こんにちは!
2025年10月権利確定のJ-REIT(全8銘柄)をピックアップし、その中で分配金利回り(2025年9月30日終値時点)が高い上位3銘柄を算出。
さらに、分配金の安定度、投資口価格モメンタムや流動性の高さなども加味して、どのJ-REITが買いなのか総合的に分析しました。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです!
【J-REITの簡単な説明】
投資信託の仲間であり、我々投資家は、東京証券取引所でJ-REIT(不動産投資法人)商品を購入し、J-REITが、商業施設やホテル、住宅などの不動産を保有・運営してその家賃収入や売却益を得て、その収益の中から分配金として投資家に配分されるもの。
J-REITは全体的に、高分配の銘柄が多く存在します。そして、分配月もばらけていますので、複数のJ-REITを保有すると分散投資にもなりますし、ほぼ毎月分配金をいただける嬉しい状況になります。
それでは行ってみましょう!
TOP3:積水ハウス・リート投資法人(3309)

【特徴】
- スポンサーである積水ハウスと理念を共有し、「資産運用を通じて人・社会・未来を豊かにする」×「投資主価値の最大化・質の高い社会資本の提供・人生100年時代をリードするREIT」をビジョンとし、住居・オフィスビルを中核資産とする総合型REIT
- 入居者の「持続可能な生活拠点」又はテナント企業の「持続可能な事業活動拠点」に適した立地に所在する不動産並びに快適性や安全性など住居としての高い基本性能やテナント企業が求める機能性等を有する不動産に対するニーズが高まりつつあるとの基本認識の下、
「戦略的立地」に所在する「高品質」な居住用不動産及び商業用不動産等を「プライム・プロパティ」と呼称し、重点的な投資対象としている。 - ポートフォリオ構築方針は住居の比率を70%以上、オフィスビル等の比率を30パーセント以下、住居の内30%を上限に米国を投資対象とし、
コアアセットである国内の住居に加え、成長期待の高い米国の住居を組み込むことで、積水ハウスグループの不動産開発力および運営力等を最大限に活用し、国内の「安定成長」と米国の「積極的成長」による投資主価値の最大化を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2025年8月31日現在)
物件数:141物件、取得価格:5,566億円、稼働率:96.3%
ポートフォリオの分散状況:(2025年10月1日現在)
<アセットタイプ比率>
- 住居(国内) 59.3%
- オフィスビル 16.3%
- 住居(米国) 24.4%
<エリア比率>
- 東京圏 55.6%
- 大阪圏 11.2%
- 名古屋圏 4.8%
- 国内その他 3.9%
- 米国 24.4%
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年9月30日(火)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):79,600円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):65.8倍
- 年間分配金(法人予想):3,947円(2025年10月 2,216円、2026年4月 1,731円)、利回り:4.96%
直近5営業期間の分配金は、表1のようになっており、1口当たり1,781~2,365円で上下の差が584円で推移しています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2023年4月期 | 1,781 |
2023年10月期 | 1,976 |
2024年4月期 | 2,095 |
2024年10月期 | 1,817 |
2025年4月期 | 2,365 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
ほとんど方向感なく、70,000~85,000円のレンジ内で推移しています。
<日足チャート(直近3か月間)>
7月中旬に安値(75,000円)をつけた後は、右肩上がりで上昇し、8/21に年初来高値(81,900円)をつけました。
しかしその後は調整しています。
TOP2:トーセイ・リート投資法人(3451)

【特徴】
- 中小規模のオフィス、商業施設、住宅及び物流施設をボリュームゾーンの不動産と位置づけ、主に東京経済圏に所在するこれらの不動産を投資対象として、相対的に高い利回りが期待できる物件への投資する総合型REIT
- 資産運用会社であるトーセイ・アセット・アドバイザーズ株式会社が私募ファンド運用において培った豊富な経験や、
スポンサーであるトーセイ株式会社の強み(目利き力、リーシング(テナント誘致、客付け)力、再生力)を最大限に活用し、投資対象不動産のポテンシャルを見極め、バリューアップ余地が大きいと判断できる不動産に投資 - 分配金水準の維持・向上を重視した運用方針を基本に据え、厳選した物件取得により資産規模拡大を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2025年8月29日現在)
物件数:63物件、取得価格:837億円、平均稼働率(2025年8月31日現在)97.0%
ポートフォリオの分散状況:(2025年8月29日現在)
<アセットタイプ比率>
- オフィス 40.5%
- 商業施設 6.8%
- 住宅 52.7%
<地域別比率>
- 東京経済圏(東京23区除く) 76.6%
- 東京23区(都心5区除く) 17.8%
- 都心5区(千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区) 4.6%
- 主要地方都市 0.9%
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年9月30日(火)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):148,600円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):ー(信用売り残無し)
- 年間分配金(法人予想):7,480円(2025年10月 3,740円、2026年4月 3,740円)、利回り:5.03%
直近5営業期間の分配金は、表2のようになっており、1口当たり3,682~3,812円で上下の差が130円で推移しています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2023年4月期 | 3,682 |
2023年10月期 | 3,706 |
2024年4月期 | 3,682 |
2024年10月期 | 3,761 |
2025年4月期 | 3,812 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2024年12月に安値(120,500円)をつけるまでは下落基調で推移していましたが、
その後は高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移し、翌年9月に上場来高値(150,800円)をつけています。
<日足チャート(直近3か月間)>
高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移しており、
9/26に上場来高値(150,800円)をつけています。
TOP1:投資法人みらい(3476)

【特徴】
- 日本を代表する総合商社 三井物産グループと、独立系アセットマネジメント会社として豊富な投資実績を有するイデラ キャピタルをスポンサーとする総合型J-REIT
- 三井物産グループの「総合力・事業知見」と、イデラ キャピタルの「不動産価値創造力」を連携・融合させ、幅広いアセットカテゴリーへの投資・運用を通じて、投資主の利益最大化を目指す。
- 多様な特性を有するアセットクラスへの投資を通じて物件及びテナントの分散を図り、安定したキャッシュフローの実現を目指している。
- メガバンクグループを中心としたレンダーフォーメーション(調達先金融機関の構成)の構築と、適切なLTV(総資産に対する有利子負債の割合)コントロールによる健全かつ安定的な財務運営
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2025年6月16日現在)
物件数:44物件、取得価格:1,779億円、稼働率(2025年8月末日現在)99.0%
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 54.6%
- 商業施設 17.0%
- ホテル 18.3%
- 居住施設 1.2%
- その他 8.8%
<地域別比率>三大都市圏 82.2%
- 東京圏 57.4%
- 大阪圏 11.6%
- 名古屋 13.2%
- その他 17.8%
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年9月30日(火)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):48,550円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):189倍
- 年間分配金(法人予想):2,470円(2025年10月 1,210円、2026年4月 1,260円)、利回り:5.09%
直近5営業期間の分配金は、表3のようになっており、1口当たり1,150~1,357円で上下の差が207円で推移しています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2023年4月期 | 1,305 |
2023年10月期 | 1,215 |
2024年4月期 | 1,150 |
2024年10月期 | 1,257 |
2025年4月期 | 1,357 |
【投資主優待】
毎期末日時点で1口以上保有の投資主は、以下のホテルで割引料金で宿泊できる優待が進呈されます。
- The Court株式会社が運営する「EN HOTEL」「コートホテル」等
公式予約サイトのベストレートから15%割引で宿泊することができます。
(URL:https://www.courthotels.co.jp/) - 株式会社ミナシアが運営するホテルウィングインターナショナル法人専用サイトの宿泊優待料金(公式サイトの一般プランから12%割引)で宿泊することができます。
(URL:https://www.hotelwing.co.jp/) - 株式会社ホスピタリティオペレーションズが運営するスマイルホテル等
公式サイトの10%割引で宿泊することができます。
(URL:https://smile-hotels.com/)
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2024年12月に安値(38,650円)をつけるまでは下落基調で推移していましたが、
その後は高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移し、翌年9月に高値(48,700円)をつけています。
<日足チャート(直近3か月間)>
7月初旬に安値(43,550円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移し、
9月末に年初来高値(48,700円)をつけています。
まとめ

2025年10月権利確定J-REITをまとめると・・・
TOP | 法人名 | アセット タイプ | 地域分散 | 資産 規模 | 投資口 価格 モメンタム | 流動性 | 投資主 優待 | 分配金の 安定度 | 分配金 利回り [%] |
1 | 投資法人みらい (3476) | 総合 | 三大都市圏 (東京、大阪、名古屋) | 中 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 5.09 |
2 | トーセイ・リート (3451) | 総合 | 東京中心 | 小 | 〇 | △ | × | 〇 | 5.03 |
3 | 積水ハウス・リート (3309) | 住宅 オフィス | 東京中心 米国 | 中 | △ | ◎ | × | × | 4.96 |
今回の上位3銘柄は、利回りが5%前後で僅差となりました。
どの投資法人も、投資口価格は昨年末に底を打ち、それ以降は上昇基調で推移しています。
特に「投資法人みらい」と「トーセイ・リート」は、年初来高値を更新したばかりで、再びこれを更新するか注目です。
個別では、
「投資法人みらい」は、1口当たりの投資金額が低いですので買いやすさがあります。
ホテル宿泊割引の投資主優待がありますので、この点も魅力的ですね。
「トーセイ・リート」は、分配金の安定度が高く安心感があります。
「積水ハウス・リート」は、米国の住宅に投資している点は、他のJ-REITにはないユニークさがあり、成長が期待できそうです。
今回ご紹介していない10月権利のJ-REITの中では、積水ハウス・リートの次に利回りが高いJ-REITは、
KDX不動産(8972) 利回り4.91%(9/30時点)、NTT都市開発リート(8956) 4.62%(同)となっていますので、こちらも検討してみても良いかもしれませんね。
2025年10月の権利付き最終日は29日(水)(権利落ち日:10/30)です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。