こんにちは!
2025年8月権利確定のJ-REIT(全15銘柄)をピックアップし、その中で分配金利回り(2025年8月4日終値時点)が高い上位3銘柄を抽出。
さらに、分配金の安定度、投資口価格モメンタムや流動性の高さなども加味して、どのJ-REITが買いなのか総合的に分析しました。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです!
【J-REITの簡単な説明】
投資信託の仲間であり、我々投資家は、東京証券取引所でJ-REIT(不動産投資法人)商品を購入し、J-REITが、商業施設やホテル、住宅などの不動産を保有・運営してその家賃収入や売却益を得て、その収益の中から分配金として投資家に配分されるもの。
J-REITは全体的に、高分配の銘柄が多く存在します。そして、分配月もばらけていますので、複数のJ-REITを保有すると分散投資にもなりますし、ほぼ毎月分配金をいただける嬉しい状況になります。
それでは行ってみましょう!
TOP3:Oneリート投資法人(3290)

【特徴】
- みずほ信託銀行がスポンサーの、東京を中心としたミドルサイズのオフィスビル(延床面積が概ね3,300 ㎡(約1,000 坪)~33,000㎡(約10,000 坪))に重点投資するJ-REIT。
- 不動産の本質的価値である、「立地」と「ビルスペック(機能性・デザイン性等)」を追求し、
投資に当たってはテナントニーズの高い立地に所在するビルスペックの高い物件に厳選して投資している。 - みずほ信託銀行の広範な顧客基盤、情報ネットワーク、信託銀行ならではの不動産情報へのアクセス力並びにMONEグループ(※1)の不動産投資・運用に対する多様な経験、高い専門性及び独自ネットワークを活用して、
物件や売却確度等の観点から質の高い情報を早期に幅広く入手し、物件の取得につなげることにより、質の高いポートフォリオの形成を目指している。
※1:みずほリートマネジメント株式会社(同資産運用会社)、みずほリアルティOne株式会社及びみずほ不動産投資顧問株式会社を総称して、「MONEグループ」という。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2025年3月21日現在)
物件数:29物件、取得価格:1,237億円、稼働率:98.4%(2025年2月末現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 93.7%
- その他(ホテル) 6.3%
となっており、「オフィス」が9割強を占めています。
<地域別比率>
- 東京経済圏 64.1%
- 大阪圏 13.9%
- 名古屋圏 12.1%
- 福岡圏 8.6%
- その他 1.3%
となっており、「東京経済圏」が6割強を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年8月4日(月)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):269,700円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):68.3倍
- 年間分配金(法人予想):14,471円(2025年8月 8,060円、2026年2月 6,411円(2025年9月1日付の1/3分割後は1口 2,137円))、利回り:5.37%
直近5営業期間の分配金は、表1のようになっており、1口当たり6,691~7,217円で推移し、上下で526円の差があります。
決算期 | 1口当たり 分配金 [円] |
2023年2月期 | 6,842 |
2023年8月期 | 6,821 |
2024年2月期 | 6,691 |
2024年8月期 | 6,835 |
2025年2月期 | 7,217 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2024年1月に高値(274,900円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移し、同年12月に安値(220,500円)をつけました。
しかしその後は、上昇基調で推移し、直近ではすべての移動平均線を上抜けています。
<日足チャート(直近3か月間)>
5/22に安値(240,600円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で順調に値を伸ばしており、
8/4に年初来高値(270,000円)をつけています。
TOP2:ザイマックス・リート投資法人(3488)

【特徴】
- ザイマックスグループの不動産マネジメントノウハウの蓄積が相対的に豊富なオフィス、商業施設及びホテルを主用途とする物件を重点投資対象(メインアセット)として組み入れて運用しているJ-REIT。
- 不動産利用の視点及び不動産有効活用の視点から、物件取得後の安定運用が見込める物件の選定を行っている。
- ザイマックスグループが有するノウハウを活用すること等により、ザイマックスグループがこれまで培ってきた不動産マネジメント力を用いて、安定した資産運用を目指している。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2025年2月28日現在)
物件数:18物件、取得価格:438.6億円、平均稼働率:100%(2025年6月30日現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 56.2%
- 商業施設 29.3%
- ホテル 12.4%
- その他(住宅) 2.1%
となっており、「オフィス」が6割弱を占めています。
<地域別比率>
- 都心8区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、豊島区、台東区、品川区) 35.0%
- 東京経済圏(都心8区を除く東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県) 32.0%
- 政令指定都市 25.6%
- その他 7.4%
となっており、「都心8区」が4割弱、「東京経済圏」が3割強を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年8月4日(月)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):116,500円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):3,228倍
- 年間分配金(法人予想):6,300円(2025年8月 3,160円、2026年2月 3,140円)、利回り:5.41%
直近5営業期間の分配金は、表2のようになっており、1口当たり3,159~3,728円で推移し、上下569円の差があります。
決算期 | 1口当たり 分配金[円] |
2023年2月期 | 3,262 |
2023年8月期 | 3,159 |
2024年2月期 | 3,300 |
2024年8月期 | 3,328 |
2025年2月期 | 3,728 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2024年5月に高値(123,900円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移し、翌年4月に安値(103,800円)をつけました。
しかしその後は上昇に転じてきています。
<日足チャート(直近3か月間)>
5/30に一時的な安値(108,200円)をつけた後は、上昇基調で推移し、
8/1に高値(117,200円)をつけています。
TOP1:タカラレーベン不動産投資法人(3492)

【特徴】
- 異なる強みを有するスポンサー各社の専門性とノウハウを結合したマルチスポンサー型の運用体制を活用することで、「着実な成長」及び「安定した運用」の実現を目指しているJ-REIT
- 住宅を中心に、オフィス、商業施設、ホテル及びその他の物件を機動的に取得する総合型リートで、
MIRARTHホールディングスグループの開発力と資産運用会社独自のソーシング(投資対象となる案件の調達)力を活かした着実な外部成長を目指している。 - スポンサー各社(MIRATHホールディングス、共立メンテナンス、ヤマダホールディングス)の有する様々な運用ノウハウ及びオペレーション力を活用した、
ポートフォリオの安定運用並びに収益性向上及び運営コスト適正化の実施による内部成長を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2025年4月24日現在)
物件数:79物件、取得価格:1,732億円、稼働率:99.4%(2025年6月30日現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- 住宅 39%
- オフィス 28%
- 商業施設 21%
- ホテル 13%
となっており、「住宅」が4割弱、「オフィス」が3割弱を占めています。
<地域別比率>
- 東京経済圏 58%
- 名古屋経済圏 11%
- 大阪経済圏 10%
- 福岡経済圏 4%
- その他 17%
となっており、「東京経済圏」が6割弱を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2025年8月4日(月)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):94,800円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):135倍
- 年間分配金(法人予想):5,400円(2025年8月 2,700円、2026年2月 2,700円)、利回り:5.70%
直近5営業期間の分配金は、表3のようになっており、1口当たり2,617~2,800円で推移し上下の幅は183円で安定しています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2023年2月期 | 2,710 |
2023年8月期 | 2,617 |
2024年2月期 | 2,672 |
2024年8月期 | 2,700 |
2025年2月期 | 2,800 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2024年1月に高値(105,800円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移し、翌年4月に安値(80,300円)をつけました。
しかしその後は、上昇基調で推移しています。
<日足チャート(直近3か月間)>
5/8に安値(85,300円)をつけた後は、順調に値を伸ばして、7/31に年初来高値(95,000円)をつけています。
まとめ

2025年8月権利確定J-REITをまとめると・・・
TOP | 法人名 | アセット タイプ | 地域分散 | 資産 規模 | 投資口 価格 モメンタム | 流動性 | 投資主 優待 | 分配金の 安定度 | 分配金 利回り [%] |
1 | タカラレーベン不動産 (3492) | 総合 | 東京中心 | 中 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 5.70 |
2 | ザイマックス・リート (3488) | オフィス 商業施設 ホテル | 東京中心 | 小 | △ | △ | × | △ | 5.41 |
3 | Oneリート (3290) | オフィス | 東京中心 | 中 | 〇 | △ | × | △ | 5.37 |
今回は、上位3銘柄の利回りは、5%台後半が1銘柄、5%台前半が2銘柄となりました。
TOP1の「タカラレーベン不動産」は、分配金の安定度や投資口価格モメンタムでも最高得点となっています。
J-REIT全体では、2024年までの低迷から抜け出し、上昇基調が鮮明となっていますので、買いやすいですね。
個別では、
「タカラレーベン不動産」は、上記に加え、分配金の安定度も高くなっています。
2025年4月のトランプ関税ショックでの安値からの戻りに勢いがあり、利回りが高い分、買いが集まってキャピタルゲインも期待できそうです。
「ザイマックス・リート」は、他の2銘柄に比べ、やや投資口の価格の勢いが弱いです。
ただ、投資口価格は110,000~120,000円で安定しており、高分配ランキングの常連ですので買いやすいかもしれませんね。
「Oneリート」は、2024年末からの上昇基調が継続中です。
2024年1月の高値(274,900円)のブレイクも時間の問題ですので、今後の投資口価格の上昇が楽しみです。
今回ご紹介していない8月権利のJ-REITの中では、Oneリートの次に利回りが高い、
日本都市ファンド(8953)は利回り5.09%(8/4時点)、ラサールロジポート(3466) 5.01%(同)で利回りは5%超となっていますので、こちらも検討してみても良いかもしれませんね。
2025年8月の権利付き最終日は27日(水)(権利落ち日:8/28)です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。