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【結果検証:公募増資・売出(PO)は買いか?】エスコンジャパンリート(2971)、サムティ・レジデンシャル(3459)、ジェイ・エス・ビー(3480)

結果検証

直近で公募増資・売出(以下、PO)を実施した銘柄に関して、POに応募して買った場合、利益は出たのか?

受渡期日当日と受渡期日1週間後の結果を検証しました。

今回は、受渡期日が8/3(火)のエスコンジャパンリートサムティ・レジデンシャル、8/12(木)のジェイ・エス・ビーです。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです💖

発行価格とその後の株価比較

まずは、売出価格で買って一週間(5営業日)後まで保有した場合、含み益なのか含み損なのか?を確認していきましょう!

銘柄受渡期日売出価格
[円]
ディス
カウント率
[%]
受渡日始値[円]
(増減[円])
受渡期日終値[円]
(同)
1週間
(5営業日)後
の終値[円]
損益[円]
(増減率[%])
(参考)1か月後の終値[円]
(増減率[%])
エスコンJリート
(2971)
8/3
(火)
145,2822.50144,300
(-982)
143,900
(-1,382)
141,000
(8/11)
-4,282
(-2.9)
138,000
(-5.0)
サムティR
(3459)
8/3
(火)
124,6752.50121,300
(-3,375)
119,800
(-4,875)
120,100
(8/11)
-4,575
(-3.7)
120,500
(-3.3)
ジェイ・エス・ビー
(3480)

8/12
(木)
3,5403.013,500
(-40)
3,445
(-95)
3,375
(8/19)
-165
(-4.7)
3,495
(-1.3)

受渡期日の寄付又は大引けと1週間(5営業日)後の結果は、

なんと、3銘柄ともに損益マイナス、受渡日の寄付きや大引けで売却しても損失の結果でした。

8月は9月と比較すると、日経平均が上がらなかったというのも要因の一つだと思います。

ちなみに私は、エスコンジャパンリートが1口補欠当選だったのですが、結局繰り上げならずで購入できませんでした。

ジェイ・エス・ビーは、日経平均が大幅上昇した現時点(9/24)も株価は低迷しています。

要因分析:エスコンジャパンリート(2971)

このJ-REITは、暮らし密着型の商業施設への投資と底地(建物がないため、修繕費や維持費がかからず、減価償却費もかからないため、投資家への還元率が大きくなる。)の割合が多いということで、安定感があり収益性の高さが期待できました。

また、今回の公募増資は、増資した分以上の収益の増加を見込んでいましたので、納得感がありました。

分配金の増減は上場会社の株よりは安定感があり、分配金は年利回り 4.7%(7/12時点)ということで、高かったのも魅力的でした。

しかしながら、投資口価格は、7月末の分配金の権利落ちとともに下落していきました。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】エスコンジャパンリート(2971)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

投資口価格は、今回のPO発表の翌営業日(7/12)以降上げていき、7/28に高値157,900円を付けた後は下落トレンドで推移しています。

受渡日(8/3)は、出来高を伴い窓を開けて下落し、それ以降、現時点も投資口価格は回復していません。

今後は、75日移動平均線(青線)を超えて、この窓を埋めてくるような展開になり、直近の高値(157,900円)を超えてくれば、上昇トレンドが期待できそうです。

要因分析:サムティ・レジデンシャル(3459)

この投資法人は、

今回の増資により物件を所得し、「安定性」「収益性」「成長性」を追求したポートフォリオの構築を目指すということでしたが、今まで保有していたマンションの「S-FORT」「S-RESIDENCE」シリーズの追加取得が実態で、

保有物件規模を大きくして、ポートフォリオを分散して安定性を増すことは理解できますが、それ以上の取得のメリットはあまり感じられませんでした。

しかしながら、2022年1月期会社予想の増収率が20%強に対し、今回の公募が最大20.5%増資なので、ほどほどに納得感はありました。

分配金の年利回りは4.2%(7/13時点)で、J-REIT共通ですが、上場株式の配当利回りよりも高いということで、この点は魅力はありました。

この投資法人も、7月末の分配金の権利落ちとともに、投資口価格は下落していきました。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】サムティ・レジデンシャル(3459)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

投資口価格は、今回のPO発表の翌営業日(7/13)以降上げていき、7/28に高値133,900円をつけました。

それ以降は、受渡日(8/3)は、出来高を伴い窓を開けて下落し、8/26(116,900円)の安値をつけるまで下落していましたが、その後は、安値切り上げの動きとなっており、上昇のきざしがみられます。

今後は、75日移動平均線(青線)を超えて、この窓を埋めてくるような展開になり、さらに直近の高値(133,900円)を超えてくれば、上昇トレンドが期待できそうです。

要因分析:ジェイ・エス・ビー(3480)

この会社は、今期2Q(2020年11月~2021年5月)累計の経営成績は前期比 増収増益で、売上、利益ともに2桁%の増益の結果となっており好調でした。

今期通期の業績予想に対する進捗率は、直近で上方修正した予想の利益に対し既に95%以上到達している状況から、さらなる上方修正もありうると予想していました。

しかしながら、今期の3Qの業績発表が9/13にあり、その際も上方修正はなく、そのためさらに売られる格好となり、株価は下落しています。

今回のPO発表までの株価の値動きは、長い間上昇トレンドを継続しており、値崩れは起こらないのではないかと考えていましたが、PO発表をきっかけに売られ始め、売りが売りを呼ぶ展開になったようです。

ご参考(PO前の分析):【公募増資・売出(PO)は買いか?】ジェイ・エス・ビー(3480)

【PO発表後の株価の動き】

<日足チャート(直近3か月)>

出所:楽天証券サイト

株価は、今回のPO発表に翌営業日(7/27)に窓を開けて出来高を伴い大きく売られました。

この大きな下落を起点に、その後も下落トレンドを継続中です。

ただ直近では、下げ止まりの動きも見られますので、今後の株価の動きに要注目です。

まとめ

エスコンジャパンリート(2971) 、サムティ・レジデンシャル(3459)、ジェイ・エス・ビー(3480)のPO予想と一週間(5営業日)後の株価は、

銘柄名事前予想結果(損益)
(「1週間後終値」
ー「売出価格」)
判定
エスコンジャパンリート買い4,282円
(-2.9%)
×
サムティ・レジデンシャル中立-4,575円
(-3.7%)
×
ジェイ・エス・ビー買い-165円
(-4.7%)
×

でした。3つとも1週間後に3%又はそれ以上下落してしまいましたので、判定は「×」という結果になりました。

特に、ジェイ・エス・ビーは、7月末まで株価の勢いがありましたので、これほど下落するとは思いませんでした。反省ですm(_ _”m)

今後の株価の動向ですが、

エスコンジャパンリートは、直近では、ダブルボトムをつけて値固めをして今後上昇してくる気配があります。

75日移動平均線を超えて、直近の高値(157,900円)を上抜けてくれば、上昇トレンドが期待できそうです。

サムティ・レジデンシャルは、8/26(116,900円)の安値をつけるまで下落していましたが、その後は、安値切り上げの動きとなっており、上昇のきざしがみられます。

75日移動平均線を超えて、直近の高値(133,900円)を超えてくれば、上昇トレンドが期待できそうです。

ジェイ・エス・ビーは、PO発表後に急落し、下落トレンドを継続していますが、直近では、下げ止まりの動きも見られます。

今後の株価の動きに要注目です。

参考になればうれしいです✨

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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