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【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】堺化学(4078)、ヒューリックリート(3295) 、日本郵政(6178)

結果検証

こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と受渡期日1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が10/27(水)の堺化学、 10/28(木)のヒューリックリート、10/29(金)の日本郵政です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

発行価格とその後の株価比較

まずは、発行(売出)価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

銘柄受渡期日発行(売出)
価格[円]
ディス
カウント率
[%]
受渡日始値[円]
(増減[円])
受渡日終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]

(日付)
損益[円]
(増減率[%])
堺化学(4078)10/27
(水)
1,9703.002,031
(+61)
2,084
(+114)
2,170
(11/4)
+200
(+10.2)
ヒューリックリート(3295)10/28
(木)
169,9422.50172,500
(+2,558)
172,000
(+2,058)
175,000
(11/5)
+5,058
(+3.0)
日本郵政(6178)
10/29
(金)
820.62.01870.0
(+49.4)
875.0
(+54.4)
847.6
(11/8)
+27.0
(+3.3)
表1:直近のPO銘柄の発行(売出)価格とその後の価格

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

なんと、3つの全ての銘柄は損益プラスの結果でした。特に、堺化学は1週間後の始値は10.2%上昇しています。

また、どの銘柄も受渡日の寄付きや大引け、1週間後の寄付きで売却した場合、利益が出ていました。

POで購入された方、おめでとうございます!

10月中旬頃から11月初旬にかけて、日経平均も値を戻していましたので、地合いの良さもあったと思います。

ちなみに私は、 購入申込なしでした。

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:堺化学(4078)

この会社の2022年3月期1Qの業績は、電子材料分野をはじめ全般にわたって好調であり、前年同期比 減収増益でしたが、売上高の減少は、会計基準の変更によるところが大きく、利益面は2倍以上の増益の好調な結果でした。

また、今1Q決算発表と同時に通期予想を当初予想から、売上高は微増ですが、利益面は2割程度増額修正しており通期でも好調な業績が見込まれていました。

株主還元も充実しており、配当は、2022年3月期の業績の上方修正に伴い増額して年利回り 3.3%で、東証1部の単純平均1.86%(10/12時点) と比較すると高い水準でした。

今回のPO発表と同時に、需給悪化の緩和を目的に自社株買いを発表しており、これも株価にとってポジティブでした。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】堺化学(4078)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

直近の株価は、PO発表の翌営業日(10/13)に、短期的な需給悪化懸念からか大きく売られ、前日比 182円安(-7.95%)となりました。

しかしその後は、受渡日までそれほど下がらず、受渡日には大きな陽線をつけそこから上昇を開始し、受渡日の1週間後以降も上昇を継続しています。

今後は、直近の9月下旬につけた高値(2,484円)を上抜けてくるのか楽しみです。

要因分析: ヒューリックリート(3295)

このJ-REITは、東証1部上場の不動産会社であるヒューリック株式会社が、豊富な運用実績及びノウハウを有し、

「東京コマーシャル・プロパティ」(オフィス、商業施設)に重点投資し、将来にわたる堅実な需要や長期的に安定した収益の獲得等が見込まれる「次世代アセット・プラス」(有料老人ホーム、ネットワークセンター、ホテル)に投資することにより、運用資産や収益の中長期的な成長が期待できました。

今回の公募増資による物件取得後の2022年2月期(2021年9月~2022年2月)は、当初予想より営業収益は10.5%、利益面は12~13%程度増額予想をし、今回の新規取得予定物件の金額の割合は既存物件の約9.6%でしたで、収益に見合った妥当な資産の拡大といえました。

また、分配金の年利回り(4.1%)は、東証1部上場会社の単純平均1.86%(10/14時点)と比較して、2倍以上高く、こちらは投資家にとって魅力がありますね。

今年4月にも、今回の約半分の規模の公募増資を行いましたが、その際は受渡期日1週間後の投資口価格(終値)は、発行価格に対しプラス3.0%の結果だったことも安心感がありました。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ヒューリックリート投資法人(3295)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

直近の投資口価格は、今回のPO発表の翌営業日(10/15)に、1口当たりの利益の希薄化懸念で売られるかと思いきや、出来高も増えずに800円高(+0.45%)で終了し、その翌営業日(10/18)に高値(180,200円)をつけました。

その後は、受渡日(10/28)まで下落したのですが、何とか発行価格を割らずに推移し、受渡日以降は上昇しました。

ただ、10/18の高値から見ると、現在は下落トレンド中ですので、今後の投資口価格はどこで下げ止まって上昇に転じてくるのか注目です。

要因分析:日本郵政(6178)

この会社のPOは、発行済み株式総数の約27.3%の売出と、かなり大規模だっただけに話題になりました。

2022年3月期1Qの業績は、前年同期比 増収増益で、売上高は微増でしたが、利益面は2倍以上となっており好調でした。

特に「銀行業」は好調で、外国証券利息の増加を主因に、利益は前年同期比 3.9倍となっていました。

2022年3月期通期予想に対する進捗率は、1Q終了時点で売上高はそこそこだが、利益面は予想の1/4をゆうに超過しており順調でした。

そしてなんといっても高配当が魅力的で、配当は年利回り 5.4%。東証1部の単純平均1.88%(10/6時点) と比較すると、2倍以上の高い水準でした。

また、今回のPOと同時に、需給悪化懸念緩和のための1,000億円規模(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合:3.5%)の自社株買いを実施するということで、株価の下支えになりましたね。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】日本郵政(6178)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

直近の株価は、今回のPO発表後の翌営業日(10/7)は、大きめの陽線をつけてそれほど大きくは下がらなかったのですが、その後売出価格等決定日(10/25)まで下げました。

しかしこの日の終値を基準にディスカウントされた価格が売出価格でしたので、これが良かったのか、それ以降は上昇に転じてきており、POで購入した場合、どこで売却しても利益が出ましたね。

現時点(12/17)で上昇トレンドで推移していますので、75日移動平均線(青色)を上抜いて、さらに直近の9月下旬につけた高値(1,004.5円)も上抜けてくるのか楽しみです。

まとめ

堺化学(4078) 、ヒューリックリート投資法人(3296)、日本郵政(6178)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、

銘柄名事前予想結果(損益)
(「1週間(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)
判定
堺化学買い+200円
(+10.2%)
ヒューリックリート買い+5,058円
(+3.0%)
日本郵政買い+27円
(+3.3%)
表2:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

でした。

今回は2勝1分、勝率1.000ということで、3連勝とはいかないまでも、かなり結果は良かったのではないでしょうか(自画自賛w)

10月下旬から11月初旬は地合いが良かったことも、勝因の一つだったのではと思います。

今後の株価動向ですが、

堺化学は、POの受渡日以降、上昇トレンドが続いています。

今後は、直近の9月下旬につけた高値(2,484円)を上抜けてくるのか楽しみです。

ヒューリックリートは、現在は下落トレンド中ですので、今後の投資口価格はどこで下げ止まって上昇に転じてくるのか注目です。

日本郵政は、現時点(12/17)で上昇トレンドで推移しており、自社株買いも継続中ですので、

75日移動平均線を上抜いて、さらに直近の9月下旬につけた高値(1,004.5円)も上抜けてくるのか楽しみです。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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