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【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】ジャパン・インフラファンド(9287)、SOSiLA物流リート(2979)、グローバル・ワン不動産(8958)

結果検証

こんにちは!

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が2022年12月のジャパン・インフラファンドSOSiLA物流リートグローバル・ワン不動産です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

発行価格とその後の投資口価格推移

まずは、発行価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!

※売買手数料は考慮していません。

銘柄受渡期日発行
価格[円]
ディス
カウント率
[%]
受渡日
始値[円]
(増減率[%])
受渡日
終値[円]
(同)
1週間後
の始値[円]
(日付)
損益[円]
(増減率[%])
ジャパン・
インフラファンド
(9287)
12/2
(金)
88,5292.591,000
(+2.8)
90,800
(+2.6)
91,000
(12/9)
+2,471
(+2.8)
SOSiLA
物流リート
(2979)
12/2
(金)
134,3022.5136,700
(+1.8)
140,000
(+4.2)
139,100
(12/9)
+4,798
(+3.6)
グローバル・
ワン不動産
(8958)

12/6
(火)
106,7622.5106,800
(+0.0
)
107,400
(+0.6)
107,500
(12/13)
+738
(+0.7)
表1:直近のPO銘柄の発行価格とその後の推移

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

全ての銘柄全ての段階損益プラスの結果でした。

特に、SOSiLA物流リートは受渡日の大引で売却した場合は、4.2%の利益が出ています。

POで購入された方、おめでとうございます!

ちなみに私は購入無しでした。皆さんはいかがでしたでしょうか?

それでは個別に見ていきましょう!

要因分析:ジャパン・インフラファンド(9287)

このインフラファンドのPO発表時の評価は、表2のように判断していました。

レベル
(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐⭐(買い)
表2:ジャパン・インフラファンド(9287) PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

再生可能エネルギー発電設備等の特定資産への投資を通じて、安定したキャッシュフロー及び収益を維持し、投資主に「社会に求められる良質なESG投資」の機会を提供することで、「持続的な社会貢献」を目指しており、投資の魅力を感じるファンドでした。

分配金の年利回り(予想) 6.28%(11/4時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.41%と比較して高水準で、J-REITの平均的水準と比べても高水準でした。

投資口価格モメンタムは、週足ベースでは、2020年11月に高値(105,800円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落基調で推移していましたが、今年5月に年初来安値(89,200円)をつけた後は、上昇に転じてきていました

直近では、右肩上がりの上昇トレンドで推移しており、10/19に年初来高値(96,000円)をつけていましたが、その後は、この高値は更新していない状況でした。

その後は、25日移動平均線をキープし上昇トレンドを継続するのか、これを下抜け、75日移動平均線近辺まで下落し、上昇トレンドが崩れるのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ジャパン・インフラファンド投資法人(9287) <2022年11月実施>

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

PO発表後の翌営業日(11/7)は窓を開けて下落しましたが、75日移動平均線(青線)を割り込みませんでした。

しかし、受渡日(12/2)の3営業日前に再び窓を開けて売られて、75日移動平均線を割り込みました

ですが、受渡日以降は、発行価格(88,529円)は割り込まずに推移しています。

要因分析:SOSiLA物流リート(2979)

このJ-REITのPO発表時の評価は、表3のように判断していました。

レベル(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐(中立)
表3:SOSiLA物流リート投資法人(2979) PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

住友商事をスポンサーとし、物流テナントが抱える課題(輸送費削減・多頻度配送・労働力確保)解決に資する戦略的な立地戦略・最新鋭の設備を備えつつ、
汎用性に優れた設計のハード・テナントへの良質な運用サポートを行うソフトが三位一体となった、住友商事グループのノウハウを活かした高品質な物流施設である物流施設「SOSiLA(ソシラ)シリーズ」への重点投資を行うJ-REITで、

消費地近接型物流施設である、消費地、生産拠点及び交通インフラのアクセスが良好で、労働力の確保に有利な物流不動産へ重点的に投資し、高稼働率と高い収益性が見込まれました。

分配金の年利回り(予想) 3.85%(11/15時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.37%(11/14時点)と比較して高水準ですが、J-REITの平均的水準(4~5%台)と比べるとそれほど高くありませんでした。

投資口価格モメンタムは、週足ベースでは、2021年9月に上場来高値(190,900円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移していました。

直近では、8月末に高値(159,500円)をつけた後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移しており、
今回のPO発表の翌営業日は、POによる資産拡大による収益向上を好感されたのか、出来高を伴い前日比 1,500円高(+1.09%)と上昇
しました。

その後は、25日移動平均線を上抜けて上昇に転じていくのか、直近につけた年初来安値(132,700円)に向かって下落していくのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】SOSiLA物流リート投資法人(2979) <2022年11月実施>

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

PO発表後に一旦は25日移動平均線(赤線)を上抜けたのですが、その再び下落して25日移動平均線を割り込みました

しかし、受渡日(12/2)の前日に、出来高増加で売りが出尽くしたのか下げ止まり、受渡日以降は緩やかながら上昇に転じてきています

要因分析:グローバル・ワン不動産投資法人(8958)

このJ-REITのPO発表時の評価は、表4のように判断していました。

レベル(最低⭐~
最高⭐⭐⭐⭐⭐)
ファンダメンタルズ⭐⭐⭐⭐
インカムゲイン⭐⭐⭐⭐
流動性⭐⭐⭐⭐
投資口価格モメンタム⭐⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐⭐(買い)
表4:グローバル・ワン不動産投資法人(8958) PO発表時の評価
※「総合判定」で⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「見送り」

近(駅近:高い利便性)新(築浅:ハイスペック)大(大型:ハイグレード)を重視し、マーケットにおける優位性を持った競争力の高いオフィスビルの優良不動産へ重点投資しているJ-REITで、

高稼働率の維持及び賃料収入の維持・向上を目指し、同時に管理品質の維持とコスト削減のバランスに配慮していました。

分配金の年利回り(予想) 5.50%(11/18時点)は、東証プライム上場会社の単純平均2.35%と比較して高水準で、J-REITの平均的水準(4~5%台)と比べると高めでした。

そして、そして、今期(2023年3月期)と来期(2023年9月期)の分配金は、今まで1口当たり2,400円台の水準だったものが、400円以上増配されるというところが良かったですね。

投資口価格モメンタムは、週足ベースでは、2021年4月に高値(130,700円)をつけた後は、下落トレンドで推移し、今年6月に安値(102,500円)をつけていました。

直近では、10月下旬に安値(105,000円)をつけた後は一気に上昇し、11/2に高値(116,200円)をつけましたが、その後は調整しており、

そして、今回のPO発表の翌営業日(11/18)は、1口当たり利益の希薄化懸念からか、窓を開けて出来高を伴い売られ、前日比 3,700円安(-3.34%)で終了しました。

その後は、直近につけた安値(105,000円)を割り込まずに上昇に転じていくのか、これを割り込んで下値模索をするのか注目していましたが・・・。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】グローバル・ワン不動産投資法人(8958)

【PO発表後の投資口価格の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

発行価格決定日(11/29)以降、下落しましたが、

受渡日(12/6)の2営業日前に、1口当たりの希薄化懸念が解消されてきたのか下げ止まりを見せ、それ以降は上昇基調で推移しています。

まとめ

ジャパン・インフラファンド(9287)、SOSiLA物流リート(2979)、グローバル・ワン不動産(8958)のPO予想と一週間(5営業日)後の投資口価格は、表5のようになりました。

銘柄名事前予想結果(損益)[円]
(「受渡日の1週間
(5営業日)後始値」
ー「発行価格」)

(損益率[%])
判定
ジャパン・
インフラ
買い+2,471
(+2.8)
×
SOSiLA
物流リート
中立+4,798
(+3.6)
×
グローバル
・ワン
買い+738
(+0.7)
×
表5:事前予想と結果
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。

今回は0勝3敗、勝率0.000大反省です(__)

やはり、SOSiLA物流リートなどの物流系のJ-REITは、コロナ禍以降の巣ごもり需要による将来的な収益増加期待から、上昇が大きいですね。

ジャパン・インフラファンドグローバル・ワン不動産は、分配金利回りが高く、インカムゲイン(分配金など継続的に得られる利益)は期待できましたが、キャピタルゲイン(売却益)はあまり期待できないため、それほど上昇しなかったようです。

しかし、今後は底堅く推移することが見込まれます。

そして、3つの銘柄とも、1口当たり利益の希薄化懸念が解消され、徐々にではありますが、PO発表前の投資口価格に戻っていくものと思われます。今後のさらなる上昇に期待です。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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