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【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】ノーリツ(5943)、ミルボン(4919)、日本電波工業(6779)

結果検証

こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と受渡期日1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が2022/3/22のノーリツ、3/25のミルボン、4/14の日本電波工業です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

発行価格とその後の株価推移

まずは、発行(売出)価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

銘柄受渡期日発行
価格[円]
ディス
カウント率
[%]
受渡日
始値[円]
(増減率[%])
受渡日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(増減率[%])
ノーリツ
(5943)
3/22
(火)
1,3233.011,512
(+14.3)
1,498
(+13.2)
1,467
(3/29)
+144
(+10.9)
ミルボン
(4919)
3/25
(金)
4,9173.025,410
(+10.0)
5,380
(+9.4)
5,430
(4/1)
+513
(+10.4)
日本電波工業
(6779)
4/14
(木)
1,2336.941,220
(-1.1)
1,197
(-2.9)
1,205
(4/21)
-28
(-2.3)
表1:直近のPO銘柄の発行(売出)価格とその後の推移

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

ノーリツミルボンは、全ての段階で損益プラス

日本電波工業は、全ての段階で損益マイナス

の結果でした。

ノーリツミルボンは、どの段階でも10%前後の利益が出ています。POで購入された方、おめでとうございます!

ちなみに私は、今回のPOでの購入は無しでした。

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:ノーリツ(5943)

この会社の2022年12月期通期の業績は、主力の「国内事業」が、部品調達難による4Qの製品納期遅延の影響により減収減益で赤字転落が響き
前年同期比 減収減益で、売上高は微減でしたが、利益面は営業利益、経常利益は3~4割の減益純利益は投資有価証券売却益及び固定資産売却益を計上し黒字転換の結果でした。

2022年12月期通期予想は、前期比 増収増益を見込んでおり、売上高は微増、利益面は、営業利益は2倍の増益、経常利益は4割増純利益は、前期に特別利益(投資有価証券売却益、固定資産売却益)計上の反動減のため2割弱減益の見込みで、強弱まちまちの予想でした。

配当金年利回り 3.7%(3/15時点) で、東証1部の単純平均2.30%(3/14時点) と比較すると高い水準で、

直近5年間の配当金は、2019年12月期と2020年12月期は同額でしたが、それ以外は連続増配しており、

配当性向は、2021年度から2023年度までの3ヵ年は、連結配当性向50%もしくは連結純資産配当率(DOE)2%のいずれか高い方を目途とする方針としており、株主にとって安心感がありましたね。

株価モメンタムは、昨年5月にコロナショック時の安値の2倍以上の高値(2,024円)をつけましたが、その後は高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移していて、

直近の株価は、ずっと下落トレンドで推移しており、
今回のPO発表の翌営業日(3/15)は、短期的な需給悪化懸念から、窓を開けて出来高を伴い大きく売られ、前日比 89円安(-6.1%)で終了しました。

この後の展開としては、直近での下値支持は見当たりませんでしたので、節目の1,300円程度で下げ止まって上昇に転じていくのか、さらに下抜けるのか注目していましたが、

結果としては、1,300円を下抜けずに、出来高を伴いながら大きく上昇していきました。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ノーリツ(3943)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

PO発表後の株価は、PO発表の翌営業日(3/15)に大きく下落した後は、受渡日(3/22)までずっと上昇を続けました

そして、現時点(4/21)では、25日移動平均線を上抜けて上昇トレンドに乗ってきた感があります。

要因分析:ミルボン(4919)

この会社の2022年12月期通期の業績は、国内市場では、コロナ禍においても代理店と協働してサロンに寄り添う活動を継続した結果、売上は好調に推移し、
海外市場中国、韓国、米国が好調で、前年同期比 増収増益で、売上高は2割弱増収、利益面は2割強増益の結果でした。

2022年12月期通期予想は、前期比で売上高は微増、利益面は、営業利益は微減経常利益と純利益は微増を見込んでいました。

配当金年利回り 1.6%(3/14時点) で、東証1部の単純平均2.31%(3/11時点) と比較すると低い水準で、

直近5年間の配当金は、2019年12月期と2020年12月期は同額でしたが、それ以外は連続増配しており、

配当性向は、過去の実績は40%前後で一定で、会社の方針は40%目安だったものを、2022年12月期からは50%目安に変更し、株主還元に厚い印象がありました。

また、株主優待があり、12月末の年1回、100株以上保有の株主は、自社製品(ヘアケア製品・化粧品・寄付)と交換できるポイントが30ポイント(500株以上は120ポイント)付与されるところも良く、

100株保有の場合、配当金+株主優待(3,000円相当)で年利回りは2.2%となっていました。

株価モメンタムは、一昨年のコロナショック時の安値(4,280円)から、右肩上がりで上昇し、昨年2月に高値(7,270円)をつけましたが、その後は高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移していて、

直近の株価は、今年2月に高値(6,140円)をつけた後は、高値切り下げの下落基調で推移しており、

今回のPO発表の翌営業日(3/14)は、短期的な需給悪化懸念から、窓を開けて出来高を伴い、前日比 730円安(-12.5%)で大きく売られました

この後の展開としては、直近での下値支持は見当たりませんでしたので、節目の5,000円程度をキープして上昇に転じていくのか、これを下抜けするのか注目していましたが、

結果としては、5,000円程度で下げ止まり上昇に転じて、大きく上昇していきました。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ミルボン(4919)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

PO発表後の株価は、PO発表の翌営業日(3/14)に大きく下落した後は、翌営業日に底値を付け、それ以降は受渡日(4/1)までずっと上昇を続けました

そして、現時点(4/21)では、25日移動平均線(赤線)を上抜けて、再び上昇しつつあります

要因分析:日本電波工業(6779)

この会社の2022年3月期3Q累計の業績は、前年同期比 増収増益で、売上高は2割増利益面は2~6割程度の増益となっており好調で、

特に、売上高の約半分を占める車載向けの3Q連結累計期間の売上高は前年同四半期比3割以上増加していました。

2022年3月期通期予想は、前期比 増収増益で、売上高は1割強増利益面は7割~2倍の増益を見込んでおり、

通期予想に対する進捗率は、3Q終了時点で売上高、利益面ともには3/4ほどに達しており順調でした。

配当金年利回り 0.5%(3/30時点) で、東証1部の単純平均2.24%(3/29時点) と比較すると低い水準で、

直近5年間の配当金は、0~20円で推移していましたが、

今回の資本金及び資本準備金を減少させ、「その他資本剰余金」に振り替えることを予定し、配当金に充てる資金を準備しており、今後の増配が期待できました。

株価モメンタムは、一昨年のコロナショックの安値から徐々に上昇し、昨年11月に今2Qの決算発表と通期業績の上方修正を発表したあと、急激に上昇していましたが、

同月19日に年初来高値(1,947円)をつけた後の株価は調整していて、

直近の株価は、年初から右肩下がりの下落トレンドで推移していましたが、

3/8に安値(1,001円)をつけた後は徐々に回復基調でした。

今回のPO発表後の翌営業日(3/30)は、1株利益の希薄化懸念で売られると思いきや、始値こそ安かったものの陽線をつけ、前日比 1円高(+0.1%)で終了

この後の展開としては、3/8の安値を下抜けずにキープして、25日移動平均線を上抜けてくれば、更なる上昇が期待できそうでしたが、

結果としては、発行価格決定日(4/7)以降は下落し、需給は改善せずに、発行価格(1,233円)まで上昇できませんでした

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】日本電波工業(6779)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

PO発表後の株価は、発行価格等決定日(4/7)の1営業日前までは上昇し、一旦は75日移動平均線(青線)を上抜けていきましたが、その後は続かず、下落に転じました

そして、現時点(4/21)では、値を戻しつつあり、再び75日移動平均線に到達しようとしています

まとめ

ノーリツ(5943) 、ミルボン(4919)、日本電波工業(6779)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、

銘柄名事前予想結果(損益)
(「1週間(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)
[円](%)
判定
ノーリツ中立+144
(+10.9)
×
ミルボン中立+513
(+10.4)
×
日本電波工業中立-28
(-2.3)
表2:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

でした。

今回は1勝2敗、勝率0.333の結果でした。反省ですm(_ _”m)

ノーリツミルボンは、3月中旬から4月上旬までは地合いが良かったことPO発表の翌営業日に売られ過ぎたこともあり株価上昇につながりましたね

今後の株価の動向ですが、

ノーリツは、緩やかに25日移動平均線が上昇する中、それに沿った形で株価も上昇しそうな形状です。

75日移動平均線を上抜けてくれば、更なる上昇が期待できそうです。

ミルボンは、25日移動平均線が上向きとなり、株価はこれを上抜けてきそうです。

75日移動平均線も上向きになり、これも上抜けてくれば、更なる上昇が期待できそうです。

日本電波工業は、25日移動平均線が上向き推移し、これに沿って株価は上昇しつつあります

需給が改善し、今後の株価上昇に期待です。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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