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【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】GLP投資法人(3281)、三菱地所物流リート(3481)、スターツプロシード(8979)

こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が2022年10月のGLP投資法人三菱地所物流リート、11月のスターツプロシードです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

発行価格とその後の株価推移

まずは、発行価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

銘柄受渡期日売出
価格[円]
ディス
カウント率
[%]
受渡日
始値[円]
(増減率[%])
受渡日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(増減率[%])
GLP投資法人
(3281)
10/24
(月)
144,7462.0144,700
(-0.0)
145,500
(+2.0)
154,100
(10/31)
+9,354
(+6.5)
三菱地所物流
リート

(3481)
10/26
(水)
394,8752.5414,000
(+4.8)
433,000
(+9.7)
455,500
(11/2)
+60,625
(+15.4)
スターツ
プロシード
(8979)

11/2
(水)
210,9412.5236,300
(+12.0
)
231,500
(+9.7)
232,800
(11/10)
+21,859
(+10.4)
表1:直近のPO銘柄の発行価格とその後の推移

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

三菱地所物流リートスターツプロシードは全ての段階で損益プラス

GLP投資法人は受渡日の寄付で売却した場合はかろうじて損益マイナスでしたが、受渡日の大引や受渡日1週間後の寄付で売却した場合は損益プラスでした。

三菱地所物流リートは受渡日1週間後の寄付で売却した場合、スターツプロシードは受渡日の寄付や受渡日1週間後の寄付で売却した場合は、10%超の利益が出ています。

三菱地所物流リートスターツプロシードをPOで購入された方、おめでとうございます!

ちなみに私は購入無しでした。皆さんはいかがでしたでしょうか?

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:GLP投資法人(3281)

このJ-REITのPO発表時の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表2:GLP投資法人(3281) PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

大規模(延床面積10,000㎡以上)かつ機能的な設計を備えた賃貸用物流施設を「先進的物流施設」と位置付け、人口集積地の首都圏、関西圏を中心とした「先進的物流施設」への投資しており、

その点は中長期にわたる安定収益の確保と運用資産の着実な成長を目指して資産の運用をしているところは良かったです。

分配金の年利回り(予想) 3.57%(10/13時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.40%(10/12時点)と比較して高い水準ですが、J-REITの平均的水準と比べるとそれほど高くありませんでした。

週足ベースの投資口価格は、2021年8月に高値(205,000円)をつけた後は、右肩下がりの下落トレンドを形成し、

直近でも、8月中旬に年初来高値(178,400円)をつけた後は、右肩下がりの下落トレンドで推移していましたので、投資口価格のモメンタムはさえない状況でした。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】GLP投資法人(3281)

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

PO発表後以降受渡日までは下落しましたが、その後は1口当たり利益の希薄化懸念が解消され、上昇に転じて推移しました。

そして現時点(12/14)までは、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移しています。

要因分析:三菱地所物流リート(3481)

このJ-REITのPO発表時の評価は、表3のように判断していました。

レベル(最低⭐~最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐⭐(買い)
表3:三菱地所物流リート(3481) PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

ファンダメンタルズは、物件の「立地」「建物特性」「安定性」に着眼し、テナントニーズを捉え、サステナビリティにも配慮された高い競争力が期待できる物流施設への厳選投資を通じ、長期安定的なポートフォリオを構築しているところが良かったです。

分配金の年利回り(予想) 3.58%(10/14時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.37%と比較して高い水準でしたが、J-REITの平均的水準と比べるとそれほど高くありませんでした。

しかし、直近5期の分配金は連続増配を継続しているところが魅力的でしたね。

投資口価格は、週足ベースでは、2021年の年末に上場来高値(530,000円)をつけた後は調整していました。

直近では、8月中旬に高値(488,500円)をつけて、以降は下落トレンドで推移し、さえない展開で、

今回のPO発表の翌営業日(10/14)は直近の安値を割り込んでいましたので、この点は懸念材料でした。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】三菱地所物流リート(3481) <2022年10月実施>

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

PO発表の翌営業日(10/17)は窓を開けて下落しましたが、その翌営業日以降はそれほど下がらず、

受渡日(10/26)の2営業日前から上昇し始め、受渡日の1週間後まで勢い良く上昇しました。

PO発表の翌営業日に下げ過ぎたため、その反動で上昇の勢いが強くなったと考えられます。

要因分析:スターツプロシード(8979)

このJ-REITのPO発表時の評価は、表4のように判断していました。

レベル(最低⭐~最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表4:スターツプロシード(8979) PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

ファンダメンタルズは、平均的な所得層を対象にした賃貸住宅を主要な投資対象とすることで、安定的な運用を継続的に行っており派手さはありませんが着実に収益を上げている印象でした。

分配金の年利回り(予想) 4.22%(10/14時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.37%と比較して高い水準で、J-REITの平均的水準と比べると同水準でしたので、この点は魅力的でした。

投資口価格モメンタムは、今年1月に年初来安値(201,000円)をつけてからは、高値切り上げ安値切り上げの上昇基調で推移していました。

直近では、9月中旬に年初来高値(265,000円)をつけたあとは、下落基調で推移しており、

PO発表以降は、6月中旬につけた安値を割り込まずに上昇に転じていくのか、これを下抜けて下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】スターツプロシード投資法人(8979)

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

PO発表翌営業日(10/17)はギャップダウンで下落し、発行価格決定日(10/24)までは下落基調でした。

しかしその翌営業日以降は、3連続で大きめの陽線をつけて上昇し、今後の上昇を決定づけるものになりました。

今まで下げてきた分の売りが出尽くして、上昇に転じてきたというところでしょうか。

まとめ

GLP投資法人(3281)、三菱地所物流リート(3481)、スターツプロシード(8979)のPO予想と一週間(5営業日)後の投資口価格は、表5のようになりました。

銘柄名事前予想結果(損益)[円]
(「受渡日の1週間
(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)

(損益率[%])
判定
GLP中立+9,354
(+6.5)
×
三菱地所
物流リート
買い+60,625
(+15.4)
スターツ
プロシード
中立+21,859
(+10.4)
×
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は1勝2敗、勝率0.333反省です(__)

どのJ-REITも、PO発表以降は投資口価格を下げていた分、受渡日以降の戻しが早く勢い良く上昇したという印象です。

そして、3つの銘柄ともそうですが、現時点では受渡日直後の上昇の勢いはなく75日移動平均線より下に位置しており、

本格的な上昇はまだですので、今後のさらなる上昇に期待です。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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