こんにちは!
直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?
分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。
今回は、2022年11月に分売が実施されたベース、シンクロ・フード、はごろもフーズです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
分売値段とその後の株価推移
まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!
※売買手数料は考慮していません。
銘柄 | 分売日 | 分売 値段 [円] | ディス カウント率 [%] | 分売日 始値[円] (増減率[%]) | 分売日 終値[円] (同) | 一週間後 の始値[円] (日付) | 損益[円] (増減率[%]) |
ベース (4481) | 11/25 (金) | 3,638 | 2.99 | 3,800 (+4.5) | 4,010 (+10.2) | 3,840 (12/2) | +202 (+5.6) |
シンクロ ・フード (3963) | 11/28 (月) | 519 | 2.44 | 519 (±0) | 496 (-4.4) | 452 (12/5) | -67 (-12.9) |
はごろも フーズ (2831) | 11/28 (月) | 2,944 | 3.00 | 2,955 (+0.4) | 2,971 (+0.9) | 2,963 (12/5) | +19 (+0.6) |
分売日の寄付又は大引と1週間(5営業日)後の結果は、
ベースとはごろもフーズは、いずれの場合も損益プラス、
シンクロ・フードは、分売日の寄付で売却した場合は損益トントンでしたが、それ以外は損益マイナスの結果でした。
特に、ベースは、分売日の大引で売却した場合は10.2%の利益が出ていました。
ベースやはごろもフーズを分売で購入できた方、おめでとうございます!
ちなみに私は、ベースに100株購入申込みしたのですが、当選無しでした(;´д`)トホホ
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:ベース(4481)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表2のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐⭐⭐ |
流動性 | ⭐⭐⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐(中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」
今期(2022年12月期)3Qの業績は、案件を確実に遂行する体制の確保に取り組んだことにより、主要顧客大手SIer3社の取引が好調に推移し、前年同期比 増収増益で、売上高、利益面ともに3割強増で好調でした。
今期通期予想は、前期比 増収増益で、売上高は1割強増、利益面は2割程度の増益を見込んでおり、それに対する進捗率は3Q終了時点で、売上高、利益面ともに8割を超えており順調でした。
株主還元は、配当利回り(予想)は1.74%(11/18時点) で、東証プライムの単純平均 2.35%と比較すると低い水準でその点は気がかりでした。
ただ、直近5年間の配当金は、株式分割後の株数で換算すると、今期予想も含めて連続増配を継続中で、この点は魅力的でしたね。
そして、会社の方針は、今まで配当性向を30%を目安としていましたが、営業利益が100億円に達するまで50%に引き上げると3Q決算と同時に発表があり、この点は今後に期待ができる内容でした。
株価モメンタムは、11/1に上場来高値(4,400円)をつけた後は調整しており、
今回の2022年12月期3Q決算と立会外分売発表の翌営業日(11/15)は、立会外分売による短期的な需給悪化懸念からか、出来高を伴い窓を開けて売られ、前日比 435円安(-10.5%)と急落していましたので、少し株価上昇の勢いが落ちてきた感があり、注意が必要かなというところでした。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】ベース(4481)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
今3Q決算と立会外分売を発表した翌営業日(11/15)は、窓を開けて急落しましたが、それ以降は立会外分売による短期的な需給悪化懸念が落ち着いてきたのか、
安値切り下げは起こっておらず、分売値段(3,638円)を割り込みことなく推移しています。
要因分析:シンクロ・フード(3963)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表3のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐⭐⭐ |
流動性 | ⭐⭐⭐⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐(中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」
今期(2023年3月期)2Qの業績は、「飲食店.COM」の出店開業、改装、業態変更等の動きが1Qに引き続き回復傾向にあったことや、求人広告の新規顧客の開拓や既存顧客の再利用の促進活動等により、売上高が伸長し、
前年同期比 増収増益で、売上高は7割増、利益面は3~4倍の増益で好調な結果でした。
そして、今期通期予想は求人広告サービスの伸長やM&A仲介サービスの成約の進捗等により当初予想を上回り、2Q決算発表と同時に上方修正し、前期比 増収増益で、4割の増収、利益面は5~6割の増益を見込んでいましたので、この点はプラスポイントでしたね。
進捗率は2Q終了時点で、売上高、利益面ともに5割程度でそこそこでした。
ただ、株主還元は、配当が創業以来無配ということで、この点はマイナスポイントでした。
そして、株価モメンタムは、今年2月に安値(235円)をつけた後は、右肩上がりの上昇トレンドで推移しており、11/18は年初来高値を更新し、中期的には上昇基調を継続していました。
立会外分売発表は、通期業績の上方修正をした直後でもありましたが、一旦は売られました。
しかしその後に、業績の良さは見直されたのか上昇に転じ、分売日前の11/21に再び年初来高値を更新し、これはいけるかと思っていたのですが・・・。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】シンクロ・フード(3963)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
分売日の3営業日前から値が崩れ出し、分売日(11/28)の始値は何とか分売値段(519円)を保っていたのですが、それ以降、下落基調が続いています。
分売日前に上昇しすぎると、その反動で分売日以降下落してしまうという、最も嫌なパターンとなってしまいましたね。
要因分析:はごろもフーズ(2831)
この会社の立会外分売実施前の評価は、表4のように判断していました。
レベル (⭐(最低)~ ⭐⭐⭐⭐⭐(最高)) | |
業績 | ⭐⭐ |
株主還元 (配当、株主優待等) | ⭐⭐⭐ |
株価モメンタム | ⭐⭐⭐ |
流動性 | ⭐ |
分売数量 | ⭐⭐⭐ |
総合判定 | ⭐⭐⭐(中立) |
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」
今期(2023年3月期)2Qの業績は、業務用製品の販売が回復したこと等により売上高は増加しましたが、原材料価格の高騰等と急激な円安の進行により売上原価率が上昇し、前年同期比 増収減益で、売上高は微増、利益面は9割強の減益でさえない結果でした。
そして、今期通期予想は、2Qまでの厳しい経営環境が続くと想定し、2Q決算発表の1週間前に下方修正し、前期比 減収減益で、微減の減収、利益面は赤字転落を予想し、それに対する進捗率は2Q終了時点で、売上高は5割程度でそこそこでした。
株主還元は、配当利回りは1.66%(11/21時点) で、東証スタンダードの単純平均2.22%と比較すると低い水準でしたが、
株主優待があり、少しハードルは高いですが、500株以上保有の株主に、継続保有期間3年未満の場合3,000円相当、3年以上の場合5,000円相当の様々な同社製品が進呈される点は良かったですね。
株価モメンタムは、ほとんど値動きがなく、下限3,000~上限3,300円のレンジ内で推移し、直近も9月下旬に高値(3,110円)をつけた後は、3,000~3,100円のレンジ内で推移しおり、
今回の立会外分売発表の翌営業日(11/18)も、ほとんど反応はなく、前日比変わらずで終了していました。
そして、流動性が低く、売りたい時に売りたい値段で売れなくなる可能性があり、その点はマイナスポイントでした。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】はごろもフーズ(2831) <2022年11月実施>
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
結局、分売日当日(11/28)に窓を開けて出来高を伴い下落したのですが、分売値段(2,944円)は下回らずに、それ以降もほぼヨコヨコで推移しています。
まとめ
ベース(4481)、シンクロ・フード(3963)、はごろもフーズ(2831)の立会外分売予想と1週間(5営業日)後の株価は、表5のようになりました。
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「分売値段」) [円](%) | 判定 |
ベース | 中立 | +202 (+5.6) | × |
シンクロ ・フード | 中立 | -67 (-12.9) | × |
はごろも フーズ | 中立 | +19 (+0.6) | 〇 |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
今回は1勝2敗、勝率0.333。残念な結果でした。反省ですm(_ _”m)
特に、シンクロ・フードは、分売発表後に大きく上昇していただけに、予想外の株価下落でした。
今後も、分売前に上昇しすぎた場合は、注意が必要ですね。
今後の株価動向ですが、
ベースは分売直後は上昇基調でしたが、その後はあまり値動きがさえません。
業績の好調さを背景に、上昇基調に転換し、11月初日につけた年初来高値(4,400円)を目指していくことに期待です。
シンクロ・フードは、直近では下落基調です。
11/16につけた安値(415円)を割り込まずに、上昇転換していくことに期待です。
はごろもフーズは、分売日当日に下落しましたが、需給悪化懸念が解消してくるにつれ、徐々に株価は戻ってくると思われます。
今後の株価回復に期待です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。