資信託の仲間であり、我々投資家は、東京証券取引所でJ-REIT(不動産投資法人)商品を購入し、J-REITが、商業施設やホテル、住宅などの不動産を保有・運営してその家賃収入や売却益を得て、その収益の中から分配金として投資家に配分されるもの。

※出所:一般財団法人 投資信託協会HP

J-REITは全体的に、高配当な銘柄が多く存在します。そして、分配月もばらけていますので、複数のJ-REITを保有すると分散投資にもなりますし、ほぼ毎月分配金をいただける嬉しい状況になります。

ーー

【ポートフォリオの概要】

ポートフォリオの合計 物件数:55件取得価格:8,219億円(2022年5月31日現在)、稼働率:97.5%(2022年10月31日現在)

投資対象エリア別比率

  • 関東エリア 59.9%
  • 関西エリア 34.4%
  • 東北エリア 2.6%
  • 中部エリア 2.3%
  • 九州エリア 0.8%

となっており、関東エリアが6割を占めています。

物件タイプ別比率

  • マルチテナント型(複数のテナントに対して賃貸する物流施設。汎用性がある。) 78.0%
  • BTS(Build To Suit)型(特定のテナントの要望に応じて建設され、賃貸される物流施設) 22.0%

となっています。

直近の運用状況

経営状況

【2022年5月期の運用状況と2022年11月期以降の見通し】

(2022年7月15日発表)

決算期営業
収益
[億円]
(前期比
[%])
営業
利益
[億円]
(同)
経常
利益
[億円]
(同)
当期
純利益
[億円]
(同)
1口当たり
分配金

[円]
(同[円])
2022年5月期
実績
268
(5.7)
120
(2.8)
110
(1.5)
113
(3.0)
4,906
(△39)
2022年11月期
法人予想
(2022年12月5日
修正)
275
(2.4)
118
(△1.7)
108
(△1.1)
109
(△3.0)
4,908
()
2023年5月期
法人予想
(2022年12月5日

修正)
288
(4.9)
123
(4.2)
111
(2.7)
111
(1.7)
4,929
(21)
2023年11月期
法人予想
(2022年12月5日

発表)
295
(2.2)
124
(0.8)
113
(1.5)
113
(1.5)
4,962
(33)
表3: 日本プロロジスリート投資法人 2022年5月期の運用状況と2022年11月期以降の見通し

表3のとおり、前々期(2022年5月期)は、前期比 増収増益で、営業収益は1割弱増利益面は微増の結果でした。

前期(2022年11月期)は、今回のPO発表と同時に修正しており、前期比 増収減益で、営業収益は微増利益面は微減を見込んでいます。

今期の2023年5月期(2022年12月~2023年5月)は、前期比 増収減益で、営業収益、利益面ともに微増を見込んでいます。

1口当たりの分配金の予想は、増資後の2023年5月期は前期比 21円増2023年11月期は同33円増の予想となっています。

【2022年5月期の運用状況】

投資環境と運用実績

物流不動産市場においては、

  1. 生産拠点の海外シフトやサービス産業へのシフト、グローバルな貿易量の継続的拡大等の国内外の経済、産業構造、社会情勢の変化
  2. 電子商取引やインターネットを通じた通信販売(EC)の拡大及びサードパーティー・ロジスティクス(3PL)(※2)事業の市場規模拡大等

により、サプライチェーンの再構築が引き続き進行しています。

かかる再構築の結果として、カスタマーのニーズが築年数の古い小型の倉庫からより新しく大型で高機能の物流施設へ移行すること、すなわち、Aクラス物流施設に対するニーズは引き続き高い水準を維持するものと、同投資法人は考えています。

※2:「サードパーティー・ロジスティクス」とは、物流業務形態のうち、ある企業のロジスティクスの全部又は一部を、物流会社など外部の企業に委託することで実現するものをいう。

2020年に始まった新型コロナウイルス感染症拡大は、ECによる消費の更なる浸透や荷主企業の在庫保管量拡大をもたらし、これらの影響により先進的物流施設への需要が更に拡大しました。

一方で、このような需要の拡大及び継続する金融緩和政策を背景として、国内外の不動産デベロッパー及び不動産投資家による物流施設開発事業への参入も拡大しており、結果として新規施設の高水準の供給が継続しています。

このような環境の下、2022年3月末時点の大型マルチテナント型施設の空室率は首都圏は4.4%近畿圏は2.1%と、2021年9月末時点に比べ若干の上昇が見られたものの、引き続き低水準を維持しています。

今後も賃貸市場における需給環境を適切にモニタリングする必要があるものの、先進的物流施設に対する需要の拡大は日本の物流産業の変革に起因する構造的なものであり、長期的な需給バランスは引き続き堅調に推移するものと、同投資法人は考えています。

このような状況の中、本投資法人が保有する物件の高い競争力とスポンサーであるプロロジス・グループによる強力なリーシング(テナント誘致、客付け)サポートにより、当期末時点の稼働率は98.0%と高い水準を維持しています。

また、当期においては、投資主価値の更なる向上を企図して、同投資法人はプロロジス・グループが開発した高品質のAクラス物流施設であるプロロジスパーク猪名川2、プロロジスパーク神戸5、プロロジスパーク海老名2(取得価格合計577億円)(以下「第19期取得資産」)を、平均NOI(※3)利回り4.4%という適正な水準で取得しました。

この継続的な外部成長により、同投資法人のポートフォリオの分散と安定性が一層向上することになります。

更に、同投資法人が2021年5月期に開始したプロロジスパーク岩沼における建物の再開発工事は予定通り2022年4月に完了し、同年4月28日に当該再開発建物(取得価格59.3億円)を取得しました。

※3 NOI(Net Operating Income):純収益の意味で、収入(賃料)から、実際に発生した経費(管理費、固定資産税など)のみを控除して求める。減価償却費のような支出を伴わない費用、支払利息のような金融費用、修繕費などの資本的な支出は収入から控除しないため、事業によって生み出される単純なキャッシュフローとなる。

資金調達の概要

新投資口の発行

第19期取得資産の取得に伴うブリッジローンの返済資金の一部に充当することを目的として、2021年12月10日に公募増資による新投資口の追加発行(84,290口)を実施し、また、2022年1月5日にオーバーアロットメントによる売出しに係る第三者割当による新投資口の追加発行(4,210口)を実施しました。

これにより、新規に309億円のエクイティ資金を調達し、当期末時点での出資総額は4,570億円発行済投資口の総口数は2,670,350口となっています。

資金の借入れ

当期末時点の有利子負債総額は3,038億円借入金残高2,678億円投資法人債残高360億円)となり、有利子負債総額(借入金額、投資法人債発行額、短期投資法人債発行額の総額)が総資産に占める割合(LTV)は、当期末時点で37.9%前期末比 0.3ポイント増)となりました。

【2022年11月期の見通し】

外部成長戦略

同投資法人は、スポンサーであるプロロジス・グループが開発するAクラス物流施設を中心として、今後も新規物件を継続的に取得し外部成長を続ける方針です。

また、プロロジス・グループとの間で締結されているスポンサー・サポート契約におけるパイプライン・サポートに基づき、2022年6月末日時点において4物件(この内、3物件は取得予定資産)について優先交渉権の付与を受けています。

また今後も、プロロジス・グループは日本において年間400億~600億円程度の新規物件を開発していく予定であり、2022年6月末日時点においてパイプライン物件(優先交渉権取得済物件及びプロロジス・グループの開発中・計画中資産をいいます。)は合計13物件です。

内部成長戦略

同投資法人は、保有資産の高い稼働率を維持し、また、テナントから受領する賃料の上昇を通じて、今後も内部成長を継続する方針です。

保有資産は、テナント及び賃貸借契約の満了期限が分散化されているマルチテナント型物流施設と、優良なテナントと長期契約を締結しているビルド・トゥ・スーツ型物流施設によって構成されており、キャッシュ・フローの安定性が高いポートフォリオとなっています。

また、保有資産における賃貸借契約の満了に際しては、市場動向を慎重に精査した上で、プロロジス・グループが有するカスタマー・ネットワークを最大限に活用し、稼働率と賃料改定率の維持・向上を追求しています。

更に、適切なタイミングで修繕・資本的支出を行うだけでなく、倉庫内作業の自動化支援、照明設備のLED化、共用部のリニューアル等の様々な方策を実施することにより、カスタマーの満足度を向上させ、ひいてはポートフォリオの資産価値の維持・向上を追求しています。

財務戦略

同投資法人は、エクイティ(資本(投資口発行など))資金とデット(負債(借入金など))資金の最適なバランスを慎重に考慮しながら、戦略的に財務を運営していく方針です。

新投資口の発行については、運用資産の長期的かつ安定的な成長を目的として、資本市場の動向、経済環境、新たな運用資産の取得時期、同投資法人の資本構成及び既存投資主への影響等を総合的に考慮し、投資口の希薄化に十分に配慮した上で、機動的に行うものとしています。

なお、借入金をはじめとするデット資金については、長期固定金利によるものを主とすることにより、長期的な安定性に力点を置いた調達を実行しています。

【2023年5月期の運用状況及び分配金の予想の修正と2023年11月期の予想】

2022年12月に予定している資産取得(物流施設3物件)に伴い、2023年5月期の運用状況と分配金予想の修正2023年11月期の運用状況と分配金予想をしています。

2023年5月期の運用状況予想は、表4になっています。

営業収益
[億円]
営業利益
[億円]
経常利益
[億円]
当期純利益
[億円]
1 口当たり
分配金
[円]
前回(2022/7/15)
発表予想
2751191091094,910
今回修正予想2881231111114,929
増減額13.44.02.52.519
増減率[%]4.93.42.42.40.4
表4:2023年5月期の運用状況と分配金の修正予想(2022年12月5日発表)

前回発表予想から、営業収益は5%、利益面は3%前後の増額をしています。

今回の公募増資による新規取得資産は取得金額で約5.28%の増加率(8,219億円→8,653億円)からすると、

この新規物件取得の規模に対し、営業収益と利益面の修正の割合にほぼ見合っているといえます。

また、分配金は前回予想から19円増の予想で、前期(2022年11月期)比で21円増です。

2023年11月期の予想は、表3に記載のとおりです。

【格付けの状況】(2022年8月2日現在)

  • 日本格付研究所(JRC):長期発行体格付「AA+」(安定的)(※AA:債務履行の確実性は非常に高い。)
  • 格付け投資情報センター(R&I):発行体格付「AA」(安定的)(※AA:信用力は極めて高く、優れた要素がある。)

投資口価格の動向

株価指標

【2022/12/6(火)終値時点の数値】

  • 投資口価格(1口当たり):326,000円
  • 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):0.62倍
  • 年間分配金(法人予想):9,891円(2023年5月 4,929円、2023年11月 4,962円)、年間利回り:3.03%

上場株式の利回り(東証プライムの単純平均:2.38%(12/6時点))と比較すると、高い水準になっていますが、

J-REITの平均利回り(5~6%台(2021年10月時点))よりは低めの水準です。

直近5期の分配金は、表5のようになっており、1口当たり4,847円~4,945円で推移して、98円の幅で安定しています。

決算期1口当たり
分配金(円)
2020年11月期4,860
2021年5月期4,847
2021年11月期4,945
2022年5月期4,906
2022年11月期4,908
(予想)
表5:プロロジスリート投資法人 直近分配金推移

【直近の投資口価格推移】

<週足チャート(直近2年間)>

出所:楽天証券サイト

週足ベースの投資口価格は、2020年のコロナショック時の安値から上昇し、2021年の年末に高値(412,000円)をつけました。

しかしその後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移しています。

<日足チャート(直近3か月間)>

出所:楽天証券サイト

直近の投資口価格は、9月初旬に高値(353,000円)をつけた後は調整、10月下旬に安値(287,900円)をつけました。

しかし、それ以降は上昇に転じてきています。

そして、今回のPO発表の翌営業日は、1口当たり利益の希薄化懸念からか、窓を開けて売られ、前日比 6,000円安(-1.81%)で終了しました。この下落で25日移動平均線(赤線)を割り込んでいます

今後は、25日移動平均線を上抜け上昇に転じるのか、直近の安値(287,900円)に向かって下落していくのか要注目です。

まとめ

まとめ

【ファンダメンタルズ】

  • 物流施設を主な投資対象として、安定的な収益の確保並びに保有する特定資産の規模及び価値の成長を通じ、投資主価値の最大化を目指すJ-REITである。
  • 物流施設の中でも、物流効率化に資する一定の規模、立地条件、機能性、安全性を備えた「Aクラス物流施設」に重点的に投資し、中長期的な観点に立って保有・運営している。
  • 2022年5月期の運用状況は、前期比 増収増益で、営業収益は1割弱増利益面は微増の結果で着地。
  • 前期(2022年11月期)は、今回のPO発表と同時に修正しており、前期比 増収減益で、営業収益は微増利益面は微減を見込んでいる。
  • 今回の資金調達による資産取得により、今期(2023年5月期)の運用状況予想を前回発表予想から、営業収益は5%利益面は3%前後の増額修正をしており、
    今回の公募増資による新規取得資産は取得金額で約5.28%の増加率(8,219億円→8,653億円)からすると、この新規物件取得の規模に対し、修正された営業収益と利益面の増額の割合ほぼ見合っているといえる。

【インカムゲイン】

  • 分配金の年利回り(予想) 3.03%は、東証プライム上場会社の単純平均2.38%(12/6時点)と比較して高い水準だが、J-REITの平均的水準と比べると低めの水準
  • 直近5期の分配金は、1口当たり4,847円~4,945円で推移しており、98円の幅で安定している。
  • 今回の増資後の2023年5月期の分配金は当初予想より19円増額前期比 21円増2023年11月期は同33円増の予想。

【流動性】

  • 直近の出来高の5日平均は11,838口、25日平均は9,828口で、流動性は高い水準

【投資口価格モメンタム】

  • 週足レベルの投資口価格は、2020年のコロナショック時の安値から上昇し、2021年の年末に高値(412,000円)をつけたが、
    その後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移。
  • 直近の投資口価格は、10月下旬に安値(287,900円)をつけた後は、上昇に転じてきている
    そして今回のPO発表の翌営業日(12/6)は、1口当たり利益の希薄化懸念からか、窓を開けて売られ、前日比 6,000円安(-1.81%)で終了。
    この下落で25日移動平均線を割り込んでいる
  • 今後の投資口価格は、25日移動平均線を上抜け上昇に転じるのか、直近の安値(287,900円)に向かって下落していくのか、要注目。

以上をふまえ、

レベル
(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐⭐(買い)
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

と判断しました。

参考になればうれしいです!最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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