こんにちは!
2024年2月末に分配金権利確定のJ-REIT(全15銘柄)をピックアップし、その中で分配金利回り(2024年1月30日終値時点)が高い上位3銘柄を抽出。
さらに、分配金の安定度、投資口価格モメンタムや流動性の高さなども加味して、どのJ-REITが買いなのか総合的に分析しました。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです!
【J-REITの簡単な説明】
投資信託の仲間であり、我々投資家は、東京証券取引所でJ-REIT(不動産投資法人)商品を購入し、J-REITが、商業施設やホテル、住宅などの不動産を保有・運営してその家賃収入や売却益を得て、その収益の中から分配金として投資家に配分されるもの。
J-REITは全体的に、高分配の銘柄が多く存在します。そして、分配月もばらけていますので、複数のJ-REITを保有すると分散投資にもなりますし、ほぼ毎月分配金をいただける嬉しい状況になります。
それでは行ってみましょう!
TOP3:ラサールロジポート投資法人(3466)
【特徴】
- 物流不動産の投資市場規模は着実に拡大を続けているが、同投資法人は、その中でもテナント基盤に厚みがあり、安定的なスペース需要の期待できる東京エリア・大阪エリアを主たる投資エリアとし、企業の物流高度化・効率化ニーズに応え得る優良物流施設を中心にポートフォリオを構築している。
- ラサール・グループは、世界有数の不動産投資顧問であると同時に、日本の物流不動産の世界においては、先駆者として豊富な開発・投資実績を誇っている。
- ラサール・グループのサポートのもと、内部成長戦略、外部成長戦略、財務戦略の各要素において着実に成果を積み重ね、資産価値とキャッシュフローの長期安定的な成長を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2023年12月31日現在)
物件数:22物件、取得価格:3,776億円、稼働率:99.2%
ポートフォリオの分散状況:
<エリア別比率>
- 東京エリア 59.7%
- 大阪エリア 37.6%
- その他エリア 2.6%
となっており、東京エリアが6割を占めています。
<延床面積別比率>
- 100,000㎡以上 81.1%
- 100,000㎡未満 18.9%
となっており、100,000㎡以上の大規模物件が8割強を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2024年1月30日(火)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):150,100円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):1.51倍
- 年間分配金(法人予想):7,316円(2024年2月 3,750円、2024年8月 3,566円)、年間利回り:4.87%
直近3営業期間の分配金は、表1のように、1口当たり3,079~3,193円で3,100円前後で安定して推移しています。
ただ、2024年2月期は大幅増配予想となっています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2021年8月期 | 3,193 |
2022年2月期 | 3,137 |
2022年8月期 | 3,079 |
2023年2月期 | 3,097 |
2023年8月期 | 3,090 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2022年の1月末に高値(189,400円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで、2023年10月に安値(138,200円)をつけました。
そしてその後は、150,000円前後で推移しています。
<日足チャート(直近3か月間)>
昨年11月末に急騰し高値(157,600円)をつけましたが、すぐに急騰前の元の値に戻り、
150,000円前後のもみ合いの状況が続いています。
TOP2:タカラレーベン不動産投資法人(3492)
【特徴】
- 異なる強みを有するスポンサー各社の専門性とノウハウを結合したマルチスポンサー型の運用体制を活用することで、「着実な成長」及び「安定した運用」の実現を目指しているJ-REIT
- スポンサー各社は、オフィス、住宅、ホテル及び商業施設その他の物件それぞれについて、豊富な実績に裏打ちされた専門性とノウハウを保有し、
四大経済圏(東京経済圏、大阪経済圏、名古屋経済圏及び福岡経済圏)を中心とした、地域分散の効いた総合型ポートフォリオを構築 - スポンサー各社の有する様々な運用ノウハウ及びオペレーション力を活用した、ポートフォリオの安定運用並びに収益性向上及び運営コスト適正化の実施による内部成長を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2023年8月1日現在)
物件数:63物件、取得価格:1,321億円、稼働率:98.1%(2023年12月31日現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 34%
- 住宅 37%
- ホテル 6%
- 商業施設、その他 23%
となっており、「住宅」が4割弱、「オフィス」が3割強を占めています。
<地域別比率>
- 東京経済圏 52%
- 名古屋経済圏 14%
- 大阪経済圏 12%
- 福岡経済圏 6%
- その他 17%
となっており、「東京経済圏」が5割強を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2024年1月30日(火)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):105,300円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):6.28倍
- 年間分配金(法人予想):5,344円(2024年2月 2,672円、2024年8月 2,672円)、年間利回り:5.08%
直近5営業期間の分配金は、表2のようになっており、1口当たり2,617~3,156円で推移し、上下の幅は539円で比較的大きく減配傾向です。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2021年8月期 | 3,156 |
2022年2月期 | 3,120 |
2022年8月期 | 3,008 |
2023年2月期 | 2,710 |
2023年8月期 | 2,617 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2022年4月に高値(124,500円)をつけた後は、約1年下落トレンドで推移しましたが、
2023年3月に安値(85,300円)をつけた後は、上昇基調に転じてきています。
<日足チャート(直近3か月間)>
昨年12/26に安値(95,900円)をつけた後は上昇基調で推移し、1/23に年初来高値(105,800円)をつけており、好調です。
TOP1:ザイマックス・リート投資法人(3488)
【特徴】
- ザイマックスグループの不動産マネジメントノウハウの蓄積が相対的に豊富なオフィス、商業施設及びホテルを主用途とする物件を重点投資対象(メインアセット)として組み入れて運用しているJ-REIT。
- 不動産利用の視点及び不動産有効活用の視点から、物件取得後の安定運用が見込める物件の選定を行っている。
- ザイマックスグループがこれまで築き上げてきた豊富な顧客基盤及び実績に基づいた情報力を活用したソーシング(投資対象となる案件の調達)を通じて、資産規模の拡大を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2023年8月31日現在)
物件数:18物件、取得価格:434.6億円、稼働率:99.7%(2023年12月31日現在)
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 58.3%
- 商業施設 29.5%
- ホテル 10.1%
- その他(住宅) 2.1%
となっており、「オフィス」が6割弱を占めています。
<地域別比率>
- 都心8区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、豊島区、台東区、品川区) 36.8%
- 東京経済圏(都心8区を除く東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県) 32.3%
- 政令指定都市 23.4%
- その他 7.5%
となっており、「都心8区」が4割弱、「東京経済圏」が3割強を占めています。
【投資口価格動向・分配金推移】
<2024年1月30日(火)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):120,500円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):ー(信用売り残無し)
- 年間分配金(法人予想):6,206円(2024年2月 3,115円、2024年8月 3,091円)、年間利回り:5.15%
直近5営業期間の分配金は、表3のようになっており、1口当たり2,900~4,019円で推移し、上下1,119円の差があります。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2021年8月期 | 2,900 |
2022年2月期 | 3,896 |
2022年8月期 | 4,019 |
2023年2月期 | 3,262 |
2023年8月期 | 3,159 |
【直近の投資口価格推移】
<週足チャート(直近2年間)>
2022年8月に高値(130,100円)をつけた後は、右肩下がりの下落基調で推移し、
2023年3月に安値(106,400円)をつけました。
そしてその後は、高値切り上げ安値切り上げの上昇トレンドで推移しています。
<日足チャート(直近3か月間)>
昨年12月に安値(114,300円)をつけるまでは、115,000~118,000円程度でもみ合っていましたが、
この安値以降上昇基調で推移し、1/22に年初来高値(121,400円)をつけています。
まとめ
2024年2月権利確定J-REITをまとめると・・・
TOP | 法人名 | アセット タイプ | 地域分散 | 資産規模 | 投資口 価格 モメンタム | 流動性 | 投資主 優待 | 分配金の 安定度 | 分配金 利回り[%] |
1 | ザイマックス・リート (3488) | オフィス 商業施設 ホテル | 東京中心 | 小 | 〇 | △ | × | × | 5.15 |
2 | タカラレーベン不動産 (3492) | 総合 | 東京中心 | 中 | 〇 | 〇 | × | △ | 5.08 |
3 | ラサールロジポート (3466) | 物流施設 | 東京、大阪 | 中 | △ | 〇 | × | 〇 | 4.87 |
今回のJ-REITも利回りは5%前後で、差はほとんどありません。
分配金利回り重視の場合は「ザイマックス・リート」で、投資口価格のモメンタムは良いですが、流動性や分配金の安定度は今一つでしょうか。
「タカラレーベン不動産」も分配金利回りは5%超で、流動性が高く、投資口価格のモメンタムは良いです。
「ラサールロジポート」は、分配金利回りは他の2つよりも低いですが、分配金の安定度や流動性が高く、魅力的ですね。
今回ご紹介していない2024年2月権利のJ-REITの中では、ラサールロジポートの次に利回りが高い
Oneリート(3290)は利回り4.77%(2024/1/30時点)、サンケイリアルエステート(2972) 4.54%、日本都市ファンド(8953) 4.54%となっていますので、こちらも検討してみても良いかもしれませんね。
2024年2月の権利付き最終日は27日(火)です(権利落ち日:2/28)。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。