【公募増資・売出(PO)は買いか?】本田技研(7267)

公募増資・売出(PO)
この記事は約19分で読めます。

こんにちは!

公募増資・売出(以下、PO)の実施を発表した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、東証プライムから輸送用機器業種の本田技研です。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

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  • 公募増資・売出(PO)とは?
既上場企業が新たに発行する株式(公募株式)や既に発行された株式(売出株式)を投資家に取得させることをいいます。
正確には、「PO」は「Public(公開の)Offering(売り物)」の略で、日本語では「公募」と呼ばれます。「公募」とは、「不特定かつ多数の投資家に対し、新たに発行される有価証券の取得の申込を勧誘すること」をいいます。
また、「売出」とは、「既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込の勧誘のうち、均一の条件で50人以上の者を相手方として行う」ことをいい、通常は「公募」「売出」を合わせて「PO」と呼ばれます。
「新規公開株(IPO)」は未上場企業が直接金融市場からの資金調達や知名度・信用力の向上を目的として証券取引所に新規上場するために一般投資家に株式を取得してもらう行為であるのに対して、「公募・売出(PO)」は既に上場していて証券取引所での株式取引が行われている企業が追加の資金調達や大株主の保有株売却などを目的として一般投資家に株式を取得してもらう行為であり、「新規公開株(IPO)」と「公募・売出(PO)」の違いを簡単にいえば、実施する企業が「未上場」か「既上場」かの違いといえます。

POの概要

まとめ

今回のPOは、大株主(東京海上日動火災、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険 他7社)からの株式の売出しです。売出価格等決定日や受渡期日、売出数量等は表1のようになっています。

ディスカウント率は、「売出価格等決定日」に決まり、その日の終値から数%です。

ちなみに、直近の主なPOのディスカウント率は、JR西日本(9021) 3.01%、ゆうちょ銀行(6178) 2.08%、デンソー(3387) 3.02%となっており、ほぼほぼ2~5%程度です。

ただ、ディスカウント率が大きいPOもあり、直近ではENECHANGE(4169)の8.1%が最大です。

注意点として、どの証券会社でも購入できるわけでなく、主幹事(今回はみずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券モルガン・スタンレーMUFG証券SMBC日興証券野村證券)はじめ、引受人の証券会社で購入申込可能です。

早ければ、7/17(水)の夕刻に、会社側から売出価格等のお知らせが適時開示であります。

このブログ記事も更新しますので、チェックしてくださいね💖

売出価格等決定日2024 年7月17日(水)
受渡期日
(POで買った場合はこの日から売却可能)
2024 年7月24日(水)
株式の売出し
引受人の買取引受による売出し
数量
普通株式 259,879,700
発行済み株式総数 5,280,000,000  の約4.92%
②株式の売出し
(オーバーアロットメントによる売出し)
数量
普通株式 38,981,900 (実施決定(7/17)
みずほ証券が売出す。
売出価格 1,664.5 円
(7/17決定:終値 1,716 円)
ディスカウント率3.00 %
(7/17決定)
申込単位数量100 株
主幹事みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券、SMBC日興証券、野村證券
表1:本田技研(7267) PO概要

【株式売出しの目的】

  • 同社は、経営の最重要課題の一つとして、コーポレートガバナンスの充実化に取り組んでいる。
    企業を取り巻く環境が大きく変革する時代においても、企業価値向上を実現するために、
    1. 事業の変革フェーズに応じた戦略的な資源配分
    2. 資本コストを意識した経営などガバナンスの強化
    3. ステークホルダーとの積極的な対話を通じた更なる経営の質の向上
      を進めている。
  • 一方、株式市場においても、コーポレートガバナンスの充実を実現する観点から政策保有株式を見直す動きが進んでいる。
    今般、同社は一部の株主と継続的な議論を重ね、同社株式にかかわる政策保有株式を早期に縮減させるとともに、株主の裾野の拡大及び多様化により、同社の企業経営に対する規律を一層高めるべく、本売出しの実施を決定した。
  • 本売出しを通じて、同社の企業活動を中長期的に支援してもらえる幅広い投資家の方々と協創することで、強いブランド・事業基盤を構築し、更なる企業価値向上を実現することを目指す。
  • なお、同社は2024年5月10日開催の取締役会において、取得価額の総額3,000億円および取得株式の総数18,000万株を上限とする自己株式取得に係る事項を決議している。

としています。

また、今回の株式の売出数量は、発行済み株式総数の最大約5.66%(OAを含む)で、

直近の株式の売出を含むPOの売出株数比率(OAを含む)は、三井海洋開発 36.8%、エクセディ 33.4%、ニッコンホールディングス 3.35%ですので、それらと比較すると中間的な数量です。

また、この銘柄の直近の出来高(売買が成立した株数)の5日平均は196,851百株、25日平均は133,590百株で、流動性はかなり高い水準です。(1日 1,000百株を平均的な水準としています。)

【自己株式取得】

今回のPO発表の約2カ月前ですが、2024年5月10日開催の取締役会で決定した自己株式の取得は、表2の内容となっています。

取得期間2024 年5月 13 日から 2025 年3月 31 日まで
取得株式の総数普通株式 18,000 万株(上限の株数)
発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合:3.7%
取得金額の総額3,000 億円(上限)
取得方法東京証券取引所における市場買付
表2:本田技研(7267) 自社株買い概要

(自己株式の取得を行う理由)

  • 資本効率の向上および機動的な資本政策の実施など

としています。

この自社株買いの発表以降、取得状況のアナウンスは今のところありませんので、現時点でどのくらい取得済みなのかは不明ですが、

今回の株式の売出数量最大約29,886万株)に対し、そのうちの約6割を市場で買い入れて一時的な需給悪化の緩和を図っているといえます。

どんな会社?

創業以来、自らの「夢」を原動力に、独創的なアイデア、技術、デザインを大切にしながら、誰もが無理だと思うようなことに果敢にチャレンジすることで成長を続け、

幅広いモビリティの創造を通じて、「意志を持って動き出そうとしている世界中のすべての人」を支えるパワーとなることを目指し、移動と暮らしの進化に貢献する価値提供を続けてきた会社です。

事業内容は、二輪事業四輪事業金融サービス事業およびパワープロダクツ事業(エンジン、耕うん機、発電機、除雪機、芝刈機、ポンプ、船外機等)及びその他の事業からなっており、

2024年3月期通期のセグメント別売上高構成比は、

  • 二輪事業 15.8%
  • 四輪事業 66.4%
  • 金融サービス事業 15.9%
  • パワープロダクツ事業及びその他の事業 1.9%

となっており、「四輪事業」が7割弱を占めています。

直近の経営概況

経営状況

【2024年3月期通期(2023年4月~2024年3月)の経営成績】

(IFRS(国際会計基準:連結):2024年5月10日発表)

決算期売上
収益
[兆円]
(前期比
増減率
[%])
営業
利益
[億円]
(同)
税引前
利益
[億円]
(同)
親会社の
所有者に
帰属する
当期利益

[億円]
(同)
2023年3月期
通期実績
16.9
(16.2)
7,807
(△10.4)
8,795
(△17.8)
6,514
(△7.9)
2024年3月期
通期実績
20.4
(20.8)
13,819
(77.0)
16,423
(86.7)
11,071
(70.0)
2025年3月期
通期会社予想
20.3
(△0.6)
14,200
(2.8)
15,000
(△8.7)
10,000
(△9.7)
表3:本田技研 2024年3月期通期経営成績と2025年3月期通期会社予想

表3の通り、前期比 増収増益で、売上収益は2割増利益面は7~9割弱の増益で着地しました。

今期(2025年3月期)通期の業績予想は、前期比 減収増益で、売上高微減、利益面は営業利益は微増ですが、税引前利益と当期利益は1割弱の減益を見込んでいます。

【2024年3月期の状況、経営成績の要因】

当年度の連結売上収益は、四輪事業における増加為替換算による増加影響などにより、20兆4,288億円と前年度にくらべ20.8%の増収となりました。

営業利益は、諸経費の増加などはあったものの、売価およびコスト影響や販売影響による利益増などにより、1兆3,819億円と前年度にくらべ77.0%の増益となりました。

税引前利益は、1兆6,423億円と前年度にくらべ86.7%の増益

親会社の所有者に帰属する当期利益は、1兆1,071億円と前年度にくらべ70.0%の増益となりました。

【セグメント別の業績】

セグメント別の業績は、表4の結果になりました。

主力の「四輪事業」は、前期比 増収黒字転換

「二輪事業」増収増益

「金融サービス」増収減益

「パワープロダクツ及びその他事業」減収赤字転落

でした。

セグメント売上収益
[兆円]
(前期比
増減率
[%])
営業利益
[億円]
(同)
二輪
3.2
(10.7)
5,562
(13.8)
四輪13.5
(28.1)
5,606
(黒字転換)
金融サービス3.2
(10.0)
2,739
(△4.2)
パワープロダクツ
及びその他の事業
0.3
(△13.0)
△88.8
(赤字転落)
表4:2024年3月期通期 セグメント別業績

各セグメントの状況は以下です。

二輪事業

連結売上台数は、欧州地域で増加したことなどにより、1,221万台前連結会計年度にくらべ0.5%の増加となりました。

二輪事業の外部顧客への売上収益は、連結売上台数の増加為替換算による増加影響などにより、3兆2,201億円と前連結会計年度にくらべ3,111億円、10.7%の増収となりました。

なお、販売価格の変動はあったものの、売上収益に与える影響は軽微でした。

また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約2,046億円約7.0%の増収と試算しています。

営業費用は、2兆6,639億円と前連結会計年度にくらべ2,436億円、10.1%の増加となりました。

売上原価は、連結売上台数の増加に伴う費用の増加為替影響などにより、2兆2,257億円と前連結会計年度にくらべ1,258億円、6.0%の増加となりました。

販売費及び一般管理費は、品質関連費用を含む諸経費の増加などにより、3,564億円と前連結会計年度にくらべ1,080億円、43.5%の増加となりました。

研究開発費は、816億円と前連結会計年度にくらべ97億円、13.6%の増加となりました。

営業利益は、品質関連費用を含む諸経費の増加などはあったものの、売価およびコスト影響による利益増などにより、5,562億円と前連結会計年度にくらべ675億円、13.8%の増益となりました。

四輪事業

連結売上台数は、北米地域で増加したことなどにより、285万6千台と前連結会計年度にくらべ19.9%の増加となりました。

外部顧客への売上収益は、連結売上台数の増加などにより、13兆5,675億円と前連結会計年度にくらべ2兆9,740億円、28.1%の増収となりました。

なお、販売価格の変動はあったものの、売上収益に与える影響は軽微でした。

また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約2兆3,305億円、約22.0%の増収と試算しています。

営業費用は、13兆2,308億円と前連結会計年度にくらべ2兆4,325億円、22.5%の増加となりました。

売上原価は、連結売上台数の増加に伴う費用の増加などにより、10兆9,099億円と前連結会計年度にくらべ2兆1,317億円、24.3%の増加となりました。

販売費及び一般管理費は、諸経費の増加などにより、1兆5,065億円と前連結会計年度にくらべ2,683億円、21.7%の増加となりました。

研究開発費は、8,142億円と前連結会計年度にくらべ324億円、4.1%の増加となりました。

営業利益は、諸経費の増加などはあったものの、売価およびコスト影響や販売影響による利益増などにより、5,606億円と前連結会計年度にくらべ5,772億円の増益(黒字転換)となりました。

金融事業

製品販売のサポートを主な目的として、日本・米国・カナダ・英国・ドイツ・ブラジル・タイにある金融子会社を通じて、

顧客に対する金融サービス(小売金融、オペレーティング・リース(※1)およびファイナンス・リース)および販売店に対する金融サービス(卸売金融)を提供しています。

※1:オペレーティング・リース

リース取引(ファイナンスリース)以外の賃貸借取引を指す。

契約期間に応じたリース料を支払い、期間が終わると相手にリース資産を返却する取引。

金融サービスに係る債権およびオペレーティング・リース資産残高の合計は、13兆3,780億円と前連結会計年度末にくらべ2兆7,569億円、26.0%の増加となりました。

また、前連結会計年度末の為替レートで換算した場合、前連結会計年度末にくらべ約1兆3,439億円、約12.7%の増加と試算しています。

金融サービス事業の外部顧客への売上収益は、ローン収益の増加為替換算による増加影響などにより、3兆2,488億円と前連結会計年度にくらべ2,947億円、10.0%の増収となりました。

また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約1,239億円、約4.2%の増収と試算しています。

営業費用は、2兆9,778億円と前連結会計年度にくらべ3,075億円、11.5%の増加となりました。

売上原価は、ローン収益の増加に伴う費用の増加為替影響などにより、2兆8,053億円と前連結会計年度にくらべ2,611億円、10.3%の増加となりました。

販売費及び一般管理費は、諸経費の増加などにより、1,724億円と前連結会計年度にくらべ463億円、36.8%の増加となりました。

営業利益は、為替影響などはあったものの、諸経費の増加などにより、2,739億円と前連結会計年度にくらべ118億円、4.2%の減益となりました。

パワープロダクツ事業及びその他の事業

連結売上台数は、北米地域で減少したことなどにより、381万台と前連結会計年度にくらべ32.5%の減少となりました。

パワープロダクツ事業及びその他の事業の外部顧客への売上収益は、パワープロダクツ事業の連結売上台数の減少などにより、3,922億円と前連結会計年度にくらべ588億円、13.0%の減収となりました。

また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約748億円、約16.6%の減収と試算しています。

営業費用は、4,312億円と前連結会計年度にくらべ223億円、4.9%の減少となりました。

売上原価は、パワープロダクツ事業の連結売上台数の減少に伴う費用の減少などにより、3,325億円と前連結会計年度にくらべ367億円、9.9%の減少となりました。

販売費及び一般管理費は、諸経費の増加などにより、710億円と前連結会計年度にくらべ138億円、24.2%の増加となりました。

研究開発費は、276億円と前連結会計年度にくらべ5億円、1.9%の増加となりました。

営業損失は、パワープロダクツ事業の販売影響による利益減などにより、88億円と前連結会計年度にくらべ317億円の減益(赤字転落)となりました。

なお、パワープロダクツ事業及びその他の事業に含まれる航空機および航空機エンジンの営業損失は、329億円と前連結会計年度にくらべ71億円の悪化となりました。

【財政面の状況】

自己資本比率>(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産)×100

2024年3月期末時点で42.6%と前期末(45.3%)から2.7ポイント低下しています。

これは主に、それぞれ前期末比で、

  • 負債
    • 資金調達に係る債務8,143億円増加未払費用2,187億円増加引当金2,040億円増加し、流動負債が合計で1兆6,713億円増加
    • 資金調達に係る債務1兆6,839億円増加引当金1,148億円増加し、非流動負債が合計で1兆9,291億円増加
  • 資本
    • 利益剰余金6,640億円増加その他の資本の構成要素8,950億円増加し、親会社の所有者に帰属する持分が合計で1兆5,127億円増加

したことによるものです。

自己資本比率の数値としては問題ないレベルです。(20%以上を安全圏内としています。)

キャッシュ・フロー>2024年3月期累計のキャッシュ・フロー(以下、CF)の状況

  • フリーCF(営業活動によるCFと投資活動によるCFを合計した金額 ※2)1,199億円の支出
    • 営業活動によるCF 7,472億円の収入(前期 2兆1,290億円の収入
    • 投資活動によるCF 8,672億円の支出(同 6,780億円の支出

 ※2 フリーCFの説明:

  • プラスの場合:会社が自由に使える資金が増える
  • マイナスの場合:会社が自由に使える資金が減る

前期(2023年3月期累計)のフリーCF(1兆4,509億円の収入)から1兆5,709億円減少しています。

営業活動によるCFの主な内訳(億円)

  • 税引前利益 16,423
  • 減価償却費、償却費及び減損損失(オペレーティング・リース債務除く) 7,943
  • 金融サービスに係る債権 △14,543

投資活動によるCFの主な内訳(億円)

  • 有形固定資産の取得による支出 △3,486
  • 無形資産の取得及び内部開発による支出 △2,599
  • その他の金融資産の取得による支出 △2,820

【今期(2025年3月期通期)業績の見通し】

2025年3月期の営業利益および税引前利益の見通しについて、対前年度の増減要因は、以下のとおりです。

  • 営業利益 対前年度比 380億円増
    • 販売影響 △710(億円、以下同じ)
    • 売価及びコスト影響 5,020
    • 諸経費 △710
    • 研究開発費 △1,210
    • 為替影響 △2,010
  • 税引前利益 対前年度比 1,423億円減
    • 持分法利益 △1,008(億円、以下同じ)
    • その他 795

なお、為替レートは、通期平均で1米ドル=140円を前提としており、現状の為替レート(1米ドル=160円程度)と乖離していますので、業績の上振れ余地はあります。

株価指標と動向

株価指標

【2024/7/5(金)終値時点の数値】

  • 株価:1,733円
  • 時価総額:9兆1,502億円
  • PER(株価収益率(予想)):7.91倍

PERは、同業で時価総額が近い、日産自動車(7201) 5.5倍、トヨタ自動車(7203) 11.8倍、スズキ(7269) 11.1倍と比較すると、中間的な水準です。

  • PBR(株価純資産倍率):0.65倍
  • 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):39.2倍
  • 年間配当金(予想):68円(年2回 9月 34円、3月 34円)、利回り:3.92%(配当性向 32.3%)

配当利回りは3.92%で、東証プライムの単純平均 2.23%(7/4時点)と比較すると高い水準です。

表5のように、直近5年間の配当金は、1株当たり36.7~68円(2023年10月1日付1/3の株式分割後換算の金額)で推移しており、

配当性向は、30%前後~40%台で安定しています。

決算期1株当たり
年間配当金
[円]
配当性向
[%]
2020年3月期37.343.1
2021年3月期36.728.9
2022年3月期4029.2
2023年3月期4031.2
2024年3月期6830.1
表5:本田技研 年間配当金推移

この会社は、

成果の配分は、株主に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとして位置づけており、長期的な視点に立ち将来成長にむけた内部留保資金や連結業績などを考慮しながら決定しています。

配当は、連結配当性向30%を目安に安定的・継続的に行うよう努めています。

なお、剰余金の配当は、中間配当と期末配当の年2回の配当を基本的な方針としています。

【株主優待】

この会社は株主優待があり、毎年3月末に100株以上保有の株主は、保有継続年数に応じて、以下の内容が抽選で進呈されます。

  • 3年以上継続保有
    HondaJet体験会、事業所見学会、レース、Enjoy Honda
  • 1年以上3年未満
    レース、Enjoy Honda

他にも、保有継続年数は問わず、希望者全員に「Hondaカレンダー」が進呈されます。

車好きの方など、うれしい内容ですね!

【直近の株価動向】

<週足チャート(直近2年間)>

2023年1月に安値(996.8円)をつけるまでは下落基調で推移していましたが、

その後は上昇に転じて、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、2024年3月に上場来高値(1959.5円)をつけています。

<日足チャート(直近3か月間)>

4/12の高値(1,890円)以降、下落基調で推移していましたが、

6/17の安値(1,634.5円)以降は上昇に転じ、一旦は75日移動平均線(青線)の上に浮上しました。

しかし今回のPO発表の翌営業日(7/5)は、POによる短期的な需給悪化懸念により、前日比 58円安(-3.24%)と急落しました。

この下落で、75日移動平均線と5日移動平均線()を割り込んでいます

今後は、直近の安値(1,634.5円)を割り込まずヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか、要注目です。

まとめ

【業績】

  • 前期(2024年3月期)の業績は、売上収益四輪事業における増加為替換算による増加影響
    利益面は、諸経費の増加などはあったものの、売価およびコスト影響や販売影響による利益増などにより、
    前期比 増収増益で、売上収益は2割増利益面は7~9割弱の増益で着地。
  • 今期(2025年3月期)業績予想は、営業利益は主に売価及びコスト影響により増益税引き前利益持分法利益の減少により、
    前期比 減収増益で、売上高微減、利益面は営業利益は微増だが、税引前利益と当期利益は1割弱の減益を見込む。
    ただ、現時点(7/5)時点では1米ドル=160円程度で、当初の前提(通期平均で1米ドル=140円)より円安で推移しており、業績の上振れ余地あり。

【株主還元】

  • 配当利回り(予想)は3.92%で、東証プライムの単純平均 2.23%(7/4時点) と比較すると高い水準
  • 直近5年間の配当金は、年間1株あたり36.7~68で推移しており、
    配当性向は、30%前後~40%台で安定している。
  • 会社の還元方針は、配当は連結配当性向30%を目安に安定的・継続的に行うとしている。
  • 株主優待があり、毎年3月末に100株以上保有の株主は、保有継続年数に応じて、HondaJet体験会、事業所見学会、レース、Enjoy Hondaが抽選で進呈される。
    また、保有継続年数は問わず、希望者全員に「Hondaカレンダー」が進呈される。
  • 2024年5月に、自己株式の取得の発表を行っており、現時点でどのくらいの株数(金額)を取得済みなのか不明だが、
    今回の株式の売出数量に対し約6割を市場で取得し、需給悪化の緩和を図っている。

【流動性・新株式の発行株数】

  • 今回の株式の売出数量(OA含む)は、発行済み株式総数の5.66%で、
    直近の株式の売出を含むPOの売出株数比率(OAを含む)(三井海洋開発、エクセディ、ニッコンホールディングス)と比較すると中間的な数量
  • 直近の出来高の5日平均は196,851百株、25日平均は133,590百株で、流動性はかなり高い水準

【株価モメンタム】

  • 週足ベースの株価は、2023年1月に安値(996.8円)をつけるまでは下落基調で推移していたが、
    その後は上昇に転じて、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、2024年3月に上場来高値(1959.5円)をつけている。
  • 直近の株価は、4/12の高値(1,890円)以降、下落基調で推移していたが、6/17の安値(1,634.5円)以降は上昇に転じ、一旦は75日移動平均線の上に浮上した。
    しかし今回のPO発表の翌営業日(7/5)は、POによる短期的な需給悪化懸念により、前日比 58円安(-3.24%)と急落
    この下落で、75日移動平均線と5日移動平均線を割り込んでいる
  • 今後の株価は、直近の安値(1,634.5円)を割り込まずヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか要注目。

以上のことから、

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐
株式の売出数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(買い)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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