直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?
分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。
今回は、2022年5月に分売が実施されたミヨシ油脂、6月に実施された愛知時計電機、コーユーレンティアです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
分売値段とその後の株価推移
まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!
銘柄 | 分売日 | 分売 値段 [円] | ディス カウント率 [%] | 分売日 始値[円] (増減率[%]) | 分売日 終値[円] (同) | 一週間後 の始値[円] (日付) | 損益[円] (増減率[%]) |
ミヨシ油脂 (4404) | 5/31 (火) | 1,005 | 2.99 | 1,035 (+3.0) | 1,047 (+4.2) | 1,041 (6/7) | +36 (+3.6) |
愛知時計電機 (7723) | 6/13 (月) | 1,427 | 2.99 | 1,464 (+2.6) | 1,456 (+2.0) | 1,376 (6/20) | -51 (-3.6) |
コーユーレンティア (7081) | 6/21 (火) | 1,193 | 3.01 | 1,231 (+3.2) | 1,244 (+4.3) | 1,290 (6/28) | +97 (+8.1) |
分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、
ミヨシ油脂とコーユーレンティアは、どの時点で売却しても損益プラス、
ヤマザキは、分売日の寄付や大引で売却した場合は損益プラス、分売後1週間(5営業日)後の寄付で売却した場合は損益マイナスの結果でした。
なかでも、コーユーレンティアは、分売後1週間(5営業日)後の寄付で売却した場合は、8.1%もの利益がでています。
分売で購入できた方、おめでとうございます!
ちなみに私は、ミヨシ油脂に200株、愛知時計電機に100株購入申込しましたが、全てハズレでした(;´д`)トホホ
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:ミヨシ油脂(4404)
この会社の2022年12月期1Qの業績は、油脂原料価格の高騰により非常に厳しい経営環境になり、
会計基準が異なるので単純比較はできませんが、前年同期比 増収でしたが赤字転落の結果でした。
今期通期予想は、前期比 減収増益で、営業利益は3割弱増、経常利益と純利益は数%の微増を予想しており、
それに対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高は1/4程度でそこそこでした、利益面は赤字であり、遅れが発生している状況でした 。
株主還元は、配当利回りは3.96%(5/25時点)と、東証スタンダードの単純平均2.17%(5/24時点) と比較すると高い水準で、
直近5年間の配当金は、年間1株あたり40円で一定。
配当性向は、配当金が一定のため、業績によってばらつきがあり、30~60%程度で推移していました。
また、株主優待があり、12月末の年1回、100株以上保有の株主に、1,000円相当のクオカードが進呈され、
100株保有の場合の配当金+株主優待(1,000円相当)の利回りは4.95%になっていましたので、こちらは魅力がありましたね。
株価モメンタムは、一昨年のコロナショック時の安値から、高値切り上げ安値切り上げで上昇し、昨年11月に高値(1,370円)をつけましたが、
その後は調整して、下落トレンドで推移していました。
直近の株価は、3月下旬の高値(1,205円)から調整し、1,120円程度でもみ合って推移していましたが、
今回の立会外分売発表の翌営業日(5/24)は、短期的な需給悪化懸念からか、出来高を伴い急落(前日比 104円安(-9.37%))し、年初来安値を更新しました。
その後の株価は、分売発表前の値に戻っていくのか、さらに下抜けしてしまうのか、注目していましたが、
分売発表の翌営業日以降は、売られ過ぎた分、株価は徐々に値を戻していきましたね。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】ミヨシ油脂(4404)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
分売発表日以降の株価は、分売発表の翌営業日を底に上昇に転じ、分売日やそれ以降も順調に上昇して、
直近では、25日移動平均線(赤線)に届いてきています。
要因分析:愛知時計電機(7723)
この会社の2022年3月期通期の業績は、前期落ち込んだ国内市場が回復に向かい、利益面は、増収による効果のほか、販売費及び一般管理費の減少により、
前期比 売上高は微増、利益面は、営業利益と経常利益は1割前後の増益で、純利益は微減の減益(前期に投資有価証券売却益の計上の反動減)の結果でした。
今期(2023年3月期)通期予想は、計装分野が増加し全体では増収を見込み、利益面では、原材料や部品調達価格の高騰などの影響により、
前期比 増収減益で、売上高は微増、利益面は15%前後の減益を見込んでいました。
株主還元は、配当利回りは2.91%(6/7時点)で、東証プライムの単純平均2.33%(6/6時点) と比較すると高い水準で、
直近5年間の配当金は、年間1株あたり40~43.3円で安定して推移しており、
配当性向は、20%台で推移してほぼ一定でした。
会社の方針は、安定配当を継続しつつ、業績に応じて株主還元を行う方針で、
業績の落ち込みがほとんどなく、配当がほぼ一定のため長期保有には適している銘柄でしたね。
株価モメンタムは、今年2月に高値(1,993円)をつけた後は調整し、下落基調で推移していました。
直近の株価は、5月中旬に年初来安値(1,412円)をつけており、その後は上昇していましたが、75日移動平均線に跳ね返され、
今回の立会外分売発表の翌営業日(6/7)は、今回の立会外分売発表の翌営業日(6/7)は、短期的な需給悪化懸念からか、窓を開けて出来高を伴い、前日比 69円安(-4.57%)と売られました。
その後は、5月につけた年初来安値安値を下抜けなければ、上昇していくものと考えていましたが、結局需給悪化が改善されず、下抜けてしまいましたね。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】愛知時計電機(7723) <2022年6月実施>
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
立会外分売発表以降の株価は、分売日の2営業日前まで株価は戻していましたが、
その後は、下落基調に戻り、分売日5営業日(6/20)まで下げています。
しかしその後は上昇に転じ、ようやく5日移動平均線(緑線)が上向いてきています。
要因分析:コーユーレンティア(7081)
この会社の2022年12月期1Qの業績は、建設現場向け市場のFF&E(Furniture(家具)、Fixture(什器)&Equipment(備品)の略称)レンタルのほか、
ICT機器のレンタルの新規受注件数や受注額が過年度平均を上回ったことや首都圏分譲マンション市場の好調により、
前年同期比 増収増益で、売上高は1割増、利益面は8割~2倍程度の増益でした。
今期通期予想は、前期比 減収減益で、売上高は微減、利益面は3割強の減益を見込んでおり、
それに対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高は1/4程度でそこそこでしたが、利益面は4割前後となっており順調でした。
株主還元は、配当利回りは3.02%(6/14時点)で、東証スタンダードの単純平均2.18%(6/13時点) と比較すると高い水準で、
2020年2月の新規上場以降の配当金は、年間1株あたり28~40円で推移しており、配当性向は10%台と低めで推移していました。
また、この会社は株主優待があり、12月末に300株以上保有の条件で、食品・お酒・電化製品・体験ギフト等と交換可能な3,000ポイントが進呈され、
少しハードルは高いですが、300株保有の場合、配当金+株主優待(3,000円相当)で、利回りは3.78%となっており、個人投資家にとって魅力的な内容でしたね。
株価モメンタムは、今年1月に年初来安値(1,200円)をつけた後は、上昇に転じてきており、
直近の株価は、6/10(金)までは上昇基調で推移していましたが、日経平均の下落とともに下落し、
今回の立会外分売発表の翌営業日(6/14)は、窓を開けて大きく売られて、前日比 118円安(-8.20%)と、75日移動平均線を下抜けてしまいました。
その後の株価は、1月につけた年初来安値(1,200円)を割り込まずに、上昇に転じてくるのかが焦点と考えていましたが、
結局、年初来安値を下抜けずに、需給悪化は改善して戻していきましたね。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】コーユーレンティア(7081)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
立会外分売発表以降の株価は、分売日までは下落基調で推移していましたが、
その後は、分売値段を一度も割り込まずに上昇に転じ、上昇に勢いがついています。
まとめ
ミヨシ油脂(4404)、愛知時計電機(7723)、コーユーレンティア(7081)の立会外分売予想と一週間(5営業日)後の株価は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「分売値段」) [円](%) | 判定 |
ミヨシ油脂 | 中立 | +36 (+3.6) | × |
愛知時計電機 | 中立 | -51 (-3.6) | × |
コーユーレンティア | 中立 | +97 (+8.1) | × |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「不参加」は3%以上の下落を想定しています。
でした。
今回は0勝3敗、勝率0.000と、大反省ですm(_ _”m)
愛知時計電機は、分売日以降、需給悪化が改善されず下落しましたが、
ミヨシ油脂とコーユーレンティアは、需給悪化が改善し株価は上昇しました。
分売発表の翌営業日の下落率が大きいほど、需給悪化の改善が進んでいく傾向があるようです。
今後の株価動向ですが、
ミヨシ油脂は、25日移動平均線に届いており、今後上昇していくものと思われます。
今後の株価上昇に期待です。
愛知時計電機は、分売日5営業日(6/20)以降、上昇に転じてきています。
25日移動平均線を上抜ければ、上昇基調を決定づけることとなりそうです。
コーユーレンティアは、株価が急激に回復しています。
どこまで上昇していくのか楽しみです。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。