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【立会外分売は買いか?】アップコン(5075) <2026年7月実施>

こんにちは!

直近で立会外分売の実施を発表した銘柄に関して、分売で買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、名証ネクストから建設業種のアップコンです。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

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新規株主を増やすことを目的として、上場会社が大株主である銀行やオーナー経営者などの保有株を小口に分けて、証券取引所の立会外で不特定多数に売り出すこと。
取引開始前など取引時間外(=立会外)に売り出されることからこのように呼ばれる。

立会外分売の概要

実施日や株数は以下です。販売価格は、会社側から実施日前日に発表があります。

分売数量は決まっていて、100株単位で最大3,000株まで購入できます。

早ければ、7/21(火)の夕刻に、会社側からの適時開示で分売値段のお知らせがあります。このブログでも追記しますので、チェックしてくださいね💖

分売予定日2026年7月22日(水)
分売数量18 万株
(発行済み株式総数 4,237,200
株の約4.25%
分売値段1,037 円
(7/21決定:終値 1,069 円)
ディスカウント率2.99 %
(7/21決定)
申込単位数量100 株
申込上限数量3,000 株
表1:アップコン(5075) 立会外分売概要

【立会外分売実施の目的】

としています。

今回の分売数量は、発行済み株式総数の約4.25%多い数量(※1)です。

※1:一概に言えませんが、目安として、5%以上:かなり多い、3%以上5%未満:多い、1%以上3%未満:ほどほど、1%未満:少ないとしています。

また、この銘柄の流動性は、直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の5日平均は8.4百株、25日平均は9.0百株(7/14時点)で、流動性はかなり低い水準です。

そして、今回の分売数量(1,800百株)は、1日の出来高(25日平均:9.0百株)の200倍で、この銘柄の平均的な出来高からすると分売数量はかなり多めといえます。

【過去の立会外分売結果】

ご参考までに、この会社は、2025年10月にも立会外分売を実施しており、その時の分売値段と分売日以降の株価の動きは、表2のようになっています。

分売日分売株数
[万株]
分売値段
[円]
ディス
カウント
[%]
分売日
始値
[円]
(騰落率

[%])
分売日
終値
[円]
(同)
1週間後の
始値[円]
(日付)
損益
[円]
(騰落率

[%])
2025/
10/8
181,3682.981,260
(-7.9)
1,296
(-5.3)
1,160
(10/16)
-208
(-15.2)
表2:アップコン(5075) 過去の分売価格とその後の価格

分売値段で購入し、分売日の寄付や大引分売日1週間後の寄付で売却した場合の騰落率-15.2-5.3%でした。

※売買手数料は考慮していません。

その時の地合いの良し悪しも影響してくるとは思いますが、ご参考まで。

【ご参考】

前回の記事:【立会外分売は買いか?】アップコン(5075)

前回の振り返り:【2025年第4四半期 立会外分売】騰落率ランキング✨

どんな会社?

「ニッポン上げろ!」を合言葉に2003年に創業して以来、

「沈下で困っている人を助ける」をミッションとして、ウレタン樹脂の発泡圧力を利用したアップコン工法(コンクリート床スラブ沈下修正工法)による施工ウレタンを使った新技術の研究開発を行っている会社です。

アップコン工法は“コンクリート床を壊さず”に“短工期”で修正することで、既存のコンクリート構造物や社会インフラの長寿命化を実現する工法で、

施工プラント車1台で施工が可能、機動力に優れたアップコン工法は大地震や台風などの自然災害の復旧・復興工事で数多く採用されています。

同社は、沈下修正事業の単一セグメントです。

直近の経営概況

【2027年1月期1Q(2026年2月~4月)の経営成績】

(2026年6月11日発表:日本基準(非連結))

決算期売上高
[百万円]
(前年
同期比
増減率
[%])
営業
利益
[百万円]
(同)
経常
利益
[百万円]
(同)
親会社株主
に帰属する
当期純利益

[百万円]
(同)
2026年1月期
1Q累計
311
(△25.2)
139
(△34.4)
136
(△34.9)
91
(△34.2)
2027年1月期
1Q累計
404
(30.0)
164
(18.1)
164
(20.3)
109
(19.9)
2027年1月期
通期会社予想
1,300
(△6.3)
322
(△23.4)
325
(△24.2)
213
(△30.0)
通期予想に対する
1Qの進捗率[%]
31.050.950.451.1
表3:アップコン 2027年1月期1Q経営成績と2027年1月期通期予想

表3の通り、前年同期比 増収増益で、売上高は3割増利益面は2割前後の増益でした。

今期(2027年1月期)通期の業績は、前期比 減収減益で、売上高は1割弱減利益面は2割強~3割減を予想しており、

その通期予想に対する進捗率は1Q終了時点で、売上高は3割強でそこそこ利益面は5割程度で順調です。

【2027年1月期1Qの状況、経営成績の要因】

当1Q累計期間におけるわが国経済は、米国とイスラエルがイランに対し軍事作戦を実施したことにより、中東情勢が緊迫化しホルムズ海峡を実質的に封鎖したことで原油・天然ガスの安定供給の懸念から原油価格が大幅に高騰しました。

原油から精製されるナフサの供給が停滞したことでナフサショックが発生し、幅広い業種で企業活動に対する制約が大きくなり影響が出ています。

先行きの情勢に対する不確実性が高まることで株価の大幅下落などを引き起こし、金融市場にも影響し個人消費への悪影響や企業の設備投資抑制が懸念され当面は中東情勢の動向を注視する必要があります。

同社が属する建設業界においても、ナフサショックの影響によりエネルギー資源及び資材価格の高騰による建築コストの増加が続いています。

このような状況のもと、同社は、売上高が前年同期比30.0%増となりました。大型案件の受注、民間事業の受注が堅調に推移したことで良好な環境が持続しました。

以上の結果、当1Qにおける連結業績は、表2の数値の前年同期比 増収増益となりました。

【財政面の状況】

自己資本比率>(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産)×100

2027年1月期1Q末時点で83.6%と前期末(80.0%)から3.6ポイント上昇しました。

主な負債と純資産の、前期末比の増減は以下となっています。(単位:百万円)

自己資本比率の数値としては良好なレベルです。(20%以上を安全圏内としています。)

【今期(2027年1月期)通期業績の見通し】

今後の世界経済は引き続きトランプ政権による各国への関税引き上げなどが見込まれます。

日本経済は高市政権が掲げる積極財政による物価高対策や経済対策及び税制改革により経済成長が期待されています。

このような状況のもと、同社は2026年2月16日に新中期経営計画ローリング(2027年1月期~2028年1月期の2年)策定の発表しました。

営業力強化の範囲を一段階広め、リード(見込み顧客)数や受注アップの取り組みを行っていく計画です。

その中計の目標として、以下を掲げています。

  1. 次なる株式市場に向けた沈下修正事業のシェア拡大
  2. 研究開発の取組みを強化
  3. 営業力強化に向けて社内システムDX化

これらを実行し、2029年1月期に売上高15億円を目指し、成長加速をUPさせていく方針です。

なお、今1Q決算発表時には、2026年3月12日に公表された通期業績予想から変更はありませんでした。

株価指標と動向

【2026/7/14(火)終値時点の数値】

PERは、同業で時価総額が近い、SAAFホールディングス(1447) 21.5倍、マサル(1795) 16.1倍、日本乾溜工(1771) 7.9倍と比較すると高い水準です。

配当利回りは0.91%で、東証グロースの単純平均0.96%(7/14時点) と同水準です。

表4のように、直近5年間の配当金は、年間1株あたり1.67~12円(2025年10月1日付の1/3の株式分割後換算)で推移しています。

配当性向は、10%台~20%で推移しています。

決算期1株当たり
年間配当金
[円]
配当性向
[%]
2022年1月期1.6717.3
2023年1月期16.9
2024年1月期3.3320.8
2025年1月期8.33
(特別配当
5円含む)
14.4
2026年1月期12
(特別配当
6円含む)
16.7
表4:アップコン 年間配当金推移

この会社は、

剰余金の処分については、株主への利益還元を図り、かつ将来の事業展開及び財務体質の充実に必要な内部留保を確保するため、業績に対応した配当を行うことを基本方針としています。

また、剰余金の配当年1回の期末配当を基本としています。

【直近の株価動向】

(株価は、全て2025年10月1日付の1/3の株式分割後換算の価格)

<週足チャート(直近2年間)>

2024年11月に安値(416.6円)をつけた後は、しばらくヨコヨコで推移していましたが、

徐々に上昇しながら翌年7月頃から急上昇し、同年9月に実質上場来高値(1,631.6円)をつけました。

その後は急落した後、1,100~1,370円程度のレンジ内で推移しています。

<日足チャート(直近3か月間)>

今年4月中旬に高値(1,368円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移し、6月初旬に安値(1,198円)をつけました。

しかしその後は上昇基調で推移しており、今回の立会外分売発表の翌営業日(7/14)は、分売による短期的な需給悪化懸念は感じられず前日比 1円安(-0.08%)で終了しました。

今後の株価は、節目の1,300円又は1,200円程度をキープし上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索をするのか、要注目です。

まとめ

【業績】

【株主還元】

【流動性・分売数量】

【株価モメンタム】

以上のことから、

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性
分売数量
総合判定⭐⭐
(見送り)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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