【黒字転換銘柄は買いか?】シンニッタン(6319)

トラック株式投資

こんにちは!

一般的に黒字転換を見込んでいる会社は、株価が上がりやすいと言われています。そこで、前期赤字から今期黒字転換を見込んでいて、かつ高配当(予想利回り3%以上)銘柄をピックアップし、今買うべき銘柄なのか?事業内容や直近の経営状況、客観的な株価指標、株価モメンタム等をふまえ、総合的に分析しました。

今回は、東証1部から鉄鋼業種のシンニッタンです。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

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どんな会社?

建設機械

自動車用や建設機械向けの、鍛造部品(金属を叩いて圧力を加えることで強度を高め、目的の形状に成形した部品)を製造販売している会社です。

他には、建設現場で使用する仮設機材(枠組足場や支保工材)等の建設機材の製造販売もしています。

事業セグメントは、

  • 鍛造事業・・・自動車部品、建設機械部品等の製造販売
  • 建機事業・・・建設用機材の製造販売(建設用機材のリースを含む)
  • 物流事業・・・物流機器の製造販売
  • 不動産事業・・・不動産賃貸事業

に分かれており、事業セグメント別の2021年3月期通期の売上高構成比は、

  • 鍛造事業 81.5%
  • 建機事業 10.6%
  • 物流事業 6.5%
  • 不動産事業 1.4%

となっており、鍛造事業が8割以上を占めています。

直近の経営状況

経営状況

前期(2021年3月期)の経営成績と今期(2022年3月期)の見通し】

決算期売上高[百万円]
(前年同期比)
営業利益[百万円]
(同)
経常利益[百万円]
(同)
当期純利益[百万円]
(同)
2020年3月期通期実績19,373561880△278
2021年3月期通期実績15,214
(21.5%減)
△607
(-)
△295
(-)
△547
(-)
2022年3月期通期会社予想18,300
(20.3%増)
600
(ー)
650
(ー)
450
(-)

前期の経営成績は、減収減益で利益面は赤字を計上しました。

しかしながら、今期は増収増益で利益面は黒字転換の計画です。特に営業利益は、前々期(2020年3月期)を上回る計画となっています。

前期実績の状況や要因としては、

当社グループの主要得意先である自動車(乗用車、商用車、トラック等)市場では、グローバルな領域で総じて生産台数が減少する局面となり、当社グループの事業も大きく影響を受けました。

このような状況下、主力の鍛造事業において2020年春先を起点とした新型コロナウイルス感染症の影響を受け、主要取引先各社からの受注が低水準で推移しました。年度後半は収益性の回復基調が明確に認められるようになりましたが、年度前半での減収を挽回するまでには至りませんでした。

この結果、売上高は前期比約20%の大幅減で、利益面は、売上高の大幅減少により、営業赤字となりました。

親会社株主に帰属する当期純損益が、経常損失よりも2.5億円大きくなったのは、主に所有する賃貸不動産の時価下落に伴う減損損失計上を行ったためです。

個別の事業で見ていくと、

事業売上高[億円]
(前年同期比)
営業利益[百万円]
(前年同期比)
鍛造124(25.1%減△354(営業利益 683百万円)
建機16.1(13.8%減△40(営業利益 138百万円)
物流9.8(40.6%増99(4.95倍
不動産2.2(10.6%増124(17.0%増

鍛造事業

主力の自動車産業向けは、国内は海外生産拡大による現地調達の基調が続いており、国内自動車産業向けの鍛造品の需要は漸減傾向です。このような状況下、新型コロナウィルス感染症の影響で年度前半は大きく減少しましたが、年度後半には受注復調に伴い黒字を取り戻すまでになるなど、しっかりとした業績回復の足取りが確認しています。しかしながら、半導体不足による自動車生産台数の減少の影響も生じる事態となり、業績が安定してコロナ禍前の水準へ回復したとは言える状態には至っていません。

海外子会社の市場であるタイ国の自動車産業においても、国内と同様に新型コロナウイルス感染症の影響から、受注が減少しました。直近では、回復基調が確認できる業績推移ですが感染拡大が顕著になり、世界的な半導体不足の影響も懸念される先行き不透明な状況です。

建設機械産業は、昨年夏場以降の世界経済の減速に加え、新型コロナウイルス感染症拡大による建設機械需要ならびに鉱山市場に連動した資源価格下落の影響を受け、関連する鍛造部品の受注も減少しました。

しかしながら、年度後半はアジア・オセアニアにおける一般建機及び鉱山機械需要が上向き、受注にも比較的堅調な回復の足取りが認められるようになっています。

建機事業

首都圏での再開発事業や社会インフラの改修整備等から、仮設機材の需要は引続きあるものの、新型コロナウイルス感染症の影響による建設工事の中断や延期に伴い、関連する仮設機材の販売・リースも受注が低位で推移しました。

物流事業

部の取引先における新車の生産開始に伴う電動車向け電池用のパレットの需要もあり、増収増益でした。特に利益は約5倍になりました。

不動産賃貸

新規テナントの入居等により、増収増益となりました。

【財政面】

自己資本比率(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産) ×100)は、2021年3月期末時点で66.2%と前期末(65.9%)から0.3ポイント上がっており、問題ないレベルです。

2021年3月期のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フロー10.4億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー46.7億円の支出の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フロー※は36.3億円のマイナスとなりました。これは、前期末のフリー・キャッシュ・フロー(プラス0.1億円)から36.5億悪化しています。

フリー・キャッシュ・フロー:プラスの場合、会社が使える資金があることを意味し、マイナスの場合、会社が自由に使うことができる資金が少ないことを意味する。

これは、投資活動のキャッシュ・フローで、主に定期預金(3ケ月超)の預入46億37百万円と有形固定資産の取得支出8億33百万円があり、大きくマイナスになったためです。

【今期の見通し(の会社コメント)】

コロナウイルス感染症の影響で世界経済全体が一時混沌とした状況にあった2021年3月期に比べれば、改善する想定です。

引続きコロナウイルス感染者数の拡大や、半導体不足による影響が懸念されるものの、ワクチン接種の進捗や各国のコロナ対策及び経済政策による需要喚起、主要取引先の新車発売、世界各国でのインフラ整備進展による堅調な建設機械需要等による業績押し上げ効果を業績予想に織込んでいます。

このような状況の下、引続き経営体質の強化、各事業での業績の向上に努めるということです。

株価指標

株価指標

7/21(水)終値時点の数値

  • 株価:252円
  • 時価総額:138.6億円
  • PER:19.2倍

PERは、同業で時価総額が近い、IJTT(7315) 6.1倍、メタルアート(5644) 3.9倍、遠藤製作所(7841) 7.4倍と比較すると、高い水準になっています。

  • PBR:0.39倍
  • 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):2,933倍
  • 年間配当金(会社予想):10円(年1回 3月)、年間利回り:4.0%(配当性向 76.3%)

※直近5年間の配当金と配当性向は、以下のようになっています。

決算期年間配当金(円)配当性向(%)
2017年3月期732.9
2018年3月期8.527.7
2019年3月期1037.3
2020年3月期10 ー(赤字)
2021年3月期10ー(赤字)
※シンニッタン 年間配当金推移

配当は、直近では2019年3月期まで連続増配していましたが、前々期と前期は赤字だったため配当は変わらずでした。

配当性向は、赤字の時以外は約30~40%ですが、今期予想は高めの数値(76.3%)となっています。

会社としては、2020年2月に配当政策の基本方針を変更し、

株主への配当を充実するとともに、連結業績推移ならびに将来の業績見通し、事業計画に基づく投資余力・資金需要、内部留保の適正な水準などを総合的に勘案しつつ、配当金額を算出することを当社の株主に対する利益還元の基本方針とし、連結配当性向40%以上を目標とする。但し、1株あたりの配当金は10円を下限とする。

としています。

【直近の株価動向】

週足チャート(直近2年間):

出所:楽天証券サイト

株価は、昨年のコロナショック前の水準(368円)にまだ戻っていません。

直近では、今年3/29につけた高値(322円)から高値を切り下げている状況です。安値は240円をキープしていますので、この安値をキープし続け、三角持ち合いを上抜けるのか、安値を切り下げてくるのかがポイントです。

まとめ

まとめ

【業績】

今期2022年3月期(2021年4月~2022年3月)の業績見通しは、前期比増収増益で、営業利益は、前々期(2020年3月期)以上の業績を見込んでいる。

主力の自動車産業向けの部品の需要は、自動車生産による半導体の供給不足懸念はあるものの、コロナワクチンの普及により回復するものとみられ、期待できる。

【株主還元】

配当方針が昨年変更され、 配当性向40%以上、1株あたりの配当金は10円を下限となっており、特に下限が10円に設定されていることから安心感があり、業績によっては増配もありうる。

【流動性】

直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の5日平均は1,535 百株、25日平均は1,062百株。流動性は通常レベル。

【株価モメンタム】

昨年のコロナショック前の水準(368円)に戻っておらず、直近の高値(322円)から高値を切り下げている状況。

この高値切り下げの状況を脱し、上昇基調に転じるかどうかが今後のポイント。

以上をふまえ、

レベル(最低⭐~最高⭐⭐⭐⭐⭐)
業績⭐⭐⭐⭐
配当、株主優待を含む株主還元⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

と判断しました。

参考になればうれしいです!最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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