こんにちは!
8月権利確定のJ-REIT(全15銘柄)をピックアップし、その中で分配金利回り(2022年7月8日終値時点)が高い上位3銘柄を抽出。
さらに、分配金の安定度、投資口価格モメンタムや流動性の高さなども加味して、どのJ-REITが買いなのか総合的に分析しました。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです!
【J-REITの簡単な説明】
投資信託の仲間であり、我々投資家は、東京証券取引所でJ-REIT(不動産投資法人)商品を購入し、J-REITが、商業施設やホテル、住宅などの不動産を保有・運営してその家賃収入や売却益を得て、その収益の中から分配金として投資家に配分されるもの。
J-REITは全体的に、高分配の銘柄が多く存在します。そして、分配月もばらけていますので、複数のJ-REITを保有すると分散投資にもなりますし、ほぼ毎月分配金をいただける嬉しい状況になります。
それでは行ってみましょう!
Best3:Oneリート投資法人(3290)
【特徴】
- 中長期的に安定した収益の確保と運用資産の着実な成長を目指して、マーケット規模が相対的に大きく多くの取得機会を見込め、また中長期的に安定した賃貸需要が見込めるとともに本資産運用会社の知見・経験を十分に発揮できるミドルサイズのオフィスへの重点投資をしているJ-REIT。
- 不動産の本質的な価値の多くは「立地」と「ビルスペック(機能性・デザイン性等)」に依拠するものと考えており、投資に当たってはテナントニーズの高い立地に所在するビルスペックの高い物件に厳選し投資。
また、運用に当たっては、テナント視点での「安心」、「快適」、「便利」に配慮した、「テナントに選ばれるビル」を目指し、長期的視点でビルスペックの維持・向上を追求している。 - みずほ信託銀行の広範な顧客基盤、情報ネットワーク、信託銀行ならではの不動産情報へのアクセス力並びにMONEグループ(みずほリートマネジメント株式会社(資産運用会社)、みずほリアルティOne株式会社、みずほ不動産投資顧問株式会社)の不動産投資・運用に対する多様な経験、高い専門性及び独自ネットワークを活用して、
多様な不動産活用・売却ニーズへの対応力を背景として、物件や売却確度等の観点から質の高い情報を早期に幅広く入手し、物件の取得につなげることにより、質の高いポートフォリオの形成を目指している。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2021年9月24日現在)
物件数:31物件、取得価格:1,199億円、平均稼働率:(2022年5月31日現在)98.2%
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 100%
<地域別比率>
- 東京経済圏 68.4%
- その他 31.6%
【投資口価格動向】
<2022年7月8日(金)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):263,500円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):240倍
- 年間分配金(法人予想):13,720円(2022年8月 7,120円、2023年2月 6,600円)、年間利回り:5.21%
直近5営業期間の分配金は、表1のようになっており、7,326~7,994円で推移しており、最低の7,326円から最高の7,994円まで668円の幅があります。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2020年2月期 | 7,889 |
2020年8月期 | 7,994 |
2021年2月期 | 7,605 |
2021年8月期 | 7,546 |
2022年2月期 | 7,326 |
<直近の投資口価格推移>
- 週足チャート(直近2年間)
週足ベースの投資口価格は、一昨年7月末の安値(231,500円)から1年近く上昇し、昨年7月に高値(349,500円)をつけました。
しかしその後は調整し、高値切り下げ安値切り下げの動きで、下落トレンドで推移しています。
- 日足チャート(直近3か月間)
直近の投資口価格は、ずっと下落トレンドが続いており、6/23に年初来安値(257,600円)をつけました。
それ以降は、この年初来安値は更新していませんが、25日移動平均線(赤線)は下降しており、その下に投資口価格は位置しています。
Best2:ザイマックス・リート投資法人(3488)
【特徴】
- 不動産マネジメントのリーディングカンパニーであるザイマックスグループをスポンサーとした総合型のJ-REIT。
- ザイマックスグループは、日本におけるプロパティマネジメントの「草分け的存在」として、国内有数の不動産マネジメント受託実績を誇っており、
これまでもJ-REITをはじめとした不動産投資マーケットを不動産マネジメントの面から支えている。 - 不動産投資において中長期的に安定した収益を得るためには、不動産マネジメント力が必須であると考えており、
ザイマックスグループがこれまで培ってきた知見やノウハウを活用し、キャッシュフローの安定性に着目したポートフォリオ運営を行うことで不動産が持つ本来の価値を最大限に引き出し、投資主価値の最大化を目指している。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2022年3月31日現在)
物件数:18物件、取得価格:434億円、平均稼働率:(2022年5月31日現在)99.8%
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 58.3%
- 商業施設 29.5%
- ホテル 10.1%
- その他(住宅) 2.1%
<地域別比率>
- 都心8区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、豊島区、台東区、品川区) 36.8%
- 東京経済圏(都心8区を除く東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県) 32.3%
- 政令指定都市 23.4%
- その他 7.5%
【投資口価格動向】
<2022年7月8日(金)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):126,300円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):ー(信用売り残無し)
- 年間分配金(法人予想):6,958円(2022年8月 3,867円、2023年2月 3,091円)、年間利回り:5.51%
分配利回りは高いですが、2023年2月期は、前期(2022年8月期)比で776円減少することが少し気になります。
直近5営業期間の分配金は、表2のようになっており、2,900~3,896円で推移しており、最低の2,900円から最高の3,896円まで996円の幅があります。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2020年2月期 | 3,007 |
2020年8月期 | 3,242 |
2021年2月期 | 2,911 |
2021年8月期 | 2,900 |
2022年2月期 | 3,896 |
直近分配金推移
<直近の投資口価格推移>
- 週足チャート(直近2年間)
週足ベースの投資口価格は、一昨年の安値(83,100円)から高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、
今年6月に高値(129,700円)をつけています。
- 日足チャート(直近3か月間)
直近の投資口価格は、基本的には上昇基調で推移していますが、
6/9に年初来高値(129,700円)をつけた後は、この高値を更新できていない状況です。
Best1:サンケイリアルエステート投資法人(2972)
【特徴】
- サンケイビルグループがスポンサーの、大都市圏(東京圏・大阪市・名古屋市)を中心に、オフィスビルを主な投資対象としているJ-REIT。
- 循環的な不動産市場に対応できる収益の安定性と成長性を兼ね備えた強固なポートフォリオを構築することを目的として、
「オフィスビル」と異なる特性を有し、かつポートフォリオ収益の安定性に資する用途を総称して「サブアセット」と位置付け、従たる投資対象として一定の割合を目安に投資を行っている。 - メディア事業を展開するフジ・メディア・ホールディングスの「都市開発・観光」事業を担うサンケイビル(スポンサー)グループとの間で「資産循環型ビジネスモデル」を構築し、
スポンサーが開発・保有する「オフィスビル」や「サブアセット」のパイプラインを確保することで、運用資産の規模拡大と中長期的な収益の維持・向上を目指している。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2022年2月28日現在)
物件数:14物件、取得価格:966億円、平均稼働率:(2022年5月31日現在)94.0%
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィスビル 86.6%
- サブアセット(ホテル) 13.4%
<地域別比率>
- 東京23区 69.1%
- 政令指定都市 13.6%
- その他 17.4%
【投資口価格動向】
<2022年7月8日(金)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):96,000円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):ー(信用売り残無し)
- 年間分配金(法人予想):5,359円(2022年8月 3,120円、2023年2月 2,239円)、年間利回り:5.58%
分配利回りは高いですが、2023年2月期は、前期(2022年8月期)比で881円減少することが少し気になります。
直近5営業期間の分配金は、表3のようになっており、2,532~2,995円で推移しており、ほぼ安定しています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2020年2月期 | 2,995 |
2020年8月期 | 2,532 |
2021年2月期 | 2,849 |
2021年8月期 | 2,862 |
2022年2月期 | 2,979 |
直近分配金推移
<直近の投資口価格推移>
- 週足チャート(直近2年間)
週足ベースの投資口価格は、一昨年の7月末に安値(87,600円)をつけた後は、右肩上がりの上昇トレンドで、昨年7月に高値(135,800円)をつけました。
しかしその後は調整し、右肩下がりの下落トレンドで推移しています。
- 日足チャート(直近3か月間)
直近の投資口価格も、高値切り下げの動きで、下落トレンドで推移していますが、
5/12に年初来安値(92,700円)をつけた後は、安値を更新しておらず、今後この安値後塵をせず、上昇に転じていけるのかどうか、要注目です。
まとめ
8月権利確定J-REITをまとめると、
ベスト | 法人名 | アセット タイプ | 地域分散 | 規模 | 投資口価格 モメンタム | 流動性 | 投資主 優待 | 分配金の 安定度 | 分配金 利回り[%] |
1 | サンケイリアル エステート (2972) | オフィス型 | 大都市圏 (東京圏、大阪市、名古屋市) | 小 | △ | 〇 | × | 〇 | 5.58 |
2 | ザイマックス ・リート (3488) | 総合型 | 東京中心 | 小 | 〇 | × | × | △ | 5.51 |
3 | Oneリート (3290) | オフィス型 | 東京中心 | 中 | × | 〇 | × | △ | 5.21 |
と判断しました。
分配金利回りと分配金の安定度重視の場合は「サンケイリアルエステート」、
投資口価格とモメンタム重視の場合、「ザイマックス・リート」。
資産規模と流動性でいえば、「Oneリート」も捨てがたいです。
今回ご紹介した8月権利のJ-REITは、どれも5%超の分配金利回りになっていますので、押し目で買えばある程度のインカムゲインが得られそうです。
2022年8月の権利確定日は29日(月)です(権利落ち日:8/30)。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。