直近で立会外分売を実施した銘柄に関して、立会外分売で買った場合、利益は出たのか?
分売日当日と分売後1週間後の結果を検証しました。
今回は、11/16(火)に分売が実施されたオープンドア、11/17(水)の兼房、ヒューマンホールディングスです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖
分売値段とその後の株価推移
まずは、分売値段で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!
銘柄 | 分売日 | 分売 値段 [円] | ディス カウント率 [%] | 分売日 始値[円] (増減[円]) | 分売日 終値[円] (同) | 一週間後 の始値[円] (日付) | 損益[円] (増減率[%]) |
オープンドア (3926) | 11/16 (火) | 2,453 | 2.00 | 2,427 (-26) | 2,475 (+22) | 2,180 (11/24) | -273 (-11.1) |
兼房 (5984) | 11/17 (水) | 662 | 3.36 | 665 (+3) | 664 (+2) | 664 (11/25) | +2 (+0.3) |
ヒューマン ホールディングス (2415) | 11/17 (水) | 1,020 | 1.92 | 1,025 (+5) | 1,012 (-8) | 1,024 (11/25) | +4 (+0.4) |
分売日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、
兼房は全ての段階で損益プラスとなりましたが、オープンドアとヒューマンホールディングスはプラスマイナスまちまちの結果となりました。
オープンドアは分売日以降株価は下がりましたので、分売日で売却した方が良かったですね。
ちなみに私は、今回は申込み無しでした。
要因分析:オープンドア(3926)
この会社は、2022年3月期2Qの業績は、前年同期比 増収ですが、利益面は赤字で、コロナショックからまだ立ち直れていない状況でした。
ただ、赤字幅が多少縮小していることが、明るい兆しが見えてきた印象がありました。
通期予想は、新型コロナウイルスによる影響を合理的に算定することが困難なことから未定としていましたが、現在Go Toトラベル再開の検討がされており、再開すれば、かなりの需要回復が見込まれ、業績回復が加速するのではと予想していました。
株主還元は、上場来無配であり、また、株主優待は、2021年3月末は業績悪化のため見送られ、今期(2022年3月末)も業績悪化が続く場合、見送られる可能性がありました。
ただ、週足ベースの株価は、昨年のコロナショック時の安値(670円)を付けた後は、高値切り上げ安値切り上げの動きで、上昇トレンドを継続中でしたので、株価に勢いがありました。
ご参考(分売前の分析):【立会外分売は買いか?】オープンドア(3926)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
株価は、今2Q決算発表と立会外分売発表の翌営業日(11/8)に、出来高を伴い、前日比 231円高(+8.9%)まで買われました。
しかしその後の上昇は続かず、12月初めまで下落が続きました。
直近では、1,800円程度でこの下落が収まりつつあります。
要因分析:兼房(5984)
この会社の2022年3月期2Qの業績は、前期と会計基準が異なるので単純比較はできませんが、前年同期比 増収で、利益面は黒字転換しており好調でした。
また、セグメント別の業績は、どの地域も好調で前年同期比 増収増益でした。
今年8月に上方修正した通期予想に対する進捗率は、2Q終了時点で5割前後と順調に推移していました。
株主還元は、配当は年利回り 3.5%で、東証2部の単純平均1.96%(11/11時点) と比較すると高い水準であり、
年間配当金15円を下限とし、連結配当性向30%をめどに業績に応じた配当を実施することを基本方針としており、株主にとっては安定配当が期待でき安心感がありましたね。
ただ、1日の平均出来高が100百株以下と流動性が低く、
分売発表時の株価は、9月末に高値をつけてから、下落トレンドで推移していましたので、その点は気になっていましたが、
分売値段の662円は何とかキープしたというところでしょうか。
ご参考(分売前の分析):【立会外分売は買いか?】兼房(5984)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
直近の株価は、今回の立会外分売の発表が11/10のザラバ中にあり、短期的需給悪化懸念から大きな陰線をつけて下落しました。
そして、立会外分売前日まではそれほど下がらなかったのですが、
分売日当日に大きく窓を開けて売られ、分売値段(662円)近くまで下落しました。
しかしその後は、大きく値を下げずに分売日1週間後の2営業日後を底値として、そこから反転上昇を開始しています。
要因分析:ヒューマンホールディングス(2415)
この会社の2022年3月期2Qの業績は、前年同期比 増収減益で、売上は微増、利益面は営業、経常利益は微減でしたが、純利益は7%増の結果で可もなく不可もなくといったところでした。
2022年3月期の通期業績予想は、2Q決算発表に先立ち、売上高は前回発表予想を減額修正し、利益面は増額修正しており、こちらもどちらともいえない内容でした。
この修正した通期予想に対する進捗率は、2Q終了時点で5割弱とまあまあ順調に推移していました。
株主還元は、この業績予想修正で、配当金は1株当たり24円から31.5円に7.5円増額修正しており年利回り 2.9%となり、東証ジャスダックの単純平均1.66%(11/12時点) と比較すると高い水準でした。
加えて、連結配当性向の目標を20%と定めており、直近5年間の配当性向の実績もほぼ20%で推移しており、株主にとっては業績に応じた安定配当が期待でき安心感があります。
株価は、日足ベースでは、今回の立会外分売発表までは上昇トレンドで推移していましたが、その後は短期的な需給悪化懸念からか売られ、これがきっかけで需給が悪化し、下落トレンドに転じています。
ご参考(分売前の分析):【立会外分売は買いか?】ヒューマンホールディングス(2415)
【立会外分売発表後の株価の動き】
<日足チャート(直近3か月)>
直近の株価は、立会外分売発表の翌営業日(11/11)から下げ始め、その後は下落トレンドで推移しています。
一度需給が悪化し始めると、回復するのは時間ががかりそうですが、
直近の安値の900円手前で下げ止まり、上昇に転じていくのか要注目です。
まとめ
オープンドア(3926) 、兼房(5984)、ヒューマンホールディングス(2415)の立会外分売予想と一週間(5営業日)後の株価は、
銘柄名 | 事前予想 | 結果(損益)[円](%) (「1週間(5営業日)後始値」 ー「発行価格」) | 判定 |
オープンドア | 中立 | -273 (-11.1) | × |
兼房 | 中立 | +2 (+0.3) | 〇 |
ヒューマン ホールディングス | 中立 | +4 (+0.4) | 〇 |
※事前予想の「買い」は3%以上の上昇、「中立」は±3%、「見送り」は3%以上の下落を想定しています。
でした。
今回は2勝1敗、勝率0.667ということで、まあまあの結果でした。
11月中旬から12月初旬は地合いがあまり良くない中、兼房とヒューマンホールディングスは、健闘したという印象です。
オープンドアは、直近で年初来高値をつけていただけに、分売日以降の下げがきつかったですね。
今後の株価動向ですが、
オープンドアは、 直近の下げは、1,800円程度までで収まりつつあります。「Go To トラベル」が再開となり上昇に転じることに期待です。
兼房は、直近の株価は上昇基調に転じています。この上昇がいつまで続くのか要注目です。
ヒューマンホールディングスは、 下降トレンドが継続中ですが、直近の安値の900円手前で下げ止まり、上昇に転じていくのか注目です。
参考になればうれしいです✨
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。