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【立会外分売は買いか?】ヒップ(2136)

技術者

直近で立会外分売の実施を発表した銘柄に関して、買った場合、利益を得ることができるのか?直近の経営状況や客観的な指標、株価モメンタム等を踏まえ、総合的に分析しました。

今回は、東証ジャスダックからサービス業種のヒップです。

最後までお付き合いいただけるとうれしいです!

新規株主を増やすことを目的として、上場会社が大株主である銀行やオーナー経営者などの保有株を小口に分けて、証券取引所の立会外で不特定多数に売り出すこと。
取引開始前など取引時間外(=立会外)に売り出されることからこのように呼ばれる。

立会外分売の概要

実施日や株数は以下です。実施予定日は幅があり、実際の実施日と販売価格は、会社側から実施日前日に発表があります。

分売数量は決まっていて、100株単位で最大3,000株まで購入できます。

早ければ、8/23(月)の夕刻に、会社側からの適時開示で実施日と分売値段のお知らせがありますので、チェックしてくださいね💖

分売実施予定期間2021年8月24日(火)(8/23発表)
分売数量190,000株
発行済み株数(自己株式を除く)3,975,201株の約4.8%
分売値段744円 (8/23発表)
ディスカウント率3.13%(8/23発表)
申込単位数量100株
申込上限数量3,000株
実施の目的一定数量の売却意向があり、発行会社として検討した結果、当社株式の分布状況の改善及び流動性の向上を図るため

分売株数が、発行済み株数(自己株式を除く)の約4.8%とほどほどに多い数量です。

この銘柄の直近の出来高(売買が成立した株式の数量)の5日平均は56百株、25日平均は31百株で流動性は低いレベルです。

どんな会社?

お客様の開発パートナーとして技術、設計、開発等での機械設計、電子設計、ソフト開発の技術サービスを提供する、アウトソーシング事業を展開している人材サービス会社です。

2021年3月期の顧客企業別売上高構成比は、

となっており、自動車関連(トヨタ自動車、いすゞ自動車等)の顧客への売上が一番大きくなっています。

直近の経営状況

2022年3月期1Q(2021年4月~2021年6月)の経営成績】(2021年8月5日発表)

決算期売上高
[百万円]
(前年同期比)
営業利益
[百万円]
(同)
経常利益
[百万円]
(同)
親会社の所有者に
帰属する純利益
[百万円]
(同)
2021年3月期1Q累計1,290696946
2022年3月期1Q累計1,278
(0.9%減)
91
(32.2%増)
150
(117%増)
103
(120%増)
2022年3月期通期会社予想5,203
(3.9%増)
355
(37.6%増)
425
(20.1%減)
288
(20.7%減)
通期予想に対する1Qの進捗率24.6%25.6%35.3%35.8%

2022年3月期1Qの業績は前年同期比減収増益で、売上高は微減、 利益面は営業利益は3割増、経常利益と純利益は2倍以上の結果となっており好調です。

通期予想に対する進捗率は、売上高、営業利益は計画通り、経常利益と純利益は予想より10%ほど増加しており、計画以上の進捗です。

【2022年3月期1Qの状況、経営成績の要因】

当1Q期間は、政府によるコロナワクチン接種の促進などにより、経済活動の持ち直しの動きがみられ、製造業を中心とした顧客企業では、海外経済の回復を背景とした堅調な輸出等に支えられ底堅く推移しました。

当社では新卒を含めた技術者の早期稼働を目指し、新規顧客の開拓、既存顧客の横展開を推進し受注量を増やすとともに、新卒の技術研修において複合的かつ実践的な研修を実施し、教育内容の充実に努めました。

このような状況のなか、技術者数は稼働状況を踏まえ2021年新卒の採用数を抑制したことにより前年同期比で減少しました。稼働人員では、新型コロナウイルス感染症の稼働への影響が現れる前であった前年同期と比べ減少していますが、着実に稼働が進んでおり概ね期初計画通りで推移しています。

稼働時間は、残業時間の増加にともない前年同期を上回りました。技術料金においては、技術者のスキルレベルに応じた契約交渉を継続したことで、前年同期を上回りました。これらの結果、上記数字となっています。

経常利益が150百万円と営業利益より59百万円増えているのは、主に雇用調整助成金の受給により営業外収益が増加したことによるものです。

【財政面の状況】

自己資本比率(自己資本(総資本-他人資本)÷総資産) ×100)は、2022年3月期1Q末時点で59.9%と前期末から増減ありません。数値としてはまだ問題ないレベルです。(20%以上を問題なしとしています。)

【今期の見通し】

2021年5月12日に発表した「令和3年3月期 決算短信」の業績予想から変更はありません。

株価指標

【8/18(水)終値時点の数値】

PERは、同業で時価総額が近い、アルトナー(2163) 15.4倍、 アルプス技研(4641) 12.7倍、 メイテック(9744) 20.9倍と比較すると、低い水準になっています。

※直近5年間の配当金と配当性向は、右表のようになっています。

決算期年間配当金(円)配当性向(%)
2017年3月期1219.9
2018年3月期2422.7
2019年3月期2428.1
2020年3月期2425.1
2021年3月期3032.7
※ヒップ 年間配当金推移

配当金は、直近5年間は2018年3月期から2020年3月期まで同じでしたが、前期(2021年3月期)は6円増配しています。

配当性向は20~40%程度となっています。

この会社の配当方針は、

株主に安定的な利益還元を継続して実施していくと共に、将来の事業展開と経営体質および財務体質の強化のために内部留保の充実を図ることが重要であると考えています。

剰余金の配当は、年1回の期末配当を基本的な方針としています。

【直近の株価動向】

<週足チャート(直近2年間)>

出所:楽天証券サイト

株価は、昨年のコロナショック時の安値(455円)から、右肩上がりの上昇トレンドで推移して約1.7倍の値を付けています。

直近では、その勢いに陰りがみられ、上値と下値が切り下がる展開になっています。

<日足チャート(直近3か月間)>

出所:楽天証券サイト

直近3カ月の株価は、7/1につけた高値(855円)から、高値切り下げ、安値切り下げの下落トレンドで推移しています。

今回の立会外分売の発表の翌営業日(8/18)に、短期的な需給悪化懸念からか、出来高を伴い下げています。

今後は、いつ下げ止まってくるかがポイントでしょうか。

まとめ

【業績】

【株主還元】

【流動性】

【株価モメンタム】

以上のことから、

レベル(最低⭐~最高⭐⭐⭐⭐⭐)
業績⭐⭐⭐⭐
配当を含む株主還元⭐⭐⭐⭐
株価モメンタム⭐⭐
流動性⭐⭐
分売数量⭐⭐
総合判定⭐⭐⭐ (中立)
※「総合判定」=⭐4つ以上「買い」、⭐3つ「中立」、⭐2つ以下「不参加」

と判断しました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※株式投資の実際の売買は、自己判断、自己責任でお願いします。

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