【公募増資・売出(PO)は買いか?】日本ヒューム(5262)

公募増資・売出(PO)
この記事は約19分で読めます。

こんにちは!

公募増資・売出(以下、PO)の実施を発表した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、東証プライムからガラス・土石製品業種の日本ヒュームです。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

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  • 公募増資・売出(PO)とは?
既上場企業が新たに発行する株式(公募株式)や既に発行された株式(売出株式)を投資家に取得させることをいいます。
正確には、「PO」は「Public(公開の)Offering(売り物)」の略で、日本語では「公募」と呼ばれます。「公募」とは、「不特定かつ多数の投資家に対し、新たに発行される有価証券の取得の申込を勧誘すること」をいいます。
また、「売出」とは、「既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込の勧誘のうち、均一の条件で50人以上の者を相手方として行う」ことをいい、通常は「公募」「売出」を合わせて「PO」と呼ばれます。
「新規公開株(IPO)」は未上場企業が直接金融市場からの資金調達や知名度・信用力の向上を目的として証券取引所に新規上場するために一般投資家に株式を取得してもらう行為であるのに対して、「公募・売出(PO)」は既に上場していて証券取引所での株式取引が行われている企業が追加の資金調達や大株主の保有株売却などを目的として一般投資家に株式を取得してもらう行為であり、「新規公開株(IPO)」と「公募・売出(PO)」の違いを簡単にいえば、実施する企業が「未上場」か「既上場」かの違いといえます。

POの概要

まとめ

今回のPOは、自己株式の処分(第三者割当含む)です。処分価格等決定日や受渡期日、処分数量等は表1のようになっています。

ディスカウント率は、「処分価格等決定日」に決まり、その日の終値から数%です。

ちなみに、直近の主なPOのディスカウント率は、JR西日本(9021) 3.01%、ゆうちょ銀行(6178) 2.08%、デンソー(3387) 3.02%となっており、ほぼほぼ2~5%程度です。

ただ、ディスカウント率が大きいPOもあり、直近ではENECHANGE(4169)の8.1%が最大です。

注意点として、どの証券会社でも購入できるわけでなく、主幹事(今回はSMBC日興証券)はじめ、引受人の証券会社で購入申込可能です。

早ければ、3/5(木)の夕刻に、会社側から処分価格等のお知らせが適時開示であります。

このブログ記事も更新しますので、チェックしてくださいね💖

処分価格等決定日2026年3月5日(木)から 10日(火)までの間のいずれかの日
受渡期日
(POで買った場合はこの日から売却可能)
2026年3月13日(金)から 17日(火)までの間のいずれかの日。
ただし、処分価格等決定日に応当する払込期日は以下のとおり。
① 処分価格等決定日が3月5日(木)又は6日(金)の場合、13日(金)
② 9日(月)の場合、16日(月)
③ 10日(火)の場合、17日(火)
①株式売出し(引受人の買取引受による売出し)
数量
普通株式 4,347,900 株
発行済み株式総数 58,695,000 株 の約7.40%
②株式の売出し(オーバーアロットメントによる売出し)
数量
普通株式 652,100 (上限の数量)
SMBC日興証券が売出す。
③第三者割当による自己株式の処分
数量
普通株式 652,100 株(申込のなかった株数は処分されない。)
SMBC日興証券に割当。
調達資金手取り概算額(上限)74.5 億円
処分価格(決定後記載)
ディスカウント率(決定後記載)
申込単位数量100 株
主幹事SMBC日興証券
表1:日本ヒューム(5262) PO概要

【資金調達の目的】

  • 同社の企業価値の源泉は、「我が社は社会基盤の整備に参加し、豊かな人間環境づくりに貢献します。」という企業理念を基軸として、
    技術への研究開発投資の強化IoTやデジタル技術を活用した生産・施工プロセスの高度化M&Aや業務提携による事業シナジーの創出サプライチェーン全体の最適化を積極的に進めている。
  • 上記を踏まえ、今回の自己株式の処分による資金調達は、将来的なМ&Aに必要となる資金への充当を目的とした待機資金の確保を主目的に置いている。
    同社では、事業環境の急速な変化や市場構造の複雑化に対応し、持続的な成長と企業価値の向上を目指すため、М&Aの積極的な活用を重要な経営方針として位置付けている
    特に、既存事業である基礎事業及び今後インフラ老朽化対策や都市再開発等で需要拡大が見込まれる下水道関連事業については、事業規模・技術力・営業力の強化を図るため、業界内外の有力企業との連携新たな事業の取り込みを進めいく。
    また、成長事業であるプレキャスト(工場であらかじめ製造されたコンクリート部材や製品)事業においてはインオーガニック(※1)な成長を実現し、製品ラインナップの拡充施工技術・工程管理の高度化、さらには新市場への進出を目指す。
    ※1:インオーガニック
    外部の経営資源を取り込むことで成長を目指すアプローチを指す。
    具体的には、M&A(合併・買収)や資本業務提携を通じて、他社の技術や顧客基盤を獲得することを目指す。
  • また、マナック株式会社の株式取得に伴い発生した資金需要への対応や、中小受託取引適正化法への対応をはじめとした各種法規制の強化により一時的に減少した手元資金の確保も企図している。
    加えて、近年の社会情勢の変化や自然災害リスクの高まりに鑑み、国土強靭化施策が国家的に推進されるため、こうした社会的要請に迅速かつ的確に応えるため、同社製品への需要は今後さらに増加することを見込んでいる。
    今後の受注拡大や新規プロジェクトへの参入、設備投資の強化、原材料・部材の追加調達等、多様な資金ニーズに柔軟に対応しながら、機動的な事業展開を可能とするため、これらの資金は安定的かつ機動的な事業運営を支える運転資金として活用する方針。
  • さらに、資金調達力の強化財務健全性の維持・向上は、同社グループの持続的な成長と企業価値向上に不可欠と考えている。
    将来の事業拡大や新規事業への積極的な投資、予期せぬ市場環境の変化にも迅速かつ柔軟に対応できる強固な財務基盤の構築を目指し、今後も適切な資金管理と効率的な経営資源の確保に努めていく。
  • 今後、中長期的には、カーボンニュートラルやグリーンインフラ分野、再生可能エネルギー関連事業への展開、AI・ICT・ロボティクスなどのデジタルイノベーション領域にも戦略的に投資し、「社会課題解決型企業」として企業価値のさらなる向上と持続的な成長を目指していく。
    また、資本効率の向上株主還元策の充実コーポレートガバナンスの強化にも取り組み、より魅力的で信頼される企業グループとなることを目指していく。

としています。

【調達資金の使途】

今回の一般募集及び第三者割当による自己株式の処分の手取概算額合計上限7,457百万円については、

2027年3月までに3,000百万円同社の基盤事業である基礎事業や下水道関連事業の強化成長事業であるプレキャスト事業の強化を目的としたМ&A待機資金に充当する予定です。

残額並びに2027年3月までに充当が出来なかった場合及び未充当額が生じた場合は、

2027年9月まで安定的かつ機動的な事業運営を支えることを目的とした運転資金に充当する予定です。

【自己株式処分数量/流動性】

今回の自己株式の処分数量は、発行済み株式総数の約8.51%(第三者割当による自己株式の処分を含む)で、

直近の自己株式の処分をしたPOの処分株数比率(最大)は、第一工業製薬 9.35%、コーエーテクモ 5.35%、TOA 11.7%で、それらと比較すると中規模の自己株式処分です。

自己株式の処分1株利益の希薄化につながりますので、この要因が短期的に株価を押し下げる可能性があります。

また、この銘柄の直近の出来高(売買が成立した株の数量)の5日平均は7,268百株、25日平均は4,325百株(2/27時点)で、流動性は高い水準です。(1日 1,000百株を平均的な水準としています。)

どんな会社?

日本におけるヒューム管の歴史と共に始まり、現在では「総合コンクリート、主義」を掲げ、コンクリート二次製品の設計・製造・施工といった全方位のワンストップサービスを提供している会社です。

また、建設市場の人手不足を補う製品プレキャスト化(省力化)、社会インフラ老朽化に対応する製品・施工方法の開発、ICTを活用した取組み(i-Construction、i-Gesuidoの対応)などたゆまぬ技術開発を進めています。

事業内容は、「基礎事業」「下水道関連事業」及び「太陽光発電・不動産事業」の3つのセグメントがあり、それぞれ、

  • 基礎事業
    コンクリートパイル(建物や橋などの構造物を支えるために地下に打ち込む基礎杭)の製造・販売及び杭打工事等
  • 下水道関連事業
    ヒューム管(鉄筋コンクリート製の円筒形管で、主に下水道や排水、灌漑用水に使用される耐久性の高い管材)、
    セグメント(上下水道事業の管路や道路事業・鉄道事業のトンネル等に使用される製品)などの製造・販売及び管渠(かんきょ:下水や雨水を効率的に排水・搬送するために地下に埋設されつ勘定又は水路状の構造物)更生工事
  • 太陽光発電・不動産事業
    太陽光発電、不動産の賃貸、管理及び開発並びに環境関連機器の販売及びメンテナンス

を行っています。

2025年3月期通期のセグメント別売上高構成比は、

  • 基礎事業 61.3%
  • 下水道関連事業 34.6%
  • 太陽光発電・不動産事業 3.8%
  • その他(レンタル事業等) 0.3%

となっており、「基礎事業」が6割強「下水道関連事業」が3割強を占めています。

直近の経営概況

経営状況

【2026年3月期3Q(2025年4月~12月)の経営成績】

(日本基準(連結):2026年2月6日発表)

決算期売上高
[億円]
(前年
同期比
増減率
[%])
営業
利益
[百万円]
(同)
経常
利益
[百万円]
(同)
親会社株主に
帰属する
当期純利益
[百万円]
(同)
2025年3月期
3Q累計
286
(17.7)
2,022
(145)
3,108
(93.3)
3,079
(134)
2026年3月期
3Q累計
275
(△3.7)
1,868
(△7.6)
3,010
(△3.2)
2,741
(△11.0)
2026年3月期
通期会社予想
(2025年11月11日
修正)
400
(7.9)
2,300
(13.7)
3,400
(11.5)
3,000
(△1.5)
通期予想に対する
3Qの進捗率[%]
68.981.288.591.3
表2:日本ヒューム(5262) 2026年3月期3Q経営成績と2026年3月期通期予想

表2の通り、前年同期比 減収減益で、売上高は微減利益面は微減~1割強減でした。

今期(2026年3月期)通期の業績予想は、今2Q決算発表時に、利益面のみ上方修正(表4参照)しており、

前期比 増収増益で、売上高1割弱増、利益面は営業利益と経常利益は1割強増ですが、純利益は微減を見込んでいます。

そして、その通期予想に対する進捗率は3Q終了時点で、売上高7割弱でそこそこ、利益面は営業利益は8割強でそこそこ経常利益と純利益は9割前後で順調です。

【2026年3月期3Qの状況、経営成績の要因】

建設市場においては、老朽化対策や国土強靱化を目的とした公共投資が底堅く推移しました。

特に下水道分野では、災害対応や施設・管路の老朽化への対応が重要な課題となっており、機能維持とリダンダンシー(冗長性)の確保が求められています。

こうした中、個別補助による更新・耐震化支援などの政策誘導型の制度が拡充され、更新・強靱化需要が具体的な案件として動き始めています。

また、老朽化の進行状況を的確に把握するため、従来の目視点検に加え、ドローン等の新たな調査手法やデジタル技術を活用した効率的な管路調査の重要性が国土交通省より示されました。

これらを含めた更新・耐震化・長寿命化需要は、今後の予算措置を通じて、中長期的に拡大していくことが期待されています。

同社グループは、こうした政策動向や社会的要請を明確な成長機会と位置づけ、総合コンクリート会社として、製品供給にとどまらない付加価値の高い提案を推進しています。

基礎事業、下水道関連事業、プレキャスト事業の各分野において、材料技術、デジタル化、省力化、モニタリング等の技術を積極的に活用し、社会インフラの長寿命化、防災・減災、環境対応に取り組んでいます。

主要事業のトピックス

基礎事業

民間設備投資は底堅く推移しており、基礎事業における受注環境は概ね横ばいの状況が続きました。

前年同期にあった大型案件の反動はあるものの、通期ベースでは計画どおりの水準を維持しています。

また、大阪IR関連案件については出荷が開始されており、計画に沿って着実に進捗しています。

今後も大型案件の獲得を成長の柱として積極的に取り組むとともに、

中掘工法や節杭など同社の技術力・施工対応力を活かした案件を着実に積み上げることで、年度ごとの業績変動を抑制し、収益構造の安定化を図っていく方針です。

この方針のもと、基礎事業を事業ポートフォリオの中核と位置づけ、安定的かつ持続的な成長の実現を目指しています。

下水道関連事業

ヒューム管の出荷は堅調に推移しており、売価改善に加え、付加価値の高い合成鋼管の展開を進めたことで、売上および利益の向上につながりました。

また、管路更生や耐震化といった老朽化対策需要の高まりを背景に、老朽管対策に係る受注を着実に取り込み事業全体の収益性を押し上げています

さらに、同社が開発した低炭素型高機能コンクリート「e-CON」が、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録されました。

これは、e-CONが公共工事で活用可能な技術として公的に認められたものであり、今後はその価値を積極的に発信し、さらなる展開を図っていく方針です。

プレキャスト事業

プレキャスト製品は、公共案件を中心に一定の需要を確保しており、受注状況は概ね想定どおりに推移しています。

なかでも、同社オリジナル製品であるPCウェルは順調に出荷され、売上・利益ともに計上されました。

同社はプレキャスト事業を、公共工事分野を中心とした安定的な収益基盤であると同時に、労務環境の変化に伴う省力化・施工合理化ニーズの高まりを背景に、中長期的に市場価値の拡大が見込まれる戦略事業と位置づけています。

こうした市場環境を踏まえ、設計対応や図面処理の効率化を通じた提案力の強化に取り組むとともに、施工性や省力化に資する同社独自の製品・技術を活用し、需要の拡大が見込まれる分野を中心に着実な受注の積み上げを図っていく方針です。

これにより、プレキャスト事業を安定収益の確保と将来成長の両面から支える事業として展開していくとしています。

全体

これらの取組みの結果、当3Q連結累計期間の業績は、表2の数値の前年同期比 減収減益となりました。

基礎事業における前年同期の大型案件の反動影響はあるものの、下水道関連事業を中心とした収益基盤が機能し、事業ポートフォリオの安定性は引き続き確保されています。

その結果、当3Qの連結損益については概ね想定の範囲内で着地しています。

【セグメント別の業績】

セグメント別の業績は、表4の結果になりました。

主力の「基礎事業」前年同期比 減収減益

その他の「下水道関連事業」「太陽光発電・不動産事業」「その他事業」増収増益となっています。

セグメント売上高
[億円]
(前年
同期比
増減率
[%])
営業
利益
[百万円]
(同)
基礎163
(△11.1)
1,045
(△25.0)
下水道関連100
(9.9)
1,845
(18.7)
太陽光発電
不動産
11.1
(5.2)
658
(10.2)
その他0.7
(11.4)
63
(11.7)
表4:2026年3月期3Q セグメント別業績

セグメント別の状況は以下です。

基礎事業

前年度大型物件の反動減により、前年同期比 減収減益となりました。

下水道関連事業

全国的にヒューム管の出荷量が増加したことや、

下水道管の更生・耐震化工事の進捗が堅調に推移しました。

太陽光発電・不動産事業

賃貸ビルのリノベーションなど物件の付加価値を高める施策を推進しました。

その他事業>(言及無し)

【財政面の状況】

自己資本比率>(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産)×100

2026年3月期3Q末時点で78.0%と前期末(74.4%)から3.6ポイント上昇しました。

主な負債と純資産の、前期末比の増減は以下となっています。(単位:百万円)

  • 負債 △1,816
    • 流動負債 △2,612
      (内訳)支払手形及び買掛金 △1,101未払法人税等 △308その他流動負債 △971
    • 固定負債 +795
      (内訳)従業員株式給付引当金 +53.3その他固定負債 +823役員株式給付引当金 △11.7
  • 純資産 +2,882
    • 株主資本 +1,093
      (内訳)利益剰余金 +1,721自己株式(自己株式数は増加) △627
    • その他包括利益累計額 +1,778
      (内訳)その他有価証券差額金 +1,808

自己資本比率の数値としては問題ないレベルです。(20%以上を安全圏内としています。)

【今期(2026年3月期)通期業績予想の修正】

今2Qの決算発表時に、2026年3月期通期の業績予想を前回予想と比べ、利益面のみ微増~3割強の増額修正をしています。

2026年3月期通期の業績予想は表5です。

売上高
[億円]
営業
利益
[百万円]
経常
利益
[百万円]
親会社株主に
帰属する
当期純利益

[百万円]
1株当たり
当期純利益

[円]
1株当たり
配当金

[円]
前回(2025/5/9)
発表予想
4002,2003,0502,27048.8522
今回修正予想4002,3003,4003,00064.4724
増減額100350700
増減率[%]0.04.511.432.19.0
表5:日本ヒューム(5262) 2026年3月期通期連結業績予想数値の修正(2025年11月11日発表)

修正の理由は、

  • 売上高は、計画どおりの水準を見込んでいる。
  • 営業利益は、採算性の改善や原価低減の進展等により、当初計画を上回る見通しとなった。
    経常利益は、上記に加え、持分法適用会社の業績が堅調に推移し、持分法投資利益が増加する見込み。
    親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の一部売却に伴う売却益を計上する見込みとなったことから、当初計画を大きく上回る見通しとなった。

としています。

また、2026 年3月期通期の親会社株主に帰属する当期純利益が前回発表予想を上回る見込みとなり、

企業体質の強化および将来投資のための財源等を勘案しつつ、株主はじめステークホルダーの支援に感謝の意を表すため、

2026年3月期の期末配当は、業績予想の修正に伴い、期末配当金を1株当たり11円から2円増額13円(年間 24円)に修正しています。

株価指標と動向

株価指標

【2026/2/27(金)終値時点の数値】

  • 株価:1,503円
  • 時価総額:882億円
  • PER(株価収益率(予想)):23.1倍

PERは、同業で時価総額が近い、日本コンクリート(5269) 39.1倍、三谷セキサン(5273) 10.4倍と比較すると、中間的な水準です。

  • PBR(株価純資産倍率):1.54倍
  • 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):1.49倍
  • 年間配当金(予想):24円(年2回 9月 11円(2026年1月1日付1/2分割後換算)、3月 13円)、利回り:1.59%(配当性向 37.2%)

配当利回り1.59%で、東証プライムの単純平均 2.09%(2/27時点) と比較すると低い水準です。

表6のように、直近5年間の配当金は、1株当たり10~19円で推移(2026年1月1日付1/2分割後換算)しており、2023年3月期以降は連続増配を継続中です。

配当性向は、20%台~30%台でほぼ安定しています。

決算期1株当たり
年間配当金
[円]
配当性向
[%]
2021年3月期12.528.7
2022年3月期1022.7
2023年3月期10.530.8
2024年3月期12.531.3
2025年3月期1929.2
表6:日本ヒューム(5262) 年間配当金推移

この会社は、

株主への利益還元を重要な経営課題として捉えており、安定的な配当水準を維持することを基本としながら、健全な財務体質を維持することに注力しています。

株主への利益還元は、「安定的株主還元向上」を基本として、自己株式取得と合わせて総還元性向50%以上を目標に総合的な株主還元充実に努めていくとしています。

内部留保した資金は、新製品・新技術の開発投資効率化・省力化等の設備投資、M&Aの原資の一部とし、長期的な視点による投資効率を考えて活用して行くとしています。

【株主優待】

この会社は株主優待があり、毎年3月末と9月末に600株以上保有の株主は同社プレミアム優待倶楽部にて、5,000種類以上の優待商品と交換できるポイント1,500ポイント(年間3,000ポイント:保有株数に応じて増加)が進呈されます。

600株保有の場合、配当金+株主優待(3,000ポイント≒3,000円相当)利回りは1.92%(2/27時点)となります。

<週足チャート(直近2年間)>

2024年4月に安値(406.5円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、翌年9月に上場来高値(2,690円)をつけました。

しかしその後は高値を切り下げながら推移しています。

<日足チャート(直近3か月間)>

昨年12月に安値(1320.5円)をつけた後は上昇基調で推移し、翌月中旬に高値(1,945円)をつけました。

しかしその後は、高値を切り下げ安値切り下げの下落基調で推移しています。

そして今回のPO発表の翌営業日(2/26)は、POによる1株利益の希薄化懸念により、出来高を伴い窓を空けて前日比 56円安(-3.69%)と急落しました。

今後の株価は、直近の安値(1,320.5円)を割り込まずヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索を継続するのか、要注目です。

まとめ

【業績】

  • 今期(2026年3月期)3Qの業績は、主力の基礎事業の前年度大型物件の反動減により、
    前年同期比 減収減益で、売上高は微減利益面は微減~1割強減
  • 今期通期予想は、採算性の改善や原価低減の進展等により当初計画を上回る見通しで、持分法投資利益が増加投資有価証券売却益を計上もあり、今2Q決算発表時に利益面のみ上方修正しており、
    前期比 増収増益で、売上高1割弱増、利益面は営業利益と経常利益は1割強増だが、純利益は微減を見込む。
  • その通期予想に対する進捗率は3Q終了時点で、売上高7割弱でそこそこ、利益面は営業利益は8割強でそこそこ経常利益と純利益は9割前後で順調

【株主還元】

  • 配当利回りは1.59%(2/27時点)で、東証プライムの単純平均 2.09%(同)と比較すると低い水準
  • 直近5年間の配当金は、年間1株あたり10~19円で推移(2026年1月1日付1/2分割後換算)しており、2023年3月期以降は連続増配を継続中
    配当性向は、20%台~30%台でほぼ安定
  • 会社の還元方針は、「安定的株主還元向上」を基本として、自己株式取得と合わせて総還元性向50%以上を目標に総合的な株主還元充実に努めていくとしている。
  • 株主優待があり、毎年3月末と9月末に600株以上保有の株主は同社プレミアム優待倶楽部にて、5,000種類以上の優待商品と交換できるポイント1,500ポイント(年間3,000ポイント:保有株数に応じて増加)が進呈される。
    600株保有の場合、配当金+株主優待(3,000ポイント≒3,000円相当)利回りは1.92%(2/27時点)となる。

【流動性・新株式の発行株数】

  • 今回の自己株式の処分数量発行済み株式総数の最大約8.51%(第三者割当による自己株式の処分を含む)で、
    直近の自己株式の処分をしたPOの処分株数比率(最大)(第一工業製薬、コーエーテクモ、TOA)と比較すると中規模の自株式処分
    自己株式の処分による1株利益の希薄化懸念が、株価を押し下げる要因
  • 直近の出来高5日平均は7,268百株、25日平均は4,325百株(2/27時点)で、流動性は高い水準

【株価モメンタム】

  • 週足ベースの株価は、2024年4月に安値(406.5円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、翌年9月に上場来高値(2,690円)つけた。
    しかし、その後は高値を切り下げながら推移している。
  • 直近の株価は、昨年12月に安値(1320.5円)をつけた後は上昇基調で推移し、翌月中旬に高値(1,945円)をつけた。
    しかしその後は、高値を切り下げ安値切り下げの下落基調で推移している。
    そして今回のPO発表の翌営業日(2/26)は、POによる1株利益の希薄化懸念により、出来高を伴い窓を空けて前日比 56円安(-3.69%)と急落した。
  • 今後の株価は、直近の安値(1,320.5円)を割り込まずヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索を継続するのか要注目。

以上のことから、

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
自己株式の処分数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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