こんにちは!
2024年8月権利確定のJ-REIT(全16銘柄)をピックアップし、その中で分配金利回り(2024年7月29日終値時点)が高い上位3銘柄を抽出。
さらに、分配金の安定度、投資口価格モメンタムや流動性の高さなども加味して、どのJ-REITが買いなのか総合的に分析しました。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです!
【J-REITの簡単な説明】
投資信託の仲間であり、我々投資家は、東京証券取引所でJ-REIT(不動産投資法人)商品を購入し、J-REITが、商業施設やホテル、住宅などの不動産を保有・運営してその家賃収入や売却益を得て、その収益の中から分配金として投資家に配分されるもの。
J-REITは全体的に、高分配の銘柄が多く存在します。そして、分配月もばらけていますので、複数のJ-REITを保有すると分散投資にもなりますし、ほぼ毎月分配金をいただける嬉しい状況になります。
それでは行ってみましょう!
TOP3:日本都市ファンド投資法人(8953)
【特徴】
- 国内最大級の総合型REITで、「日本の都市生活(住む、働く、消費する)を不動産面から支えていく」を理念に、日本の都市部不動産への投資を通じて、投資主価値の向上(持続的な成長)を実現している。
- エリア・物件単位での複合化やEコマースの進展による運用環境の変化を捉え、都市部(都市中心部及び都市近郊部)に立地する商業施設、オフィスビル、住宅、ホテル及びこれらの用途の複合施設を中心に取得・運用している。
- 多様な用途の運用経験に基づく高い運用力を駆使し、投資主価値の継続的な向上を目指している。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2024年5月31日現在)
物件数:141物件、取得価格:1兆2,288億円、稼働率:99.2%
ポートフォリオの分散状況:(2024年2月29日現在 133物件ベース)
<アセットタイプ別比率>(取得価格ベース)
- 都市型商業施設 43.4%
- オフィス 19.2%
- 複合型 17.8%
- 郊外型商業施設 15.9%
- その他 3.7%
となっており、「都市型商業施設」が4割強を占めています。
<エリア別>(同)
- 東京圏 55.6%
- 大阪圏 26.9%
- 名古屋圏 5.5%
- その他 12.0%
となっており、「東京圏」が6割弱を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2024年7月29日(月)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):90,000円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):166倍
- 年間分配金(法人予想):4,670円(2024年8月 2,300円、2025年2月 2,370円)、利回り:5.19%
直近5営業期間の分配金は、表2のようになっており、1口当たり2,261~2,313円で推移し、上下の幅は52円で比較的小さくなっています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2022年2月期 | 2,284 |
2022年8月期 | 2,263 |
2023年2月期 | 2,313 |
2023年8月期 | 2,261 |
2024年2月期 | 2,270 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2022年の8月と11月に2回同値で高値(112,500円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移し、
2024年3月に安値(86,800円)をつけています。
<日足チャート(直近3か月間)>
5/2に高値(97,400円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移し、7/24に年初来安値(88,300円)をつけています。
TOP2:タカラレーベン不動産投資法人(3492)
【特徴】
- 異なる強みを有するスポンサー各社の専門性とノウハウを結合したマルチスポンサー型の運用体制を活用することで、「着実な成長」及び「安定した運用」の実現を目指しているJ-REIT
- 住宅を中心に、オフィス、商業施設、ホテル及びその他の物件を機動的に取得する総合型リートで、
MIRARTHホールディングスグループの開発力と資産運用会社独自のソーシング(投資対象となる案件の調達)力を活かした着実な外部成長を目指している。 - スポンサー各社(MIRATHホールディングス、共立メンテナンス、ヤマダホールディングス)の有する様々な運用ノウハウ及びオペレーション力を活用した、
ポートフォリオの安定運用並びに収益性向上及び運営コスト適正化の実施による内部成長を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2024年3月4日現在)
物件数:70物件、取得価格:1,494億円、稼働率:98.8%(2024年6月30日現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 33%
- 住宅 39%
- ホテル 5%
- 商業施設 24%
となっており、「住宅」が4割弱、「オフィス」が3割強を占めています。
<地域別比率>
- 東京経済圏 56%
- 名古屋経済圏 13%
- 大阪経済圏 11%
- 福岡経済圏 5%
- その他 16%
となっており、「東京経済圏」が6割弱を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2024年7月29日(月)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):99,500円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):140倍
- 年間分配金(法人予想):5,400円(2024年8月 2,700円、2025年2月 2,700円)、利回り:5.43%
直近5営業期間の分配金は、表2のようになっており、1口当たり2,617~3,120円で推移し上下の幅は503円で比較的大きくなっています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2022年2月期 | 3,120 |
2022年8月期 | 3,008 |
2023年2月期 | 2,710 |
2023年8月期 | 2,617 |
2024年2月期 | 2,672 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2022年8月に高値(116,100円)をつけた後は下落基調で推移し、翌年3月に安値(85,300円)をつけました。
しかしその後は安値を切り上げながら推移しています。
<日足チャート(直近3か月間)>
5/7に高値(104,700円)をつけた後は下落基調で推移し、6/18に安値(97,300円)をつけました。
そしてその後は、98,000~100,000円程度のレンジ内で推移しています。
TOP1:ザイマックス・リート投資法人(3488)
【特徴】
- ザイマックスグループの不動産マネジメントノウハウの蓄積が相対的に豊富なオフィス、商業施設及びホテルを主用途とする物件を重点投資対象(メインアセット)として組み入れて運用しているJ-REIT。
- 不動産利用の視点及び不動産有効活用の視点から、物件取得後の安定運用が見込める物件の選定を行っている。
- ザイマックスグループがこれまで築き上げてきた豊富な顧客基盤及び実績に基づいた情報力を活用したソーシングを通じて、資産規模の拡大を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2024年2月29日現在)
物件数:18物件、取得価格:434.6億円、稼働率:99.7%(2024年5月31日現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 58.3%
- 商業施設 29.5%
- ホテル 10.1%
- その他(住宅) 2.1%
となっており、「オフィス」が6割弱を占めています。
<地域別比率>
- 都心8区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、豊島区、台東区、品川区) 36.8%
- 東京経済圏(都心8区を除く東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県) 32.3%
- 政令指定都市 23.4%
- その他 7.5%
となっており、「都心8区」が4割弱、「東京経済圏」が3割強を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2024年7月29日(月)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):118,900円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):3,192倍
- 年間分配金(法人予想):6,760円(2024年8月 3,190円、2025年2月 3,570円)、利回り:5.69%
直近5営業期間の分配金は、表3のようになっており、1口当たり3,159~4,019円で推移し、上下860円の差があります。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2022年2月期 | 3,896 |
2022年8月期 | 4,019 |
2023年2月期 | 3,262 |
2023年8月期 | 3,159 |
2024年2月期 | 3,300 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2022年8月に高値(130,100円)をつけた後は下落基調で推移し、翌年3月に安値(106,400円)をつけました。
しかしその後は上昇に転じ、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移しています。
<日足チャート(直近3か月間)>
5/14に年初来高値(123,900円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移し、7/9に安値(116,200円)をつけました。
そしてその後は、118,000~120,000円程度のレンジ内で推移しています。
まとめ
2024年8月権利確定J-REITをまとめると・・・
TOP | 法人名 | アセット タイプ | 地域分散 | 資産 規模 | 投資口 価格 モメンタム | 流動性 | 投資主 優待 | 分配金の 安定度 | 分配金 利回り [%] |
1 | ザイマックス・リート (3488) | オフィス 商業施設 ホテル | 東京中心 | 小 | 〇 | △ | × | × | 5.69 |
2 | タカラレーベン不動産 (3492) | 総合 | 東京中心 | 中 | △ | △ | × | △ | 5.43 |
3 | 日本都市ファンド (8953) | 総合 | 東京中心 | 大 | × | 〇 | × | 〇 | 5.19 |
今回は、どのJ-REITも利回りは5%以上と高分配で、TOP1と2の差はほとんどありません。
分配金利回り重視の場合は「ザイマックス・リート」で、投資口価格のモメンタムは良好ですが、分配金の安定度は今一つでしょうか。
「タカラレーベン不動産」は利回りは5.5%近辺で、どの項目も中位で無難な感じです。
「日本都市ファンド」は、株価の勢いは感じられませんが、資産規模が大きく、分配金の安定度も高いですので安心感があります。
今回ご紹介していない2024年8月権利のJ-REITの中では、日本都市ファンドの次に利回りが高い
サンケイリアルエステート(2972)は利回り5.18%(2024/7/29時点)、Oneリート(3290) 5.02%と5%超となっていますので、こちらも検討してみても良いかもしれませんね。
2024年8月の権利付き最終日は28日(水)(権利落ち日:8/29)です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。