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【結果検証:立会外分売は買いか?】佐藤食品工業(2814)、住江織物(3501)、三京化成(8138)

結果検証

直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?

分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。

今回は、2022/3/15(火)に分売が実施された佐藤食品工業、3/16(水)の住江織物、3/18(金)の三京化成です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

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分売値段とその後の株価推移

まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!

銘柄分売日分売
値段
[円]
ディス
カウント率
[%]
分売日
始値[円]
(増減率[%])
分売日
終値[円]
(同)
一週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(増減率[%])
佐藤食品工業
(2814)
3/15
(火)
1,3783.031,376
(-0.1)
1,374
(-0.3)
1,384
(3/23)
+6
(+0.4)
住江織物
(3501)
3/16
(水)
1,5413.021,607
(+4.3)
1,596
(+3.6)
1,706
(3/24)
+165
(+10.7)
三京化成
(8138)
3/18
(金)
3,1033.483,020
(-2.7)
3,100
(-0.1)
3,200
(3/28)
+97
(+3.1)
表1:分売値段とその後の株価推移

分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、

住江織物は、どの時点で売却しても損益プラス

佐藤食品工業三京化成は、分売日の寄付や大引で売却した場合は損益マイナスでしたが、分売後1週間(5営業日)後の寄付で売却した場合は損益プラスでした。

住江織物は、分売後1週間(5営業日)後の寄付で売却した場合は、10.7%もの利益が出ていました。

住江織物分売で購入できた方、おめでとうございます!

ちなみに私は、住江織物を100株購入申込みしましたが、当選せずでした(;´д`)トホホ

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:佐藤食品工業(2814)

この会社の2022年3月期3Qの業績は、売上高は会計基準が異なるので単純比較はできませんが、天然調味料を中心に緩やかな回復基調で推移し利益面は売上原価低減したため前年同期比減収増益で、営業利益と経常利益は4~5割増益、純利益は黒字転換しており好調でした。

通期予想は、前期比で売上高は下方修正利益面は上方修正して、前期比 減収減益で、営業利益と経常利益は1割減ですが、純利益は2倍の増益を見込んでいて、

この通期予想に対する進捗率は、3Q終了時点で売上高は3/4程度に達しており順調で、利益面(純利益を除く)は既に通期計画を達成していて、このままいけば上振れしそうな勢いでしたが、4Qは受注の減少を見込んでいました

株主還元は、配当年利回り 2.0%(3/4時点) で、東証ジャスダックの単純平均1.93%と比較すると少し高い水準で、直近5年間の配当金は、1株当たり30円で一定で安心感がありましたね。

また、株主優待があり、3月末に500株以上保有の株主は、自社製品の粉末茶エキス1,000円相当(1,000株以上は3,000円相当)が贈呈され、

500株保有の場合、配当金+株主優待(1,000円相当)の年利回りは2.1%になりますが、500株以上保有の条件なのでハードルが高いです。

株価モメンタムは、一昨年のコロナショック時の安値(1,401円)から一気に上昇し、1か月後に高値(1,964円)をつけましたが、
その後は調整し、1,500~1,700円のレンジ内で推移
していました。

直近の株価は、昨年末に高値(1,659円)をつけた後は下落トレンドで推移していて、

今回の立会外分売の短期的な需給悪化懸念の売りで、コロナショック時の安値の1,400円程度で下げ止まるか注目していましたが、結局、直近の下落トレンドの流れを引き継ぎ、1,400円を割り込んでしまいましたね

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】佐藤食品工業(2814)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

立会外分売発表以降の株価は、2~3日は上昇していましたが、分売日(3/15)の前日に下落し、分売日はその流れを引き継いだ格好になりました。

しかしその後は、需給悪化が徐々に解消してきており、25日移動平均線(赤線)に届きそうなところまできています。

今後は、これを上抜けてくれば、更なる上昇が期待できそうです。

要因分析:住江織物(3501)

この会社の2022年5月期2Qの業績は、海外での自動車用販売が好調に推移し、前年同期比 増収で、利益面は、営業利益は赤字経常利益と純利益は黒字転換していました。

通期予想は、前期比 増収減益で、営業利益と経常利益は減益純利益は3割弱の増益を見込んでいて、

この通期予想に対する進捗率は、2Q終了時点で売上高と経常利益は1/2ほどで順調でしだが、営業利益は赤字、純利益は1割ほどの進捗しかなく遅れていました

株主還元は、配当年利回り 4.4%(3/10時点) で、東証1部の単純平均2.36%(3/9時点) と比較すると高い水準でしたが、直近5年間の配当金は、1株当たり35~70円で幅があるところが気になっていました。

また、株主優待が今期末から新設され、5月末に100株以上保有の株主は、自社商品やカタログギフトの商品をいただけ、
なかでも200株保有の場合が最もお得で、配当金+株主優待(4,000円相当)の年利回りは5.7%になっていましたので、こちらは個人投資家にとってうれしい内容でしたね!

株価モメンタムは、昨年4月に高値(2,300円)をつけた後は、安値切り下げ、高値切り下げの下落トレンドで推移していました。

直近の株価は、今年1月の今2Qの決算発表と株主優待の新設の発表があった翌営業日(1/17)に窓を開けて急伸し、3月初旬まで上昇トレンドで推移していましたが、

今回の立会外分売発表の翌営業日(3/10)は、短期的な需給悪化懸念からか窓を開けて、前日比 274円安(-14.7%)まで売りこまれました

ただ、地合いが今後好転する兆しを見せる中、-14.7%下落は下げ過ぎともいえましたので、分売後の株価上昇に期待を持ちました。

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】住江織物(3501)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

立会外分売発表以降の株価は、発表の翌営業日(3/10)に下げ過ぎたためか、翌日以降は徐々に上昇して、分売日(3/16)以降も上昇トレンドで推移しています。

今後は、5月末の配当や株主優待の権利取りに向けて上昇してくるものと考えています。

要因分析:三京化成(8138)

この会社の2022年3月期3Qの業績は、コロナ禍の長期低迷から回復が見られ、輸出の好調に支えられて、前年期比 増収増益で、売上高は1割増、営業利益と経常利益は2~4倍の増益で好調でしたが、
純利益は連結子会社の固定資産の減損損失が響き赤字
でした。

通期予想は、今3Q決算発表と同時に、純利益以外は微増の上方修正をしましたが、純利益は上記の減損損失により当初予想から8割減額し、
前期比 増収増益
ですが、純利益は7割減を見込んでいました。

この通期予想に対する進捗率は、3Q終了時点で売上高は3/4程度でほどほどでしたが、利益面(純利益を除く)は既に8割以上に達していて順調でした。

株主還元は、配当年利回りは2.8%(3/11時点) で、東証2部の単純平均2.26%と比較すると少し高い水準で、直近5年間の配当金は、1株当たり85円で一定で安心感がありましたね。

株価モメンタムは、昨年10月に高値(3,540円)をつけた後は調整し、2,950~3,200円程度のレンジ内で推移していました。

直近の株価は、2,915~3,200円程度のレンジ内で推移していましたので、

このレンジ内から下抜けるのか、キープするのか注目していましたが、通常の出来高が少ないため、値動きはあまりありませんでしたね

ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】三京化成(8138)

【立会外分売発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

立会外分売発表以降の株価は、出来高が少ない銘柄なので何とも判断しづらいのですが、

発表の翌営業日(3/14)は、需給悪化懸念もなく、前日比 +175円高(+5.7%)で一旦はレンジの上限の3,200円を超えてました

しかし、その後は伸び悩んでいましたが、分売日(3/18)に下落した後は徐々に回復して、3,200円に戻す展開となっています。

今後は、この3,200円越えが定着すれば、株価の上昇が期待できそうです。

まとめ

佐藤食品工業(2814)、住江織物(3501)、三京化成(8138)の立会外分売予想と一週間(5営業日)後の株価は、

銘柄名事前予想結果(損益)
(「1週間(5営業日)後始値」
ー「分売値段」)

[円](%)
判定
佐藤食品工業中立+6
(+0.4)
住江織物買い+165
(+10.7)
三京化成中立+97
(+3.1)
×
表2:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「不参加」は3%以上の下落を想定しています。

でした。

今回は2勝1敗、勝率0.667と、まあまあの結果でした。

どの銘柄も、分売日以降は需給悪化が解消してきて、少しづつですが上昇しましたね。

特に、住江織物は、分売発表直後の下落がきつかっただけに、分売発表日の翌々営業日以降は上昇トレンドを継続中です。

今後の株価動向ですが、

佐藤食品工業は、分売日以降は、需給悪化が解消してきて徐々に上昇しています。

25日移動平均線を上抜けてくれば、もう一段高が期待できそうです。

住江織物は、5月末の配当や、株主優待の権利取りに向けての上昇に期待です。

三京化成は、レンジの上限を上抜けてきています。

今後は、どこまで上昇するのか楽しみです。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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