こんにちは!
2025年第3四半期(7~9月)に実施された公募増資・売出(PO)(全17回:J-REIT除く)に関して、どの銘柄が最も利益が出たのか?
発行(売出)価格に対する受渡日の寄付と大引、受渡日1週間(5営業日)後の寄付時点の株価の騰落率を集計し、ランキング形式で発表します。
※売買手数料は考慮していません。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです!
受渡日寄付の騰落率
まずは、POで買って受渡日の寄付で売却した場合の、騰落率を見ていきましょう!
TOP10:エリアリンク(8914) +4.1%
TOP9:丸井グループ(8252) +4.8%
TOP8:ザ・パック(3950) +6.0%
TOP7:長野計器(7715) +6.3%
TOP6:第一工業製薬(4461) +6.5%
TOP5:コーエーテクモ(3635) +6.8%
TOP4:ひろぎんHLDGS(7337) +7.8%
TOP③:フージャースHD(3284) +8.1%
TOP②:福田組(1899) +16.6%
TOP❶:古河電気工業(5801) +18.8%
ここでは、古河電気工業(5801)がなんと18.1%の上昇率でTOP1に輝いています。
全体としては、5%超の利益が出た銘柄数は8で、全体の47%でした。
ワーストは、ニューラルグループ(4056)の-15.8%で、これを含めマイナスは3銘柄でした。
全17銘柄の平均騰落率は+4.3%となっています。
受渡日大引の騰落率
次に、POで買って受渡日の大引で売却した場合の、騰落率を見ていきましょう!
TOP10:丸井グループ(8252) +4.8%
TOP9:長野計器(7715) +5.4%
TOP8:フージャースHD(3284) +5.6%
TOP7:エリアリンク(8914) +6.0%
TOP6:第一工業製薬(4461) +7.6%
TOP5:ひろぎんHLDGS(7337) +7.9%
TOP4:ザ・パック(3950) +9.3%
TOP③:コーエーテクモ(3635) +9.4%
TOP②:古河電気工業(5801) +18.4%
TOP❶:福田組(1899) +18.5%
ここでは、福田組(1899)が古河電気工業(5801)を僅差で抜いて、18.5%の上昇率でTOP1に輝いています。
そして、コーエーテクモ(3635)が待望?のTOP3入りを果たしました。
全体として、5%超の利益は9銘柄で、半数超にのぼりました。
ワーストは、ここでもニューラルグループ(4056)の-13.2%で、これを含めマイナスは2銘柄でした。
全17銘柄の平均騰落率は+5.1%となっています。
受渡日1週間後の寄付の騰落率
そして、POで買って受渡日から1週間(5営業日)後の寄付で売却した場合の、騰落率を見ていきましょう!
TOP10:コーエーテクモ(3635) +3.6%
TOP9:日本ビジネスシステムズ(5036) +4.8%
TOP8:丸井グループ(8252) +5.5%
TOP7:第一工業製薬(4461) +8.3%
TOP6:フージャースHD(3284) +9.1%
TOP5:エリアリンク(8914) +9.3%
TOP4:ザ・パック(3950) +9.9%
TOP③:ひろぎんHLDGS(7337) +10.8%
TOP②:福田組(1899) +20.7%
TOP❶:古河電気工業(5801) +31.0%
ここでは、古河電気工業(5801)が、なんと驚異的な31.0%の上昇率でTOP1に輝いています。
そして、TOP3は10%超の上昇率でした。
日本ビジネスシステムズ(5036)が追い上げて、TOP9に入っています。
全体として、5%超の利益は8銘柄で、約半数となりました。
ワーストは、最後までニューラルグループ(4056)で-13.9%でした。
今後の巻き返しを期待したいですね。
損益マイナス銘柄数はこれを含め3でした。
全17銘柄の平均騰落率は+6.2%となっています。
まとめ
最後に、当ブログの事前予想に対しての結果は表1となりました。(受渡日順)
銘柄名 | 事前 予想 | 結果(損益)[円] (「5営業日後始値」 ー「分売値段」) (騰落率[%]) | 判定 |
ひろぎんHLDGS (7337) | 買い | +122.5 (+10.8) | 〇 |
丸井グループ (8252) | 買い | +159 (+5.5) | 〇 |
黒田グループ (287A) | 中立 | +23 (+2.7) | 〇 |
古河電気工業 (5801) | 買い | +2,273 (+31.0) | 〇 |
トランザクション (7818) | 中立 | -6 (-0.2) | 〇 |
フージャースHD (3824) | 買い | +114 (+9.1) | 〇 |
日本ビジネス システムズ (5036) | 中立 | +72 (+4.8) | × |
TOKAI ホールディングス (3167) | 買い | +22 (+2.1) | × |
福田組 (1899) | 中立 | +1,116 (+20.7) | × |
日本情報 クリエイト (4054) | 中立 | +1 (+0.1) | 〇 |
第一工業製薬 (4461) | 中立 | +447 (+8.3) | × |
ニューラル グループ (4056) | 不参加 | -110 (-13.9) | 〇 |
長野計器 (7715) | 中立 | +31 (+1.6) | 〇 |
ザ・パック (3950) | 中立 | +109 (+9.9) | × |
エリアリンク (8914) | 中立 | +207 (+9.3) | × |
ライフドリンク カンパニー (2585) | 中立 | -17 (-0.7) | 〇 |
コーエーテクモ (3635) | 中立 | +65.5 (+3.6) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
今回の予想の成績は10勝7敗、勝率0.588でした。まあまあでした。
POの騰落率は3%超上昇した銘柄数は10で、全体の6割弱でした。
損益プラスの銘柄は14銘柄(82%)、損益マイナスの銘柄は3銘柄(18%)でした。
POで購入できた方は、利益が出た方が多かったのではないでしょうか。
利益が出た方おめでとうございます!
なかでも古河電気工業は31.0%の利益、福田組は20.7%の利益とこの2銘柄は断トツでしたね。
特に古河電気工業は、データセンター関連銘柄で電線御三家の一角として株価が上昇中だっただけに、POによる需給悪化はもろともせず上昇基調で推移しました。
全体では、それぞれのタイミングで売却した場合の平均騰落率(17銘柄の平均値)は、以下のようになりました。
- 受渡日の寄付:4.3%
- 受渡日の大引:5.1%
- 受渡日1週間(5営業日)後の寄付:6.2%
受渡日の寄付<受渡日の大引<受渡日1週間(5営業日)後の寄付の結果となっており、POによる短期的な需給悪化懸念が時間の経過とともに後退しています。
この傾向は2025年1Q(1~3月)から続いています。
今後のPOも、株主資本政策の一環としての政策保有株の縮減で、実施する会社が多くなりそうです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。