こんにちは!
直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?
受渡期日当日と受渡期日1週間後の結果を検証しました。
今回は、受渡期日が2022/2/2のコンフォリア・レジデンシャル投資法人、三井不動産ロジスティクスパーク投資法人、、ヘルスケア&メディカル投資法人です。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
発行価格とその後の投資口価格推移
まずは、発行価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!
受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、
ヘルスケア&メディカルは全ての段階で損益プラス、
コンフォリア・レジデンシャルは損益マイナス、
三井不動産ロジスティックスパークは受渡日の寄付や大引で売却すれば損益プラスでしたが、受渡日1週間後の寄付で売却した場合は損益マイナスの結果でした。
ヘルスケア&メディカルは、受渡日の大引で売却した場合や、受渡日1週間後の寄付で売却した場合は11%もの利益が出ています。POで購入された方、おめでとうございます!
ちなみに私は、今回は購入無しでした。
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:コンフォリア・レジデンシャル投資法人(3282)
このJ-REITは、東京圏の賃貸住宅を中心に、単身・小家族世帯をターゲットとした都市型賃貸レジデンス「コンフォリア」シリーズのコンセプト、ノウハウに基づく投資及び運用を行っており、収益が見込めました。
2021年7月期の運用実績は、前期比 増収増益で営業収益は1割増、利益面は3割弱の増益の結果で好調でした。
しかしながら、2022年1月期(2021年8月~2022年1月)の予想は前期比で減収減益の予想でした。
今回の公募増資による新規資産取得は、取得金額では約6.0%の増加率であり、
それからすると、修正された営業収益や利益面の増額の割合(3~6%)は、取得金額と同程度の増収増益の効果があり、納得性があるといえましたね。
分配金の年利回り 3.3%(1/7時点)は、東証1部上場会社の単純平均2.00%(1/6時点)と比較して高いですが、J-REITの利回り(5~6%台(2021年10月時点))と比較すると低い水準でした。
投資口価格のモメンタムは、一昨年のコロナショック時の安値(198,100円)から上昇トレンドでしたが、
昨年7月に高値(383,500円)をつけた後は、上値を切り下げ、下落トレンドで推移していました。
直近の投資口価格は、11月下旬に安値(316,500円)をつけた後は、上昇基調で推移していましたが、なぜか、今回のPO発表直前の1/5に大きめの陰線をつけて急落しました。
そして、PO発表の翌営業日(1/6)は、1口当たり利益の希薄化懸念からか売られ、前日比 9,000円安(-2.7%)となり、
直近の11月につけた安値までで下げ止まり上昇に転じていくのか、この安値を下抜けしていくのかが焦点でしたが、結局は下抜けてしまいましたね。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】コンフォリア・レジデンシャル(3282)
【PO発表後の投資口価格の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
PO発表後の値動きは、しばらく横ばいが続きましたが、発行価格等決定日(1/13)の翌営業日以降下落しました。
そしてその後、一旦は下げ止まったのですが、結局受渡日は始値と終値は、発行価格を下回りました。
受渡日以降は、発行価格を上回っていた場面もありましたが、それほど投資口価格は動いていない状況です。
要因分析:三井不動産ロジスティックスパーク投資法人(3471)
このJ-REITは、コロナ禍で急激に需要が拡大したEC市場において、基幹インフラである物流不動産を主な投資対象として、その中でもMFLP(=三井不動産クオリティを備えた先進的物流施設)に重点投資を行い、「ロケーション」「クオリティ」「バランス」を重視したポートフォリオの構築を目指していました。
また、日本有数の総合デベロッパーである三井不動産と物流施設事業における戦略的な協働関係を構築し、投資主価値の最大化を目指しており、収益が期待できました。
2021年7月期の運用実績は、前期比 増収増益で、営業収益は1割強増、利益面は微増の結果で、2022年1月期は、営業収益は微増、利益面は微減の増収減益の予想でした。
今回の公募増資による新規資産取得は、取得金額で約15.0%の増加率であり、
それからすると、修正された営業収益や利益面の増額の割合(営業収益と利益面は15%前後の増額)は、取得金額と同程度の増収増益の効果があり、納得性がありましたね。
分配金の年利回り 2.8%(1/13時点)は、東証1部上場会社の単純平均1.99%(1/12時点)と比較して高いですが、J-REITの利回り(5~6%台(2021年10月時点))と比較すると物足りなかったです。
ただ、直近5期の分配金は連続増配されており、次期の2022年7月期、2023年1月期についても増配の見込みで、成長性を感じられましたね。
投資口価格モメンタムは、昨年8月末に上場来高値(656,000円)をつけた後は、調整に入りもみ合っている状況でした。
直近の投資口価格は、昨年末まで上昇基調で推移していましたが、その後は下落基調で推移しており、
今回のPO発表後の翌営業日は、この下落の流れを止められず、前日比 16,000円安(-2.6%)と売られ、
昨年10/11につけた直近の安値(550,000円)の手前で下げ止まり上昇に転じていくのか、下抜けてくるのか注目していましたが、受渡日以降にこれを下抜けてしまいましたね。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】三井不動産ロジスティックスパーク投資法人(3471)
【PO発表後の投資口価格の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
PO発表後の値動きは、発行価格等決定日(1/19)の2日後まで下落しました。
そしてその後は、上昇していくと思いきや、もみ合いの展開で、何とか発行価格よりは下がらなかったという感じです。
受渡日以降は再び下落を開始し、下落トレンドで推移しています。
要因分析:ヘルスケア&メディカル投資法人(3455)
このJ-REITは、高齢者向け施設・住宅及び医療関連施設等のヘルスケア施設へ継続的に投資し、長期安定的に保有することで、国民一人ひとりが安心して生き生きと生活できる社会の実現を目指す、社会的な意義がありました。
主要スポンサーであるシップヘルスケアホールディングス、NECキャピタルソリューション、三井住友銀行が有する「介護・医療」「ファンド運営」「金融」の各分野における専門的な機能やノウハウを積極的に活用し、
運用資産の持続的な成長と安定的な収益の確保を通じて、投資主価値の最大化が期待できました。
2021年7月期の運用実績は、前期比 増収増益で、営業収益、利益面ともに微増の結果で、2022年1月期は、営業収益は微増、利益面は微減の増収減益の予想でした。
今回の公募増資による新規取得資産は、取得金額で約17.1%の増加率であり、
それからすると、修正された2022年7月期の営業収益や利益面の増額の割合は、取得金額と同程度の増収増益の効果があって納得性がありましたね。
分配金の年利回り 4.3%(1/18時点)は、東証1部上場会社の単純平均2.04%(1/17時点)と比較して高いですが、J-REITの平均的な利回り(5~6%台(2021年10月時点))と比較すると少し物足りなかったです。
投資口価格モメンタムは、一昨年のコロナショック時の安値(78,400円)をつけた後は、ずっと右肩上がりの上昇トレンドで推移しており、現在はその安値のほぼ2倍の値となっていました。
直近の投資口価格は、昨年12月の安値から上昇基調だったのですが、
今回のPO発表の翌営業日(1/18)は、1口当たり利益の希薄化懸念から出来高を伴い前日比 8,700円安(-5.4%)と売られました。
その後は、直近の安値(151,200円)を割り込まずに、元の投資口価格に戻っていくのか、下抜けて一段安するのか注目していましたが、
発行価格決定日(1/25)に大きく下げた分、その日以降はその反動で値を戻していきましたね。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ヘルスケア&メディカル投資法人(3455)
【PO発表後の投資口価格の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
PO発表後の値動きは、発行価格等決定日(1/25)までは下落しましたが、
その反動で、翌日以降は上昇トレンドに転換して推移し、2月末時点で25日移動平均線(赤線)の上まで戻しています。
まとめ
コンフォリア・レジデンシャル(3282) 、三井不動産ロジスティックスパーク(3471)、ヘルスケア&メディカル(3455)のPO予想と一週間(5営業日)後の投資口価格は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「発行価格」) [円](%) | 判定 |
コンフォリア・ レジデンシャル | 中立 | -5,555 (-1.8) | 〇 |
三井不動産 ロジスティックスパーク | 買い | -4,190 (-0.8) | × |
ヘルスケア&メディカル | 買い | +13,836 (+11.1) | 〇 |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
でした。
今回は2勝1敗、勝率0.667とまあまあの結果でした。
2月初旬は日経平均が値を戻していた地合いでもあったため、どの銘柄もそれほど大きな下落もなく推移しましたね。
今後の投資口価格の動向ですが、
コンフォリア・レジデンシャルは、25日移動平均線付近で推移していますが、今後これを上抜いて、さらに75日移動平均線を上抜いてくれば、さらなる上昇が期待できそうです。
三井不動産ロジスティックスパークは受渡日以降は、下落トレンドで推移しています。
まだ上昇のきっかけを掴めていない状況ですので、下落が底を打ち上昇に転じてくることに期待です。
ヘルスケア&メディカルは、上昇の波に乗ってきていますので、75日移動平均線を上抜け、さらなる上昇に期待です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。