こんにちは!
直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?
受渡期日当日と受渡期日1週間後の結果を検証しました。
今回は、受渡期日が12/2(木)のタカラレーベン・インフラ、ジャパン・インフラファンド、SOSiLA物流リートです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
発行価格とその後の投資口価格推移
まずは、発行(売出)価格で買って1週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?確認していきましょう!
受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、
SOSiLA物流リートは損益プラス、ジャパン・インフラファンドは、受渡日の1週間後に売却すればかろうじて損益プラスでしたが、受渡日の寄付きや大引けで売却の場合、損益マイナスでした。
タカラレーベン・インフラはいずれの場合も損益マイナスの結果でした。
ちなみに私は、 タカラレーベン・インフラと ジャパン・インフラファンドは補欠当選で、結局繰り上げならずで購入できませんでしたが、
インフラファンドは前から興味がありましたので、少し安くなったこの機会に、ジャパン・インフラファンドを市場で購入し、今も継続保有中です。
それでは個別に見ていきましょう!
要因分析:タカラレーベン・インフラ投資法人(9281)
この投資法人は、現代社会に求められている、再生可能エネルギー発電設備等の特定資産への投資を通じて、安定的なキャッシュフロー及び収益を維持するとともに、運用資産の規模拡大や収益の向上の実現と投資主価値の最大化を目指しており、投資する側にとって魅力のあるファンドででした。
運用状況は、2021年5月期は前期比 増収増益で、営業収益は2割増、利益面は2割程度増益の結果で好調でしたが、2021年11月期(2021年6月~11月)は、一転して前期比 減収減益予想となっており、分配金も前期比 393円減額予定でした。
今回の増資による新規取得資産は、取得金額で約36.7%の増加からすると、修正された営業収益や利益面の増額の割合は35%前後であり、取得金額と同程度の増収増益の効果がありました。
そしてなんといっても、分配金の年利回りは5.8%(11/10時点)あり、東証1部上場会社の単純平均1.88%(11/9時点)と比較して3倍程度高いところが魅力でしたね。
投資口価格のモメンタムは、週足ベースでは、昨年のコロナショック時の安値(96,500円)から、1年以上上昇トレンドで推移し今年の5月に高値(126,900円)を付けた後は、三角保合い状態でした。
直近は、ほぼ122,000円程度で動きがなかったが、今回の公募増資発表後の翌営業日(11/10)は、1口当たり利益の希薄化懸念から出来高を伴い窓を開けて急落してしまい、その後も需給が回復しませんでしたね。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】タカラレーベン・インフラ投資法人(9281)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
直近の投資口価格は、PO発表の翌営業日(11/10)に窓を開けて売られ、前日比 4,000円安(-3.3%)でした。
その後は値が回復してくると思いきや、下落基調は止まらず、受渡日(12/2)まで下げ続けてしまいました。
しかしそれ以降は回復基調となり、12/24時点では、25日移動平均線(赤線)にもう少しで届きそうなところまできています。
要因分析:ジャパン・インフラファンド投資法人(9287)
このファンドは、再生可能エネルギー発電設備等の特定資産への投資を通じて、安定したキャッシュフロー及び収益を維持し、投資主に「社会に求められる良質なESG投資」の機会を提供することで、「持続的な社会貢献」を目指しており、投資の魅力を感じるファンドでした。
2021年5月期の運用状況は、前期比 増収増益で、営業収益は5割弱増、利益面は微増となり好調でした。2021年11月期(2021年6月~11月)は、前期比 増収増益予想で、営業収益が4割の伸びを予想していましたが、経常利益と純利益は減額予想となっていました。
今回の増資による新規取得資産は、取得金額で約61.9%の増加(196.1→317.4億円)からすると、修正された営業収益や利益面の増額の割合(営業収益は6割弱、利益面は8割増額)は、取得金額と同程度以上の増収増益の効果がありました。
分配金は、年利回り 6.1%(11/16時点)あり、東証1部上場会社の単純平均1.88%(11/15時点)と比較して3倍程度高く、こちらは魅力的でしたね。
投資口価格のモメンタムは、週足ベースでは、98,000~101,000円の狭い範囲のもみ合いが続いている状態でしたが、
今回のPO発表の翌営業日(11/15)に、1口当たり利益の希薄化懸念から、出来高を伴い窓を開けて売られ、前日比 4,900円安(-4.9%)でした。
その後は一旦上昇に転じると思いきや、需給は回復せず、受渡日まで下落が続きましたね。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ジャパン・インフラファンド投資法人(9287)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
直近の投資口価格は、今回のPO発表の翌営業日(11/15)に、1口当たり利益の希薄化懸念からか、窓を開けて出来高を伴い売られ、前日比 4,900円安(-4.9%)でした。
その後も受渡日(12/2)まで売られ、それ以降は、現時点(12/24)までもみ合い状態が続いています。
要因分析:SOSiLA物流リート投資法人(2979)
このファンドは、コロナ禍で急激に需要が拡大したEC市場において、物流は重要な要素であり、消費地近接型物流施設へ重点的に投資をし、今後、発展・拡大が期待できる、投資の魅力あふれるJ-REITでした。
2021年5月期の運用状況は、前期比 増収増益で、営業収益は3割増、利益面は2~3割の増収と好調な結果で、2021年11月期(2021年6月~11月)は、増収減益で営業収益は微増、利益面は微減の予想となっていました。
今回の公募増資による新規取得資産は、取得金額で約14.1%の増加率(1,061→1,210億円)であり、それからすると、修正された2022年5月期予想の営業収益や利益面の増額の割合(営業収益は15%、利益面は1割強の増額)は、取得金額と同程度の増収増益の効果があり、納得性がありました。
分配金の年利回りは3.2%(11/18時点)で、上場株式の年利回り(東証1部の単純平均:1.89%(11/16時点))と比較すると高い水準ですが、J-REITの利回り(5~6%台(2021年10月時点))よりは低めの水準でしたので、少し物足りなさもありました。
投資口価格のモメンタムは、週足ベースでは、コロナショック時の安値(83,000円)を付けた後は、右肩上がりの上昇トレンドで推移しており、現在はその2倍程度の値をつけていましたが、
直近は、9月初旬につけた高値(190,900円)から、高値切り下げの下落トレンドで推移しており、
今回の公募増資発表の翌営業日(11/17)は、前日比 5,100円安(-3.0%)と売られ、その翌営業日も-1.6%と続落し、やはり、PO発表をきっかけに需給が崩れましたね。
ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】SOSiLA物流リート投資法人(2979)
【PO発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
直近の投資口価格は、受渡日(12/2)までは下落しましたが、なんとか公募価格(159,311円)を割れず、
受渡日以降は上昇に転じ、現時点では、75日移動平均線(青線)を上回って推移しています。
まとめ
タカラレーベン・インフラ(9281) 、ジャパン・インフラファンド(9287)、SOSiLA物流リート(2979)のPO予想と一週間(5営業日)後の投資口価格は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「発行価格」) [円](%) | 判定 |
タカラレーベン・インフラ | 買い | -694 (-0.6) | × |
ジャパン・インフラファンド | 買い | +356 (+0.4) | × |
SOSiLA物流リート | 買い | +6,289 (+3.9) | 〇 |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
でした。
今回は1勝2敗、勝率0.333ということで、反省ですm(_ _”m)
タカラレーベン・インフラとジャパン・インフラファンドは、PO発表をきっかけに需給が崩れ、崩れたまま元に戻ってこなかったですね。
SOSiLA物流リートは、今のご時世、物流施設の需要が高くなっていることを反映し、すぐに価格が元に戻った印象です。
今後の投資口価格の動向ですが、
タカラレーベン・インフラは、 受渡日(12/2)を底値として、上場に上昇して、現在は25日移動平均線に届きそうな勢いが出てきました。今後の投資口価格上昇に期待です。
ジャパン・インフラは、受渡日(12/2)からもみ合いの展開が続いています。分配金利回りは高いですので、いずれは上昇してくるものと期待しています。
SOSiLA物流リートは、上昇に勢いがつき、75日移動平均線を上抜けてきて、PO発表前の価格を上回ってきました。これからどこまで上昇していくのか楽しみです。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。