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【公募増資・売出(PO)は買いか?】ホットランドホールディングス(3196)

こんにちは!

公募増資・売出(以下、PO)の実施を発表した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、東証プライムから小売業種のホットランドホールディングスです。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

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既上場企業が新たに発行する株式(公募株式)や既に発行された株式(売出株式)を投資家に取得させることをいいます。
正確には、「PO」は「Public(公開の)Offering(売り物)」の略で、日本語では「公募」と呼ばれます。「公募」とは、「不特定かつ多数の投資家に対し、新たに発行される有価証券の取得の申込を勧誘すること」をいいます。
また、「売出」とは、「既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込の勧誘のうち、均一の条件で50人以上の者を相手方として行う」ことをいい、通常は「公募」「売出」を合わせて「PO」と呼ばれます。
「新規公開株(IPO)」は未上場企業が直接金融市場からの資金調達や知名度・信用力の向上を目的として証券取引所に新規上場するために一般投資家に株式を取得してもらう行為であるのに対して、「公募・売出(PO)」は既に上場していて証券取引所での株式取引が行われている企業が追加の資金調達や大株主の保有株売却などを目的として一般投資家に株式を取得してもらう行為であり、「新規公開株(IPO)」と「公募・売出(PO)」の違いを簡単にいえば、実施する企業が「未上場」か「既上場」かの違いといえます。

POの概要

今回のPOは、公募増資(第三者割当含む)です。発行価格等決定日や受渡期日、発行数量等は表1のようになっています。

ディスカウント率は、「発行価格等決定日」に決まり、その日の終値から数%です。

ちなみに、直近の主なPOのディスカウント率は、JR西日本(9021) 3.01%、ゆうちょ銀行(6178) 2.08%、デンソー(3387) 3.02%となっており、ほぼほぼ2~5%程度です。

ただ、ディスカウント率が大きいPOもあり、直近では日本電子材料(6855)の9.9%が最大です。

注意点として、どの証券会社でも購入できるわけでなく、主幹事(今回はSMBC日興証券)はじめ、引受人の証券会社で購入申込可能です。

早ければ、4/20(月)の夕刻に、会社側から発行価格等のお知らせが適時開示であります。

このブログ記事も更新しますので、チェックしてくださいね💖

発行価格等決定日2026年4月20日(月)から 23 日(木)までの間のいずれかの日
受渡期日
(POで買った場合はこの日から売却可能)
2026年4月27日(月)から5月1日(金)までの間のいずれかの日。
ただし、発行価格等決定日の5営業日後の日
公募による新株式発行(一般募集
数量
普通株式 4,142,800 株
発行済み株式総数 21,655,600 株 の約19.1%
②株式の売出し(オーバーアロットメントによる売出し)
数量
普通株式 621,400 株(上限の数量)
SMBC日興証券が売出す。
③第三者割当による自己株式の発行
数量
普通株式 621,400 株(申込のなかった株数は発行されない。)
SMBC日興証券に割当。
調達資金手取り概算額(上限)約 89.1 億円
発行価格(決定後記載)
ディスカウント率(決定後記載)
申込単位数量100 株
主幹事SMBC日興証券
表1:ホットランドホールディングス(3196) PO概要

【資金調達の目的】

としています。

【調達資金の使途】

今回の一般募集及びおよび本第三者割当増資の手取概算額合計上限約89.1億円については、

全額2028 年12月末まで銀だこハイボール酒場、おでん屋たけし、東京油組総本店<油そば>、厚切りとんかつ よし平を中心とする新規出店及び店舗改装に係る同社グループの設備投資資金(同社子会社への投融資資金を含む)に充当する予定で、

更なる事業拡大や収益安定化により将来的な株主価値向上に資するものと同社は考えています。

【新株式の発行数量/流動性】

今回の新株式の発行数量は、発行済み株式総数の最大約22.0%(第三者割当による増資を含む)で、

直近の新株式を発行したPOの発行株数比率(最大)は、ククレブ・アドバイザーズ 18.7%、コロンビア・ワークス 11.1%、セグエグループ 16.5%で、それらと比較すると大規模の新株式発行です。

新株式の発行1株利益の希薄化につながりますので、この要因が短期的に株価を押し下げる可能性があります。

また、この銘柄の直近の出来高(売買が成立した株の数量)の5日平均は5,304百株、25日平均は1,455百株(4/10時点)で、流動性はやや高い水準です。(1日 1,000百株を平均的な水準としています。)

どんな会社?

「“日本一うまい”食を通じて“ほっとした安らぎ”と“笑顔いっぱいのだんらん”を提供できることを最上の喜びとする。」という企業理念に基づき、

主力事業である「築地銀だこ」を中心に、酒場事業、主食事業、海外事業、観光地立地店舗等国内外に800店舗以上を展開する

「和のファストカジュアル」チェーンの運営会社です。

事業セグメント飲食事業」「リゾート事業」「製販事業」の3つがあり、それぞれ、

を行っています。

2025年12月期通期のセグメント別売上高構成比は、

となっており、「飲食事業」がほどんどを占めています。

直近の経営概況

【2025年12月期通期(2025年1月~12月)の経営成績】

(日本基準(連結):2026年2月13日発表)

決算期売上高
[億円]
(前期比
増減率
[%])
営業
利益
[百万円]
(同)
経常
利益
[百万円]
(同)
親会社株主に
帰属する
当期純利益
[百万円]
(同)
2024年12月期
通期実績
461
(19.2)
2,545
(13.9)
3,444
(30.7)
1,849
(81.1)
2025年12月期
通期実績
510
(10.7)
1,784
(△29.9)
2,056
(△40.3)
405
(△78.1)
2026年12月期
通期会社予想
580
(13.6)
2,500
(40.1)
2,350
(14.3)
800
(97.3)
表2:ホットランドHD(3196) 2025年12月期通期経営成績と2026年12月期通期予想

表2の通り、前期比 増収減益で、売上高は1割増利益面は3~8割弱減で着地しました。

今期(2026年12月期)通期の業績予想は、前期比 増収増益で、売上高1割強増利益面は1割強増~2倍を見込んでいます。

【2025年12月期通期の状況、経営成績の要因】

同社グループは、2023年2月28日付で公表した2023年から2027年までの5ヵ年中期経営計画を基に、築地銀だこ及び銀だこハイボール酒場を中心として、

子会社の株式会社オールウェイズ、株式会社ホットランドネクステージ、株式会社ファンインターナショナルなどで運営する新業態の開発や、

米国を中心とする海外展開などの将来の成長を見据えた取り組みを進めてきましたが、

事業環境や業績の変化を踏まえ、新たに2025年から2029年までの5ヵ年中期経営計画を策定し、既存事業の深化と今後を見据えた新業態・新事業の開発、育成、成長に取り組んでいます。

また、同社グループは2025年4月1日付で持株会社体制へ移行し、「株式会社ホットランド」から「株式会社ホットランドホールディングス」へ商号変更し、会社分割(新設分割)により、

同社が営む築地銀だこの東日本エリア事業及び製販事業を同社の100%子会社となる「株式会社ホットランド東日本」及び「株式会社ホットランドフーズ」に承継しました。

併せて、築地銀だこ事業の近畿・北陸エリアの店舗運営を行っている同社の100%子会社である「株式会社ホットランド大阪」について、同日付で「株式会社ホットランド西日本」へと商号変更し、築地銀だこの近畿・北陸エリアに加えて西日本エリアの店舗運営を行うこととしています。

当連結会計年度における売上高は、主力の築地銀だこ事業の既存店売上高前年比100.3%となり、

ロサンゼルス・ドジャース『2年連続ワールドシリーズ優勝おめでとう!セール』や『HUNTER×HUNTER』等のコラボ企画を実施したことにより、510億円(前期比10.7%増

営業利益は、有限会社よし平の株式取得に係るデュー・ディリジェンス及びアドバイザリー費用米国事業への先行投資に伴う費用並びに持株会社体制への移行に伴う費用等の計上により1,784百万円(同29.9%減となりました。

また、経常利益は、為替予約の時価評価による為替差益等の計上により2,056百万円(同40.3%減

親会社株主に帰属する当期純利益は、国内及び海外店舗に関する固定資産除却損及び店舗整理損失並びに不採算店舗に関する固定資産の減損損失等の計上により405百万円(同78.1%減となりました。

【セグメント別の業績】

セグメント別の業績は、表3の結果になりました。

主力の「飲食事業」「製販事業」前期比 増収減益

「リゾート事業」増収赤字幅拡大となっています。

セグメント売上高
[億円]
(前期比
増減率
[%])
セグメント
利益
[百万円]
(同)
飲食493
(10.7)
1,803
(△25.4)
リゾート2.4
(97.8)
△84
(赤字幅
拡大
)
製販20.4
(2.8)
100
(△47.7)
表3:2025年12月期通期 セグメント別業績

飲食事業における同社グループの当連結会計年度末の店舗数は、出店79店舗(国内68店舗・海外11店舗)退店26店舗(国内11店舗・海外15店舗)により、

全体で818店舗(国内744店舗・海外74店舗)前期末比 50店舗増(内 国内 54店舗増海外 4店舗減))となりました(業態変更等による出退店は含んでいません)。

【財政面の状況】

自己資本比率>(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産)×100

2025年12月期末時点で33.9%と前期末(41.5%)から7.6ポイント低下しました。

負債と純資産の、主な前期末比の増減は以下となっています。(単位:百万円)

自己資本比率の数値としては問題ないレベルです。(20%以上を安全圏内としています。)

キャッシュ・フロー>2025年12月期通期のキャッシュ・フロー(以下、CF)の状況

 ※1:フリーCFの説明

前期(2024年12月期)通期のフリーCF(191百万円の収入)から2,600百万円減少しています。

営業活動によるCFの主な内訳(百万円):

投資活動によるCFの主な内訳(百万円):

【今期(2026年12月期)通期業績の見通し】

同社グループは、2025年から2029年までの5ヵ年中期経営計画を策定し、既存事業の深化と今後を見据えた新業態・新事業の開発、育成、成長に取り組んでいます。

売上、利益面の施策は以下のようになっています。

売上面

利益面

以上により、2026年12月期の連結業績見通しは、売上高580億円営業利益2,500百万円経常利益2,350百万円親会社株主に帰属する当期純利益800百万円前期比 増収増益としています。

株価指標と動向

【2026/4/10(金)終値時点の数値】

PERは、同業で時価総額が近い、エターナルホスピタリティG(3193) 18.3倍、壱番屋(7630) 52.1倍、B-Rサーティワンアイス(2268) 20.5倍と比較すると、高い水準です。

配当利回り0.73%で、東証プライムの単純平均 2.23%(4/9時点) と比較すると低い水準です。

表4のように、直近5年間の配当金は、1株当たり7~13円で推移しており累進配当を継続中です。

配当性向は、数%台~60%台で推移しています。

決算期1株当たり
年間配当金
[円]
配当性向
[%]
2021年12月期7.3
2022年12月期11.2
2023年12月期1020.8
2024年12月期1314.9
2025年12月期1368.2
表4:ホットランドホールディングス(3196) 年間配当金推移

この会社は、

株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けています。

経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展へ向けた内部留保の充実を勘案し、経営成績及び財政状態等に応じた株主への適切な利益還元策を、柔軟に検討し実施することを基本方針としています。

また、剰余金の配当は、年1回の期末配当を行うこととしています。

【株主優待】

この会社は株主優待があり、6月末日、12月末日の年2回100株以上保有の株主は、以下の保有株数に応じて、全国のホットランドグループの各店舗で利用できる優待券が進呈されます。

100株保有の場合配当金+株主優待(3,000円相当)利回りは2.42%となります。

【直近の株価動向】

<週足チャート(直近2年間)>

2024年6月に実質上場来高値(2,718円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移しており、

2026年1月に安値(1,883円)をつけています。

<日足チャート(直近3か月間)>

今年4月上旬に年初来高値(2,063円)をつけるまでは上昇基調で推移していましたが、

今回のPO発表の翌営業日(4/10)は、POによる1株利益の希薄化懸念により、窓を空けて出来高を伴い前日比 249円安(-12.3%)と急落しました。

この急落で、年初来安値を更新しています。

今後の株価は、この日つけた年初来安値(1,762円)や節目の1,700円程度を割り込まずに、ヨコヨコから上昇に転じていくのか、割り込んで下値模索を継続するのか、要注目です。

まとめ

【業績】

【株主還元】

【流動性・新株式の発行株数】

【株価モメンタム】

以上のことから、

レベル
(⭐(最低)~
⭐⭐⭐⭐⭐(最高))
業績⭐⭐
株主還元
(配当、株主優待等)
⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐
新株式の発行数量⭐⭐
総合判定⭐⭐
(中立)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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