こんにちは!
2022年9月権利確定のJ-REIT(全5銘柄)をピックアップし、その中で分配金利回り(2022年9月1日終値時点)が高い上位3銘柄を抽出。
さらに、分配金の安定度、投資口価格モメンタムや流動性の高さなども加味して、どのJ-REITが買いなのか総合的に分析しました。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです!
【J-REITの簡単な説明】
投資信託の仲間であり、我々投資家は、東京証券取引所でJ-REIT(不動産投資法人)商品を購入し、J-REITが、商業施設やホテル、住宅などの不動産を保有・運営してその家賃収入や売却益を得て、その収益の中から分配金として投資家に配分されるもの。
J-REITは全体的に、高分配の銘柄が多く存在します。そして、分配月もばらけていますので、複数のJ-REITを保有すると分散投資にもなりますし、ほぼ毎月分配金をいただける嬉しい状況になります。
それでは行ってみましょう!
Best3:森トラスト総合リート投資法人(8961)
【特徴】
- 中長期的な安定運用を基本とし、安定したインカムゲインの確保、ポートフォリオの着実な成長を目指すとともに、
「収益性」「安定性」「成長性」の最適バランスを念頭に運用を行っている。 - 東京都心部のオフィスビルを中心としたポートフォリオを構築し、中長期的な安定運用を図り、
ポートフォリオの用途集中リスクを軽減させるため、用途分散している。
<目標ポートフォリオ>- 用途別投資比率
オフィスビル 70~90%、商業施設、その他 10~30% - 投資エリア
オフィスビル:東京都心部 60~70%、その他 10~20%
商業施設、その他:東京都心部 0~10%、その他 10~20%
- 用途別投資比率
- 森トラストグループの有する不動産賃貸・管理ノウハウを活用することにより、ポートフォリオの収益性向上を図っており、
森トラストグループ3社との間における不動産等の情報提供に関する協定を締結し、幅広い連携をしている。 - LTV(総資産に対する有利子負債の比率)は、最大50%を目安とし、堅実な財務運営を図っている。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2022年7月31日現在)
物件数:16物件、取得価格:3,247億円、稼働率:96.4%
ポートフォリオの分散状況:
<アセットタイプ別比率>
- オフィス 71.2%
- 商業施設 21.9%
- その他 6.8%
<地域別比率>
- 東京経済圏 80.2%
- その他 19.8%
【投資口価格動向】
<2022年9月1日(木)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):144,700円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):2.76倍
- 年間分配金(法人予想):5,950円(2022年9月 3,000円、2023年3月 2,950円)、年間利回り:4.11%
直近5営業期間の分配金は、表1のようになっています。
1口当たり分配金は3,195~3,875円で推移しており、最低(3,195円)から最高(3,875円)まで680円の幅があります。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2020年3月期 | 3,785 |
2020年9月期 | 3,832 |
2021年3月期 | 3,875 |
2021年9月期 | 3,550 |
2022年3月期 | 3,195 |
<直近の投資口価格推移>
- 週足チャート(直近2年間)
週足ベースの投資口価格は、2020年11月に安値(123,300円)をつけた後は、急激に上昇し、2021年7月に高値(161,500円)をつけました。
しかしその後は調整しています。
- 日足チャート(直近3か月間)
直近の投資口価格は、6月中旬に安値(135,100円)をつけた後は、上昇トレンドで推移し、7月末に年初来高値(148,800円)をつけました。
しかしその後はこの高値を超えられておらず、調整しています。
Best2:グローバル・ワン不動産投資法人(8958)
【特徴】
- 近(駅近:高い利便性)新(築浅:ハイスペック)大(大型:ハイグレード)を重視し、マーケットにおける優位性を持った競争力の高い優良不動産へ重点投資している。
- 運用資産のクオリティと成長スピードをバランス良く両立させる厳選投資スタンス
- 高稼働率の維持及び賃料収入の維持・向上を目指し、同時に管理品質の維持とコスト削減のバランスに配慮している。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2022年3月31日現在)
物件数:11物件、取得価格:1,911億円、稼働率:96.8%(2022年7月31日現在)
ポートフォリオの分散状況:
<地域別比率>
- 東京都心5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区) 44.5%
- その他東京都内23区 25.3%
- 東京周辺都市部 21.3%
- その他3大都市圏 8.9%
<最寄り駅徒歩分数別比率>
- 5分以内 100%
【投資口価格動向】
<2022年9月1日(木)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):111,700円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):9.91倍
- 年間分配金(法人予想):4,826円(2022年9月 2,426円、2023年3月 2,400円)、年間利回り:4.32%
直近5営業期間の分配金は、表2のようになっています。
1口当たり分配金は2,359~2,446円で推移しており、最低(2,359円)から最高(2,446円)まで87円の幅で安定しています。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2020年3月期 | 2,359 |
2020年9月期 | 2,443 |
2021年3月期 | 2,445 |
2021年9月期 | 2,446 |
2022年3月期 | 2,411 |
<直近の投資口価格推移>
- 週足チャート(直近2年間)
週足ベースの投資口価格は、2020年10月に安値(93,100円)をつけた後は、急激に上昇し、2021年4月に高値(130,700円)をつけました。
しかしその後は、高値切り下げ安値切り下げの下落トレンドで推移しています。
- 日足チャート(直近3か月間)
直近の投資口価格は、6月下旬に年初来安値(102,500円)をつけた後は、上昇トレンドで推移しています。
Best1:ケネディクス商業リート(3453)
【特徴】
- 生活密着性の高い商業施設への重点投資を通じて、地域コミュニティの活性化や社会インフラの整備に貢献し、中長期にわたる安定した資産運用を目指している。
商業施設を補って商品を提供する物流施設に対しても厳選投資を行っている。 - 生活密着型商業施設を中心とする物件及びテナント等のポートフォリオの分散を図ることによって、景気の変動に左右されにくい長期安定的なキャッシュ・フローを創出することを目指している。
また、生活密着型商業施設の堅実な運営を通じて安定的な収益を確保し、投資主価値の最大化を目指している。 - 同資産運用会社の親会社であるケネディクスを中心とするケネディクス・グループ並びにサポート会社である三井住友ファイナンス&リース株式会社、SMFLみらいパートナーズ株式会社、地主株式会社及び株式会社ピーアンドディコンサルティングから幅広いサポートを受け、
多様なパイプラインによる外部成長機会及び商業施設についての運用ノウハウ等を最大限に活用した成長戦略を推進している。
【保有資産】
ポートフォリオの合計(2022年5月18日現在)
物件数:68物件、取得価格:2,536億円、稼働率:99.2%
ポートフォリオの分散状況:
<物件タイプ別比率>
「物件タイプ」は、生活密着型商業施設におけるNSC(ネイバーフッドショッピングセンター)、SM(スーパーマーケット)、CSC(コミュニティショッピングセンター)、都市駅前型、SS(スペシャリティストア)、物流施設(L)の6つのタイプに分類。
- NSC 65.2%
- SS 12.1%
- 都市駅前型 10.6%
- SM 6.0%
- CSC 0.0%
- 物流施設 6.2%
<地域別比率>
- 首都圏 47.2%
- 大阪圏 20.5%
- 名古屋圏 8.7%
- 福岡圏 5.5%
- 政令指定都市・中核市等 18.0%
【投資口価格動向】
<2022年9月1日(木)終値時点>
- 投資口価格(1口当たり):284,900円
- 信用倍率(信用買い残÷信用売り残):30.7倍
- 年間分配金(法人予想):13,095円(2022年9月 6,595円、2023年3月 6,500円)、年間利回り:4.60%
直近5営業期間の分配金は、表3のようになっています。
1口当たり分配金は6,535~7,328円で推移しており、最低(6,535円)から最高(7,328円)まで793円の幅があります。
決算期 | 1口当たり 分配金(円) |
2020年3月期 | 6,535 |
2020年9月期 | 6,546 |
2021年3月期 | 7,095 |
2021年9月期 | 7,328 |
2022年3月期 | 7,090 |
<直近の投資口価格推移>
- 週足チャート(直近2年間)
週足ベースの投資口株価は、2020年10月に安値(198,700円)をつけた後は、右肩上がりで上昇し、2021年7月に高値(307,000円)をつけました。
しかしその後は調整しましたが、現時点では、全ての移動平均線の上に株価はあり復調してきています。
- 日足チャート(直近3か月間)
直近の投資口価格は、6月中旬に安値(260,200円)をつけた後は、ずっと上昇トレンドで推移しており、8/30に年初来高値(287,800円)をつけています。
まとめ
2022年9月権利確定J-REITをまとめると、
ベスト | 法人名 | アセット タイプ | 地域分散 | 規模 | 投資口価格 モメンタム | 流動性 | 投資主 優待 | 分配金の 安定度 | 分配金 利回り[%] |
1 | ケネディクス 商業リート (3453) | 商業施設 物流施設 | 首都圏中心 | 中 | 〇 | △ | × | △ | 4.60 |
2 | グローバル・ ワン不動産 (8958) | オフィス型 | 東京中心 | 中 | 〇 | △ | × | 〇 | 4.32 |
3 | 森トラスト 総合リート (8961) | オフィス型 | 東京中心 | 中 | △ | △ | × | △ | 4.11 |
と判断しました。
分配金利回りと投資口価格モメンタム重視の場合は「ケネディクス商業リート」、
投資口価格モメンタムと分配金の安定度重視の場合、「グローバル・ワン不動産」。
安定性でいえば、「森トラスト総合リート」も捨てがたいです。
今回ご紹介した9月権利のJ-REITは、分配金の利回りは5%には届きませんでしたが、まあまあの利回りです。
2022年9月の権利確定日は28日(水)です(権利落ち日:9/29)。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。