こんにちは!
直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?
受渡期日当日と受渡期日1週間後の結果を検証しました。
今回は、受渡期日が11/15(月)のクリエイト・レストランツ・HD、11/16(火)の幸和製作所、12/6(月)の国際紙パルプ商事です。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
発行価格とその後の株価推移
まずは、発行(売出)価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!
受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、
残念ながら、3つの全ての銘柄は損益マイナスの結果でした。かろうじて、幸和製作所は受渡日の寄付きで売却すれば±0の結果でした。
11月中旬頃から12月初旬にかけて、日経平均の地合いが悪かったという要因もあると思います。
ちなみに私は、 クリエイト・レストランツ・HDを100株購入できましたが、含み損の状態で継続保有中です。
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析: クリエイト・レストランツ・HD(3387)
この会社の2022年2月期2Qの業績は、前年同期比 増収増益で、売上収益は1割弱増、利益面は黒字転換しており好調で、前年同期(2021年2月期2Q)は営業赤字だったことと比較すると、今期の復調ぶりがうかがえました。
2022年2月期2Qの業績発表と同時に、売上収益は微減だが、利益面は筋肉質なコスト構造への定着と、当初の見込みを超えた協力金・雇用調整助成金の下支えがあり、通期業績予想を上方修正していました。
通期予想に対する進捗は、2Q終了時点で売上高は5割に到達していませんでしたが会社計画通り、利益面は、上方修正後の数値の7割も達しており順調でした。
やはりこの会社は、株主優待が有名で、グループ店舗で使える優待券が、100株保有で年間 4,000円相当いただけ、配当+優待の年利回りは5.7%(10/29時点)にもなりこちらは魅力的ですね。
株価は、10/20の高値(1,072円)までは上昇トレンドだったのですが、そこから急激に下落しました。
今回のPO発表の翌営業日(10/29)には、1株利益の希薄化懸念からか窓を開けて売られ、直近では下値支持が見当たらない状況でしたので、この辺りが不安材料でした。
今年に入り、同じような業態で株主優待が人気のすかいらーく(3197)、コロワイド(7616)も公募増資をしており、その時は受渡日の寄付き又は大引け、1週間後に売却した場、それぞれ利益が出ていましたので、今回は逆の結果が出ましたね。
やはり、地合いが悪いことが影響したのではと思います。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】クリエイト・レストランツ・HD(3387)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
株価は、10/20につけた高値(1,072円)のあと下落基調で推移し、PO発表の翌営業日(10/29)には、窓を開けて出来高を伴い大きく売られ、下落がさらに加速した感があります。
そのあとも、受渡日の1週間後くらいまで下落しましたが、今現在は、株価は落ち着いてきていますので、これから上昇に転じていくのか、下落トレンド継続するのか要注目ですね。
要因分析:幸和製作所(7807)
この会社の2022年2月期2Qの業績は、前年同期比 増収増益で、売上高は1割弱、利益面は特に営業利益が2倍以上の増益となっており好調でした。
また、今2Qの決算発表と同時に、介護用品・福祉用具製造販売事業の新商品の歩行車の販売が好調なのと、EC事業の車いす・シルバーカー等の販売動向が想定よりも上回ったこと、固定費の最適化を図ったことにより、
通期業績予想を、売上高は微増でしたが、利益面は2倍以上の上方修正をしており勢いがありました。
株主還元についても、上記上方修正に伴い、期末配当金を1株当たり18円6銭増配したため、当初年間配当金は12円だったのですが、30.06円に2倍以上に修正したことがかなりポジティブでした。
ただ、株価は、9/27に高値(1,396円)をつけた後は下落トレンドで推移していましたので、この点は懸念材料でした。
結局、2022年2月期通期予想の上方修正と増配発表の翌営業日(10/18)に、出来高を伴い大きく売られたことが、需給を悪化させ、その後の下落トレンドに拍車をかけたのではと見ています。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】幸和製作所(7807)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
株価は、9月下旬に高値(1,396円)をつけた後、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移しています。
2022年2月期2Q決算発表と上方修正、増配を発表した翌営業日(10/18)は寄付きで一旦は上がったのですが、その後は出来高を伴い大きめの陰線をつけ売られ、
それ以降は、受渡日以降もさえない動きとなっています。
今後は、どこで下げ止まって上昇に転じてくるのか、要注目です。
要因分析:国際紙パルプ商事(9274)
この会社の2022年3月期2Qの業績は、前年同期比で売上高は会計基準が異なるため単純比較はできませんでしたが、増収増益で、利益面は、前期に取得したフランスの紙卸会社 Antalis S.A.S.の買収効果により前年同期比で増益黒字転換しており好調でした。
通期予想に対する進捗率は、売上高は計画通りでしたが、利益面は、営業利益 65%、経常利益と純利益は8割強と予想以上に進捗しており順調でした。
配当は年利回り 2.7%(11/19時点) で、東証1部の単純平均1.89%と比較すると少し高い水準で、まあまあといった感じでした。
株価は、PO発表前は上昇トレンドで推移していたのですが、その翌営業日(11/22)は窓を開けて出来高を伴い大きく売られ、そこから需給が悪化したため、急激に下落したものと考えられます。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】国際紙パルプ商事(9274)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
株価は、PO発表前の11/18に年初来高値(474円)をつけ、発表の翌営業日(11/22)は窓を開けて大きく売られ、前日比 75円安(-17.2%)となりました。
これで需給が悪化し、直近で急上昇していただけに急激に売り込まれ、受渡日や受渡日1週間後も、株価は回復しませんでした。
現時点(12/21)でも緩やかながら下落トレンドが継続していますので、今後どこで下げ止まって上昇に転じていくのか要注目です。
まとめ
クリエイト・レストランツ・HD(3387) 、幸和製作所(7807)、国際紙パルプ商事(9274)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益)[円](%) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「発行価格」) | 判定 |
クリエイト・ レストランツ・HD | 買い | -29 (-4.0) | × |
幸和製作所 | 中立 | -21 (-2.1) | 〇 |
国際紙パルプ商事 | 買い | -16 (-5.0) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
でした。
今回は1勝2敗、勝率0.333ということで、反省ですm(_ _”m)
どの銘柄も、一旦需給が悪くなり売り込まれると、上昇に転じてくるのは時間がかかるという印象です。
今後の株価動向ですが、
クリエイト・レストランツ・HDは、受渡日の1週間後くらいまで下落しましたが、今現在は、株価は落ち着いてきています。
今後、上昇に転じていくのが楽しみですね。
幸和製作所は、現在の株価は下落トレンド継続中ですが、業績は悪くありませんので、今後はどこで下げ止まって上昇に転じてくるのか注目です。
国際紙パルプ商事は、株価はかなり下がりましたので、現時点(12/10)で配当年利回りは4.2%にまで上昇してきています。
今後、株価は底を打ち上昇に転じてくれば、絶好の買い場になる可能性もあります。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。