きよりん堅実投資

【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】ライフネット生命保険(7157)、ユーザーローカル(3984)、安楽亭(7562)

結果検証

こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が2023年9月のライフネット生命保険ユーザーローカル安楽亭です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

発行(売出)価格とその後の株価推移

まずは、売出価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄受渡
期日
売出
価格

[円]
ディス
カウント

率[%]
受渡日
始値[円]
(騰落率[%])
受渡日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
ライフネット
生命保険
(7157)
9/15
(金)
9543.05990
(+3.8)
994
(+4.2)
968
(9/25)
+14
(+1.5)
ユーザーローカル
(3984)
9/19
(火)
1,7823.521,825
(+2.4)
1,841
(+3.3)
1,855
(9/26)
+73
(+4.1)
安楽亭
(7562)

9/22
(金)
7,4983.507,650
(+2.0)
7,500
(+0.0)
7,260
(9/29)
-238
(-3.2)
表1:直近のPO銘柄の売出価格とその後の推移

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

ライフネット生命保険ユーザーローカル全ての段階で損益プラス

安楽亭受渡日の寄付や大引で売却した場合損益プラスですが、受渡日1週間後の寄付で売却した場合損益マイナス

でした。

ライフネット生命保険は受渡日の大引で売却した場合は、4.2%の利益が出ています。

POで購入し、利益が出た方おめでとうございます!

ちなみに、私は今回は購入無しでした。皆さんはいかがでしたでしょうか?

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:ライフネット生命保険(7157)

この会社のPO発表時の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
株価モメンタム⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
新株式の発行数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
2:ライフネット生命保険 PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2024年3月期)1Qの業績は、保有契約年換算保険料が前連結会計年度末比1.6%増保有契約件数は同1.4%増となり、

前年同期比 増収増益で、保険収益は1割強増利益面は3割強~2.2倍の増益でした。

今期通期予想は、今1Q決算発表と同時に、個人保険の契約業績の成長が想定どおり進捗していないことから、保有契約年換算保険料を前回発表予想から微減、当1Q連結累計期間における金融損益の実績を反映により利益面は1割弱の増額をし、

前期比 増収増益で、保険収益2割増利益面は3~6割強の増益を見込み、

その通期業績予想に対する進捗率は、1Q終了時点で、保険収益、利益面ともに1/4程度でそこそこでしたね。

株主還元は、配当金上場来無配で、

会社としては、今後も、認知度向上、新しい商品・サービスの開発等の成長施策、システム投資等に調達資金を有効活用し、事業の拡大と利益の創出に努め、将来的には剰余金の配当を含めた株主還元策の実施を検討するとしていました。

株価モメンタムは、2022年3月に安値(471円)をつけた後は上昇トレンドで推移しましたが、2023年2月に高値(1,447円)をつけた後は、高値切り下げの下落基調でした。

直近では、6/22に高値(1,207円)をつけた後は調整し、1,000円前後での値動きでしたが、

今回のPO発表が8/30のザラバ(取引時間中)にあり、POによる1株利益の希薄化懸念により、大きめの陰線をつけて前日比 84円安(-7.74%)と急落しました。

その翌営業日(8/31)はやや持ち直し前日比3円高(+0.30%)でしたね。

その後は、5/30につけた直近の安値(867円)を下抜けずに上昇に転じていくのか、下抜けて下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ライフネット生命保険(7157)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表日以降、発行価格等決定日まで下落しましたが、その後は受渡日の2営業日前まで上昇しました。

しかしその後は、POによる1株利益の希薄化懸念と地合いが悪くなったこともあり、下落基調で推移しています。

要因分析:ユーザーローカル(3984)

この会社のPO発表時の評価は、表3のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
株式の売出数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
3:ユーザーローカル PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

前期(2023年6月期)の業績は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進ニーズは依然として高く主要サービスが好調に推移したことにより、16期連続で増収増益し、過去最高を更新し、

前期比 増収増益で、売上高は2割強増利益面は3割強の増益で着地していました。

今期(2024年6月期)通期予想は、新製品の開発やブランド力向上新市場開拓等の先行投資を積極的に実施していき、

前期比 増収増益で、売上高は2割弱増利益面は1割強の増益を見込んでいましたね。

株主還元は、配当利回り(予想)は0.25%(9/1時点) で、東証プライムの単純平均 2.18%と比較すると低い水準で、

直近5年間の配当金は、2021年6月期に初配し、その後は年間1株あたり3~5円で推移していました。

株価モメンタムは、2023年に入るまでは、緩やかながら下落基調で推移しており、2023年1月に上場来安値(1,169円)をつけました。

しかしその後は上昇に転じ同年6月に高値(3,375円)をつけましたが、その後は急速に調整していました。

直近では、6/14に年初来高値(3,375円)をつけましたが、それ以降は下落基調で推移しており、

そして、今回のPO発表の翌営業日(9/1)は、株式の売出しによる需給悪化を懸念され、窓を開けて出来高を伴い売られ前日比 130円安(-6.21%)と急落しましたね。

その後は、下げ止まりを見せてヨコヨコから上昇に転じていくのか、下落が止まらず下値模索を続けるのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ユーザーローカル(3984)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表以降、POによる需給悪化懸念により下落基調で推移しました。

そしてこの下落は受渡日の2営業日後まで続きましたが、その後は上昇に転じてきています。

要因分析:安楽亭(7562)

この会社のPO発表時の評価は、表4のように判断していました。

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
株価モメンタム⭐⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
新株式の発行数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
4:安楽亭 PO発表時の評価
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

今期(2024年3月期)1Qの業績は、アークミール業態(「ステーキのどん」、「しゃぶしゃぶどん亭」、「フォルクス」)が好調で、

前年同期比 増収増益で、売上高は微増、利益面は営業利益は黒字転換経常利益と純利益は1割~6.7倍の増益でした。

今期通期予想は、今1Q決算発表と同時に、1Qの実績と足元の動向に照らして上方修正し、

前期比 減収増益で、売上高は微減、利益面は営業利益と純利益は黒字転換経常利益は2倍強の増益を見込み、

その通期業績予想に対する進捗率は、1Q終了時点で、売上高は1/4程度でそこそこ利益面は5割弱~8割強で順調でしたね。

株主還元は、配当金は直近5年間を含み無配でしたが、

株主優待があり、毎年9月末と3月末の年2回、100株以上保有の株主は、13,000円(税込)相当の株主優待券1冊(500円割引券を26枚)及び20%割引券を6枚(200株以上は26,000円(税込)相当の株主優待券(13,000円相当の株主優待券2冊)及び20%割引券を12枚)が進呈され、

100株保有の場合、株主優待(13,000円相当)で利回り 1.69%(9/7時点) でしたので、この点は魅力的でしたね。

株価モメンタムは、2021年10月に安値(5,670円)をつけた後は、ずっと右肩上がりの上昇トレンドを継続中でした。

直近では、右肩上がりの上昇トレンドで推移し、9/6に上場来高値(7,730円)をつけていましたが、

今回のPO発表の翌営業日(9/7)は、それほど株価には影響はなく、前日比 10円安(-0.13%)と小幅な値動きでした。

その後は、5日移動平均線や25日移動平均線の上をキープし、上昇基調を継続するのか、下抜けて下落トレンド入りするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】安楽亭(7562)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

PO発表以降は、5日移動平均線を割り込まずに上場来高値を更新し続け、発行価格等決定日(9/13)の2営業日後に高値(7,790円)をつけました。

しかしそれ以降は下落に転じ、特に受渡日の前日と受渡日(9/22)には大陰線をつけて大幅安をしています。

受渡日以降も下落が止まらず、上場来高値をつけるまで長い間上昇し続けていた分、下落に転じた後は急落が際立っています

まとめ

ライフネット生命保険(7157)、ユーザーローカル(3984)、安楽亭(7562)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、表5の結果になりました。

銘柄名事前予想結果(損益)[円]
(「受渡日の1週間
(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)

(損益率[%])
判定
ライフネット
生命保険
中立+14
(+1.5)
ユーザーローカル中立+73
(
+4.1)
×
安楽亭中立-238
(
-3.2)
×
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は1勝2敗、勝率0.333反省ですm(_ _”m)

どの銘柄も、発行(売出)価格等決定日以降、ある程度下落しましたが、受渡日時点では発行(売出)価格を割り込みませんでした

しかしその後は明暗が分かれ、ライフネット生命保険ユーザーローカル下落から底打ちしそうですが、

安楽亭下げ止まりが見えてこない状況です。

今後の動向ですが、

ライフネット生命保険は、5日移動平均線を上抜け、ようやく株価の底打ち感が出てきました。

SMBCグループとの資本業務提携を契機に、業績向上とともに株価上昇に期待です。

ユーザーローカルは、株価が底打ちしてからしばらくたち、25日移動平均線に近づいてきました

業績の更なる上ブレと共に、株価の上昇基調の継続に期待です。

安楽亭は、9月末の株主優待権利落ちも相まって下げ止まりが見えてきません

今期業績の黒字転換が確実視されれば、需給も改善してくると思われます。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

モバイルバージョンを終了