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【立会外分売は買いか?】ファンデリー(3137) <2026年5月実施>

こんにちは!

直近で立会外分売の実施を発表した銘柄に関して、分売で買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、東証スタンダードから小売業種のファンデリーです。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

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新規株主を増やすことを目的として、上場会社が大株主である銀行やオーナー経営者などの保有株を小口に分けて、証券取引所の立会外で不特定多数に売り出すこと。
取引開始前など取引時間外(=立会外)に売り出されることからこのように呼ばれる。

立会外分売の概要

実施日や株数は以下です。販売価格は、会社側から実施日前日に発表があります。

分売数量は決まっていて、100株単位で最大500株まで購入できます。

早ければ、5/18(月)の夕刻に、会社側からの適時開示で分売値段のお知らせがあります。このブログでも追記しますので、チェックしてくださいね💖

分売予定期間2026年5月19日(火)~ 22日(金)
分売数量35 万株
(発行済み株式総数 12,940,200 株の約2.70%
分売値段(決定後記載)
ディスカウント率(決定後記載)
申込単位数量100 株
申込上限数量500 株
表1:ファンデリー(3137) 立会外分売概要

【立会外分売実施の目的】

としています。

2025年1月6日に開示された、IR資料「「ファン株主2万人構想」策定に関するお知らせ」によると、

同社は、企業の持続的成長を実現するにあたり、長期的かつ安定的な株主価値の向上に努める必要があり、

同社の持続的な企業価値創造には、さらなる株主との協創が重要であると捉え、成長を後押ししてもらえる存在である株主の増加に向けた取り組みを行っていくとしています。

また、2025年3月期末時点の株主数は4,219名でしたが、2026 年3月期末時点の株主数は9,317名2倍超に増加しており、この取組みが実りつつあります

今回の分売数量は、発行済み株式総数の約2.70%ほどほどの数量(※1)です。

※1:一概に言えませんが、目安として、5%以上:かなり多い、3%以上5%未満:多い、1%以上3%未満:ほどほど、1%未満:少ないとしています。

また、この銘柄の流動性は、直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の5日平均は16,222百株、25日平均は4,405百株(5/12時点)で、流動性は高い水準です。

そして、今回の分売数量(3,500百株)は、1日の出来高(25日平均:4,405百株)の約0.8倍で、この銘柄の平均的な出来高からすると分売数量は少なめといえます。

【過去の立会外分売結果】

ご参考までに、この会社は、2025年7月にも立会外分売を実施しており、その時の分売値段と分売日以降の株価の動きは、表2のようになっています。

(※売買手数料は考慮していません。)

分売日分売
株数
[万株]
分売
値段
[円]
ディス
カウント

[%]
分売日
始値
[円]
(騰落率

[%])
分売日
終値
[円]
(同)
1週間後の
始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
2025/
7/2
24.43872.76390
(+0.8)
386
(-0.3)
408
(7/9)
+21
(+5.4)
表2:ファンデリー(3137) 過去の分売値段とその後の株価

分売値段で購入し、分売日の寄付や大引分売日1週間後の寄付で売却した場合の騰落率-0.3+5.4%でした。

その時の地合いの良し悪しも影響してくるとは思いますが、ご参考まで。

【参考記事】

(前回(2025年7月実施)の分売):【立会外分売は買いか?】ファンデリー(3137)

(前回予想の振り返り):【2025年第3四半期 立会外分売】騰落率ランキング✨

どんな会社?

「一人でも多くのお客様に健康で楽しい食生活を提案し、豊かな未来社会に貢献します。」をビジョンとし、

主に健康食宅配事業を行っている会社です。

その他にも、CID事業(旬や国産の食材にこだわった冷凍食宅配事業)及びマーケティング事業(カタログ誌面の広告枠販売、サンプリング等の業務受託、健康食レシピ情報サイトの運営)を展開しています。

セグメント別の事業内容は、それぞれ、

を行っています。

2026年3月期通期のセグメント別売上高構成比は、

となっており、MFD事業が8割弱を占めています。

直近の経営概況

【2026年3月期(2025年4月~2026年3月)の経営成績】

(2026年4月30日発表:日本基準(非連結))

決算期売上高
[百万円]
(前期比
増減率
[%])
営業
利益
[百万円]
(同)
経常
利益
[百万円]
(同)
親会社株主
に帰属する
当期純利益

[百万円]
(同)
2025年3月期
通期実績
2,464
(△6.9)
△133
(赤字
転落)
△182
(赤字
転落
)
△183
(赤字
転落
)
2026年3月期
通期実績
2,624
(6.5)
131
(黒字
転換
)
74
(黒字
転換
)
72
(黒字
転換
)
2027年3月期
通期会社予想
3,027
(15.4)
187
(42.8)
127
(71.0)
125
(72.5)
表3:ファンデリー 2026年3月期通期経営成績と2027年3月期通期予想

表3の通り、前期比 1割弱の増収黒字転換で着地しました。

今期(2027年3月期)通期の業績は、前期比 増収増益で、売上高は2割弱増利益面は4割強~7割強増を見込んでいます。

【2026年3月期通期の状況、経営成績の要因】

同社が属する食事宅配市場は、共働き世帯の増加やライフスタイルの多様化、女性の社会進出、食料品の購入や飲食に不便を感じる高齢者を中心とする買物弱者の増加といった社会的背景や、

生活様式の変化に伴って、宅配や冷凍食品への需要が増加しているため堅調に推移しています。

同社が主な顧客としている生活習慣病患者は年々増加傾向にあり、また、少子高齢化が進むことにより65歳以上の高齢者のみの世帯が増加するなど市場の成長が見込める経営環境となっています。

そのため、食事宅配市場を今後の更なる成長が見込める有望市場と捉えて、新規参入する企業が増加しており、引き続き競争の激化が進んでいます。

また、食品業界においては、食の安心・安全に対する消費者の関心が一層高まる中、企業の管理体制の徹底が求められています。

このような環境の中、同社はMFD事業において、定期購入サービスである「栄養士おまかせ定期便」の利用者拡大及び健康食通販カタログ『ミールタイム』及び『ミールタイム ファーマ』の紹介ネットワーク拡大を軸に推し進め、新規・定期購入顧客数の拡大に努めました。

CID事業は、旬や国産の食材にこだわった冷凍食品である国産ハイブランド冷食『旬をすぐに』を同社の埼玉工場で製造し、主にWEBサイトを通じて販売しており、

他社とのコラボレーションの実施等による製品の品質向上に加え、小売店舗での販売等によるサービス認知度の向上及び新規顧客の獲得に努めました。

マーケティング事業は、健康食通販カタログ『ミールタイム』及び『ミールタイム ファーマ』の2誌に掲載する広告枠の販売や、

健康食通販カタログ『ミールタイム』の紹介ネットワークを活用した業務受託における新規クライアントの開拓及び既存クライアントからの複数案件の獲得に努めました。

この結果、当連結会計年度の経営成績は、表3の数値の前期比 1割弱の増収黒字転換となりました。

【セグメント別の業績】

各セグメント別の業績は、表4の結果になりました。

主力の「MFD事業」「マーケティング事業」前期比 増収増益

「CID事業」増収赤字幅縮小となりました。

セグメント売上高
[百万円]
(前期比
増減率
[%])
セグメント
利益
[百万円]
(同)
MFD2,024
(2.7)
307
(6.0)
CID234
(49.5)
△246
(赤字幅
縮小)
マーケティング480
(22.9)
363
(34.7)
表4:2026年3月期通期 セグメント別業績

各セグメント別の状況は以下になっています。

MFD事業

季節ごとの商品入れ替えや、同社の管理栄養士・栄養士による食事相談サポート付き「私のおせち」の販売、紹介ネットワークの管理栄養士・栄養士に向けた「ミールタイム栄養士スキルアップセミナー」の実施等により、認知度の向上及び新規顧客の獲得に努めました。

また、医療機関への営業活動を本社・大阪支社・神奈川支社の3拠点体制で実施し、紹介ネットワークの拡大と深耕を通じて新規顧客の獲得に努めるとともに、

同社の管理栄養士・栄養士が顧客の疾病、制限数値、嗜好に合わせて食事を選び定期購入できるサービス「栄養士おまかせ定期便」への積極的な移行を中心として販売に注力しました。

定期購入顧客数が前期比で減少しているものの、価格改定を行ったことと、価格改定による注文件数の変動が少なかったこと等の要因で、前期比で収益が改善しました。

CID事業

高品質・高価格の製品ラインナップを充実させるとともに、販路の拡大を目的として一部小売店舗での販売により、新規顧客の獲得及び販売数の拡大に努めました。

また、セグメント間取引として、MFD事業におけるミールタイム商品の一部を製造し、販売数の拡大に努めました。

依然として損益分岐点に達していないものの、小売店向けの卸売上が増加したことと、セグメント間取引量が増加したことにより、前期比で収益が改善しました。

マーケティング事業

健康食通販カタログ『ミールタイム』及び『ミールタイム ファーマ』の2誌による広告枠の販売

また、紹介ネットワークを活用した業務受託において複数の案件を獲得しました。

【財政面の状況】

自己資本比率>(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産)×100

2026年3月期末時点で7.4%と前期末(5.3%)から2.1ポイント上昇しました。

主な負債と純資産の、前期末比の増減は以下となっています。(単位:百万円)

自己資本比率の数値としては危険水域レベルです。(20%以上を安全圏内としています。)

キャッシュ・フロー>2026年3月期通期のキャッシュ・フロー(以下、CF)の状況

 ※2 フリーCFの説明:

前期(2025年3月期)通期のフリーCF(247百万円の収入)から189百万円減少しています。

営業活動によるCFの主な内訳(百万円):

投資活動によるCFの主な内訳(百万円):

【今期(2027年3月期)通期業績の見通し】

近年の共働き世帯や単身世帯の増加、高齢者の増加、女性の社会進出、ライフスタイルの変化による宅食・冷凍食品需要の増加など、同社を取り巻く市場環境にプラスの影響がある一方、

原材料の価格高騰、物流費の上昇、食事宅配市場への新規参入企業の増加など、市場環境にマイナスの影響も存在しており、先行きが不透明な状況が続いています。

従前の中期経営計画で掲げていた同社の各事業における戦略方針(事業構造の転換、大型契約の獲得推進、自社の強みを活かした新事業の創出)に基づいて事業活動を行った結果、当初計画と実績の乖離が大きくなっていたため、

今後の収益拡大に向けた新たな戦略方針を立案し、中期経営計画を策定するための検討を進めており、新たな中期経営計画が策定でき次第、公表する予定です。

このような状況の中、今期の業績見通しは表3の数値の前期比 増収増益を見込んでいます。

次期の見通しの前提条件は以下のとおりです。

売上高

MFD事業

過去実績を勘案の上、月ごとに受注件数を見積り、受注一件あたりの平均単価を乗じることで売上高の予想値を算出しています。

受注件数は、同社の知名度向上に向けた施策の実施紹介ネットワークの新規開拓や深耕により、引き続き堅調に推移していくものと見込んでいます。

また、平均単価は、過去実績を勘案して、前期実績比横ばいを前提としています。

この結果、2027年3月期の売上高は、前年同期比11.4%増の2,255百万円を見込んでいます。

CID事業

過去実績を勘案の上、販売経路別(ECサイト、小売店)に月ごとに受注件数を見積り、受注一件あたりの平均単価を乗じることで売上高の予想値を算出しています。

月ごとの受注件数は、ECサイト経由での受注の場合、受注形態別(都度注文、定期注文)に分類し、各受注形態を構成する注文会員数に、受注形態別の見積り注文回数を乗じることで算出しています。

小売店販売に関する受注の場合、取扱店舗数に、1店舗当たりの見積り注文回数を乗じることで算出しています。

ECサイト経由での受注件数は、同社の知名度向上に向けた施策の実施により、引き続き堅調に推移していくものと見込んでいます。

小売店販売に関する受注件数は、卸会社や小売店への営業活動を積極的に行うことで取扱店舗数が拡大し、増加していくものと見込んでいます。

また、平均単価は、ECサイト経由・小売店販売のいずれの場合も、過去実績を勘案して、前期実績比横ばいを前提としています。

この結果、2027年3月期の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、前年同期比15.3%増の270百万円を見込んでおります。

マーケティング事業

広告売上高と業務受託収入に区分し、それぞれ予算策定時における成約状況、個別案件ごとの提案状況及び進捗状況を勘案し、

受注確度の高い成約見込み案件の見込み売上高を積み上げることで、売上高の予想値を算出しています。

この結果、2027年3月期の売上高前年同期比20.6%増の580百万円を見込んでいます。

【継続企業の前提に関する重要事象等】

同社は、CID事業の損益分岐点売上高の未達を主な要因として、2024年度以前に多額の営業損失及び経常損失を計上しました。

その結果、2026年3月期においても、長期借入金に係る財務制限条項の一部に抵触しており、当該財務制限条項に該当した場合には期限の利益を喪失することになります。

このため、同社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しています。

同社は、当該状況を解消すべく、取引金融機関と定期的に意見交換を行うことで良好な関係を構築しています。

また、2023年3月期において埼玉工場の土地及び建物に対して同金融機関を第一順位とする根抵当権を設定しており、同金融機関との協議を通じて上記の期限の利益の喪失に係る権利行使をしないことについての同意を得られる見通しです。

さらに、これらの対応策に加えて、前期末から12ヶ月間の資金繰りについても検討し、

MFD事業及びCID事業の販売数量について、保守的な仮定を採用した場合の売上予測を基礎として作成した資金繰り計画を考慮した結果、前期末の翌日から12ヶ月間の資金繰りに関して重要な懸念はないと判断しています。

したがって、同社は、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。

株価指標と動向

【2026/5/12(火)終値時点の数値】

PERは、同業で時価総額が近い、ショクブン(9969) 55.7倍、ライドオンエクスプレスHD(6082) 13.2倍、オイシックス・ラ・大地(3182) 12.0倍と比較すると、中間的な水準です。

表5のように、直近5年間の配当金は、無配を継続中です。

決算期1株当たり
年間配当金
[円]
配当性向
[%]
2022年3月期
2023年3月期
2024年3月期
2025年3月期
2026年3月期
表5:ファンデリー 年間配当金推移

この会社は、

利益配分は、企業体質の強化及び将来の事業展開のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としています。

また、剰余金の配当は、年1回の期末配当を基本方針としています。

2026年3月期の期末配当は、CID事業の損益分岐点未達が主な要因となり2023年3月期に当期純損失を計上して以降、配当原資となる利益剰余金がマイナスの状態が続いていることから、無配となりました。

今期の剰余金の配当は、経営成績・財政状態の改善に向けた取り組みを推進していますが、

配当原資となる利益剰余金の確保への先行きが不透明であることを踏まえて、2026年3月期決算発表時点においては無配を予定しています。

【株主優待(拡充)】

この会社は、2026年4月に株主優待制度の拡充が発表され、毎年3月末に100株以上保有の株主は、保有株式数に応じて、同社サービスである国産ハイブランド冷食『旬をすぐに』で利用できるお食事クーポンが増額されました。

100株保有の場合、配当金+株主優待(5,000円分)利回りは21%となります。

個人投資家にとってうれしい内容ですね!

【直近の株価動向】

<週足チャート(直近2年間)>

2024年8月に上場来安値(98.5円)をつけた後は、数回急騰から急落を繰り返した後、同年4月に入り再び急騰高値(430.5円)をつけました。

しかし、その後は急落し、急騰前の元の値の250円前後で推移しています。

<日足チャート(直近3か月間)>

今年3月末に急騰年初来高値(337円)をつけましたが、その後は急落し、翌月下旬に年初来安値(200円)をつけました。

その後、株主優待の拡充と前期決算発表の翌営業日(5/1)に、出来高を伴い急騰しています。

そして、今回の立会外分売発表の翌営業日(5/12)は、分売による短期的な需給悪化を懸念され、前日比 15円安(-5.95%)と急落しました。

今後の株価は、4月下旬につけた年初来安値(200円)を割り込まずヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか、要注目です。

まとめ

【業績】

【株主還元】

【流動性・分売数量】

【株価モメンタム】

以上のことから、

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐⭐
(買い)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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