直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?
分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。
今回は、10/29(金)に分売が実施された室町ケミカル、11/9(火)のモーニングスター、PR TIMESです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
分売値段とその後の株価推移
まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!
銘柄 | 分売日 | 分売 値段 [円] | ディス カウント率 [%] | 分売日 始値[円] (増減[円]) | 分売日 終値[円] (同) | 一週間後 の始値[円] (日付) | 損益[円] (増減率[%]) |
室町ケミカル (4885) | 10/29 (金) | 1,072 | 2.99 | 1,105 (+33) | 1,199 (+127) | 1,167 (11/8) | +95 (+8.9) |
モーニングスター (4675) | 11/9 (火) | 522 | 2.43 | 535 (+12) | 531 (+9) | 563 (11/16) | +41 (+7.9) |
PR TIMES (3922) | 11/9 (火) | 3,162 | 3.00 | 3,360 (+198) | 3,480 (+318) | 3,560 (11/16) | +398 (+12.6) |
分売日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、
3つのすべての銘柄はいずれも損益プラスの好結果となりました。また、分売日の寄付きや大引けで売却した場合も、利益が出ていました。
特にPR TIMESは、5営業日後は12.6%もの利益でした。
分売で購入された方、おめでとうございます!
ちなみに私は、室町ケミカルに200株、モーニングスターに1,000株申込みましたが、いずれも当選無しでした(;´д`)トホホ
要因分析:室町ケミカル(4885)
2022年5月期1Qの業績は、セグメント別では、前年通期でセグメント損失だった「健康食品事業」と「化学品事業」で黒字転換しており好調でした。
また、今1Qの決算発表と同時に、既存製商品の販売が順調に推移していることと「医薬品事業」「健康食品事業」「化学品事業」それぞれの事業において新規案件の獲得が順調であることから、2Q累計の業績予想を上方修正しており、勢いがありましたね。
ただ、今年2月に新規上場して間もなくの3月に高値(2,045円)を付けた後は、右肩下がりの下落トレンドで推移しており、中期的に下げ基調ということろが気がかりな点でした。
ただ、10月下旬から11月中旬にかけては地合いも良く、これが追い風となりましたね。
ご参考(PO前の分析):【立会外分売は買いか?】室町ケミカル(4885)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
直近の株価は、2022年5月期2Qの業績を上方修正発表の翌営業日(10/18)に高値をつけましたが、その後は下落し、今回の立会外分売発表の翌営業日(10/25)も48円(-4.0%)下げました。
しかし、分売当日(10/29)に大きな陽線をつけ上昇に転じて、11月下旬にかけて上昇しました。
現時点(12/17)では、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移していますが、下落が止まりそうな雰囲気もあります。
要因分析:モーニングスター(4765)
この会社の2022年3月期2Qの業績は、前年同期比 増収増益で、売上高は1割弱、利益面は1割程度増額の結果で、特に「アセットマネジメント事業」が牽引し好調でした。
また、通期業績予想は、合理的な算定を行なうことが困難なため発表していませんが、
連結売上高は10期連続の増収、5期連続で過去最高の売上を更新。経常利益は12期連続の増益、10期連続の過去最高益を更新など、年々業績を伸ばしており、
株主還元は、現在12期連続の連続増配が継続中で、
株主優待もあり、自社サービス無料購読クーポン(「株式新聞」ウェブ版)(年1回:3月末、100株以上で6か月分(26,400円相当)、500株以上で12か月分(52,800円相当))と2,500円相当の暗号資産(仮想通貨)XRP(年2回:9月末、3月末)がいただけ、
100株保有の場合、配当金+株主優待(31,400円相当)の年利回りは63.0%(10/27時点)でした。
また、分売の目的は、「流通株式比率」が、プライム市場区分における上場維持基準(35%以上)を満たしていないため、主要株主による保有株式の売却により、その基準の充足を図るとしており、明快・明確なのも株価がほとんど下落しなかった要因ではないでしょうか。
ご参考(PO前の分析):【立会外分売は買いか?】モーニングスター(4765)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
立会外分売発表は、10/26のザラバ(取引時間)中にあったのですが、それほど反応はなく、その後2営業日は下落しました。
しかしその後は、右肩上がりの上昇トレンドで推移し、現在(12/17)まで継続中です。
今後はどこまで株価が伸びるのか楽しみです。
要因分析:PR TIMES(3922)
この会社の2022年2月期2Qの業績は、前年同期比の数値データが公表されていないので比較できませんが、
同年の1Q(2021年3月~5月)と比較すると、2Q(同年6月~8月)は増収増益で、売上高は微増でしたが利益面は3割弱の増益となっており好調でした。
また、通期予想に対する進捗率は、2Q終了時点で売上高、利益面ともに5割程度となっており順調でした。
ただ、成長企業であるが故、納得できるところもありますが、配当金は上場来無配が続いていましたので、株主還元については今後期待したいところです。
今回の立会外分売は、来年4月からの東証の新市場区分の最上位である「プライム市場」基準の「流通株式比率」を充足するために実施するということで、実施の目的が明確なところも良かった点だと思います。
ご参考(PO前の分析):【立会外分売は買いか?】PR TIMES(3922)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
株価は、立会外分売発表の翌営業日(11/1)は、短期的な需給悪化懸念からか前日比 140円安(-3.8%)となり、分売日前日まで下げました。
しかし、分売日当日(11/9)以降は上昇に転じました。
現在は、右肩下がりの下落トレンドで推移しており、節目の3,000円程度で下げ止まって上昇に転じてくるのか要注目です。
まとめ
室町ケミカル(4885) 、モーニングスター(4765)、PR TIMES(3922)の立会外分売予想と一週間(5営業日)後の株価は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「発行価格」) | 判定 |
室町ケミカル | 中立 | +95円 (+8.9%) | × |
モーニングスター | 買い | +41円 (+7.9%) | 〇 |
PR TIMES | 中立 | +398円 (+12.6%) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
でした。
今回は1勝2敗、勝率0.333ということで、反省ですねm(_ _”m)
予想以上に株価は上がった印象です。
10月下旬から11月初旬は地合いが良かったことも、勝因の一つだったのではと思います。
今後の株価動向ですが、
室町ケミカルは、 現時点(12/17)では、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移していますが、下落が止まって上昇に転じてくるのか要チェックです。
モーニングスターは、業績良し、株主還元(連続増配、株主優待)良し、株価モメンタム良しで三方良しの状態です。今後の株価上昇継続に期待です。
PR TIMESは、 現在は、右肩下がりの下落トレンドで推移していますが、節目の3,000円程度で下げ止まって上昇に転じてくるのか要注目です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。