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【立会外分売は買いか?】名港海運(9357) <2026年2月実施>

こんにちは!

直近で立会外分売の実施を発表した銘柄に関して、分売で買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、名証メインから倉庫・運輸関連業種の名港海運です。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

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新規株主を増やすことを目的として、上場会社が大株主である銀行やオーナー経営者などの保有株を小口に分けて、証券取引所の立会外で不特定多数に売り出すこと。
取引開始前など取引時間外(=立会外)に売り出されることからこのように呼ばれる。

立会外分売の概要

実施日や株数は以下です。販売価格は、会社側から実施日前日に発表があります。

分売数量は決まっていて、100株単位で最大3,000株まで購入できます。

2/18(水)の夕刻に、会社側からの適時開示で分売値段のお知らせがあります。このブログでも追記しますので、チェックしてくださいね💖

分売予定期間2026年2月19日(木)~24日(火)
分売数量200,000 株
(発行済み株式総数 33,006,204 株の約0.60%
分売値段(決定後記載)
ディスカウント率(決定後記載)
申込単位数量100 株
申込上限数量3,000 株
表1:名港海運(9357) 立会外分売概要

【立会外分売実施の目的】

としています。

また、今回の分売数量は、発行済み株式総数の約0.60%少ない数量(※1)です。

※1:一概に言えませんが、目安として、5%以上:かなり多い、3%以上5%未満:多い、1%以上3%未満:ほどほど、1%未満:少ないとしています。

また、この銘柄の流動性は、直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の5日平均は36.2百株、25日平均は32.5百株(2/10時点)で、流動性は低い水準です。

そして、今回の分売数量(2,000百株)は、1日の出来高(25日平均:32.5百株)の約62倍で、この銘柄の平均的な出来高からすると分売数量は多めといえます。

【過去の立会外分売結果】

ご参考までに、この会社は2025年8月にも立会外分売を実施しており、その時の、分売値段と分売日以降の株価の動きは、表2のようになっています。

(※売買手数料は考慮していません。)

分売日分売
株数
[万株]
分売
値段
[円]
ディス
カウント

[%]
分売日
始値
[円]
(騰落率

[%])
分売日
終値
[円]
(同)
1週間後の
始値[円]
(日付)
損益[円]
(騰落率

[%])
2025/
8/20
201,9892.981,989
(±0)
1,990
(+0.1)
2,005
(8/27)
+16
(
+0.8)
表2:名港海運(9257) 過去の分売値段とその後の株価

分売値段で購入し、分売日の寄付や大引分売日1週間後の寄付で売却した場合の騰落率±0+0.8%の結果でした。

その時の地合いの良し悪しも影響してくるとは思いますが、ご参考まで。

【参考記事】

(前回(2025年8月実施)の分売):【立会外分売は買いか?】名港海運(9357)

(前回予想の振り返り):【2025年第3四半期 立会外分売】騰落率ランキング✨

どんな会社?

名古屋港における港湾運送事業を中核とした総合物流企業として、適正な利益の確保と会社の安定・成長を図り、

「公器」を預かる企業の使命である、地域社会への貢献を経営の理念としている会社です。

事業内容は、港湾運送事業を中核とした海・陸・空にわたる総合物流業を営んでおり、名古屋港を中心とした国内および海外の拠点とのネットワークによるサービスを提供しています。

また、土地・建物を有効活用した不動産賃貸事業も行っています。

同社グループは港湾運送およびその関連賃貸の2つを報告セグメントとしており、

2025年3月期通期のセグメント別売上高構成比は、

となっており、ほぼ「港湾運送およびその関連」が占めています。

直近の経営概況

【2026年3月期3Q(2025年4月~12月)の経営成績】

(2026年2月9日発表:日本基準(連結))

決算期売上高
[億円]
(前年
同期比
増減率
[%])
営業
利益
[百万円]
(同)
経常
利益
[百万円]
(同)
親会社株主
に帰属する
当期純利益

[百万円]
(同)
2025年3月期
3Q累計
603
(2.1)
4,832
(11.8)
6,300
(14.1)
4,190
(9.1)
2026年3月期
Q累計
618
(2.5)
5,108
(5.7)
6,897
(9.5)
4,866
(16.1)
2026年3月期
通期会社予想
810
(△0.6)
5,900
(△5.9)
7,500
(△6.0)
5,200
(△3.3)
通期予想に対する
3Qの進捗率[%]
76.386.591.993.5
表3:名港海運 2026年3月期3Q経営成績(連結)と2026年3月期通期予想

表3のように、前年同期比 増収増益で、売上高は微増利益面は1割弱~2割弱増でした。

今期(2026年3月期)通期の業績は、前期比 減収減益で、売上高は微減利益面は微減~1割弱減を予想しています。

その通期予想に対する進捗率は、3Q終了時点で、売上高は8割弱でそこそこ利益面は9割前後で順調です。

【2026年3月期3Qの状況、経営成績の要因】

同社グループが営業の基盤を置く名古屋港の港湾貨物は、輸出自動車や自動車部品、鉄鋼等が減少しました。

輸入とうもろこし等が増加しましたが、アルミニウム等は減少しました。

同社グループとしては、輸出貨物は、自動車部品等の取扱いが増加しました。

輸入貨物は、とうもろこしや小麦等の取扱いが増加しました。

なお、輸出前梱包等の付帯作業は、増加しました。

これらの結果、当3Q連結累計期間の同社グループの業績は、表2の数値の前年同期比 増収増益となりました。

【セグメント別業績】

セグメント別の業績は、表4の結果になりました。

主力の港湾運送およびその関連前年同期比 増収増益

「賃貸」減収増益でした。

セグメント部門売上高
[億円]

(前年
同期比
増減率
[%])
営業
利益

[百万円]
(同)
港湾運送および
その関連
(全体)606
(2.6)
4,509
(5.2)
港湾運送371
(0.6)
倉庫保管72.5
(△1.9)
陸上運送95.6
(3.5)
航空貨物
運送
32.3
(37.9)
その他34.2
(7.3)
賃貸11.7
(△5.4)
580
(9.6)
その他
(名港海運興産
株式会社 ※2)
36
(ー)

(ー)
表4:2026年3月期3Q セグメント別業績
※2:今1Qより、同社の非連結子会社であった名港海運興産株式会社は重要性が増したことにより、連結の範囲に含め、「その他」に記載。

各セグメントの状況は以下です。

港湾運送およびその関連

港湾運送部門

船内作業および米国における取扱いが減少となりましたが、

沿岸作業およびアジア地域における取扱いが増加したことにより、増収となりました。

倉庫保管部門

国内保管貨物の取扱いが減少したことにより、減収となりました。

陸上運送部門

国内輸送および欧州域内輸送の取扱いが増加したことにより、増収となりました。

航空貨物運送部門

輸出入ともに取扱いが増加したことにより、増収となりました。

その他の部門

タンク事業等の取扱いが増加したことにより、増収となりました。

賃貸

倉庫賃貸面積の減少により、減収となりました。

【財政面の状況】

自己資本比率>(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産)×100

2026年3月期3Q末時点で78.8%と前期末(78.5%)から0.3ポイント増加しています。

主な負債と純資産の、前期末比の増減は以下となっています。(単位:百万円)

自己資本比率の数値としては問題ないレベルです。(20%以上を安全圏内としています。)

【今期(2026年3月期)通期業績の見通し】

個人消費やインバウンド需要の持ち直しを背景に、景気は緩やかな回復傾向にあるものの、物価上昇や地政学的リスク等により、不確実性が高まり、先行き不透明な状況が継続するものと同社は考えています。

同業界においては、各国の通商政策の影響による荷動きの低迷が懸念されており、また、資源価格高騰に加えて人手不足への対応が喫緊の課題となっています。

なお、2025年5月に公表された中期経営計画の3つの基本戦略(※3)に基づき、事業の成長と収益性の向上を両立させ、

資本効率を意識した経営を推進して、持続的な成長と社会への貢献を実現していくとしています。

※3:中期経営計画(2025年度から2029年度の5年間)の基本戦略

なお、今3Q決算発表時は、2025年5月13日に公表された2026年3月期の連結業績予想に変更はありませんでした。

株価指標と動向

【2025/2/10(火)終値時点の数値】

PERは、同業で時価総額が近い、上組(9364) 19.5倍、伊勢湾海運(9359) 9.8倍、東海運(9380) 20.8倍と比較すると、中間的な水準です。

配当利回り3.30%で、東証スタンダードの単純平均2.25%(2/9時点) と比較すると高い水準です。

表5のように、直近5年間の配当金は、1株当たり22~46円で推移しており、連続増配を継続中です。

配当性向は、10%台~20%台で安定しています。

決算期1株当たり
年間配当金
[円]
配当性向
[%]
2021年3月期2215.2
2022年3月期31.520.3
2023年3月期3421.8
2024年3月期3825.0
2025年3月期4625.6
表5:名港海運 年間配当金推移

この会社は、

株主への利益還元が経営上の重要課題の一つと認識しており、将来の事業展開や設備投資、大規模災害への備えとして内部留保の充実を図りつつ、安定的かつ継続的な配当を行うことを基本方針としていましたが、

2026年3月期より、利益還元をさらに充実させるため、上記方針に加えて、配当性向40%DOE(株主資本配当率)2%のいずれか高い水準を目安」とする指標を導入しています。

【株主優待】

この会社は株主優待があり、毎年3月末に300株以上で半年以上継続保有の株主は、保有年数と株数に応じて表6の株主優待ポイントが進呈され、

株主優待カタログ掲載商品(地元特産品、電子マネー、寄付等)と交換可能です。

表6:名港海運(9357) 株主優待ポイント

300株保有を半年以上2年未満継続保有の場合、配当金+株主優待(1,000ポイント≒1,000円相当)利回りは3.45%となります。

個人投資家にとってうれしい内容ですね!

【直近の株価動向】

<週足チャート(直近2年間)>

2024年8月に安値(1,200円)をつけた後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移し、

2026年2月に上場来高値(2,154円)をつけています。

<日足チャート(直近3か月間)>

昨年11月に安値(1,921円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの上昇基調で推移し、2/9に上場来高値(2,154円)をつけました。

そしてその同日のザラバ(取引時間)中に、今回の立会外分売と今3Q決算発表がありその直後に急落したものの、

すぐに値を戻し、結局前日比4円高(+0.18%)で終了しました。

しかし、その翌営業日(2/10)は、18円安(-0.84%)と下落しています。

今後の株価は、25日移動平均線(赤線)や75日移動平均線(青線)を割り込まず、再び上場来高値を更新していくのか、割り込んで下値模索をするのか、要注目です。

まとめ

【業績】

【株主還元】

【流動性・分売数量】

【株価モメンタム】

以上のことから、

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐
(中立)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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