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【立会外分売は買いか?】アシードホールディングス(9959) <2025年9月実施>

こんにちは!

直近で立会外分売の実施を発表した銘柄に関して、分売で買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、東証スタンダードから小売業種のアシードホールディングスです。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

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新規株主を増やすことを目的として、上場会社が大株主である銀行やオーナー経営者などの保有株を小口に分けて、証券取引所の立会外で不特定多数に売り出すこと。
取引開始前など取引時間外(=立会外)に売り出されることからこのように呼ばれる。

立会外分売の概要

実施日や株数は以下です。販売価格は、会社側から実施日前日に発表があります。

分売数量は決まっていて、100株単位で最大2,000株まで購入できます。

早ければ、8/31(月)の夕刻に、会社側からの適時開示で分売値段のお知らせがあります。このブログでも追記しますので、チェックしてくださいね💖

分売予定期間2026年9月1日(火)~4日(金)
分売数量380,100 株
(発行済み株式総数 13,495,248 株の約2.82%
分売値段(決定後記載)
ディスカウント率(決定後記載)
申込単位数量100 株
申込上限数量2,000 株
表1:アシードHLDGS(9959) 立会外分売概要

【立会外分売実施の目的】

としています。

今回の分売数量は、発行済み株式総数の約2.82%ほどほどの数量(※1)です。

※1:一概に言えませんが、目安として、5%以上:かなり多い、3%以上5%未満:多い、1%以上3%未満:ほどほど、1%未満:少ないとしています。

また、この銘柄の流動性は、直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の5日平均は214百株、25日平均は76.5百株(8/27時点)で、流動性は低い水準です。

そして、今回の分売数量(3,801百株)は、1日の出来高(25日平均:百株)の約50倍で、この銘柄の平均的な出来高からすると分売数量は多めといえます。

【過去の立会外分売の結果】

ご参考までに、この会社は、2023年以降3年連続で立会外分売を実施しており、その時の分売値段と分売日以降の株価の動きは、表2のようになっています。

※売買手数料は考慮していません。

分売日分売
株数
[万株]
分売
値段
[円]
ディス
カウント
[%]
分売日
始値
[円]
(騰落率[%])
分売日
終値
[円]
(同)
1週間後の
始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
2023/
7/19
205692.90570
(+0.2)
568
(-0.2)
577
(7/27)
+8
(+1.4)
2024/
2/29
30 5892.97612
(+3.9)
617
(+4.8)
623
(3/7)
+34
(+5.8)
2025/
6/10
28.46362.90652
(+2.5)
648
(+1.9)
650
(6/17)
+14
(+2.2)
表2:アシードHLDGS(9959) 前回の分売値段とその後の価格

分売値段で購入し、分売日の寄付や大引分売日1週間後の寄付で売却した場合の騰落率-0.2+5.8%でした。

その時の地合いの良し悪しも影響してくるとは思いますが、ご参考まで。

【ご参考】

前回(2025年6月)の記事:【立会外分売は買いか?】アシードホールディングス(9959) <2025年6月実施>

前回の振り返り:【2025年第2四半期 立会外分売】騰落率ランキング✨

前々回(2024年2月)の記事:【立会外分売は買いか?】アシードホールディングス(9959) <2024年2月実施>

前々回の振り返り:【結果検証:立会外分売は買いか?】サンリン(7486)、南総通運(9034)、アシードホールディングス(9959)

2023年7月の記事:【立会外分売は買いか?】アシードホールディングス(9959)

2023年7月の振り返り:【結果検証:立会外分売は買いか?】愛知時計電機(7723)、アシードHD(9959)、エノモト(6928)

どんな会社?

消費者起点の発想でビジネスを実現すべく、ビジョンとして「ASEEDING THE FUTURE 人、地球、未来―すべての笑顔と健康のために」を掲げ、

自販機運営リテイル、飲料製造、不動産運用を主な事業としている会社です。

事業内容は、それぞれ、

を行っています。

2026年3月期通期のセグメント別売上高構成比は、

となっており、「自販機運営リテイル事業」が5割強「飲料製造事業」が4割強を占めています。

直近の経営概況

【2027年3月期1Q(2026年4月~6月)の経営成績】

(2026年8月10日発表:日本基準(連結))

決算期売上高
[億円]
(前年
同期比
増減率
[%])
営業
利益
[百万円]
(同)
経常
利益
[百万円]
(同)
親会社株主に
帰属する
当期純利益

[百万円]
(同)
2026年3月期
1Q累計
66.8
(7.6)
300
(△3.5)
319
(△6.3)
176
(△4.6)
2027年3月期
1Q累計
66.8
(0.1)
469
(55.9)
439
(37.3)
311
(76.9)
2027年3月期
通期会社予想
270
(6.3)
1,150
(7.3)
1,500
(5.7)
1,000
(9.9)
通期予想に対する
1Qの進捗率[%]
24.740.729.231.1
表3:アシードHLDGS(9959) 2027年3月期1Q経営成績と2027年3月期通期予想

表3の通り、前年同期比 増収増益で、売上高は微増利益面は4割弱~8割弱増でした。

今期(2027年3月期)通期の業績予想は、前期比 増収増益で、売上高、利益面ともに1割弱増を見込んでいます。

その通期予想に対する進捗率は1Q終了時点で、売上高は2割強でそこそこ、利益面は営業利益は4割で順調経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は3割前後でそこそこです。

【2027年3月期1Qの状況、経営成績の要因】

当1Q連結累計期間におけるわが国経済は、一部の産業において諸外国との通商政策による影響は改善基調にあるものの、

継続的な食料品価格の上昇円安による輸入物価の上昇等のわが国の景気を下押しするリスクは解消していません。

また、2026年2月末にイスラエル・アメリカとイランの間で勃発した戦闘により、エネルギー資源の価格が高騰するなど、世界情勢は一層不確実性を増しています

この環境下において、同社グループは、「ASEEDING THE FUTURE 人、地球、未来 ― すべての笑顔と健康のために」の実践に向けて、ブランド創造企業への挑戦を最優先課題とすると同時に、

既存事業の構造改革M&Aによるグループ強化新規事業・海外事業の強化と諸施策を中心として成長の加速に取り組んでいます。

この結果、売上高前期の決算期変更(子会社3社)による上乗せ分(223百万円)を除く実質3.5%の増収となりました。

1Qの経常利益としては2023年3月期の365百万円を上回る最高益で着地し、

1Qに株式を取得した3社(㈲日東ベンディング中国、㈱フジタ商事、大熊乳業㈱)は、7月より損益を連結するため1Qの業績に影響はありません

また、当期よりVIHAMARK社(ベトナムの飲料製造事業会社)の持分法投資損益を営業外にて計上しています。

これらの結果、当1Qの経営成績は、表3の数値の前期比 増収増益となりました。

【セグメント別の業績】

各セグメント別の業績は、表4の結果になりました。

主力の「自販機運営リテイル事業」「不動産運用事業」「その他事業」前年同期比 減収増益

「飲料製造事業」増収増益となりました。

セグメント売上高
[百万円]
(前年同期比
増減率
[%])
セグメント
利益
[百万円]
(同)
自販機運営
リテイル
3,452
(△2.3)
44
(17.2)
飲料製造3,130
(3.0)
492
(48.2)
不動産運用34
(△0.4)
55
(1.2)
その他68
(△6.1)
17
(3.9)
表4:2027年3月期1Q セグメント別業績

各セグメント別の状況は以下になっています。

自販機運営リテイル事業

食料品の相次ぐ値上げが消費者の節約志向に影響を与え、自販機離れを加速させ、更なる業界再編の機運が高まっています。

そのような環境下同社グループでは、設置条件の改善不採算機の引揚、M&Aによるシナジー効果の創造などを行い、利益率の改善に向けて引き続き取り組みを続け、業界再編の受け皿となる収益基盤の拡充に注力しています。

なお、4月に株式を取得した有限会社日東ベンディング中国、同じく6月に取得した株式会社フジタ商事、大熊乳業株式会社は、当1Q連結累計期間は四半期貸借対照表のみ連結しています。

飲料製造事業

酒類・清涼飲料の製造数量が増加し、経営成績は前年同四半期の利益を大きく上
回る水準まで回復
しました。

一方、前年度好調であった茶葉加工事業については国産茶葉高騰の影響を受け、
当四半期の業績はやや軟調に推移しました。

また、中長期での最重要事項に位置づける自社ブランド商品の拡販は、新商品の投入、プロモーション活動を積極的に行い、マーケティング・販売戦略を強化することで経営成績への寄与度を少しずつ高めています。

こうした取り組みもあり、6月にはイギリス・ロンドンで開催された世界各国のプレミックス飲料(RTD)を対象とした、国際的な品評会「World Premix Awards(WPA)」Speciality Cocktail 部門において、自社ブランド商品の「アスター 福島もも」が世界最高賞日本企業として初受賞しました。

不動産運用事業

同社及びアオンズエステート株式会社を中心に、所有不動産の運用を行っています。

その他事業

東西の物流部門を強化すると共に、グループ内物流の内製化を進めており、

徐々にその効果は経営成績への寄与につながっています。

【財政面の状況】

自己資本比率>(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産)×100

2027年3月期1Q末時点で31.4%と前期末(32.9%)から1.5ポイント低下しました。

主な負債と純資産の、前期末比の増減は以下となっています。(単位:百万円)

自己資本比率の数値としては問題ないレベルです。(20%以上を安全圏内としています。)

【今期(2027年3月期)通期業績の見通し】

仕入商品や原材料・資材・燃料費の値上がりが続く中、グループ各社が得意分野を伸ばすとともに、相互のシナジー効果を高めブランド価値の創造と生産性の向上、適正な価格設定に取り組み、収益性の向上に取り組む方針です。

また、同社の連結子会社であるアシード株式会社が、自販機の運営事業を展開する有限会社日東ベンディング中国の発行済株式の全株式を取得し、2026年4月1日付で子会社化しました。

アシード株式会社の営業エリアとも大部分が重複しており、各拠点の効率化と収益の底上げに資することから、同社グループの自販機運営リテイル事業の成長に寄与することを目論んでいます。

具体的な施策としては、

自販機運営リテイル事業については、自販機ごとの採算管理を厳格化し増益を見込んでいます。

期初における㈲日東ベンディング中国の子会社化に関しては、早期の収益化に取り組みますが今期の業績への影響は軽微としています。

飲料製造事業においては、製造加工数量増加基調の維持を目指しています。

イラン情勢の影響により、燃料費の高騰や原材料の更なる値上がりを想定していますが、紛争の長期化による業績への影響は織り込んでいません

また、今4Qにパウチ飲料製造工場の工事が完了する予定で、製造ライン立ち上げ時の試験運転により費用が先行し、期間収益を圧迫することを想定しています。来期(2028年3月期)より本格稼働予定です。

茶葉加工事業については引き続き高水準の受注を見込むものの、原料である茶葉の供給がひっ迫することが想定され、加工数量の増加については慎重な見立てです。

自社ブランド商品については、ブランド価値の創造に取り組むとともに、新商品を立て続けに発売し商品の拡充を目指しており、プロモーション活動などへの投資を拡大する計画です。

これらにより、今期(2027年3月期)の連結業績見通しは、表3の数値の前期比 増収増益を予想しています。

なお、今1Q決算発表時は、2026年5月13日「2026年3月期 決算短信」で公表された通期の連結業績予想に変更はありませんでした。

株価指標と動向

【2026/8/27(木)終値時点の数値】

PERは、同業で時価総額が近い、ダイドーグループHD(2590) 19.1倍、オノエンホールディングス(2533) 8.4倍と比較すると、中間的な水準です。

配当利回りは2.42%で、東証スタンダードの単純平均2.45%(8/26時点) とほぼ同水準です。

表5のように、直近5年間の配当金は、年間1株あたり12~22円で推移しており、連続増配を継続です。

配当性向は、20%台~80%台で推移しています。

決算期1株当たり
年間配当金
[円]
配当性向
[%]
2022年3月期1281.9
2023年3月期16
(内 記念配当
2円)
31.3
2024年3月期1727.1
2025年3月期1829.6
2026年3月期2229.8
表5:アシードホールディングス 年間配当金推移

この会社は、

株主への利益還元を重要な経営課題と認識したうえで、事業の継続的な成長や資本効率の改善等による株主価値の向上に努めるとともに、

配当性向水準は30%程度を基準として、業績向上に応じて増配を行う累進配当を継続していくことを基本方針としています。

【株主優待】

この会社は株主優待があり、毎年3月末に100株以上保有の株主は、以下のいずれか1点が進呈されます。

500株以上保有の場合は、表6のとおりです。

表6:アシードホールディングス 株主優待品

100株保有で自社グループの商品を選択した場合、配当金+株主優待(1,000円相当)で利回りは3.42%になります。

個人投資家にとってうれしい内容ですね!

【直近の株価動向】

<週足チャート(直近2年間)>

2025年4月に安値(606円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移しており、

2025年の年末に急上昇しはじめ、翌年3月に実質上場来高値(1,459円)をつけました。

その後はやや調整していますが、上昇基調は継続しています。

<日足チャート(直近3か月間)>

今年5月下旬に安値(860円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移し、8月初旬に高値(1,180円)をつけました。

そして今回の立会外分売発表の翌営業日(8/26)は、分売による短期的な需給悪化懸念により、窓を開けて出来高を伴い、前日比 96円安(-8.80%)と急落しました。

今後の株価は、8/26につけた安値(973円)を割り込まずヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか、要注目です。

まとめ

【業績】

【株主還元】

【流動性・分売数量】

【株価モメンタム】

以上のことから、

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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