【結果検証:立会外分売は買いか?】室町ケミカル(4885)、メディア総研(9242)、太洋テクノレックス(6663)

立会外分売
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こんにちは!

直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?

分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。

今回は、2024年4月に分売が実施された室町ケミカル、5月のメディア総研太洋テクノレックスです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

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分売値段とその後の株価推移

株価指標

まずは、分売値段で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?

確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄分売日分売
値段
[円]
ディス
カウント

率[%]
分売日
始値[円]
(騰落率[%])
分売日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
室町ケミカル
(4885)
4/22
(月)
6962.93732
(+5.2)
726
(+4.3)
727
(4/30)
+31
(+4.5)
メディア総研
(9242)
5/10
(金)
1,5902.991,645
(+3.5)
1,601
(+0.7)
1,570
(5/17)
-20
(-1.3)
太洋テクノ
レックス
(6663)
5/15
(水)
3043.18318
(+4.6)
308
(+1.3)
308
(5/22)
+4
(+1.3)
表1:分売値段とその後の株価推移

分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、

室町ケミカル太洋テクノレックスは、全ての段階で損益プラス

メディア総研は、分売日の寄付や大引で売却した場合は損益プラスでしたが、分売日の1週間後(5営業日後)の売却した場合は損益マイナス

でした。

特に、室町ケミカルは、分売日の寄付で売却した場合は5.2%の利益が出ています。

分売で購入し利益が出た方、おめでとうございます!

ちなみに私は、室町ケミカルに300株購入申込しましたが、当選無しでした(;´д`)トホホ

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:室町ケミカル(4885)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表2:室町ケミカル 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

今期(2024年5月期)3Qの業績は、売上高は期初の想定をやや下回り、利益面は研究開発費の増加に加え、海外営業の再開や展示会出展が増えたことにより、販売費が増加し、

前年同期比 減収減益で、売上高は微減利益面は2割前後の減益でした。

今期通期予想は、健康食品事業のOEMゼリー及び化学品事業のイオン交換樹脂装置の新規製品の拡販により、会社全体としては今期並みの売上を維持し、製造効率及び営業効率を改善することで前期から改善し、

前期比 増収増益で、売上高は微増利益面は1割弱~2割強の増益を見込み、

その通期予想に対する進捗率は、3Q終了時点で、売上高7割強でそこそこ利益面は6割強で遅れ気味でしたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は2.64%(4/15時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.19%(4/12時点) と比較すると高い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株あたり3~19で推移しており増配傾向

配当性向は、数%台~30%程度でした。

会社の還元方針は、株主へ安定的な配当を行うことを基本としており、

業績、配当性向に加え、企業体質強化・事業の継続的成長のための内部留保にも配慮しながら、総合的に勘案する方針でしたね。

株価モメンタムは、2022年9月に高値(1,234円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移し、2023年の年末に上場来安値(670円)をつけていました。

直近の株価は、今年3月初旬~中旬にかけて急上昇し、3/14に年初来高値(885円)をつけました。

しかしその後は調整し、今回の立会外分売と今3Q決算発表の翌営業日(4/15)は、分売による短期的な需給悪化懸念により、窓を開けて売られ、前日比 59円安(-7.58%)と急落

この下落で、75日移動平均線を下抜けましたね。

その後の株価は、節目の700円や2月につけた直近の安値(679円)を下抜けずに上昇に転じていくのか、下抜けて下値模索を続けるのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】室町ケミカル(4885) <2024年4月実施>

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月間)>

分売発表の3営業日後までは下落基調で推移しましたが、

その翌営業日には、分売による需給悪化が解消してきて上昇に転じ直近の安値(679円)を下抜けずに、上昇基調で推移しました。

要因分析:メディア総研(9242)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表3:メディア総研 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

今期(2024年7月期)2Qの業績は、個々のイベント運営の成功に向け、参加学生の動員を図ったことにより、

前年同期は非連結決算だったため単純比較はできませんが、前年同期比 増収増益で、売上高は2割強増利益面は1割前後の増益でした。

今期通期予想は、対面形式のイベント開催が増加や高専生向け就職活動イベントでの、高専生の動員数及び参加企業数が増加するする見込みにより、

前期比 増収増益で、売上高は3割増利益面は4割強~7割弱の増益を見込み、

その通期予想に対する進捗率は、2Q終了時点で、売上高は6割強で順調利益面も9割前後で順調でしたね。

配当金は、上場来無配で、

同社は成長過程にあることから、経営基盤の安定化を図るために内部留保を充実させ、事業拡大、事業効率化のための投資を行い、企業価値向上を図ることが、株主に対する最大の利益還元につながることは理解でき、

将来的な株高につながれば株主が恩恵を受けることになります。

株価モメンタムは、2022年5月に安値(980円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、2024年2月に高値(2,550円)をつけました。

ただその後は、しばらく調整していました。

直近の株価は、2/27に年初来高値(2,550円)をつけた後は、下落基調で推移しており、直近で全ての移動平均線を下抜けました。

そして、今回の立会外分売発表の翌営業日(5/2)は、分売による短期的な需給悪化懸念により、前日比 30円安(-1.76%)と下落しましたね。

その後の株価は、この下落基調から抜け出し、ヨコヨコから上昇に転じていくのか、下値模索を継続するのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】メディア総研(9242)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月間)>

分売発表から、分売日以降もなかなか分売による需給悪化が収まらずずるずると下落基調で推移しましたが、

分売日の1週間後以降需給悪化が改善し、勢いよく上昇基調で推移しています。

要因分析:太洋テクノレックス(6663)

この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
表4:太洋テクノレックス 立会外分売実施前の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

今期(2024年12月期)1Qの業績は、テストシステム事業及び鏡面研磨機事業の販売が増加し、損益は、売上高が増加したことと電子基板事業の売上総利益率が上昇したことにより、

前年同期比 増収増益で、売上高は1割弱増利益面は黒字転換でした。

今期通期予想は、引き続き高難度品の受注獲得に注力するとともに量産品と高難度試作品の生産に対応できる同社の強みを推進し差別化を図り、

前期比 増収増益で、売上高は2割弱増利益面は黒字転換を見込み、

その通期予想に対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高は2割強でそこそこ、利益面は営業利益と経常利益は1割弱で遅れ気味純利益は3割弱でそこそこでしたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は0.92%(5/8時点) で、東証スタンダードの単純平均 2.22%(5/7時点) と比較すると低い水準で、

直近5年間の配当金は、年間1株当たり3~5で推移しており、配当性向は、最終赤字の年を除き、10%台~40%台でした。

株価モメンタムは、2022年9月に高値(488円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移し、2023年12月に安値(304円)をつけました。

そしてその後は、安値を切り上げながら推移していました。

直近の株価は、2/15に年初来安値(312円)をつけた後は、上昇基調で推移し、3/12に年初来高値(410円)をつけていました。

そしてその後は調整しており、今回の立会外分売発表の翌営業日(5/8)は、分売による需給悪化懸念から、窓を開けて前日比15円安(-4.42%)と急落しましたね。

その後の株価は、年初来安値(312円)を割り込まずにヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】太洋テクノレックス(6663)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月間)>

分売発表以降はなかなか分売による需給悪化が収まらず、分売日(5/15)には年初来安値(312円)を割り込みました。

そして、分売日1週間後以降にようやく下げ止まりを見せはじめ、直近ではヨコヨコで推移しています。

まとめ

室町ケミカル(4885)、メディア総研(9242)、太洋テクノレックス(6663)の立会外分売の事前予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。

銘柄名事前
予想
結果(損益)[円]
(「5営業日後始値」
ー「分売値段」)

(騰落率[%])
判定
室町ケミカル中立+31
(+4.5)
×
メディア総研中立-20
(-1.3)
太洋テクノ
レックス
中立+4
(+1.3)
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「不参加」は3%以上の下落を想定しています。

今回は2勝1敗、勝率0.667まあまあでした。

今回は、室町ケミカル需給悪化が改善してくるのが早かったため株価の戻りも早かったですが、

一方、メディア総研太洋テクノレックス遅かったため株価の戻りは遅かったという印象です。

また、室町ケミカル分売発表直後の株価の下落率が大きかった(-7.58%)分、その反動も大きかったですね。

今後の個別動向ですが、

室町ケミカルは、1ヶ月ほど上昇基調が続いてきましたが、直近は連続陰線で年初来安値を更新しています。

下値模索の警戒が必要です。

メディア総研は、分売日の1週間後以降は急速に上昇を開始し、25日移動平均線を勢いよく上抜いてきました

75日移動平均線も上抜けば、更なる上昇が加速しそうです。

太洋テクノレックスは、分売発表後は下落基調でしたが、直近ではヨコヨコで推移してきており、上昇転換への準備中といったところです。

業績は黒字転換して好調ですので、今後の株価の伸びに期待です。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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