直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、分売後1週間以上たちましたので、立会外分売で買った場合利益が出たのか?結果を検証しました。
今回は、8/19(木)に分売が実施された九州リースサービスと、8/20(金)実施の近鉄百貨店、 8/23(月)実施のタウンニュース社です。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
分売値段とその後の株価比較
まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!
分売日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、九州リースとタウンニュース社は損益プラス、近鉄百貨店は損益マイナスでした。
特に、九州リースは、分売1週間後はプラス11.1%の利益ということで、分売で購入された方、おめでとうございます!
ちなみに、私は近鉄百貨店 200株、タウンニュース社 400株応募して、近鉄百貨店のみ100株当選しました。
最近は応募しても全くといっていいほど当たらなかったのですが、当たったのは久しぶりですw
要因分析:九州リースサービス(8596)
この会社は、2022年3月期1Qの経営成績は、前年同期比減収減益で、特に利益面は20~30%ほど減益の結果となっていましたので、あまり元気がない印象でした。
2022年3月期通期の会社予想も、利益面は減益でした。
株価は、週足レベルでは下落トレンドでしたので、このタイミングで購入してもあまり上がらないのではと踏んでいたのですが、分売後は見事に上昇していますね。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】九州リースサービス(8596)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
株価は、分売発表後の翌営業日(8/11)に大きく下げ、その後分売日当日(8/19)まで下げ続けていたのですが、分売日を底にして、一気に上昇してきています。
現在は、25日移動平均線(チャートの赤線)近くまで到達してきており、今まで3カ月以上は株価はこの下に位置していましたので、これを上抜けると、さらなる上昇が見込まれます。逆に言うと、 25日移動平均線に上値を押さえこまれる可能性もあります。
要因分析:近鉄百貨店(8244)
この会社の2022年2月期1Qの経営成績は、前年同期比増収で、利益面は赤字幅縮小の結果となっており、回復傾向が見え始めていました。
しかしながら、コロナ禍での緊急事態宣言が長引き、大阪府内での臨時休業や時短営業などが響き、2022年2月期2Q累計の業績予想を下方修正しました。
アフターコロナ、ウィズコロナで、いずれは業績は回復してくることは見込まれるものの、百貨店業界全体は、緊急事態宣言の延長などなかなか先が見通せない状況です。
そんな中、この8月のタイミングは株主優待の権利月ということもあり、それほど株価は下落しないのではないかと見込んでいましたが、分売発表以降、かなり値を下げました。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】近鉄百貨店(8244)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
株価は、分売発表後の翌営業日(8/16)に、短期的な需給悪化懸念からか大きく売られ下げました。
その後も、分売日当日まで下げ続け、分売日(8/20)以降は、値が徐々に回復しており、分売値段(2,403円)まで戻しています。
直近では下値抵抗線は見当たりませんので、今後すんなり回復していくのか、下落基調に戻っていくのか注視が必要です。
要因分析:タウンニュース社(2481)
この会社の2021年6月期通期の経営成績は、Web関連事業や紙面広告以外の売上高が順調に増加し、前年比増収増益の結果で特に純利益は前期比2.7倍と絶好調でした。
今期(2022年6月期)も、利益面は30~60%増と堅調な利益水準の計画で、好調を継続しそうです。
配当利回りは、3.7%(8/16時点)と高く、毎年年間12円はキープしそうでしたので、安定感はありました。
しかしながら、直近の株価は下落傾向でしたので、株価上昇に転じるかどうかは疑心暗鬼でした。
ご参考(立会外分売前の分析):【立会外分売は買いか?】タウンニュース社(2481)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
株価は、分売発表後の翌営業日(8/16)に、短期的な需給悪化懸念からか大きく下げました(-10.0%)。
その後の分売日までと分売日以降は、高値切り上げ、安値切り上げの上昇トレンドで推移しています。
今後は、分売発表前に、やっと25日移動平均線を上抜いてこれから上昇かと思いきや、分売をきっかけに大きく下がった株価が、その25日移動平均線を上抜いて上昇トレンドを確かなものにするのか注目です。
まとめ
九州リースサービス(8596)、近鉄百貨店(8244)、タウンニュース社(2481)の立会外分売予想と一週間後の株価は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果 (「一週間後終値」ー「分売値段」) | 判定 |
九州リースサービス | 見送り | +59円(+11.1%) | × |
近鉄百貨店 | 中立 | -28円(-1.2%) | △ |
タウンニュース社 | 中立 | +15円(+3.9%) | × |
でした。九州リースサービスは「見送り」の予想でしたので判定は「×」、近鉄百貨店は「中立」の予想でしたので判定は×に近い「△」、タウンニュース社は「中立」 の予想でしたので判定は「×」と、今回は予想がほとんど当たっていませんでした。反省ですm(_ _”m)
分売で購入できた方は、近鉄百貨店以外は利益が出ていますので良かったと思います。近鉄百貨店は現時点では株価は上向いていますので、立会外分売は「買い」のセオリーが今回も正しい結果となっています。
今後の株価の動向ですが、
九州リースサービスは、 現在の株価は、25日移動平均線近くまで到達してきており、これを上抜けるとさらなる上昇が見込まれます。しかしながら、 25日移動平均線に上値を押さえこまれる可能性もあります。
近鉄百貨店は、 分売日まで大幅に下げていたこともあり、今後の株価はどこまで回復するのか注目です。
ただ、百貨店業界全般に言えることですが、緊急事態宣言が長引けば業績の下押し要因を一番受ける業界なので、さらなる下値も警戒が必要です。
タウンニュース社は、 今回の立会外分売で、短期的な需給悪化懸念で下げましたが、業績は悪くなく、配当利回りもそこそこ高い(3.7%(8/16時点))ですので、今後の株価上昇に期待です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。