こんにちは!
2025年2月権利確定のJ-REIT(全15銘柄)をピックアップし、その中で分配金利回り(2025年1月29日終値時点)が高い上位3銘柄を算出。
さらに、分配金の安定度、投資口価格モメンタムや流動性の高さなども加味して、どのJ-REITが買いなのか総合的に分析しました。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです!
【J-REITの簡単な説明】
投資信託の仲間であり、我々投資家は、東京証券取引所でJ-REIT(不動産投資法人)商品を購入し、J-REITが、商業施設やホテル、住宅などの不動産を保有・運営してその家賃収入や売却益を得て、その収益の中から分配金として投資家に配分されるもの。
J-REITは全体的に、高分配の銘柄が多く存在します。そして、分配月もばらけていますので、複数のJ-REITを保有すると分散投資にもなりますし、ほぼ毎月分配金をいただける嬉しい状況になります。
それでは行ってみましょう!
TOP3:日本都市ファンド投資法人(8953)
【特徴】
- 国内最大級の総合型REITで、「日本の都市生活(住む、働く、消費する)を不動産面から支えていく」を理念に、日本の都市部不動産への投資を通じて、投資主価値の向上(持続的な成長)を実現している。
- エリア・物件単位での複合化やEコマースの進展による運用環境の変化を捉え、都市部(都市中心部及び都市近郊部)に立地する商業施設、オフィスビル、住宅、ホテル及びこれらの用途の複合施設を中心に取得・運用している。
- 多様な用途の運用経験に基づく高い運用力を駆使し、投資主価値の継続的な向上を目指している。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2024年11月30日現在)
物件数:145物件、取得価格:1兆2,841億円、稼働率:99.2%
ポートフォリオの分散状況:(2024年8月31日現在 141物件ベース)
<アセットタイプ別比率>(取得価格ベース)
- 都市型商業施設 42.8%
- オフィス 19.0%
- 複合型 17.6%
- 郊外型商業施設 15.5%
- その他 5.1%
となっており、「都市型商業施設」が4割強を占めています。
<エリア別>(同)
- 東京圏 56.0%
- 大阪圏 26.9%
- 名古屋圏 5.4%
- その他 11.7%
となっており、「東京圏」が6割弱を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年1月29日(月)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):94,800円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):67.0倍
- 年間分配金(法人予想):5,540円(2025年2月 2,780円、2025年8月 2,760円)、利回り:5.84%
直近5営業期間の分配金は、表1のようになっており、1口当たり2,261~2,313円で推移し、上下の幅は52円で比較的小さくなっています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2022年8月期 | 2,263 |
2023年2月期 | 2,313 |
2023年8月期 | 2,261 |
2024年2月期 | 2,270 |
2024年8月期 | 2,306 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2023年2月に高値(104,300円)をつけた後は、92,000~104,000円のレンジ内で推移していましたが、
2024年に入り90,000円を割り込み下落基調で推移しています。
<日足チャート(直近3か月間)>
昨年12月に年初来安値(85,800円)をつけるまでは下落基調で推移していましたが、
その後は高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移しており、1/29に高値(95,900円)をつけています。
TOP2:Oneリート投資法人(3290)
【特徴】
- みずほ信託銀行がスポンサーの、東京を中心としたミドルサイズのオフィスビル(延床面積が概ね3,300 ㎡(約1,000 坪)~33,000㎡(約10,000 坪))に重点投資するJ-REIT。
- 不動産の本質的価値である、「立地」と「ビルスペック(機能性・デザイン性等)」を追求し、
投資に当たってはテナントニーズの高い立地に所在するビルスペックの高い物件に厳選して投資している。 - みずほ信託銀行の広範な顧客基盤、情報ネットワーク、信託銀行ならではの不動産情報へのアクセス力並びにMONEグループ(※1)の不動産投資・運用に対する多様な経験、高い専門性及び独自ネットワークを活用して、
物件や売却確度等の観点から質の高い情報を早期に幅広く入手し、物件の取得につなげることにより、質の高いポートフォリオの形成を目指している。
※1:みずほリートマネジメント株式会社(同資産運用会社)、みずほリアルティOne株式会社及びみずほ不動産投資顧問株式会社を総称して、「MONEグループ」という。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2022年12月23日現在)
物件数:32物件、取得価格:1,236億円、稼働率:98.3%(2024年12月末現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 100%
<地域別比率>
- 東京経済圏 69.4%
- 地方政令指定都市 30.6%
となっており、「東京経済圏」が7割を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年1月29日(水)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):246,300円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):83.1倍
- 年間分配金(法人予想):14,660円(2025年2月 7,020円、2025年8月 7,640円)、年間利回り:5.95%
直近5営業期間の分配金は、表2のようになっており、1口当たり6,691~7,120円で推移し、上下で429円の差があります。
決算期 | 1口当たり 分配金 [円] |
2022年8月期 | 7,120 |
2023年2月期 | 6,842 |
2023年8月期 | 6,821 |
2024年2月期 | 6,691 |
2024年8月期 | 6,835 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2024年1月に高値(274,900円)をつけるまでは、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移していましたが、
その後は下落基調で推移し、同年12月に安値(220,500円)をつけました。
そして、その後は上昇に転じてきています。
<日足チャート(直近3か月間)>
昨年12月に年初来安値(220,500円)をつけるまでは下落基調で推移していましたが、
その後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移し、1/29に高値(247,000円)をつけています。
TOP1:タカラレーベン不動産投資法人(3492)
【特徴】
- 異なる強みを有するスポンサー各社の専門性とノウハウを結合したマルチスポンサー型の運用体制を活用することで、「着実な成長」及び「安定した運用」の実現を目指しているJ-REIT
- 住宅を中心に、オフィス、商業施設、ホテル及びその他の物件を機動的に取得する総合型リートで、
MIRARTHホールディングスグループの開発力と資産運用会社独自のソーシング(投資対象となる案件の調達)力を活かした着実な外部成長を目指している。 - スポンサー各社(MIRATHホールディングス、共立メンテナンス、ヤマダホールディングス)の有する様々な運用ノウハウ及びオペレーション力を活用した、
ポートフォリオの安定運用並びに収益性向上及び運営コスト適正化の実施による内部成長を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2024年9月12日現在)
物件数:80物件、取得価格:1,734億円、稼働率:98.7%(2024年12月31日現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 28%
- 住宅 39%
- ホテル 13%
- 商業施設 20%
となっており、「住宅」が4割弱、「オフィス」が3割弱を占めています。
<地域別比率>
- 東京経済圏 58%
- 名古屋経済圏 11%
- 大阪経済圏 10%
- 福岡経済圏 4%
- その他 17%
となっており、「東京経済圏」が6割弱を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年1月29日(水)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):88,900円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):138倍
- 年間分配金(法人予想):5,400円(2025年2月 2,700円、2025年8月 2,700円)、利回り:6.07%
直近5営業期間の分配金は、表3のようになっており、1口当たり2,617~3,008円で推移し上下の幅は391円で比較的大きくなっています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2022年8月期 | 3,008 |
2023年2月期 | 2,710 |
2023年8月期 | 2,617 |
2024年2月期 | 2,672 |
2024年8月期 | 2,700 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2024年1月に高値(105,800円)をつけるまでは上昇トレンドで推移していましたが、
その後は高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移し、同年12月に安値(82,800円)をつけています。
<日足チャート(直近3か月間)>
昨年12月に年初来安値(82,800円)をつけるまでは下落基調で推移していましたが、
その後は上昇に転じ、1/29に高値(89,200円)をつけています。
まとめ
2025年2月権利確定J-REITをまとめると・・・
TOP | 法人名 | アセット タイプ | 地域分散 | 資産 規模 | 投資口 価格 モメンタム | 流動性 | 投資主 優待 | 分配金の 安定度/ 連続増配 | 分配金 利回り[%] |
1 | タカラレーベン不動産 (3492) | 総合 | 東京中心 | 中 | △ | △ | × | × | 6.07 |
2 | Oneリート(3290) | オフィス | 東京中心 | 中 | △ | × | × | △ | 5.95 |
3 | 日本都市ファンド(8953) | 総合 | 東京中心 | 大 | △ | 〇 | × | 〇 | 5.84 |
今回は、上位3銘柄ともに全て利回りが5%超で、特にタカラレーベン不動産は6%超の利回りです。
J-REIT全体では投資口価格は下がりっぱなしでしたが、直近では1月の日銀政策決定会合の決定を受け堅調な値動きを示しており、今が買い時の感があります。
また、利回りが高いためインカムゲインが期待でき、日本株よりも値動きが穏やかですので、2025年のNISA枠を活用した投資の期待もあります。
個別では、
「タカラレーベン不動産」は、利回りは最も高く、高利回りランキングの常連で、直近の4期ほどは分配金も1口当たり2,700円程度で安定しています。
今が安値で買える絶好の機会かもしれませんね。
「Oneリート」は東京を中心としたオフィス特化型で、今後、オフィスの空室率が下がってくれば、投資口価格は上昇する可能性があります。
気になるのは、流動性がやや低いことと、投資口価格が若干高めというところでしょうか。
「日本都市ファンド」は、資産規模が大きく安定感があります。
分配金も安定していますので、買いやすいですね。
今回ご紹介していない2月権利のJ-REITの中では、日本都市ファンドの次に利回りが高い、
ザイマックス・リート(3488)は利回り5.80%(1/29時点)、サンケイリアルエステート(2972) 5.46%とどちらも5%超となっていますので、こちらも検討してみても良いかもしれませんね。
2025年2月の権利付き最終日は26日(水)(権利落ち日:2/27)です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。